男装魔法師団団長は第三王子に脅され「惚れ薬」を作らされる 両思い編

コーヒーブレイク

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マンネリ化? 5

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「ミラン殿下!」

 フェリクスよりも速く、ふっとばされたミランの元へ駆けつけたのは、先にリタイアして魔力が回復しつつある団員たちだ。

「まずい、ミラン殿下に直撃しちゃいましたよ……」

 フェリクスと対峙していた余裕団員は魔力を使い果たし、立っているのが精いっぱいだ。今は余裕どころではなく、真っ青になっている。
 一方、フェリクスは魔力切れによるおぼつかない足取りで、ミランの元へと急いだ。
 すると、先に駆け付けた団員たちの間から、

「君たちは一体何をやっているんだ!?」

 ミランの元気(?)な声がした。

「ミ、ミラン殿下、ご無事なんですか」

 やっとのことでミランの元へたどり着いたフェリクスは、ミランの何ともない姿に安堵し、うっかり彼に抱きつこうとして、慌ててやめた。
 ミランは立ち上がると、

「ああ、僕は大丈夫だよ。とっさに剣で受け止めたからね」

 明らかに得意げな顔をした。手にはぱっきりと折れた王子ファッション用の剣。

「本当にどこも怪我していないんですか」

「心配性だな、フェリクス殿は。どこも何ともないって。ふっとんだときも受け身取ったし」

 魔力不足でよろよろしながらミランの体を調べるフェリクスに、ミランは苦笑した。恋人を心から心配するその顔は、さっきまでガチバトルしていた魔法師団団長と同一人物とはとても思えない。
 そこに、やっと余裕団員が合流した。

「どうやら俺と団長の攻撃魔法、魔力が足らなくて結構しょぼかったみたいですね。これが最後の攻撃みたいな感じで格好つけちゃいましたけど」

 ミランが無事なのを知って余裕を取り戻した余裕団員は、冷静に分析する。フェリクスも納得した。

 フェリクスも余裕団員も、残りの魔力はわずかだった。したがって、放った攻撃魔法は大した威力がなかったのだ。
 その上、お互いの攻撃魔法がぶつかり合ったときに、威力は相殺され、さらに減少したようだ。

「ミラン殿下……何ともなくてよかった……」

 フェリクスはそう言いながら倒れた。ミランが慌てて抱きとめる。

「フェリシア……いや、フェリクス殿、大丈夫か? 魔力切れか?」

「大丈夫です……少し時間が経てば魔力は戻りますから……」

 団員たちの前だ。立ち上がらないと、と思いつつも、ミランの腕に包まれているともう少しこのまま……と思ってしまう。ほぼゼロ状態の魔力も、どんどん回復していくような気がして、心地いい。

「団長はミラン殿下の腕の中で魔力切れ……ということは、最後に残ったのは俺ですね! ガチバトル優勝は俺! やったー、ひゃっほーい!」

 余裕団員はガッツポーズをした。

「わ、私はリタイアしていない!」

 フェリクスはミランを突き飛ばす勢いでミランの腕の中から飛び起きた。

「ミラン殿下がご無事なのに安心して、気が抜けただけだ。ちょっと休んだだけ……」

「往生際が悪いですよ団長。夕メシくらいは奢って下さいよ~」

 おどける余裕団員の傍ら、ミランがツッコんだ。

「ちょっと待て。なんなんだ、ガチバトルっていうのはーー!?」
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