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初恋の君
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二人の生活は1ヶ月が経過していた。
小さな一軒家は小さな町から少し離れた森の中にあった。
部屋数は三個あり、お互いプライベートな部屋は確保されていたので不便など感じなかった。
家の近くには小川がったり、果物がなった木もあり、不自由もしていない。
生活に必要な物はウィルが買いに行ったりしていた。
彼の話では都や村でもウィークバルト家の騒動から落ち着き人々の噂も少なくなってきていたと言っていた。
ウィルはとても良くしてくれた。慣れない生活で迷惑をかけまくっていたが、嫌な顔せず色々な事を教えてくれた。環境の変化で体調を崩した時も優しく看病してくれた。
ウィルの手は温かく心地よい。彼の側にいられたら良いなぁと思っていたが口には出せなかった。
優しい彼はきっと自分を押し殺しても着いてきてくれるだろう。
しかし、没落した自分には何もない。
アリアはため息を吐くと畑から野菜を取り井戸の水を使い綺麗に洗う。
水滴がついた野菜はとても綺麗で美味しそうだった。
「ウィル何処行ったのかな?」
ウィルは時々いなくなる。狩りをしている事もあるが町や村に行き情報を仕入れてくる事もある。
大抵は行き先を言うが言わない時もあった。
何度か行き先を聞いた事があったが話を反らす彼を感じて話題に出すのは止めた。
いつか話してくれると言ってくれたので、アリアは彼を信じる事にした。
「アリア」
名前を呼ばれ振り替えると、1ヶ月ぶりに見る元婚約者がいた。
「カーティスさ……ま?」
「やっと見つけた……私の大切な婚約者」
いつの間にか目の前まで来たカーティスに力一杯抱き締められた。
婚約中にもこんなに抱き締められた事はなかったので驚いたが、一瞬脳裏にウィルの姿が浮かんだ。
アリアは離れようとするが、彼の腕の力が強く離れられない。
「カーティス様くるしっ……」
「あぁ、ごめん嬉しくて」
彼の腕からようやく解放され、アリアは一歩彼から離れた。
カーティスと久し振りに会うが何か違和感を感じたからだ。
微笑んでいる彼がとても怖く感じた。彼が纏う空気は冷たく
近付けば凍えてしまいそうな雰囲気だった。
「あの、何故カーティス様がここに?」
「何故って婚約者を迎えに来たんだよ」
「私はもう婚約者ではありませんよね?」
「いいや婚約者だよアリア」
「私の家は無くなりますし、カーティス様は義妹が好きだったのでは?」
キャシーの名を聞いた瞬間、カーティスは表情を曇らせた。
「私は幼い頃からアリア一筋だよ」
カーティスは手に持っていた小瓶の蓋を取り口に含むと、アリアにキスをした。
唇が重なり液体が口移しで流し込まれる。本能的に飲んではいけないと思ったが、唇が離れずアリアはとうとう呑み込んでしまった。
「あぁ……アリア……」
唇が解放されると、カーティスの顔が目の前にあった。
トロンとした彼の表情が、あの夜の記憶を呼び起こした。
庭で襲ってきた男の姿と重なる。アリアは声を上げ逃げようとするが、簡単に捕まってしまった。
「この薬はね媚薬ともう一つの効果がある薬なんだよ」
クスクスと笑いながらアリアの両手首を木に押し付ける。
手首をきつく掴まれ背中にはゴツゴツした木に押し付けられアリアは逃げる事が出来なかった。
「なん……の?」
恐る恐る聞くとカーティスは嬉しそうにアリアのスカートを捲り上げ、下腹部を愛撫する。
「妊娠しやすくする薬だよ……」
その言葉を聞いた瞬間、これから行われる行為に血の気が引いた。
小さな一軒家は小さな町から少し離れた森の中にあった。
部屋数は三個あり、お互いプライベートな部屋は確保されていたので不便など感じなかった。
家の近くには小川がったり、果物がなった木もあり、不自由もしていない。
生活に必要な物はウィルが買いに行ったりしていた。
彼の話では都や村でもウィークバルト家の騒動から落ち着き人々の噂も少なくなってきていたと言っていた。
ウィルはとても良くしてくれた。慣れない生活で迷惑をかけまくっていたが、嫌な顔せず色々な事を教えてくれた。環境の変化で体調を崩した時も優しく看病してくれた。
ウィルの手は温かく心地よい。彼の側にいられたら良いなぁと思っていたが口には出せなかった。
優しい彼はきっと自分を押し殺しても着いてきてくれるだろう。
しかし、没落した自分には何もない。
アリアはため息を吐くと畑から野菜を取り井戸の水を使い綺麗に洗う。
水滴がついた野菜はとても綺麗で美味しそうだった。
「ウィル何処行ったのかな?」
ウィルは時々いなくなる。狩りをしている事もあるが町や村に行き情報を仕入れてくる事もある。
大抵は行き先を言うが言わない時もあった。
何度か行き先を聞いた事があったが話を反らす彼を感じて話題に出すのは止めた。
いつか話してくれると言ってくれたので、アリアは彼を信じる事にした。
「アリア」
名前を呼ばれ振り替えると、1ヶ月ぶりに見る元婚約者がいた。
「カーティスさ……ま?」
「やっと見つけた……私の大切な婚約者」
いつの間にか目の前まで来たカーティスに力一杯抱き締められた。
婚約中にもこんなに抱き締められた事はなかったので驚いたが、一瞬脳裏にウィルの姿が浮かんだ。
アリアは離れようとするが、彼の腕の力が強く離れられない。
「カーティス様くるしっ……」
「あぁ、ごめん嬉しくて」
彼の腕からようやく解放され、アリアは一歩彼から離れた。
カーティスと久し振りに会うが何か違和感を感じたからだ。
微笑んでいる彼がとても怖く感じた。彼が纏う空気は冷たく
近付けば凍えてしまいそうな雰囲気だった。
「あの、何故カーティス様がここに?」
「何故って婚約者を迎えに来たんだよ」
「私はもう婚約者ではありませんよね?」
「いいや婚約者だよアリア」
「私の家は無くなりますし、カーティス様は義妹が好きだったのでは?」
キャシーの名を聞いた瞬間、カーティスは表情を曇らせた。
「私は幼い頃からアリア一筋だよ」
カーティスは手に持っていた小瓶の蓋を取り口に含むと、アリアにキスをした。
唇が重なり液体が口移しで流し込まれる。本能的に飲んではいけないと思ったが、唇が離れずアリアはとうとう呑み込んでしまった。
「あぁ……アリア……」
唇が解放されると、カーティスの顔が目の前にあった。
トロンとした彼の表情が、あの夜の記憶を呼び起こした。
庭で襲ってきた男の姿と重なる。アリアは声を上げ逃げようとするが、簡単に捕まってしまった。
「この薬はね媚薬ともう一つの効果がある薬なんだよ」
クスクスと笑いながらアリアの両手首を木に押し付ける。
手首をきつく掴まれ背中にはゴツゴツした木に押し付けられアリアは逃げる事が出来なかった。
「なん……の?」
恐る恐る聞くとカーティスは嬉しそうにアリアのスカートを捲り上げ、下腹部を愛撫する。
「妊娠しやすくする薬だよ……」
その言葉を聞いた瞬間、これから行われる行為に血の気が引いた。
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