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スピンオフ:【マルコの初恋】柔らかな感触と劣情(18R)
詰問2
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「何故通報しなかったんだ?」
リズデは表情を変えないが、ふとみると、膝の上に置かれた両手を強く握りしめている。
「リズデ?」
リズデはこちらを見ずに答えた。
「…昔の知り合いだったからです。身元もはっきりしているし、本人も危害を加えるつもりではないとも言っていました。暗闇から急に腕を掴んで話しかけられたので、驚いて過剰に反応してしまったんです」
「…それなら、何故、そいつは逃げたんだ?」
「向こうも気が動転していたのではないですか?」
マルコはリズデの腕を掴んだ。
リズデはそれでもこちらを見ない。
「リズデ、何を隠している?」
「何をおっしゃっているのかわかりかねます」
マルコは掴んだ腕を引っ張り、こちらに向いたリズデの両肩を掴んだ。
厚手の制服越しにもその華奢な感触が伝わって、一瞬、胸がざわめいた。
「そんなに俺が信用できないのか?」
リズデが顔を上げてマルコを見た。
分厚いレンズに阻まれて目の表情はうかがい知れないが、驚いているようだ。
「俺はお前と信頼関係を築いていると思っていたが、心を許していたのはどうやら俺の方だけだったようだな。恥ずかしながら、一昨晩までその事に気付いていなかった。面倒臭い上司のお守りはたいへんだったろうな?」
マルコは自虐的に笑って見せた。
リズデは珍しく歯切れが悪い返答をした。
「そんな、お守りなどと…そんなつもりはありません。ボスのことは信頼しています」
「どうだかな。現に今も話してくれないじゃないか」
リズデは戸惑うように小首を傾げてマルコを見上げている。
今となってはその仕草までも、何故かマルコの心を捉えるのだ。
「力にならせて欲しいが、それも要らないというなら俺も勝手にやらせてもらう。一昨晩の男の事を調べさせて素性を暴く」
リズデが息を飲む音が聞こえた。
リズデは表情を変えないが、ふとみると、膝の上に置かれた両手を強く握りしめている。
「リズデ?」
リズデはこちらを見ずに答えた。
「…昔の知り合いだったからです。身元もはっきりしているし、本人も危害を加えるつもりではないとも言っていました。暗闇から急に腕を掴んで話しかけられたので、驚いて過剰に反応してしまったんです」
「…それなら、何故、そいつは逃げたんだ?」
「向こうも気が動転していたのではないですか?」
マルコはリズデの腕を掴んだ。
リズデはそれでもこちらを見ない。
「リズデ、何を隠している?」
「何をおっしゃっているのかわかりかねます」
マルコは掴んだ腕を引っ張り、こちらに向いたリズデの両肩を掴んだ。
厚手の制服越しにもその華奢な感触が伝わって、一瞬、胸がざわめいた。
「そんなに俺が信用できないのか?」
リズデが顔を上げてマルコを見た。
分厚いレンズに阻まれて目の表情はうかがい知れないが、驚いているようだ。
「俺はお前と信頼関係を築いていると思っていたが、心を許していたのはどうやら俺の方だけだったようだな。恥ずかしながら、一昨晩までその事に気付いていなかった。面倒臭い上司のお守りはたいへんだったろうな?」
マルコは自虐的に笑って見せた。
リズデは珍しく歯切れが悪い返答をした。
「そんな、お守りなどと…そんなつもりはありません。ボスのことは信頼しています」
「どうだかな。現に今も話してくれないじゃないか」
リズデは戸惑うように小首を傾げてマルコを見上げている。
今となってはその仕草までも、何故かマルコの心を捉えるのだ。
「力にならせて欲しいが、それも要らないというなら俺も勝手にやらせてもらう。一昨晩の男の事を調べさせて素性を暴く」
リズデが息を飲む音が聞こえた。
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