猫と暮らす日々

ももがぶ

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なんでこんな所に?

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いつものように机の前の椅子に座り作業している時にふと、デニムの太腿部分に付いた茶色いなにかが目につく。

泥かな? でも、今日は外に出ていないし、もちろん猫達も泥がつくようなことはしていない。
なんなんだこれは? 気になる。

そんなことを気にしていると足元で『にゃ~』と鳴くのに気づき、膝に乗せる。
膝に乗るとちょこんと座り、前の方を見る猫。

おや?
気付いてしまった。これってもしかして……

そう、お尻の位置と茶色いなにかの位置がぴったりと合っていることに。
お前か~

そう言って、猫を抱えてお尻を見るとわずかにブツが残っている。
なんでなん……

猫は綺麗好きと言うが、太めの猫には当てはまらないらしい。

たまには観察してみるかと、膝の上で寛ぐその猫をよく観察してみる。

猫が座っていた姿勢を崩し右後ろ足はそのままに左後ろ足を上に伸ばして足を開き、局部を舐めようとする。
舐めようとするが、舌が届かない。

局部の手前で、舌が空振りしている。

そこまで太っていないと思っていたが、まさか自分で舐められないほどとは思わなかったよ。

それからは気付いたら、無理矢理にでも抱っこして局部を拭いてやることも日課になった。
これで茶色は消える。

そう思っていました……

だけど、気付けばやっぱり茶色い染みが出来ている。
なんでなん……

すると膝上に座っていた猫が『にゃ~』と一鳴きし膝上から降りると、そこには見覚えのある茶色い染みがついていた。

もしかして、お前もか。

まあ、この猫は太い。

どの位に太いかというと、座った時に前足が揃えられないくらいに太い。
そして、この猫も局部の前で舌が空振っていた。

他にもいるのかと、デブ猫判定をしてみると他にも二匹いた。
そして、やっぱり局部の前で舌が空振りだ。

どうして、そこまで太くなったのか。

これも飼い主としての責任なのかと考えるが、太っているのは全員ではなく三匹だけだ。
なら、これも個性として認めるべきなのか。

多頭飼いの宿命としてして、個々にダイエットを強制するのは難しい。

なら、運動かと猫じゃらしを構えれば、動かなきゃいけない猫は動かずに他の痩せている猫が獲物を狙って飛んでくる。

少しは動けよ。だから、そこまでになってしまったんだろうと愚痴ってみても、足元で転がるデブ猫の可愛らしさに参ってしまう。

デブ猫も黙って寝転がっているだけなら、可愛いんだが自分の重さを分かっていないのか、寝ている私のお腹の上に飛び乗ったり、私の背中に飛びつこうとして、失敗し前足の爪で思いっきり引っ掻かれたりと、度々その重さが凶器に変わる。

でも、病気することなく、その重さを維持して欲しいと思うのは人のエゴだろうか。
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