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金、金
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デオリスはお金が用意出来たことに、ホッとしていた。
既に逆らう気力もなく、自分は王の器ではなかった。もう疲れた、後は許しを請い、静かに過ごせればそれでいいと思っていた。
困ったのはビリリーの方である。折半だと言われても、デオリスが用意してくれると思っていたが、デオリス自身が用意が出来なかった。
「私はどうするのよぉ」
「私だって借りたのだから、自分の娘なのだから、どうにかしろ」
デオリスはゾル王国を脅していたことは、ビリリーには余計なことを言われては堪らないと、話していなかった。
「どうにかって…」
フローラは現在、隔離された場所で治療をしているが、デオリスは宰相に頼んで、病院に入れようと思っている。
今まで依存して生きて来たビリリーは、デオリスのおかげで裕福な暮らしが出来ており、それが当たり前だと思っていた。
何もしていないので、予算も少なく、今まではデオリスによってサブリナの予算も使っていたが、サブリナから返さなくてもいいが、もう予算はないと言われ、最低限しかない。
それもデオリスが退位した時点で、なくなってしまうものである。
仕方なく、これまで融通してくれたこともないのだから、今回くらいと実家に頼んだが、そんなお金あるわけないだろうと言われてしまった。
ビリリーは危機感がなく、ここまで頼んで無理だったのだから、仕方ないとどうにかしてくれると思っていた。
だが、宰相であるマグフレ公爵によって、現実に戻されることになる。
「お金は用意、出来ましたか?」
「いいえ、それが無理なのですぇ」
「では、側妃殿下とフローラ王女殿下は裁判に呼ばれることになるかもしれません」
「っえ、どういうことですの?」
どうして、私とフローラだけが呼ばれるのか。
「示談が成立しないからです。陛下はお二人だけが呼ばれることになれば、その前に側妃は廃妃にするとおっしゃっています」
「え…?」
「国の恥ですからね、廃妃にする十分な理由にはなるでしょう」
「そんな…」
デオリスが親身になってくれないことは感じていたが、切り捨てられることはないだろうと、まだ思っていたのである。
「共通語が分からないので、通訳など手配なさっておいた方がよろしいですよ」
共通語なんて、使うこともなかったから、勉強することもなかった。
フローラも苦手だったようで、私も勉強しようと思ったが、これまで使う機会などなかったと言えば、フローラもそれなら覚えなくていいのねと、覚えていなかった。
「共通語、分かりませんでしょう?」
「それはそうだけど…」
「ご存知だとは思いますが、裁判は共通語で行われますので」
「でも、裁判だなんて…」
「当然でしょう」
実際、エスザール王国がどのような判断を下すかは分からないが、可能性はあると思っている。ビリリーの不安を煽るには十分である。
「どうしたらいいの!教えてくれてもいいじゃない」
「せめてお金を用意するべきでしょう。陛下もそうされました」
「え、でも、私の実家は裕福ではなくて…」
「これまでは贅沢な暮らしをしていたではありませんか」
「それは、陛下が…」
「ええ、サブリナ王妃陛下の予算もお使いになっていたのですものね?」
「陛下が…」
デオリスがしたことなのではあろうが、何も考えずに享受だけしていた愚か者がと思った。サブリナ王妃陛下は分かっていながら、見ない振りをしていたそうだ。
「返さなくていいなんて、返すように言われてもいいのに」
「っ」
「ご自身と、娘のことなのですから、責任を持ってください」
「でも、どうやって用意しろって言うのよ!」
「そのくらい、50にもなるのですから、そのくらいはお分かりでしょう」
そう言って、マグフレ公爵は去って行った。
「何なのよ!金、金って…」
既に逆らう気力もなく、自分は王の器ではなかった。もう疲れた、後は許しを請い、静かに過ごせればそれでいいと思っていた。
困ったのはビリリーの方である。折半だと言われても、デオリスが用意してくれると思っていたが、デオリス自身が用意が出来なかった。
「私はどうするのよぉ」
「私だって借りたのだから、自分の娘なのだから、どうにかしろ」
デオリスはゾル王国を脅していたことは、ビリリーには余計なことを言われては堪らないと、話していなかった。
「どうにかって…」
フローラは現在、隔離された場所で治療をしているが、デオリスは宰相に頼んで、病院に入れようと思っている。
今まで依存して生きて来たビリリーは、デオリスのおかげで裕福な暮らしが出来ており、それが当たり前だと思っていた。
何もしていないので、予算も少なく、今まではデオリスによってサブリナの予算も使っていたが、サブリナから返さなくてもいいが、もう予算はないと言われ、最低限しかない。
それもデオリスが退位した時点で、なくなってしまうものである。
仕方なく、これまで融通してくれたこともないのだから、今回くらいと実家に頼んだが、そんなお金あるわけないだろうと言われてしまった。
ビリリーは危機感がなく、ここまで頼んで無理だったのだから、仕方ないとどうにかしてくれると思っていた。
だが、宰相であるマグフレ公爵によって、現実に戻されることになる。
「お金は用意、出来ましたか?」
「いいえ、それが無理なのですぇ」
「では、側妃殿下とフローラ王女殿下は裁判に呼ばれることになるかもしれません」
「っえ、どういうことですの?」
どうして、私とフローラだけが呼ばれるのか。
「示談が成立しないからです。陛下はお二人だけが呼ばれることになれば、その前に側妃は廃妃にするとおっしゃっています」
「え…?」
「国の恥ですからね、廃妃にする十分な理由にはなるでしょう」
「そんな…」
デオリスが親身になってくれないことは感じていたが、切り捨てられることはないだろうと、まだ思っていたのである。
「共通語が分からないので、通訳など手配なさっておいた方がよろしいですよ」
共通語なんて、使うこともなかったから、勉強することもなかった。
フローラも苦手だったようで、私も勉強しようと思ったが、これまで使う機会などなかったと言えば、フローラもそれなら覚えなくていいのねと、覚えていなかった。
「共通語、分かりませんでしょう?」
「それはそうだけど…」
「ご存知だとは思いますが、裁判は共通語で行われますので」
「でも、裁判だなんて…」
「当然でしょう」
実際、エスザール王国がどのような判断を下すかは分からないが、可能性はあると思っている。ビリリーの不安を煽るには十分である。
「どうしたらいいの!教えてくれてもいいじゃない」
「せめてお金を用意するべきでしょう。陛下もそうされました」
「え、でも、私の実家は裕福ではなくて…」
「これまでは贅沢な暮らしをしていたではありませんか」
「それは、陛下が…」
「ええ、サブリナ王妃陛下の予算もお使いになっていたのですものね?」
「陛下が…」
デオリスがしたことなのではあろうが、何も考えずに享受だけしていた愚か者がと思った。サブリナ王妃陛下は分かっていながら、見ない振りをしていたそうだ。
「返さなくていいなんて、返すように言われてもいいのに」
「っ」
「ご自身と、娘のことなのですから、責任を持ってください」
「でも、どうやって用意しろって言うのよ!」
「そのくらい、50にもなるのですから、そのくらいはお分かりでしょう」
そう言って、マグフレ公爵は去って行った。
「何なのよ!金、金って…」
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