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呪い歌の王妃と幼い娘の話
呪い歌は今では……
しおりを挟むアルビエノ王国には、誰もが愛した聡明で美しき王妃がいた。
うっすらと桃色が入った銀の髪と、新緑を思わせる澄んだ目を持つイングリッド王妃。
彼女は国王が王太子であった頃から、未来の国母として貴族だけでなく、民草までもが敬慕していたのだ。
慈善活動を中心に、災害があれば支援を惜しまない。
彼女の生家も、疲弊した人々に手を差し伸べた。
イングリッドが王太子と婚姻を挙げた時には国中が喜びに溢れたものだ。
わずか、六年前のことである。
イングリッド王妃が唯一生んだ王女であるユリアは、もうすぐ五歳になろうとしていた。
王宮を自由に動き回れる姫に付き従うのは、ひとりの侍女のみだ。
「ハンナ! お花きれいねー!」
広い王宮の庭には、季節の花々が咲き誇っている。
ユリアはドレスの裾が翻るのも気にせず、くるくると庭を走り回った。
幼いとはいえ王家の姫君であるのに、自由奔放に振る舞う姿を見ても、王宮に仕える者たちに諌める様子はない。
誰もが無邪気な王女を、哀しげに見ているだけだ。
「ハンナ、お花をつんでもいい?」
「よろしいですよ、ユリア様」
ユリアに従うハンナに、王宮の庭園への決定権はない。
庭は庭師たちの管轄である。
だが、ハンナはあっさり認めた。
ハンナに決定権はないが、ユリアは何をしても許されるのだ。
明確に決められたことではなく、ただ皆がユリアの振る舞いを全て肯定している。
花が欲しいならばいくらでも手折ることができ、食事も好きなものだけを食べてもいい。
ドレスも装飾品も、望めば望むだけ与えられる。
それが、ユリアの現状であった。
「おかあさまに、あげましょうねー」
ユリアは母であるイングリッドを想い、花を選んでいく。
「王妃様のもとへ行きますか?」
「うん!」
ハンナの問いかけにユリアは明るく返事をする。
それを聞いた者たちは沈痛な表情を浮かべた。
ユリアは母の愛を知らない。
王宮中の者がそうだと思っていた。
「あ、こくおうへいかだ」
花をいくつか手にして、ユリアは目を瞬かせて言う。
ハンナはユリアの視線を追う。
庭に面した廊下から、ユリアを見つめる人物がいた。
後ろには侍従たちがついている。
アルビエノ王国の若き国王である彼は、イングリッドの夫であり、ユリアの父親でもあった。
「こくおうへいか、なにしてるんだろうね」
「わたくしには、わかりません」
「ふうん」
ユリアは父親を「こくおうへいか」と呼ぶ。
彼女は、自身の父親を認識していないのだ。
幼いユリアにとって、王宮は自分が住んでいる場所だという認識で、「こくおうへいか」は同じ場所に住んでいるのかな? ぐらいの感覚でしかない。
話したこともなく、誰も彼がユリアの父親なのだとは伝えていないのだ。
「おかあさま、喜んでくれるかなぁ」
国王への興味を失ったユリアは無邪気に駆け出し、その後をハンナが追う。
国王はその姿が見えなくなるまで、見つめていた。
聡明なるイングリッド王妃。慈愛を与えし賢妃。
彼女がそう呼ばれたのは、一年も満たない時間であった。
長く婚約関係にあり夫婦と成った直後であったというのに、国王が伯爵家の娘に恋をしたのだ。
娘は若き国王よりも三つ年上で、病を理由に長く領地で静養していたという。
とある王家主催の夜会にて、娘は薄汚れたドレス姿で庭に涼みに出てきた国王に縋ったのだ。
「陛下、お助けくださいませ」
美しいかんばせは悲哀に満ちており、国王の心を激しく揺さぶったのである。
愛しい婚約者であり、妻となったイングリッドは芯の強い女性で、これほどまでに哀れな嘆きを見せたことはなかった。
「わたくしは、幽閉されているのです」
娘は語る。
病などなく、自身を疎む両親により領地にずっと封じられていたのだと。
ぽろぽろと流す涙は美しく、国王は魅入られてしまった。
幻想的な月明かりのなか、国王は酔いしれていたのだろう。
何故、伯爵家の遠い領地から王宮にいたのか、ドレスは汚れていたが肌や髪には艶があるなど、感じて当然の疑問を国王は持たなかった。
そのまま国王は娘を連れ去ったのである。
娘の両親は必死に訴えた。
我が子であるが、あの子は邪悪であるのだと。
どうか、我々に任せたままにしてほしい。
必死に伝えた言葉は、何一つ国王には届かない。
国王のなかで、既に寵を与えた娘は、哀れな被害者でしかなかったのだ。
王妃とは婚姻直後でありながら、疎遠となり。
囲った娘は、半年も経たずに子を身篭っていることがわかったのだ。
王妃よりも、正式に認められてもいない女が子を宿すとは、国を乱れさせたいのか。
忠臣たちに糾弾され、ようやく国王は少しばかり冷静になった。
そして、気づく。
最後に王妃であるイングリッドに会ったのは、いつだろう、と。
愕然とした国王に忠臣たちは悲痛な声で王妃の現状を伝えた。
彼らは今までも言葉に、書面にと残していたが、娘に夢中であった国王には何も届いていなかったのだ。
久方ぶりに見たイングリッドはやせ細り、表情が失われていた。
王妃の部屋から、王宮の片隅へと追いやられ、食事もまともに与えられない。
それが、イングリッドの惨状である。
この時より、寵を得ていた娘は悪逆なる女狐として認識された。
女狐は、国王に愛される傍らに数多の男たちを籠絡していたのだ。
なかには大臣職の者たちも含まれており、イングリッドは冷遇されたのである。
王宮において、国王よりも大臣たちの方が人を動かせるのだ。
女狐が両親により領地に閉じ込められる前に行った悪業も詳らかになった。
女狐に心酔した男たちにより、何人もの令嬢たちが被害に遭っていたのだ。全て女狐の指示である。
女狐が社交界で接触した令嬢たちが次々と病を得たり、領地に帰ることに気がついた女狐の両親が真相を知り、彼女を閉じ込めたのが真実だ。
償うにも悲惨な目に遭った令嬢たちを表に出せるわけもなく、両親は令嬢たちへの悲痛な思いを抱えて領地へと娘を送った。
女狐の艷やかな笑みを思い出し、国王から血の気が引く。
数え切れないほどの不幸を生み出しておいて笑っていられるのだ。あれは、化物である、と。
女狐はすぐさま王宮の騎士たちにより貴族用の牢に入れられた。
国王の子を宿していることを考慮され、子を産むまでは刑を伸ばされることとなった。
だが、複数の男を相手にしていた女の産む子が、国王の子であるとは誰も信じていない。
そして、国王は更なる愚挙を犯すのである。
無事に救い出され、大臣を含め多くの者が入れ替わった王宮にで、静養していたイングリッドのもとへと通ったのである。
侍女たちが涙ながらに王妃様はお体が治っておりませんと縋っても、国王はイングリッドへと閨を強制した。
国王の頭には女狐の子ではなく、正統なる子を求める気持ちだけがあったのだ。
自身の過ち、罪悪感、全てを直視できずに及んだ行為はイングリッドを弱らせたが、子を宿らすことができたのである。
彼が正気に戻ったのは、イングリッドの目から光が無くなっていることに気がついた時だ。
既に、イングリッドとの間には埋められない溝ができていた。
『わたくし、子ができたら。大切に愛したいの』
そう言って微笑んだ在りし日の姿は、どこにもなかったのである。
そして、女狐は子を産んだ。
生まれたのは男児であり、国王にそっくりな赤子であった。
それから半年遅れで産まれたイングリッドの子は、国王にはまったく似ておらず、イングリッドそのままのような愛らしい容姿をしていた。
皮肉にも、女狐の産んだ子が疑いようもなく国王の子だと言える姿をしていたのだ。
イングリッドの拒絶と、女狐を執念を感じて国王は絶望した。
子を産み用済みとなった女狐は処刑され、そして。
王妃イングリッドは、歌を口にするようになる。
歌は、国王を呪う内容であった。
国王への憎しみ、彼の不幸を望み、そして破滅を願うそれは胸を締め付けられる旋律を紡いだ。
王妃が国王を呪う歌は、瞬く間に王宮中を包んだ。
王宮に仕える者たちは、慈愛深き王妃はいなくなったのだと涙し、悲嘆に暮れる。
こうして、「呪い歌の王妃」は誕生したのである。
王妃は今や、離宮にて日々呪い歌を口ずさんでいるのだ。
楽しげに飛び跳ねてユリアは、母親のいる離宮へと向かう。
微かに歌声が聞こえる離宮の廊下を、ハンナを伴いユリアは歩く。
「おかあさま、ユリアだよー!」
母親のいる部屋が見えて、ユリアは大声を出す。
するとぴたりと歌声が止まった。
すると部屋の扉が開き、数名の侍女が出てくる。
そして、ユリアに頭を下げると静かに遠くの部屋へと向かう。彼女たちは、娘がそばにいれば王妃が歌を止めることを心得ていた。
ユリアが訪れている間、母親であるイングリッドの世話をする侍女たちは部屋から下がるのが常である。
つかの間とはいえ、歌を止めさせる存在との時間を邪魔するわけにはいかない。彼女らは王妃を敬愛していた。
侍女たちの姿が見えなくなると、ハンナは扉を支え、ユリアを部屋のなかへと促す。
「おかあさまぁ!」
満面の笑みを浮かべ部屋へと入ったユリアを待つのは、深い愛情を目に宿した母親であるイングリッドだ。
「いらっしゃい、ユリア」
「わぁい!」
腰掛けていた椅子から立ち上がったイングリッドは両手を広げて、ユリアを抱きとめた。
そこには無表情で歌う悲劇の王妃はおらず、愛する我が子を慈しむ母と甘える娘しかいない。
穏やかに微笑んだハンナは外に出て、扉を閉めた。
誰かが近づかないように見張る必要があるのだ。
王宮から出る日が来るまで、イングリッドは「呪い歌の王妃」で居続けなければならない。
ハンナは王宮の侍女ではなく、ユリアが生まれてからイングリッドの生家から派遣された人物である。
ハンナは静かに、部屋から聞こえる楽しげな会話を聞き続けた。
「あのね、これ! おかあさまにあげる!」
「まあ、可愛らしい花ね」
目を細め、イングリッドは花を受け取ると娘の頭を撫でる。
イングリッドは、ユリアといる時だけ表情を取り戻し、歌を止める。
彼女は、心を病んでなどいなかったのだ。
全ては王宮から娘と共に去る為の謀。
「ロイドおにいちゃんが、お花好きだって言ってたから!」
「まあ、ロイドに会ったの?」
「うん! お菓子や、あとおリボンもくれるの!」
ユリアのイングリッドとお揃いの色の髪は、青いリボンで編み込みをされている。
「よく似合っているわ」
「えへへー」
ロイドとはイングリッドの幼馴染である侯爵家の次男だ。
イングリッドが王族に嫁ぐことがなければ、彼がイングリッドの婚約者になっただろう。
それほど親しい間柄だ。
幼馴染が娘を気にかけてくれていることに、深く感謝した。
「ユリア」
母に名を呼ばれ、ユリアは小首を傾げる。
母の声が真剣なものだったからだ。
「もうすぐね、おじいさまやおばあさまのところに行けるの」
「おかあさまのお家に?」
ユリアには、いつかイングリッドの生家に戻る話は度々していた。
秘密の話よ、と。
どれぐらい理解をしているかはわからないが、ユリアは楽しみだとよく言っていた。
「ハンナもいっしょ?」
「ええ、三人で帰りましょう」
イングリッドはユリアをぎゅっと抱きしめた。
「お母様の家に帰ったら、たくさんお勉強することになるの」
国王は罪悪感からか、ユリアには姫らしさというものを求めていない。
イングリッドが心を病んでしまったという理由で、次の子も諦められており、次期王太子には女狐の息子が選ばれることになっていた。
正統なる血筋ではないが、ユリア以外の子は彼しかいないのだから。
子に罪はないとはいえ、彼は女狐の息子という嫌悪の対象になるのは避けられない。
願わくば、正しい教育を受け、国王に導いてもらいたいものだ。
イングリッドはユリアを王宮から連れ出すと決めていた。
女狐の毒牙にかかった男は多い。
なかには処罰を逃れた者もいるかもしれないのだ。
そんなどこかに潜んでいる残党からの危険にユリアを遠ざける為に、イングリッドは呪い続け、王妃としての資格と資質を失うように努めたのだ。
ユリアの柔らかな頰を撫でる。
「お勉強は大変よ。でも……」
「今よりも、おかあさまといられるのでしょ? わたし、おかあさまのお家に行きたい!」
娘の健気な言葉に、イングリッドは優しく抱きしめることで応えた。
産まれたばかりの娘を見た時に、イングリッドが抱いたのは愛情だ。
小さな命を、絶対に守りたいと願った。
とうに愛が枯れた国王に似ていなかったから、だから愛せたとは断言できない。それがなかったとしても、愛せただろう。ユリアへの思いはとても強い。
それに、娘への愛はずっと膨らみ続けている。
それこそが、疑いようもない真実なのだ。
冷遇された時、国王から閨を強制された時。
イングリッドは両親に手紙を出していた。
どの時期も検閲されていただろう手紙には、生家の庭に咲いた花について触れた内容だ。
『庭の薔薇をまた見たい』
と綴ったものに対して、両親が返したのは。
『貴女を想い、育てます』
である。
誰もこれが王宮から逃げたい、逃げてきなさいという合言葉だとは思わないだろう。
冷遇された時期に検閲していた大臣たちは、イングリッドが花好きなのは有名なので、気づかない。
イングリッドの気持ちが知りたく手紙を盗み読んだ国王も、絶対に理解できないだろう。
イングリッドが薔薇を嫌っているのは、家族しか知らないのだから。
王宮の薔薇園を称える社交界において、婚約者相手だとしても薔薇を否定することは言えなかったのだ。
王宮は恐ろしい場所だからと、イングリッドの母親が考えた助けを求める合言葉を実際に使うことになるとは。人生とはわからないものだ。
「お家に帰れば、ロイドお兄ちゃんにもたくさん会えるわ」
「やったあ!」
喜ぶユリアに、愛しさがこみ上げる。
生家からは、王宮を辞する準備が整ったという連絡があった。
『薔薇が咲き誇りました』が、それだ。
ユリアの前では呪い歌が止まるというのは王宮中では周知されている。
少しでも王妃が良くなるようにと、ユリアを連れ帰ることは認められていた。
国王は王妃への後ろめたさから、拒否できない。愛しているなど、口にすることすら許されていないのだから。
ようやく、母娘は心置きなく穏やかに暮らせるのだ。
「さっきねー、こくおうへいか見たよー」
「そうなのね」
ユリアは変わらず父親をこくおうへいかと呼ぶ。
彼は娘に寄り添っていないと落胆するが、これで良かったのだろう。
イングリッドは王宮から離れる意思をさらに強くした。
娘への接し方がわからないなど、言い訳にすらならない。
王宮から離れる日まで、彼女は歌い続けるのだった。
生家の侯爵家に戻ってからの日々は幸福に満ちている。
毎日母親と会えることにユリアは喜び、祖父母にもすぐ懐いた。
少しずつ始まった貴族令嬢としての勉強も、母親に褒められる嬉しさから積極的だ。
そして何よりも幸せなのは。
「おかあさま、ロイドおにいちゃん」
大好きな二人といっぺんに会えることだ。
王宮で優しくしてくれたロイドと母親は仲がいいと、侯爵家に帰ってから知った。
今日も二人は庭のあずま屋で一緒にお茶をしている。
五歳になったユリアは、二人を見上げた。
そして、はっと口を押さえた。
「まちがえちゃった! おとうさま、だった!」
きゃっと笑うユリアを、イングリッドとロイドは優しく見つめる。
「ふふ、ユリアのお父様になるのは、一年後だね。とても楽しみだ」
柔らかな印象のあるロイドに、ユリアは不満そうに口を尖らせた。
「一年は、ながいよー」
「仕方ないのよ。でも、一年経てばずっと一緒だから」
「むう」
イングリッドたちが侯爵家に戻ってから、ロイドは毎日通ったのである。
幼い頃から想い続けていたと、真摯にイングリッドに伝え続けたのだ。
ロイドの誠実さを知るイングリッドだが、再婚を決めたのは求婚の言葉にある。
「どうか僕をユリアの父親にしてほしい。そして、君を愛し守る権利をください」
ロイドはユリアを優先した。
それが、イングリッドの心を温め、癒したのだ。
これから一年、ロイドの献身がイングリッドを救う。
それを広めることで、家族となる。
「ユリア様」
生家にいてもユリアの世話をするハンナは、走り出したユリアに追いつき声をかける。
「椅子をお持ちしましたので、ご一緒にお茶にしましょう」
「うん!」
用意された子供用の椅子に座るユリア。
彼女を見るハンナの表情は、王宮にいた頃よりもずっとずっと明るい。
「おとうさま」とロイドに甘えるユリアのなかに、王宮で見かけていた「こくおうへいか」の記憶はもう無いだろう。
数年後。
実家の侯爵家が複数持つ爵位から伯爵位を受け継いだロイドは、美しく慈しみに満ちた妻と、妻に良く似た娘と息子に囲まれ、幸福な家庭を築いた。
娘は年の離れた弟を可愛がり、弟も姉を慕い一緒に過ごすことが多い。
たいへん仲の良い姉弟であった。
妻は夫に尽くし、夫も妻を深く愛した。
呪い歌の王妃は、どこにもいない。
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