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:第1章 「令和のサムライと村娘、そしてとある村の運命」
・1-49 第65話 「野盗の根城」
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・1-49 第65話 「野盗の根城」
森を抜けると、そこは源九郎が最初にこの世界にやって来た時に寝転んでいた平原だった。
そこは相変わらずのどかな風景で、村で起こった惨劇のことなどなにも知らずにいるようだ。
この世界に転生して来たのはつい昨日のことなのだが、もう、遥か遠い昔のことに感じられる。
たったの1日も経過していないというのに、その間に起こった出来事はあまりにも多く、過激で、濃い。
だが、まだその1日は終わっていなかった。
その1日がどんな形で幕を下ろすのか。
すでに理想とは程遠いものとなってしまったが、それを少しでも望ましい方向に修正することができるのか。
すべてが、これからの数時間で決まってしまう。
道は平原を横切るように、まっすぐにのびていた。
村人によると、野盗たちが根城にしている、元々はこの辺りを治める領主が住んでいたという城は、この先にあるということだ。
サシャはその全身に汗を浮かべ、荒い呼吸をしながら平原の中の道を駆け抜け、再び森の中へと飛び込んでいく。
どうやらサシャは野盗たちのアジトの場所をしっかりと記憶しているらしく、迷いがない。
今度の森は、それほど深くはなかった。
数百メートルほども駆け抜けるとすぐに木々はまばらになり、代わりにいくつもの岩がむき出しになっている丘陵にさしかかる。
道は坂道になって、源九郎を乗せたサシャは丘の上へと登っていく。
「どうどう! 」
最初の丘を登り切った時、源九郎はそうかけ声をかけ、手綱を引いてサシャをその場に停止させた。
丘の上から、野盗たちの根城になっている元領主の城が見えたからだ。
────────────────────────────────────────
立ち止まり、ブルブル、と鼻を鳴らし、荒くなった呼吸を整えているサシャの背中の上から見渡すと、野盗たちの根城は、城、というよりも、砦と言うべき小さなものだとわかった。
元々、この辺りを治めていた領主というのも、さほど有力な貴族ではなかったのだろう。
おそらくは辺境を警備するために中央から派遣されて来た騎士で、付近のいくつかの村を統治しながら、治安の維持や国境の防備などを担っていたらしい。
普通、中世ヨーロッパの城というと、1つの街がぐるりと城壁と堀に囲まれている城塞都市を思い浮かべるだろう。
しかし、野盗たちの根城には城下町はなく、付近で最も高い丘の上に小ぢんまりとした城壁と塔を持つ小城があるだけだ。
構造は単純だった。
丘の三方向に手を加え切り立った断崖を作り、その上に2つの区画から成る小城が作られている。
丘の中央、付近で最も標高が高い場所にあるのが城のメインとなる部分で、数十メートル四方ほどの面積が、5メートルほどの高さのある花崗岩を加工して作った城壁によって囲まれている。
そしてその一辺、もっとも奥まった場所には、領主の居館と城の最後の抵抗拠点を兼ねる頑丈な石造りの建物が城壁と一体化する形で作られている。
ヨーロッパ圏ではキープと呼ばれる、日本の城で言うところの天守閣に相当する防御施設だ。
といっても、その大きさはいわゆる[櫓]程度の大きさしかない。
そのキープのある区画を仮に本丸と呼ぶと、それに付随するようにもう1つの区画、二ノ丸が作られている。
本丸への出入りのために唯一、道とつながっている部分の守りを固めるために作られている二ノ丸は、石ではなく先端を尖らせた木の杭を隙間なく並べて城壁を作っており、同じく木製の、ハシゴを組み合わせたような単純な構造の見張り台が1つだけ建てられている。
城壁の上からは木の皮を重ねて作った屋根も見えているから、城兵や使用人たちが住んでいた家屋もあるのだろう。
要するに、三方を崖にすることで敵が攻めよせてくる方向を1つに絞り、その唯一の攻略ルートを2重の陣地で守っているという形の城だ。
常駐している兵士はせいぜい2、30人、戦時になっても、100名程度の少数で守る城なのだろう。
これで、なぜ野盗たちが領主の城を根城にすることができたのかがわかった。
元々そこに暮らしていた人数が少なく、領主がその中から主力を率いて参陣していたとすれば、残っていた兵力はほんのわずかなものに過ぎなかっただろう。
まして、領主が討ち死にし、その後任も定められないままだったのだから、城の防御はほとんど無いに等しい状態だったのに違いない。
元々城にいた人々は野盗たちがやってくる以前に離散し、城は無人になっていた可能性さえある。
いくら城壁があろうとも、その城壁を守るのに十分な兵力が存在しなければ、そこを守ることなど不可能な話だった。
その、小城の中で。
フィーナを連れ去り、村から貴重な作物の種を略奪し、火をかけた野盗たちは、賑やかに笑い合っていた。
野盗たちはこれから、次に破壊するべき村を探すために出発する予定であるはずだった。
しかし、まずは戦利品を確かめ、彼らの[任務]が1つ成功したことを祝おうとでも思っているのだろう。
キープに作られた煙突からは内部で煮炊きをしているのか煙が立ちのぼっており、何人かの野盗が屋内と外を出入りしているのが見える。
宴のための料理でも準備しているのだろう。
二ノ丸の方では、馬小屋に馬たちをつなぎ、戦利品を倉庫に積み上げ終えた野盗たちが焚火を囲みながら盛り上がっていた。
村にあった酒は野盗たちが根こそぎ奪い去って行ったという話だったが、おそらく、次の村を襲撃するために出発する前に、最後に残っていた酒を飲み干そうとでも考えているらしい。
4、5人ほどの野盗たちが笑いながら酒を酌み交わしている。
野盗たちは、完全に油断しきっている様子だった。
村人たちが反抗してくる可能性を考えていないのか、あるいは、村人たちが武器を手に押しよせて来ても簡単に撃退できるとタカをくくっているのか。
フィーナは、どこに捕らわれているのかわからない。
だが、野盗たちが[お楽しみ]をするつもりなのなら、最初に手をつけることができるのは一番偉ぶっている人間だ。
おそらくだが、フィーナは野盗たちの頭領がいる場所、キープに捕らわれているのに違いなかった。
(すぐに、助けてやるからな! )
源九郎は険しい表情でフィーナが無事であることを祈りながら、再びサシャを走らせていた。
森を抜けると、そこは源九郎が最初にこの世界にやって来た時に寝転んでいた平原だった。
そこは相変わらずのどかな風景で、村で起こった惨劇のことなどなにも知らずにいるようだ。
この世界に転生して来たのはつい昨日のことなのだが、もう、遥か遠い昔のことに感じられる。
たったの1日も経過していないというのに、その間に起こった出来事はあまりにも多く、過激で、濃い。
だが、まだその1日は終わっていなかった。
その1日がどんな形で幕を下ろすのか。
すでに理想とは程遠いものとなってしまったが、それを少しでも望ましい方向に修正することができるのか。
すべてが、これからの数時間で決まってしまう。
道は平原を横切るように、まっすぐにのびていた。
村人によると、野盗たちが根城にしている、元々はこの辺りを治める領主が住んでいたという城は、この先にあるということだ。
サシャはその全身に汗を浮かべ、荒い呼吸をしながら平原の中の道を駆け抜け、再び森の中へと飛び込んでいく。
どうやらサシャは野盗たちのアジトの場所をしっかりと記憶しているらしく、迷いがない。
今度の森は、それほど深くはなかった。
数百メートルほども駆け抜けるとすぐに木々はまばらになり、代わりにいくつもの岩がむき出しになっている丘陵にさしかかる。
道は坂道になって、源九郎を乗せたサシャは丘の上へと登っていく。
「どうどう! 」
最初の丘を登り切った時、源九郎はそうかけ声をかけ、手綱を引いてサシャをその場に停止させた。
丘の上から、野盗たちの根城になっている元領主の城が見えたからだ。
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立ち止まり、ブルブル、と鼻を鳴らし、荒くなった呼吸を整えているサシャの背中の上から見渡すと、野盗たちの根城は、城、というよりも、砦と言うべき小さなものだとわかった。
元々、この辺りを治めていた領主というのも、さほど有力な貴族ではなかったのだろう。
おそらくは辺境を警備するために中央から派遣されて来た騎士で、付近のいくつかの村を統治しながら、治安の維持や国境の防備などを担っていたらしい。
普通、中世ヨーロッパの城というと、1つの街がぐるりと城壁と堀に囲まれている城塞都市を思い浮かべるだろう。
しかし、野盗たちの根城には城下町はなく、付近で最も高い丘の上に小ぢんまりとした城壁と塔を持つ小城があるだけだ。
構造は単純だった。
丘の三方向に手を加え切り立った断崖を作り、その上に2つの区画から成る小城が作られている。
丘の中央、付近で最も標高が高い場所にあるのが城のメインとなる部分で、数十メートル四方ほどの面積が、5メートルほどの高さのある花崗岩を加工して作った城壁によって囲まれている。
そしてその一辺、もっとも奥まった場所には、領主の居館と城の最後の抵抗拠点を兼ねる頑丈な石造りの建物が城壁と一体化する形で作られている。
ヨーロッパ圏ではキープと呼ばれる、日本の城で言うところの天守閣に相当する防御施設だ。
といっても、その大きさはいわゆる[櫓]程度の大きさしかない。
そのキープのある区画を仮に本丸と呼ぶと、それに付随するようにもう1つの区画、二ノ丸が作られている。
本丸への出入りのために唯一、道とつながっている部分の守りを固めるために作られている二ノ丸は、石ではなく先端を尖らせた木の杭を隙間なく並べて城壁を作っており、同じく木製の、ハシゴを組み合わせたような単純な構造の見張り台が1つだけ建てられている。
城壁の上からは木の皮を重ねて作った屋根も見えているから、城兵や使用人たちが住んでいた家屋もあるのだろう。
要するに、三方を崖にすることで敵が攻めよせてくる方向を1つに絞り、その唯一の攻略ルートを2重の陣地で守っているという形の城だ。
常駐している兵士はせいぜい2、30人、戦時になっても、100名程度の少数で守る城なのだろう。
これで、なぜ野盗たちが領主の城を根城にすることができたのかがわかった。
元々そこに暮らしていた人数が少なく、領主がその中から主力を率いて参陣していたとすれば、残っていた兵力はほんのわずかなものに過ぎなかっただろう。
まして、領主が討ち死にし、その後任も定められないままだったのだから、城の防御はほとんど無いに等しい状態だったのに違いない。
元々城にいた人々は野盗たちがやってくる以前に離散し、城は無人になっていた可能性さえある。
いくら城壁があろうとも、その城壁を守るのに十分な兵力が存在しなければ、そこを守ることなど不可能な話だった。
その、小城の中で。
フィーナを連れ去り、村から貴重な作物の種を略奪し、火をかけた野盗たちは、賑やかに笑い合っていた。
野盗たちはこれから、次に破壊するべき村を探すために出発する予定であるはずだった。
しかし、まずは戦利品を確かめ、彼らの[任務]が1つ成功したことを祝おうとでも思っているのだろう。
キープに作られた煙突からは内部で煮炊きをしているのか煙が立ちのぼっており、何人かの野盗が屋内と外を出入りしているのが見える。
宴のための料理でも準備しているのだろう。
二ノ丸の方では、馬小屋に馬たちをつなぎ、戦利品を倉庫に積み上げ終えた野盗たちが焚火を囲みながら盛り上がっていた。
村にあった酒は野盗たちが根こそぎ奪い去って行ったという話だったが、おそらく、次の村を襲撃するために出発する前に、最後に残っていた酒を飲み干そうとでも考えているらしい。
4、5人ほどの野盗たちが笑いながら酒を酌み交わしている。
野盗たちは、完全に油断しきっている様子だった。
村人たちが反抗してくる可能性を考えていないのか、あるいは、村人たちが武器を手に押しよせて来ても簡単に撃退できるとタカをくくっているのか。
フィーナは、どこに捕らわれているのかわからない。
だが、野盗たちが[お楽しみ]をするつもりなのなら、最初に手をつけることができるのは一番偉ぶっている人間だ。
おそらくだが、フィーナは野盗たちの頭領がいる場所、キープに捕らわれているのに違いなかった。
(すぐに、助けてやるからな! )
源九郎は険しい表情でフィーナが無事であることを祈りながら、再びサシャを走らせていた。
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