12 / 50
転生石好き令嬢の生存戦略<後編の後編の後編の後編の後編の前編>
しおりを挟む
ベルの話を聞きたくて退室を渋る、空気の読めないリュシオル様を引きずって、侯爵家ご一行は晩餐までの控えの間に案内されて行った。
私も多分、着替えなくてはいけないのだけれど……。
家族だけ先程の部屋に残っている。
「リヴァイアス伯爵家に剣術見習いに行ったら、姉さまを嫁に出さないと言う約束だったはずです。」
もはや初耳な位では驚けなくなってきたけれど……。
つまる所、私を領内に留めたがったのは父では無く、この8歳にして色気たっぷりの将来がふあ……楽しみな弟だったと言う事か!
いつかベル自身が、嫁を貰ったら姉など邪魔になりそうなものをどうして……。
まあ、気にすまい。
リュシオルも婿に来てくれるっていうし、今さら気にしてもしょうがない。
「約束を違えてなどないぞ。ライトブリンガー家の三男は婿に来てくれるそうだ。」
いやいや、そもそも何で、本人抜きにして、そんな謎な約束してるんですか?
「そんなの詭弁です。」
……どうしよう、ずっと一緒に育ってきたはずのベルが何を言っているのか解らない。
ベルは私が結婚するのが嫌なの?
「そうはいっても、グレナディアだってお前だっていずれは結婚しないといけない。」
それはそうだ。
当たり前の事だと、私はそう思うのだけれども、ベルは、唇をかみしめ、呻くように言った。
「姉上は僕と結婚するのです。」
えー、可愛い!
じゃなくて、まさかのヤンデレ来たこれ、って言いたくなるけど、9歳だから許す。
将来大きくなって、今日の事を忘れたり、黒歴史扱いしなかったら許す。
「ベル、姉弟では結婚できないわ。それにリュシオル様はとても良い方よ。」
心配になる程に素直で。
ただ、大人になってもあのままだと、王子の側近はちょっと危ういとも思う。
「姉上は、あいつが、す、す、す、好きなのですか?」
むきになり過ぎて言葉が詰まっているわ。
私の弟は、本当に、なんて可愛いのかしら。
うっとりと弟を眺めながら、返事を返す。
「どちらかと言えば好きよ。」
今日、会ったばかりなのだもの、流石にそれ以上の言葉を期待されても困るわ。
「……じゃあ、僕は?」
何を馬鹿な事を聞くのかしら?
「馬鹿ねえ、大好きよ?」
あ、やっといつもの蕩ける様な笑顔に戻る。
「……僕が認めた相手しか姉上の婿には認めない!」
あー、嫁姑戦争の逆転版ですか。
何て言うんですかね?こう言うの。
取り合えず、嫌なフラグだけでも先に折っておきましょう。
「私は、ベルが、好きな相手と結婚したいって言ったら認めるつもりだから安心してね。」
私が良かれと思って言ったその言葉にベルの表情は絶望に染まった。
どうやら私は、自分の死亡フラグを折るつもりで、弟の繊細な心をへし折ってしまったのだった。
……ベルは、本当に難しいお年頃ね。
*********************
そろそろタイトルに字数制限かかった時の事真剣に考えた方がいいのかもしれない……。
*********************
2016.04.17 ベルの年齢が間違ってたので修正しました。
私も多分、着替えなくてはいけないのだけれど……。
家族だけ先程の部屋に残っている。
「リヴァイアス伯爵家に剣術見習いに行ったら、姉さまを嫁に出さないと言う約束だったはずです。」
もはや初耳な位では驚けなくなってきたけれど……。
つまる所、私を領内に留めたがったのは父では無く、この8歳にして色気たっぷりの将来がふあ……楽しみな弟だったと言う事か!
いつかベル自身が、嫁を貰ったら姉など邪魔になりそうなものをどうして……。
まあ、気にすまい。
リュシオルも婿に来てくれるっていうし、今さら気にしてもしょうがない。
「約束を違えてなどないぞ。ライトブリンガー家の三男は婿に来てくれるそうだ。」
いやいや、そもそも何で、本人抜きにして、そんな謎な約束してるんですか?
「そんなの詭弁です。」
……どうしよう、ずっと一緒に育ってきたはずのベルが何を言っているのか解らない。
ベルは私が結婚するのが嫌なの?
「そうはいっても、グレナディアだってお前だっていずれは結婚しないといけない。」
それはそうだ。
当たり前の事だと、私はそう思うのだけれども、ベルは、唇をかみしめ、呻くように言った。
「姉上は僕と結婚するのです。」
えー、可愛い!
じゃなくて、まさかのヤンデレ来たこれ、って言いたくなるけど、9歳だから許す。
将来大きくなって、今日の事を忘れたり、黒歴史扱いしなかったら許す。
「ベル、姉弟では結婚できないわ。それにリュシオル様はとても良い方よ。」
心配になる程に素直で。
ただ、大人になってもあのままだと、王子の側近はちょっと危ういとも思う。
「姉上は、あいつが、す、す、す、好きなのですか?」
むきになり過ぎて言葉が詰まっているわ。
私の弟は、本当に、なんて可愛いのかしら。
うっとりと弟を眺めながら、返事を返す。
「どちらかと言えば好きよ。」
今日、会ったばかりなのだもの、流石にそれ以上の言葉を期待されても困るわ。
「……じゃあ、僕は?」
何を馬鹿な事を聞くのかしら?
「馬鹿ねえ、大好きよ?」
あ、やっといつもの蕩ける様な笑顔に戻る。
「……僕が認めた相手しか姉上の婿には認めない!」
あー、嫁姑戦争の逆転版ですか。
何て言うんですかね?こう言うの。
取り合えず、嫌なフラグだけでも先に折っておきましょう。
「私は、ベルが、好きな相手と結婚したいって言ったら認めるつもりだから安心してね。」
私が良かれと思って言ったその言葉にベルの表情は絶望に染まった。
どうやら私は、自分の死亡フラグを折るつもりで、弟の繊細な心をへし折ってしまったのだった。
……ベルは、本当に難しいお年頃ね。
*********************
そろそろタイトルに字数制限かかった時の事真剣に考えた方がいいのかもしれない……。
*********************
2016.04.17 ベルの年齢が間違ってたので修正しました。
0
あなたにおすすめの小説
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
どうして私が我慢しなきゃいけないの?!~悪役令嬢のとりまきの母でした~
涼暮 月
恋愛
目を覚ますと別人になっていたわたし。なんだか冴えない異国の女の子ね。あれ、これってもしかして異世界転生?と思ったら、乙女ゲームの悪役令嬢のとりまきのうちの一人の母…かもしれないです。とりあえず婚約者が最悪なので、婚約回避のために頑張ります!
わがままな婚約者はお嫌いらしいので婚約解消を提案してあげたのに、反応が思っていたのと違うんですが
水谷繭
恋愛
公爵令嬢のリリアーヌは、婚約者のジェラール王子を追いかけてはいつも冷たくあしらわれていた。
王子の態度に落ち込んだリリアーヌが公園を散策していると、転んで頭を打ってしまう。
数日間寝込むはめになったリリアーヌ。眠っている間に前世の記憶が流れ込み、リリアーヌは今自分がいるのは前世で読んでいたWeb漫画の世界だったことに気づく。
記憶を思い出してみると冷静になり、あれだけ執着していた王子をどうしてそこまで好きだったのかわからなくなる。
リリアーヌは王子と婚約解消して、新しい人生を歩むことを決意するが……
◆表紙はGirly Drop様からお借りしました
◇小説家になろうにも掲載しています
【完結】転生したので悪役令嬢かと思ったらヒロインの妹でした
果実果音
恋愛
まあ、ラノベとかでよくある話、転生ですね。
そういう類のものは結構読んでたから嬉しいなーと思ったけど、
あれあれ??私ってもしかしても物語にあまり関係の無いというか、全くないモブでは??だって、一度もこんな子出てこなかったもの。
じゃあ、気楽にいきますか。
*『小説家になろう』様でも公開を始めましたが、修正してから公開しているため、こちらよりも遅いです。また、こちらでも、『小説家になろう』様の方で完結しましたら修正していこうと考えています。
悪役令嬢ですが、当て馬なんて奉仕活動はいたしませんので、どうぞあしからず!
たぬきち25番
恋愛
気が付くと私は、ゲームの中の悪役令嬢フォルトナに転生していた。自分は、婚約者のルジェク王子殿下と、ヒロインのクレアを邪魔する悪役令嬢。そして、ふと気が付いた。私は今、強大な権力と、惚れ惚れするほどの美貌と身体、そして、かなり出来の良い頭を持っていた。王子も確かにカッコイイけど、この世界には他にもカッコイイ男性はいる、王子はヒロインにお任せします。え? 当て馬がいないと物語が進まない? ごめんなさい、王子殿下、私、自分のことを優先させて頂きまぁ~す♡
※マルチエンディングです!!
コルネリウス(兄)&ルジェク(王子)好きなエンディングをお迎えください m(_ _)m
2024.11.14アイク(誰?)ルートをスタートいたしました。
楽しんで頂けると幸いです。
※他サイト様にも掲載中です
攻略対象の王子様は放置されました
蛇娥リコ
恋愛
……前回と違う。
お茶会で公爵令嬢の不在に、前回と前世を思い出した王子様。
今回の公爵令嬢は、どうも婚約を避けたい様子だ。
小説家になろうにも投稿してます。
断罪現場に遭遇したので悪役令嬢を擁護してみました
ララ
恋愛
3話完結です。
大好きなゲーム世界のモブですらない人に転生した主人公。
それでも直接この目でゲームの世界を見たくてゲームの舞台に留学する。
そこで見たのはまさにゲームの世界。
主人公も攻略対象も悪役令嬢も揃っている。
そしてゲームは終盤へ。
最後のイベントといえば断罪。
悪役令嬢が断罪されてハッピーエンド。
でもおかしいじゃない?
このゲームは悪役令嬢が大したこともしていないのに断罪されてしまう。
ゲームとしてなら多少無理のある設定でも楽しめたけど現実でもこうなるとねぇ。
納得いかない。
それなら私が悪役令嬢を擁護してもいいかしら?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる