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転生石好き令嬢の生存戦略<後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の後編の中編>
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オブシディアンからディアナ、ブラックマトリクスオパールからマトリール
いっそそのままオニキスちゃんとか可愛いかもしれない。
暇つぶしに名前を考えながら、手の中のイカ墨鏡餅を眺めていると、紅く並んだ二つの瞳がくるっとこちらを向きました。
……えっと、どこからどこまでが顔なのかしら?
手がほんのり温いです。
「遅いわねー。あの子、もしかして王都まで行ったのかしら?」
ライトブリンガー侯爵夫人の発言に、前世でもそう言うジョークあったなあと思いました。
ファミレスとかで、中々ごはんが出て来ない時に、『今、稲刈りに行ってるんじゃないの?』って言うあれですね。
問題は、ジョークじゃないかも知れない事ですかね?
後、シオンは私に謎の呪文を残して行った訳ですが……。
『大きめのエッグスタンド』という、あれです。
どうも、先程のこの呟きは、大人には届いて居なかった模様です。
手の中の暗黒スライム餅を入れるつもりならそれなりの大きさが必要ですけど、シオンの家にはダチョウの卵のエッグスタンドでも有るのでしょうか?
ちなみに、ダチョウの卵は鶏卵25個分位だったと思います。
ゆで卵にして、食卓にエッグスタンドで立てるようなサイズではないです。
固ゆでを薄く輪切りにしてハムとかと重ねたりしたら美味しそうかも?
あ、でも、カニの甲羅に入ったグラタンとか、夏みかんに入ったゼリーとか、そんな感じで調理したらありかも?
……、いやいや、高さ的に食べにくいわ。
食卓にそびえ立つダチョウの卵サイズのエッグスタンドを想像して、ないわー、と思いました。
そのサイズのルームライトスタンドとかならおしゃれかもしれないけれど。
たまごの表面を透かし彫りにしたら、インテリアに最適なのではないかしら?
それはいいとして、本当に、シオンは何を取りに行ったのかしら?
ベルが、シオンの居た隙間を埋めて、くっついてきました。
「鳥ってどの位で飛べるようになるのかなあ?」
ベルは、暗黒スライムが、いつか鳥の形状になって、空を飛ぶ事を疑っていないのね。
「あまり、プレッシャーを与えては駄目よ。」
過度な期待は、掛けた方も掛けられた方も傷つくのです。
「ピィ!」
何て言ったのかしら?
「心配すんなって!」
そ、そう。
ボルケニィウス火山を背景にゆるゆると舞い上がる、真っ黒の未確認飛行生物を想像しながら、
手の外に流れてしまった部分をもっちりと抱え直しました。
「ただいま。」
居なくなった時と同様に、唐突に戻ってきた婚約者は、リボンが沢山付いた、カップ。
俗に言う優勝カップにしかみえないクリスタルガラスの大きなカップを両手に抱えていました。
キラキラして綺麗ね。
あ、はい。
言われてみれば、確かに楕円形だし、大きめのエッグスタンドに見えなくもないです。
その正体は、どう見ても、左右の取っ手に綺麗なリボンが結ばれた優勝カップですけどね。
「前に、サフィールが、沢山有って置き場に困ると言ってたから1個貰ってきた。」
サフィール様のお家にアポなし突撃してたんですか?
畑で採れたキャベツが余ったからあげるみたいな感じで優勝カップを貰って来たんですか?
もはや都会の貴族は、感覚が違い過ぎて驚く事しかできないです……。
って、侯爵夫妻も呆れてますね。
あ、ここは呆れる所だったのか。
難しい……。
「貸して?」
暗黒餅を私の手から抱き上げ、机の上に置いた透明のキラキラしいカップに流し込むと、満足そうに微笑んでいます。
巨大暗黒パフェ(非食用)の完成です。
すごく、すごく、シュールな光景ですが、シオンと黒スライムが満足そうなので、まあ良いかなと思いました。
いっそそのままオニキスちゃんとか可愛いかもしれない。
暇つぶしに名前を考えながら、手の中のイカ墨鏡餅を眺めていると、紅く並んだ二つの瞳がくるっとこちらを向きました。
……えっと、どこからどこまでが顔なのかしら?
手がほんのり温いです。
「遅いわねー。あの子、もしかして王都まで行ったのかしら?」
ライトブリンガー侯爵夫人の発言に、前世でもそう言うジョークあったなあと思いました。
ファミレスとかで、中々ごはんが出て来ない時に、『今、稲刈りに行ってるんじゃないの?』って言うあれですね。
問題は、ジョークじゃないかも知れない事ですかね?
後、シオンは私に謎の呪文を残して行った訳ですが……。
『大きめのエッグスタンド』という、あれです。
どうも、先程のこの呟きは、大人には届いて居なかった模様です。
手の中の暗黒スライム餅を入れるつもりならそれなりの大きさが必要ですけど、シオンの家にはダチョウの卵のエッグスタンドでも有るのでしょうか?
ちなみに、ダチョウの卵は鶏卵25個分位だったと思います。
ゆで卵にして、食卓にエッグスタンドで立てるようなサイズではないです。
固ゆでを薄く輪切りにしてハムとかと重ねたりしたら美味しそうかも?
あ、でも、カニの甲羅に入ったグラタンとか、夏みかんに入ったゼリーとか、そんな感じで調理したらありかも?
……、いやいや、高さ的に食べにくいわ。
食卓にそびえ立つダチョウの卵サイズのエッグスタンドを想像して、ないわー、と思いました。
そのサイズのルームライトスタンドとかならおしゃれかもしれないけれど。
たまごの表面を透かし彫りにしたら、インテリアに最適なのではないかしら?
それはいいとして、本当に、シオンは何を取りに行ったのかしら?
ベルが、シオンの居た隙間を埋めて、くっついてきました。
「鳥ってどの位で飛べるようになるのかなあ?」
ベルは、暗黒スライムが、いつか鳥の形状になって、空を飛ぶ事を疑っていないのね。
「あまり、プレッシャーを与えては駄目よ。」
過度な期待は、掛けた方も掛けられた方も傷つくのです。
「ピィ!」
何て言ったのかしら?
「心配すんなって!」
そ、そう。
ボルケニィウス火山を背景にゆるゆると舞い上がる、真っ黒の未確認飛行生物を想像しながら、
手の外に流れてしまった部分をもっちりと抱え直しました。
「ただいま。」
居なくなった時と同様に、唐突に戻ってきた婚約者は、リボンが沢山付いた、カップ。
俗に言う優勝カップにしかみえないクリスタルガラスの大きなカップを両手に抱えていました。
キラキラして綺麗ね。
あ、はい。
言われてみれば、確かに楕円形だし、大きめのエッグスタンドに見えなくもないです。
その正体は、どう見ても、左右の取っ手に綺麗なリボンが結ばれた優勝カップですけどね。
「前に、サフィールが、沢山有って置き場に困ると言ってたから1個貰ってきた。」
サフィール様のお家にアポなし突撃してたんですか?
畑で採れたキャベツが余ったからあげるみたいな感じで優勝カップを貰って来たんですか?
もはや都会の貴族は、感覚が違い過ぎて驚く事しかできないです……。
って、侯爵夫妻も呆れてますね。
あ、ここは呆れる所だったのか。
難しい……。
「貸して?」
暗黒餅を私の手から抱き上げ、机の上に置いた透明のキラキラしいカップに流し込むと、満足そうに微笑んでいます。
巨大暗黒パフェ(非食用)の完成です。
すごく、すごく、シュールな光景ですが、シオンと黒スライムが満足そうなので、まあ良いかなと思いました。
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