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眠らせ姫
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上茶谷は翌日の夕方、浅緋のアパートへやって来た。
パンパンに詰め込んだエコバッグの中から、取り出したのはお菓子だ。
「広瀬さん、よろしければどうぞ!」
「は、はぁ……」
「私のオススメはコレとコレです」
「お菓子、好きなの?」
「大好きです、癒しです」
上茶谷は小袋をピッと開封すると、中からレモン色のグミを摘み出した。
「本当は製菓会社に就職したかったんですけど…求人がなくて。でも満足です。ジュースも好きですから」
グミを口に頬張りながら、上茶谷はエコバッグからチルド飲料を取り出す。
「うちのメーカーと違うね」
「リサーチです!!広瀬さん、どっちが良いですか?じゃん!」
じゃん、とか言ってるぞ。
可愛いな。
「こ、こっちかな?」
「ほほう!お目が高い!これはですね、メーカー直営農場から取り寄せた有機コーヒー豆と北海道の……」
上茶谷は嬉々として説明をし始めた。
浅緋は話の内容はそっちのけで、目を輝かせて語る生き生きとしたその表情を鑑賞する。
「是非ですね、後味を味わって頂きたい!酸味とコクはあるがあっさりとした……」
「上茶谷さん、綺麗な目だよね。コンタクトにはしないの?」
上茶谷は虚をつかれて黙る。
「勿体ないな、と思って。眼鏡も似合ってるけど」
「あーこれは、実は度が入ってません」
「伊達なの?!」
「ええ、あの、昔言われた事があって……その、誘ってるように見える目だと。そんなつもりは無いんですが、どうやらいつも無駄に濡れてるようです」
潤んでる、ということだな。
浅緋はメガネ越しにその瞳をマジマジと見る。
大きな奥二重の目尻は少し下がっていて、縁取られた長いまつ毛も相まって、なるほど庇護欲をそそる。
縁太の眼鏡のフレームと長めの前髪で、その存在を上手く隠していたようだ。
「学生の頃はそれで誤解されて色々厄介事に巻き込まれまして、それからずっと装着しております」
「色々厄介事って……」
「さ、広瀬さん、召し上がって下さい!甘いものもしょっぱいものも全て揃えておりますよ。何がお好みでしょう?お煎餅かな?チョコパイかな?それとも茎わかめ?」
上茶谷はそれは楽しそうにテーブルの上にお菓子の袋を並べ始めた。
浅緋は訊き出すことを一旦諦めて、チルド飲料にストローを突き刺して啜った。
「旨いな……」
浅緋の呟きに上茶谷が反応し、嬉しそうに微笑んだ。
少しピントはズレてはいるが、上茶谷との時間は楽しかった。
上茶谷は予想以上にお喋りで、次々と話題を繰り出しては持論を展開する。
しかし、理系女だからと専門的な知識をひけらかす訳でもなく、話の中身はかなりくだらなくぶっ飛んだもので、浅緋は腹を抱えて笑った。
「蜜柑が1個まるまる口に収まるのはSサイズに限られます。Mで試しましたが死にそうになりました。あれは三粒ほど外してから、こう、キュッと小さくしてじゃないと。蜜柑というのは予想以上にジューシィで、果汁が溢れ出してですね、食道に一気に流れ込むんです。口内がいっぱいだから鼻呼吸もままならず……」
「ひっ、1粒ずつ食べなよ、何でまるまる食おうとすんの?」
「えっ?!広瀬さんは、もしかして粘土や消しゴムを食べたことがないタイプですか?!」
「な、ないよ!」
「シャー芯を齧ったことは?!」
「あるか!」
あー……何のために俺、上茶谷と部屋にいるんだっけ。
まるで緊張感のない雰囲気に、浅緋の気持ちが緩む。
しかし、日が陰り部屋が薄暗くなり始めると、上茶谷の話すスピードが明らかに落ちてきた。
落ち着きなく視線が彷徨い、モゾモゾと身動ぎする。
「上茶谷さん、平気?えっと、夕飯どうする?何か頼む?」
正直、しこたま菓子を食わされたのであまり腹は空いてはないが……
「いえっ、もし何なら私が作りましょうか?麺類なら作れます。麺類なら!」
何故麺類限定なのか。
「確か記憶が無くなるのは九時前後なんだよね?もう少し時間はあるよ、落ち着いて。今夜は俺がいるんだし」
「は、はいっ。ありがとうございます!広瀬さんは真に優しく菩薩のような方ですね。なんたって神主様だと言うのですから信用出来ます。スケコマシのヤリチンだと聞いておりましたが、やはり噂は信じてはいけませんね」
「………」
神主……の見習だけど、かつて遊んでいたのは事実だ。
ヤリチンのスケコマシと言われるのは心外だが。
「私も散々人の噂に振り回されたので共感出来ます。でも、広瀬さんはそれに屈せず見掛けもそのままを貫いていらっしゃるのだから立派です」
上茶谷は立ち上がる。
ハイネックのゆったりしたグレーのセーターにジーンズという些か面白味のない服装、ひとつに結んだ黒髪、茶色のフレームの眼鏡で地味に武装した彼女。
「台所をお借りしても?麺類は何かありますか?」
麺料理とお菓子をこよなく愛す、少し変わった女子。
……けど、やっぱり上茶谷は良い人間だと思う。
「広瀬さん!素麺ありました!これ使っても良いですか?」
浅緋は素麺の袋を掲げてみせる上茶谷に頷き、その料理に取り組む様子を観察する。
中々手際が良い。
冷蔵庫の中にあったもので、ササッと作ってくれたのは、肉吸い風素麺やらで、これが相当美味かった。
夢中で啜り、褒め称える浅緋に、上茶谷は謙遜する。
「恐縮です」
その歯にはネギが挟まっていた。
「ネギ」
浅緋が思わず指摘すれば、上茶谷はモグモグと口を動かした後、てへっと照れ笑いした。
浅緋は俯き、込み上げる笑いをこらえた。
上茶谷は明らかに今まで周りにはいなかったタイプだ。
縁を見る力を与えられながらもどこかでそれを煩わしく思ってきた浅緋は、極力能力を使うことはしないし、したくもない。
そんな浅緋が恋愛に求めるものは、後腐れないひと時の快楽だ。
良い匂いを振りまいて、高い声で歯を出さずに笑う。
淀んだ感情に蓋をして上手に恋愛を利用して糧とする。
ずっとそんな女を好んで関係を持ってきた。
彼女らは強かで賢く、浅緋のような軽薄な男の扱いを心得ている。
望み通り上面だけを見て、決して深入りする事はなかった。
人の縁など見てどうなる。
自分の縁ともなれば絶対見たくない。
そんなものに縛られるのは御免だ。
以前に見た光景が、浅緋のその考え方に拍車をかけた。
七年前、分社の境内で女子高生と従兄弟を結ぶ糸を見た。
それは淡い色合いではあったが、しっかりと二人を結んでいた。
運命の赤い糸、その神聖なる迫力。
その時、浅緋の胸に湧いた感情は...憧れだ。
激しい嫉妬にも似た羨望。
……だからこそ、自分の縁は見たくない。
ずっと弟のような存在であった従兄弟に負けたくない。
そう、わかっている。
くだらないプライド、それと恐怖だ。
自分の縁が誰とも繋がって無かったとしたら?
仮に繋がっていたとしても、蒼士のように長い年月を待たなければいけないものだったとしたら?
どう考えても好きになれそうにもない、もしくはとんでもない事情を抱えた相手だったら?
どちらにせよ、浅緋には耐えられそうにもない。
人に世話を焼くことは出来るけど、自分のことにはからきし臆病で根性無し。
それが浅緋という人間だった。
「お粗末さまのご馳走様でした」
上茶谷の声で、浅緋は悶々とする思考を打ち切ることが出来た。
スマホで時刻を確かめ、操作してテーブルの下に置くと、せめて洗い物はしなければと丼を持って立ち上がる。
キッチンカウンターから顔を上げると、上茶谷の姿勢の良い背中が見えた。
上茶谷もまた浅緋と違う種類の臆病といえる。
何があったのか詳しくはわからないが、自分の外見を偽ることで面倒を避けているのだから。
……臆病者同士か。
浅緋は丼をスポンジで擦りながら苦笑いをする。
そして、流れる水で泡を流しかけた浅緋は、手元に落ちる影に気付いた。
眉を顰め、顔を上げて息を呑んだ。
至近距離に上茶谷の顔があった。
「わっ!」
浅緋は手を滑らせて丼をシンクに落とす。
「上茶谷さん?!どうし……」
無言でこちらを見る上茶谷のその瞳は、
真っ黒に澱んでいた。
いつかの夜のように。
それにしてもいつの間に移動したのか。
洗い物をしていたとは言え、気配まで感じないとは……
上茶谷は両手を伸ばし、浅緋に抱きついた。
「広瀬さん、私の事どう思います?」
上茶谷は抑揚のない声で訊ねる。
蛇口から流れ出る水音がシンクを打つ音がする。
水を止めないと……
しかし、不思議に身体が動かない。
「私、こう見えて結構凄いんですよ。今まで関係を持った男たちはみんな、こんなの初めてだって褒めてくれました」
「上茶谷さん何を言ってるの?しっかりして」
「触ってみたくありません?私、実はFカップあるんです。挟めますよ」
エッ、Fカップ!!挟めるって……!
浅緋は一瞬ぐらついた気持ちを立て直そうと、顎を引く。
しかし、上茶谷は更に密着して浅緋の胸下に豊満な胸を押し付けた。
最近ご無沙汰だった身体が、その柔らかい感触で敏感に反応する。
浅緋は焦る。
これは不味い。
上茶谷は正気じゃないし、自分はまんまと術中に嵌り、陥落しそうになっている。
浅緋は除霊の祝詞を唱えるべく口を開いた。
が、そこで目の前が暗転した。
パンパンに詰め込んだエコバッグの中から、取り出したのはお菓子だ。
「広瀬さん、よろしければどうぞ!」
「は、はぁ……」
「私のオススメはコレとコレです」
「お菓子、好きなの?」
「大好きです、癒しです」
上茶谷は小袋をピッと開封すると、中からレモン色のグミを摘み出した。
「本当は製菓会社に就職したかったんですけど…求人がなくて。でも満足です。ジュースも好きですから」
グミを口に頬張りながら、上茶谷はエコバッグからチルド飲料を取り出す。
「うちのメーカーと違うね」
「リサーチです!!広瀬さん、どっちが良いですか?じゃん!」
じゃん、とか言ってるぞ。
可愛いな。
「こ、こっちかな?」
「ほほう!お目が高い!これはですね、メーカー直営農場から取り寄せた有機コーヒー豆と北海道の……」
上茶谷は嬉々として説明をし始めた。
浅緋は話の内容はそっちのけで、目を輝かせて語る生き生きとしたその表情を鑑賞する。
「是非ですね、後味を味わって頂きたい!酸味とコクはあるがあっさりとした……」
「上茶谷さん、綺麗な目だよね。コンタクトにはしないの?」
上茶谷は虚をつかれて黙る。
「勿体ないな、と思って。眼鏡も似合ってるけど」
「あーこれは、実は度が入ってません」
「伊達なの?!」
「ええ、あの、昔言われた事があって……その、誘ってるように見える目だと。そんなつもりは無いんですが、どうやらいつも無駄に濡れてるようです」
潤んでる、ということだな。
浅緋はメガネ越しにその瞳をマジマジと見る。
大きな奥二重の目尻は少し下がっていて、縁取られた長いまつ毛も相まって、なるほど庇護欲をそそる。
縁太の眼鏡のフレームと長めの前髪で、その存在を上手く隠していたようだ。
「学生の頃はそれで誤解されて色々厄介事に巻き込まれまして、それからずっと装着しております」
「色々厄介事って……」
「さ、広瀬さん、召し上がって下さい!甘いものもしょっぱいものも全て揃えておりますよ。何がお好みでしょう?お煎餅かな?チョコパイかな?それとも茎わかめ?」
上茶谷はそれは楽しそうにテーブルの上にお菓子の袋を並べ始めた。
浅緋は訊き出すことを一旦諦めて、チルド飲料にストローを突き刺して啜った。
「旨いな……」
浅緋の呟きに上茶谷が反応し、嬉しそうに微笑んだ。
少しピントはズレてはいるが、上茶谷との時間は楽しかった。
上茶谷は予想以上にお喋りで、次々と話題を繰り出しては持論を展開する。
しかし、理系女だからと専門的な知識をひけらかす訳でもなく、話の中身はかなりくだらなくぶっ飛んだもので、浅緋は腹を抱えて笑った。
「蜜柑が1個まるまる口に収まるのはSサイズに限られます。Mで試しましたが死にそうになりました。あれは三粒ほど外してから、こう、キュッと小さくしてじゃないと。蜜柑というのは予想以上にジューシィで、果汁が溢れ出してですね、食道に一気に流れ込むんです。口内がいっぱいだから鼻呼吸もままならず……」
「ひっ、1粒ずつ食べなよ、何でまるまる食おうとすんの?」
「えっ?!広瀬さんは、もしかして粘土や消しゴムを食べたことがないタイプですか?!」
「な、ないよ!」
「シャー芯を齧ったことは?!」
「あるか!」
あー……何のために俺、上茶谷と部屋にいるんだっけ。
まるで緊張感のない雰囲気に、浅緋の気持ちが緩む。
しかし、日が陰り部屋が薄暗くなり始めると、上茶谷の話すスピードが明らかに落ちてきた。
落ち着きなく視線が彷徨い、モゾモゾと身動ぎする。
「上茶谷さん、平気?えっと、夕飯どうする?何か頼む?」
正直、しこたま菓子を食わされたのであまり腹は空いてはないが……
「いえっ、もし何なら私が作りましょうか?麺類なら作れます。麺類なら!」
何故麺類限定なのか。
「確か記憶が無くなるのは九時前後なんだよね?もう少し時間はあるよ、落ち着いて。今夜は俺がいるんだし」
「は、はいっ。ありがとうございます!広瀬さんは真に優しく菩薩のような方ですね。なんたって神主様だと言うのですから信用出来ます。スケコマシのヤリチンだと聞いておりましたが、やはり噂は信じてはいけませんね」
「………」
神主……の見習だけど、かつて遊んでいたのは事実だ。
ヤリチンのスケコマシと言われるのは心外だが。
「私も散々人の噂に振り回されたので共感出来ます。でも、広瀬さんはそれに屈せず見掛けもそのままを貫いていらっしゃるのだから立派です」
上茶谷は立ち上がる。
ハイネックのゆったりしたグレーのセーターにジーンズという些か面白味のない服装、ひとつに結んだ黒髪、茶色のフレームの眼鏡で地味に武装した彼女。
「台所をお借りしても?麺類は何かありますか?」
麺料理とお菓子をこよなく愛す、少し変わった女子。
……けど、やっぱり上茶谷は良い人間だと思う。
「広瀬さん!素麺ありました!これ使っても良いですか?」
浅緋は素麺の袋を掲げてみせる上茶谷に頷き、その料理に取り組む様子を観察する。
中々手際が良い。
冷蔵庫の中にあったもので、ササッと作ってくれたのは、肉吸い風素麺やらで、これが相当美味かった。
夢中で啜り、褒め称える浅緋に、上茶谷は謙遜する。
「恐縮です」
その歯にはネギが挟まっていた。
「ネギ」
浅緋が思わず指摘すれば、上茶谷はモグモグと口を動かした後、てへっと照れ笑いした。
浅緋は俯き、込み上げる笑いをこらえた。
上茶谷は明らかに今まで周りにはいなかったタイプだ。
縁を見る力を与えられながらもどこかでそれを煩わしく思ってきた浅緋は、極力能力を使うことはしないし、したくもない。
そんな浅緋が恋愛に求めるものは、後腐れないひと時の快楽だ。
良い匂いを振りまいて、高い声で歯を出さずに笑う。
淀んだ感情に蓋をして上手に恋愛を利用して糧とする。
ずっとそんな女を好んで関係を持ってきた。
彼女らは強かで賢く、浅緋のような軽薄な男の扱いを心得ている。
望み通り上面だけを見て、決して深入りする事はなかった。
人の縁など見てどうなる。
自分の縁ともなれば絶対見たくない。
そんなものに縛られるのは御免だ。
以前に見た光景が、浅緋のその考え方に拍車をかけた。
七年前、分社の境内で女子高生と従兄弟を結ぶ糸を見た。
それは淡い色合いではあったが、しっかりと二人を結んでいた。
運命の赤い糸、その神聖なる迫力。
その時、浅緋の胸に湧いた感情は...憧れだ。
激しい嫉妬にも似た羨望。
……だからこそ、自分の縁は見たくない。
ずっと弟のような存在であった従兄弟に負けたくない。
そう、わかっている。
くだらないプライド、それと恐怖だ。
自分の縁が誰とも繋がって無かったとしたら?
仮に繋がっていたとしても、蒼士のように長い年月を待たなければいけないものだったとしたら?
どう考えても好きになれそうにもない、もしくはとんでもない事情を抱えた相手だったら?
どちらにせよ、浅緋には耐えられそうにもない。
人に世話を焼くことは出来るけど、自分のことにはからきし臆病で根性無し。
それが浅緋という人間だった。
「お粗末さまのご馳走様でした」
上茶谷の声で、浅緋は悶々とする思考を打ち切ることが出来た。
スマホで時刻を確かめ、操作してテーブルの下に置くと、せめて洗い物はしなければと丼を持って立ち上がる。
キッチンカウンターから顔を上げると、上茶谷の姿勢の良い背中が見えた。
上茶谷もまた浅緋と違う種類の臆病といえる。
何があったのか詳しくはわからないが、自分の外見を偽ることで面倒を避けているのだから。
……臆病者同士か。
浅緋は丼をスポンジで擦りながら苦笑いをする。
そして、流れる水で泡を流しかけた浅緋は、手元に落ちる影に気付いた。
眉を顰め、顔を上げて息を呑んだ。
至近距離に上茶谷の顔があった。
「わっ!」
浅緋は手を滑らせて丼をシンクに落とす。
「上茶谷さん?!どうし……」
無言でこちらを見る上茶谷のその瞳は、
真っ黒に澱んでいた。
いつかの夜のように。
それにしてもいつの間に移動したのか。
洗い物をしていたとは言え、気配まで感じないとは……
上茶谷は両手を伸ばし、浅緋に抱きついた。
「広瀬さん、私の事どう思います?」
上茶谷は抑揚のない声で訊ねる。
蛇口から流れ出る水音がシンクを打つ音がする。
水を止めないと……
しかし、不思議に身体が動かない。
「私、こう見えて結構凄いんですよ。今まで関係を持った男たちはみんな、こんなの初めてだって褒めてくれました」
「上茶谷さん何を言ってるの?しっかりして」
「触ってみたくありません?私、実はFカップあるんです。挟めますよ」
エッ、Fカップ!!挟めるって……!
浅緋は一瞬ぐらついた気持ちを立て直そうと、顎を引く。
しかし、上茶谷は更に密着して浅緋の胸下に豊満な胸を押し付けた。
最近ご無沙汰だった身体が、その柔らかい感触で敏感に反応する。
浅緋は焦る。
これは不味い。
上茶谷は正気じゃないし、自分はまんまと術中に嵌り、陥落しそうになっている。
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