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絵日記5
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「はい…皆がマッシュルームに群がって、私が人口密度が高いとポロっと言ったら、子も産んでいない男児がと怒られました」
「それは、ソアリスの言いそうなことね」
その光景がロランとテラーには、ソアリスの表情も口振りも簡単に想像が出来る。
「はい、それで同じことを父上も言いまして…」
「言いそうねぇ」
テラーは相手がソアリスだから、気にしていない、もしくは何十倍にも言い返されるが、アンセムは余計なことを言うことがあることを知っている。
そこも含めて、アンセムには妻がソアリスで良かったと感じている部分である。
「それで父上は、私だってお祖母様が頑張って産んだのだと言い返したのですが、あんせむちゃんはお祖母様に感謝しろと言っておりました」
「ふふっ、さすがソアリスね!あんせむちゃん、ええ、今度呼んでみましょう」
「母上が喜ぶと思いますよ」
「ええ、そのために呼ぶのですよ」
ソアリスはテラーに憧れているが、テラーもいい性格をしているところが、ソアリスによって増している。
何冊か見たユリウスとマイノスのは切りの良いところで終え、また見に来ようと、テラーとロランと一緒に今日は終わりにすることにした。
皆でアンセムに鍵を返しに行くことになり、執務室を訪ねることになった。
「もういいのですか?」
「一気に見てしまうと楽しみが減るじゃない!分かっていないわね、あんせむちゃん!」
「っな、母上…」
「そうだぞ、あんせむちゃん!」
「父上まで…」
一国の国王が両親から今更、あんせむちゃんと呼ばれていることで、堪らない空気が流れた。
「ソアリスか?」
「私です、ふふっ」
部屋には気が置けない者しかいないために、マイノスは白状した。
「マイノス!ソアリスの流行りを教えるんじゃない!」
「いいじゃないの!あんせむちゃんは心が狭いのね、お母様はそんな子に育てた覚えはありませんよ?」
「母上…ソアリスに影響され過ぎですって」
「いや、あんせむちゃん。お祖母様、ミランが生きていても、同じことをしたと思うぞ?」
ミランはいくらソアリスと仲が良くとも、悪い口を真似ることは絶対にないが、あんせむちゃんは悪い口ではないために、面白そうねと笑う顔は思い浮かべられる。
「あっ…」
「確かにと思っただろう?私もろらんちゃんと呼ばれていたかもしれない」
丁度、二人の笑顔を見た後だったロランはそんなことを考えていた。
「確かに…ならば、ゆりうすちゃん、まいのすちゃんと呼ばれることもあり得るということだな?」
「あっ」
「いや」
ロランの言葉で、閃いたアンセムの言葉に、ユリウスとマイノスは焦った。
「いずれ呼ばれることになるぞ?面白いことには目がないのだから」
「でも」
「父上だから面白いのであって」
「いや、カイルスならまだ可愛いが、子持ちのお前たちが妻の前で、子どもの前で呼ばれて、ようやく私の気持ちが分かるはずだ!ははは!楽しみだなあ」
「父上も母上に影響されていますよ」
嬉しそうに復活したアンセムに、ソアリスの姿が重なった。
「当然だろう!一番、あの悪い口を受け止め続けているのだからな」
「そうですけど…」
「ああ、楽しみだ!」
ユリウスとマイノスは、ソアリスに怒られることがないように気を付けなくてはならなくなったのである。
そんなことは知らないソアリスは、買い物から戻ったカイルスからスケッチブックと鉛筆を受け取っていた。
「ありがとうね、カイルス」
「いいえ、いつもで言ってください」
「これだけあれば当分大丈夫よ」
ソアリスも毎日描いているわけでもなく、三冊もあれば十分だと思っていた。
「マッシュルームを描くんですよね?」
「ええ」
「可愛いから、すぐになくなるかもしれないですよ?」
「うーん、でもカイルスも写真を撮っているのでしょう?」
「それは、ソアリスの言いそうなことね」
その光景がロランとテラーには、ソアリスの表情も口振りも簡単に想像が出来る。
「はい、それで同じことを父上も言いまして…」
「言いそうねぇ」
テラーは相手がソアリスだから、気にしていない、もしくは何十倍にも言い返されるが、アンセムは余計なことを言うことがあることを知っている。
そこも含めて、アンセムには妻がソアリスで良かったと感じている部分である。
「それで父上は、私だってお祖母様が頑張って産んだのだと言い返したのですが、あんせむちゃんはお祖母様に感謝しろと言っておりました」
「ふふっ、さすがソアリスね!あんせむちゃん、ええ、今度呼んでみましょう」
「母上が喜ぶと思いますよ」
「ええ、そのために呼ぶのですよ」
ソアリスはテラーに憧れているが、テラーもいい性格をしているところが、ソアリスによって増している。
何冊か見たユリウスとマイノスのは切りの良いところで終え、また見に来ようと、テラーとロランと一緒に今日は終わりにすることにした。
皆でアンセムに鍵を返しに行くことになり、執務室を訪ねることになった。
「もういいのですか?」
「一気に見てしまうと楽しみが減るじゃない!分かっていないわね、あんせむちゃん!」
「っな、母上…」
「そうだぞ、あんせむちゃん!」
「父上まで…」
一国の国王が両親から今更、あんせむちゃんと呼ばれていることで、堪らない空気が流れた。
「ソアリスか?」
「私です、ふふっ」
部屋には気が置けない者しかいないために、マイノスは白状した。
「マイノス!ソアリスの流行りを教えるんじゃない!」
「いいじゃないの!あんせむちゃんは心が狭いのね、お母様はそんな子に育てた覚えはありませんよ?」
「母上…ソアリスに影響され過ぎですって」
「いや、あんせむちゃん。お祖母様、ミランが生きていても、同じことをしたと思うぞ?」
ミランはいくらソアリスと仲が良くとも、悪い口を真似ることは絶対にないが、あんせむちゃんは悪い口ではないために、面白そうねと笑う顔は思い浮かべられる。
「あっ…」
「確かにと思っただろう?私もろらんちゃんと呼ばれていたかもしれない」
丁度、二人の笑顔を見た後だったロランはそんなことを考えていた。
「確かに…ならば、ゆりうすちゃん、まいのすちゃんと呼ばれることもあり得るということだな?」
「あっ」
「いや」
ロランの言葉で、閃いたアンセムの言葉に、ユリウスとマイノスは焦った。
「いずれ呼ばれることになるぞ?面白いことには目がないのだから」
「でも」
「父上だから面白いのであって」
「いや、カイルスならまだ可愛いが、子持ちのお前たちが妻の前で、子どもの前で呼ばれて、ようやく私の気持ちが分かるはずだ!ははは!楽しみだなあ」
「父上も母上に影響されていますよ」
嬉しそうに復活したアンセムに、ソアリスの姿が重なった。
「当然だろう!一番、あの悪い口を受け止め続けているのだからな」
「そうですけど…」
「ああ、楽しみだ!」
ユリウスとマイノスは、ソアリスに怒られることがないように気を付けなくてはならなくなったのである。
そんなことは知らないソアリスは、買い物から戻ったカイルスからスケッチブックと鉛筆を受け取っていた。
「ありがとうね、カイルス」
「いいえ、いつもで言ってください」
「これだけあれば当分大丈夫よ」
ソアリスも毎日描いているわけでもなく、三冊もあれば十分だと思っていた。
「マッシュルームを描くんですよね?」
「ええ」
「可愛いから、すぐになくなるかもしれないですよ?」
「うーん、でもカイルスも写真を撮っているのでしょう?」
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