星の誓い〜異国の姫はアイスブルーの騎士に溺愛される〜

すなぎ もりこ

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スピンオフ:【マルコの初恋】柔らかな感触と劣情(18R)

可愛すぎるのが悪い

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マルコは、リズデの可愛らしい額に、目元に鼻先に頬にキスの雨を降らした。

「無理をさせてしまったな。大丈夫か?」

リズデは返事をする代わりに、マルコにギュッと抱きついた。


ああ、何て愛おしい。このまま、ずっとぴったりとくっついていたい。

マルコは、その腕から腰まで滑らかな身体の曲線をなぞる。
数日前に触れただけで欲情した、あの蕩けそうな手触りだ。


「リズデの肌は何故こんなに極上なんだ?」


リズデは、小首を傾げた。


「そんなことを言われたのは初めてです。特に何もしていませんが…」

「俺以外に触らせるなよ。不埒な気持ちになる奴がいるかもしれない」


リズデはクスクスと笑った。


「考え過ぎでは?」

「駄目だ。その瞳も唇も…出来れば誰にも見せずに閉じ込めておきたい」


リズデは顔を離して、大きなエメラルドグリーンの瞳で、マルコをじっと見つめた。


「そのような甘い言葉を私に向けて言って良いんですか?」

「どういう意味だ?」


リズデは頬を染めて長い睫毛を伏せた。


「私は慣れていませんから…本気にしてしまいます」


マルコは、堪らずリズデの唇に口付けた。


「本気と捉えてくれよ。嘘偽りない気持ちだ。リズデを誰にも渡したくない。俺だけのものだ」


自分の口からでた言葉に更に煽られて、マルコはリズデの唇を貪り、その手で華奢な身体をまさぐった。
再び腰に熱が集中し、未だリズデの中にある男の部分が張つめてくるのがわかる。
リズデもそれに気付いたらしく、小さく声を上げた。


「リズデが可愛い過ぎるのが悪い。こんなに俺を翻弄して」


ゆるゆると腰を動かすと、先ほどマルコが中に放ったものがぐちゅぐちゅと音をたてた。


「ちょ、ちょっと待って下さい。あっ」


リズデが開けた口の中に、舌を差し込んで口内を舐め回した。

マルコの胸の下の柔らかな乳房が抽送に合わせて擦られ、つぼみが主張しはじめる。

手を伸ばしてぬめった場所から膨らんだ粒を探り当てて指の腹で刺激すると、リズデが身体をくねらせ、快感を逃そうと白く細い喉を反らした。

マルコはリズデの身体を抱き起こし、すかさず首筋に噛みつき吸い上げた。

腰をゆっくり突き上げると、リズデはマルコの肩に手を掛けて耐えるように唇を噛んだ。

接合部からは透明な液体が溢れ、お互いの身体をねっとり濡らしている。

リズデの腰に手を回しマルコの下腹部に押し付けるように前後に揺らせば、リズデは堪えきれずに声を上げた。

そのままリズデの腰を揺らしながら自分のモノを突き上げた。

目の前で揺れる白い乳房にむしゃぶりつきながら、嬌声を上げるリズデを熱に浮かされた目で下から見上げた。


「はんっああっもう、駄目…!」


ひくひくと波打ってマルコのモノを締め付け始めたところでマルコも限界が来た。

リズデの腰を固定し下から深く突き上げた。


「はぁっいやぁっ」


リズデがびくびくと震えた。

マルコはリズデの身体を抱き締め、張つめた己でグリグリと奥を刺激したところで、熱を解放した。


ぐったりとして横たわるリズデにマルコは甲斐甲斐しく世話を焼く。

無理をさせたマルコは反省しきりである。

リズデを横抱きにして湯を張った浴槽に連れていく。

リズデは恥ずかしがったが、身体中を洗い、中に放ったモノを掻き出した。

その最中にまたマルコの下半身が硬くなり始めたが、さすがにこれ以上は行き過ぎだと、自重した。

そのままリズデを綺麗にしたベッドに寝かせ、その艶やかな黒髪を撫でた。

ほどなく、リズデは目を閉じて眠りについた。

寝息をたてる愛しい娘を飽くまで眺め、マルコも隣に潜り込んだ。

そっと柔らかい身体を抱き寄せると、今まで感じたことのない幸福感に包まれた。

そしてマルコは、朝目覚めた時のリズデを想像しながら心地好い睡魔に身を任せるのだった。
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