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92 大丈夫
2人で協力してホットケーキは完成した。
映画と同じように2段にしたいと思っていた遥のために、慎一はサイズが小さなものを2つ作ってくれた。そのおかげで、遥の分もしっかり丸い2段のホットケーキに仕上がった。
重なったホットケーキの真上に四角に切ったバターを乗せ、その上から蜂蜜をたっぷりかける。
サラダとスープも用意して、用意は整った。
「いただきます!」
作っている最中からお腹が空いていた遥は、食事の挨拶をしてから早速ナイフとフォークを手に持とうとして迷った。
一体どちらの手に何を持てばいいのだろうか。
いつものように右手にフォークを持てば、ナイフは左手になる。左手で上手く切れるのだろうか。
でも、逆に持つと、次はフォークが使えなくなる。
フォークとナイフを持った手の間で何度も視線を移動させていると、向かい側から慎一が声をかけてきた。
「使い方が分からないかな?」
「あ、えっと……はい」
「利き手――遥くんは右手だね。そっちにナイフを持って、左手にフォークを持つんだ」
「はい」
持っていたナイフとフォークが逆だったため、持ち直した遥は、慎一の次の言葉を待った。
「そして、こうしてナイフで一口サイズに切り分けて、フォークで食べるんだ。でも、美味しく食べることが一番だから、あまり気にしなくても大丈夫だよ」
「はい」
ちゃんとした使い方ができるようになりたい。そう思った遥は、見せてもらった慎一の綺麗なカトラリーさばきを真似してみる。
ホットケーキにナイフを入れると、柔らかく楽に切ることができた。
大きめに切り取ったそれを、フォークで刺して慎重に口まで運ぶ。
「んんっ! おいしいです!!」
ふわふわとした食感で、バターや蜂蜜もとても合う。甘く優しい味わいが広がっていく。
「うん、ふわふわで美味しいね」
「はい!」
ネズミの兄弟が夢中になって食べたように、遥も笑顔で完食した。
ご飯のあとは、慎一とソファに並んで座り、映画を観ることになった。
お昼に起きて、美味しいホットケーキを食べた後、午後をゆっくり過ごす。
のんびりとしたこの時間が、遥はとても好きだった。
チョコを膝の上に乗せ、慎一と手をつなぎながら、遥は幸せを嚙みしめた。
******
「そろそろ寝ようか」
「はい」
慎一の声に、遥はリビングの時計を見上げる。
時刻はすでに0時を回っていた。
立ち上がった遥は、キッチンに向かい、薬の入った籠の前で足を止めた。
今日は――いや、もう「昨日」になってしまったけれど――たくさん眠った。
もしかすると、もう眠れないかもしれない。
でも、先生には「どうしても眠れないときに飲むんだよ」と言われていた。
たくさん寝て眠れないときでも、飲んでいいのだろうか。
「ん? どうしたの?」
立ち尽くしていた遥の隣に、慎一が近づいてきて心配そうに声をかけてくる。
「あ、お薬、どうしようかなって……」
「んー、眠れなさそうかな?」
「えっと……お昼まで寝てたから、寝られないかもって思って……」
「ああ、なるほどね。じゃあ、薬と水を持って寝室に行こうか。もし眠れなかったら、その時に飲めばいいよ」
慎一の提案に、遥は「はいっ」と元気に返事をした。
確かに、寝室に持って行けば、必要な時にすぐ飲める。
安心した遥は、薬を1錠分だけ切り取り、パジャマのポケットにしまった。そして、自分のマグカップに冷蔵庫の水を注ぐ。
「ペットボトルの水を持って行っていいよ。500ミリのもあるし……」
「あ、えっと……でも、お薬飲むだけなので、コップで大丈夫です」
「うん。――あ、ちょっと待って。それなら、これをかぶせておこうか」
零さないように両手でコップを持ち、慎重に2階へ向かおうとした遥を、慎一が呼び止めた。
手を動かさないように、遥が首だけで振り返ると、慎一が何かをコップの上にそっと乗せる。
「シリコン製の蓋だよ。これで埃も入らないし、ちょっと揺らしたくらいじゃ零れないよ」
「あ、ありがとうございます」
薄茶色のその蓋には、大きな丸いものが2つついている。まるで耳のような――。
「あ! もしかして、これってクマさんですか?」
「うん、そうだよ。この前見かけたから買っておいたんだ。色もチョコにそっくりでしょ?」
「はい! あ、僕チョコを持てない……」
チョコの話が出てきたとき、遥はソファに座らせていたチョコを自分で持てないことに気がついた。両手がコップで塞がってしまっているのだ。
「私が持って行くから大丈夫だよ」
「お願いします!」
コップを両手に抱えて慎重に階段を上がる遥の後ろを、チョコを片手に抱いた慎一が続いた。
寝室に入ると、ベッドの上の方へ進み、ヘッドボードの宮棚にコップをそっと置いた。ポケットから薬を取り出し、その隣に並べる。
これで、いつでも飲める。
ふぅと安堵の息を漏らしながら、遥はベッドに上がりふわふわな毛布をめくり、横になる。慎一も隣に来て、チョコを遥の隣に寝かせた。
チョコが間にいるせいで、慎一との距離が少し遠くなってしまう。
遥はチョコをそっと下にずらし、両手で抱きかかえるように持ち上げると、慎一の方へ体を近づけた。
ふわりと漂う慎一の匂い。
遥は、鼻から大きく息を吸い込んだ。
今夜は、いつもより強く感じる気がする。
横になり、スマホでメールを確認していた慎一は、必要な返信を終えると手を伸ばし、自分のスマホを宮棚に置いた。
その様子を見ていた遥は、首からそっとスマホを外し、しばらくじっと見つめた後、顔を上げて言った。
「僕のも、一緒に置いてください……!」
「え……うん、分かった」
目を見開いた慎一は、次の瞬間、優しく微笑んで、遥のスマホも宮棚に置く。
「言ってくれたら、いつでも取るからね」
「ありがとうございます」
慎一が遥の髪をそっと撫でる。
遥は目を閉じた。
あの日からずっと外せていなかったけど、今日は首からスマホを外しても大丈夫な気がした。
ベッドの上にあるから大丈夫。
薬も、スマホも、すぐに取れるところにある。
「じゃあ、電気消すね」
「はい」
ピッとリモコンを操作する音がして、間接照明の温かなオレンジ色の光だけになる。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
慎一が遥の方を向いて、毛布の下で優しく抱きしめる。
遥はぎゅっと彼にしがみついて、目を閉じ、深く息を吐いた。
ふわふわと、慎一の香りが遥を包み込む。
遥はあっという間に眠りについた。
映画と同じように2段にしたいと思っていた遥のために、慎一はサイズが小さなものを2つ作ってくれた。そのおかげで、遥の分もしっかり丸い2段のホットケーキに仕上がった。
重なったホットケーキの真上に四角に切ったバターを乗せ、その上から蜂蜜をたっぷりかける。
サラダとスープも用意して、用意は整った。
「いただきます!」
作っている最中からお腹が空いていた遥は、食事の挨拶をしてから早速ナイフとフォークを手に持とうとして迷った。
一体どちらの手に何を持てばいいのだろうか。
いつものように右手にフォークを持てば、ナイフは左手になる。左手で上手く切れるのだろうか。
でも、逆に持つと、次はフォークが使えなくなる。
フォークとナイフを持った手の間で何度も視線を移動させていると、向かい側から慎一が声をかけてきた。
「使い方が分からないかな?」
「あ、えっと……はい」
「利き手――遥くんは右手だね。そっちにナイフを持って、左手にフォークを持つんだ」
「はい」
持っていたナイフとフォークが逆だったため、持ち直した遥は、慎一の次の言葉を待った。
「そして、こうしてナイフで一口サイズに切り分けて、フォークで食べるんだ。でも、美味しく食べることが一番だから、あまり気にしなくても大丈夫だよ」
「はい」
ちゃんとした使い方ができるようになりたい。そう思った遥は、見せてもらった慎一の綺麗なカトラリーさばきを真似してみる。
ホットケーキにナイフを入れると、柔らかく楽に切ることができた。
大きめに切り取ったそれを、フォークで刺して慎重に口まで運ぶ。
「んんっ! おいしいです!!」
ふわふわとした食感で、バターや蜂蜜もとても合う。甘く優しい味わいが広がっていく。
「うん、ふわふわで美味しいね」
「はい!」
ネズミの兄弟が夢中になって食べたように、遥も笑顔で完食した。
ご飯のあとは、慎一とソファに並んで座り、映画を観ることになった。
お昼に起きて、美味しいホットケーキを食べた後、午後をゆっくり過ごす。
のんびりとしたこの時間が、遥はとても好きだった。
チョコを膝の上に乗せ、慎一と手をつなぎながら、遥は幸せを嚙みしめた。
******
「そろそろ寝ようか」
「はい」
慎一の声に、遥はリビングの時計を見上げる。
時刻はすでに0時を回っていた。
立ち上がった遥は、キッチンに向かい、薬の入った籠の前で足を止めた。
今日は――いや、もう「昨日」になってしまったけれど――たくさん眠った。
もしかすると、もう眠れないかもしれない。
でも、先生には「どうしても眠れないときに飲むんだよ」と言われていた。
たくさん寝て眠れないときでも、飲んでいいのだろうか。
「ん? どうしたの?」
立ち尽くしていた遥の隣に、慎一が近づいてきて心配そうに声をかけてくる。
「あ、お薬、どうしようかなって……」
「んー、眠れなさそうかな?」
「えっと……お昼まで寝てたから、寝られないかもって思って……」
「ああ、なるほどね。じゃあ、薬と水を持って寝室に行こうか。もし眠れなかったら、その時に飲めばいいよ」
慎一の提案に、遥は「はいっ」と元気に返事をした。
確かに、寝室に持って行けば、必要な時にすぐ飲める。
安心した遥は、薬を1錠分だけ切り取り、パジャマのポケットにしまった。そして、自分のマグカップに冷蔵庫の水を注ぐ。
「ペットボトルの水を持って行っていいよ。500ミリのもあるし……」
「あ、えっと……でも、お薬飲むだけなので、コップで大丈夫です」
「うん。――あ、ちょっと待って。それなら、これをかぶせておこうか」
零さないように両手でコップを持ち、慎重に2階へ向かおうとした遥を、慎一が呼び止めた。
手を動かさないように、遥が首だけで振り返ると、慎一が何かをコップの上にそっと乗せる。
「シリコン製の蓋だよ。これで埃も入らないし、ちょっと揺らしたくらいじゃ零れないよ」
「あ、ありがとうございます」
薄茶色のその蓋には、大きな丸いものが2つついている。まるで耳のような――。
「あ! もしかして、これってクマさんですか?」
「うん、そうだよ。この前見かけたから買っておいたんだ。色もチョコにそっくりでしょ?」
「はい! あ、僕チョコを持てない……」
チョコの話が出てきたとき、遥はソファに座らせていたチョコを自分で持てないことに気がついた。両手がコップで塞がってしまっているのだ。
「私が持って行くから大丈夫だよ」
「お願いします!」
コップを両手に抱えて慎重に階段を上がる遥の後ろを、チョコを片手に抱いた慎一が続いた。
寝室に入ると、ベッドの上の方へ進み、ヘッドボードの宮棚にコップをそっと置いた。ポケットから薬を取り出し、その隣に並べる。
これで、いつでも飲める。
ふぅと安堵の息を漏らしながら、遥はベッドに上がりふわふわな毛布をめくり、横になる。慎一も隣に来て、チョコを遥の隣に寝かせた。
チョコが間にいるせいで、慎一との距離が少し遠くなってしまう。
遥はチョコをそっと下にずらし、両手で抱きかかえるように持ち上げると、慎一の方へ体を近づけた。
ふわりと漂う慎一の匂い。
遥は、鼻から大きく息を吸い込んだ。
今夜は、いつもより強く感じる気がする。
横になり、スマホでメールを確認していた慎一は、必要な返信を終えると手を伸ばし、自分のスマホを宮棚に置いた。
その様子を見ていた遥は、首からそっとスマホを外し、しばらくじっと見つめた後、顔を上げて言った。
「僕のも、一緒に置いてください……!」
「え……うん、分かった」
目を見開いた慎一は、次の瞬間、優しく微笑んで、遥のスマホも宮棚に置く。
「言ってくれたら、いつでも取るからね」
「ありがとうございます」
慎一が遥の髪をそっと撫でる。
遥は目を閉じた。
あの日からずっと外せていなかったけど、今日は首からスマホを外しても大丈夫な気がした。
ベッドの上にあるから大丈夫。
薬も、スマホも、すぐに取れるところにある。
「じゃあ、電気消すね」
「はい」
ピッとリモコンを操作する音がして、間接照明の温かなオレンジ色の光だけになる。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
慎一が遥の方を向いて、毛布の下で優しく抱きしめる。
遥はぎゅっと彼にしがみついて、目を閉じ、深く息を吐いた。
ふわふわと、慎一の香りが遥を包み込む。
遥はあっという間に眠りについた。
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