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王妃陛下の身に余る素晴らしい取り調べ(アンセム視点7)
「信じたくない気持ちがあるのだろうな」
「ですが、確かに息子だったら……私も少しは期待してしまうかもしれません」
「私も否定できませんね」
オーランとクイオも疑いつつも、それはしていないのではないかという希望を持ってしまうかもしれないと意見を一致させていた。
「ああ……だが、ソアリスは逆だろうな。やったのか?どうやってやった?と聞くだろうな」
「聞かれるでしょうね、信用がないのですから、決め打ちで追い込みますよ」
「はい、羽交い絞めにしてから行うかもしれませんね」
「椅子に縛り付けるかもしれない」
ソアリスのやりそうな拷問に近い尋問の様子が様々浮かんでいると、当人はルックリンツソルに両親に教えるように促していた。
「ソアリスも知らないのか?」
「いえ、どうでしょうか……ご存知なのかと思っていましたが」
「正解かは分からないということではないですか?」
「仮説か」
そして、ソアリスの追い剥ぎ発言になっていた。
「追い剥ぎ……きっとドレスを盗むから連想されたのだろうな」
「普通は着ていたものを盗むとは思わないのですけどね」
「はい、やり兼ねないと思われているのが、ソアリス様らしいです」
三人は尋問に近い考えも、変態ならドレスを度やって盗むのかを大袈裟に考えた答えをぶつけることがソアリスにしかできないと感じていた。
「証拠はあるのだから話せ」
「あっ、やはり仮説でしたよ」
「どこか誘導してらっしゃいましたからね」
そして、学園でのダンスの授業と聞かされて、三人は無言で顔を向き合わせて、小刻みに頷いた。
「そういうことか……確かに昔のことですぐに浮かばなかったな」
「令嬢は持ち込みますからね」
「……盲点でした」
そこへ今度はどうやって持ち帰ったのかという点に話が進んでいた。
「我妻が……クロンデール王国の王妃が、変態子息のせいで、変態への理解を深めようとしているではないか……」
「変態への対処法ですね」
「あり得ますね」
「だが、変態は難しいぞ」
「だから理解を深めようとしているのでしょう」
アンセムは頷きながらも、王妃がすることではないが、ソアリスも今後のためにと考えていることが正解だろうことも分かっていた。
そして、ソアリスによって持ち帰り方法が推理された。
「ドレスは小さく畳めるのか?」
「柔らかい生地なら可能かもしれませんね」
「実際に持ち帰っているのですから、可能だったということでしょうね」
「変態さん大公開……」
ソアリスらしい悪気を含んだ言葉に感じるが、実に的を得ている。
「これまでのことを考えると疑われてはいたでしょうから、大きな荷物を持っていたらあり得たかもしれません」
「学園の授業のドレスですから、豪華なものよりも持ち運びやすいものを選んだのではありませんか?」
「ああ、そうかもしれぬな」
ルックリンツソルは認めはしなかったが、学園の鞄は教科書など入れるものと、もうひとつサブバックのような物がある。両方小さいものではないので、ドレスが小さくなるとすれば入るかもしれないと思った。
「変態の鑑になってしまったな」
「ソアリス様にしか浮かばない言葉です」
「ピッタリです」
三人は手本にするようなことではないことは理解しているが、”変態の鑑”という表現に唸ったほどであった。
「ラブレターも送っていたのか」
「これだけ執拗だったら熱烈なラブレターを送っているでしょうね」
ソアリスはさすがにラブレターは読み上げることはないと言い、クイオは目を大きくした。
「ソアリス様、お優しい。私だったら親の前で読んでやりたい気持ちですよ」
「読むに堪えない代物なのかもしれないぞ」
「そうだぞ、口に出したくないのかもしれない」
「なるほど……」
辱めを受けさせればいいとクイオは考えていたが、読むのも恥ずかしい、気持ち悪い文章ではないかということは今日のルックリンツソルを見れば想像に容易い。
「ですが、確かに息子だったら……私も少しは期待してしまうかもしれません」
「私も否定できませんね」
オーランとクイオも疑いつつも、それはしていないのではないかという希望を持ってしまうかもしれないと意見を一致させていた。
「ああ……だが、ソアリスは逆だろうな。やったのか?どうやってやった?と聞くだろうな」
「聞かれるでしょうね、信用がないのですから、決め打ちで追い込みますよ」
「はい、羽交い絞めにしてから行うかもしれませんね」
「椅子に縛り付けるかもしれない」
ソアリスのやりそうな拷問に近い尋問の様子が様々浮かんでいると、当人はルックリンツソルに両親に教えるように促していた。
「ソアリスも知らないのか?」
「いえ、どうでしょうか……ご存知なのかと思っていましたが」
「正解かは分からないということではないですか?」
「仮説か」
そして、ソアリスの追い剥ぎ発言になっていた。
「追い剥ぎ……きっとドレスを盗むから連想されたのだろうな」
「普通は着ていたものを盗むとは思わないのですけどね」
「はい、やり兼ねないと思われているのが、ソアリス様らしいです」
三人は尋問に近い考えも、変態ならドレスを度やって盗むのかを大袈裟に考えた答えをぶつけることがソアリスにしかできないと感じていた。
「証拠はあるのだから話せ」
「あっ、やはり仮説でしたよ」
「どこか誘導してらっしゃいましたからね」
そして、学園でのダンスの授業と聞かされて、三人は無言で顔を向き合わせて、小刻みに頷いた。
「そういうことか……確かに昔のことですぐに浮かばなかったな」
「令嬢は持ち込みますからね」
「……盲点でした」
そこへ今度はどうやって持ち帰ったのかという点に話が進んでいた。
「我妻が……クロンデール王国の王妃が、変態子息のせいで、変態への理解を深めようとしているではないか……」
「変態への対処法ですね」
「あり得ますね」
「だが、変態は難しいぞ」
「だから理解を深めようとしているのでしょう」
アンセムは頷きながらも、王妃がすることではないが、ソアリスも今後のためにと考えていることが正解だろうことも分かっていた。
そして、ソアリスによって持ち帰り方法が推理された。
「ドレスは小さく畳めるのか?」
「柔らかい生地なら可能かもしれませんね」
「実際に持ち帰っているのですから、可能だったということでしょうね」
「変態さん大公開……」
ソアリスらしい悪気を含んだ言葉に感じるが、実に的を得ている。
「これまでのことを考えると疑われてはいたでしょうから、大きな荷物を持っていたらあり得たかもしれません」
「学園の授業のドレスですから、豪華なものよりも持ち運びやすいものを選んだのではありませんか?」
「ああ、そうかもしれぬな」
ルックリンツソルは認めはしなかったが、学園の鞄は教科書など入れるものと、もうひとつサブバックのような物がある。両方小さいものではないので、ドレスが小さくなるとすれば入るかもしれないと思った。
「変態の鑑になってしまったな」
「ソアリス様にしか浮かばない言葉です」
「ピッタリです」
三人は手本にするようなことではないことは理解しているが、”変態の鑑”という表現に唸ったほどであった。
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ソアリスはさすがにラブレターは読み上げることはないと言い、クイオは目を大きくした。
「ソアリス様、お優しい。私だったら親の前で読んでやりたい気持ちですよ」
「読むに堪えない代物なのかもしれないぞ」
「そうだぞ、口に出したくないのかもしれない」
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