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◆始まりました
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体育館に入ると既に新入学生の子供達とその保護者達、そして今からでも学べるのであれば学びたいと集まった大人達がパイプ椅子に座り式が始まるのをソワソワしながら待っていた。
その様子を壇上の陰から見ていたんだが、ガンボさんに「マジで?」と確認すると「マジだ」と返された。
「なんだか想像と違うんだけど」
「まあ、そう思うよな。ワシもまさか……と、思ったが学びたいと思う気持ちを邪険にする訳にもいかないしな。それに子供と違って毎日通う訳ではないしな」
「それにしても……子供より大人の方が多いってのはな」
「それだけどな、見ていて気付かないか?」
「何をだ? ん? ふむ、そういうことか」
「え? 何? ガンボさんとガンツさんだけで納得してないで俺にも教えてよ」
「ケイン、そう慌てるな。お前も座っている連中を見れば気付くだろうさ」
「ん? 見れば分かるって……あ~そういうこと」
「ああ、そういうことだ」
「おいおい、俺にも分かる様に説明してくれよ」
俺とガンツさん達の会話にデューク様も加わりどういうことかと説明する。
「あ~なるほど。ドワーフタウンの主な住人であるドワーフではなく人族が大半を占めると……そういうことか。では、この人族がどこから来たかと考えれば当然、領都だよな。まさか、自分の領地でこれほど学習意欲が強いとは思ってもみなかった」
「まあ、普通はそうだよね」
「皇太子殿下……」
確かに保護者である人達ではなく新入生である大人を見れば、ドワーフ種族ではなく人族や獣人が座っていた。
「領都では平民向けの学校もない。商売に携わる者以外では学ぶ機会も殆どないのも事実だからな。う~む、これは……」
「デュークよ。これを機に平民に対する考えを改めるべきかもしれないな」
「王太子殿下……いいのですか?」
「いいも何ももうここまでされているのだからな。まあ、今までも私塾がなかった訳でもない。だが、こうやって学びたいと思う気持ちを大事にすべきだとも思わないか」
「はい。確かにそうですね」
デューク様と王太子が話している内容が俺には何を心配しているのかが全く分からないのでガンツさんに小声で聞いてみると「あ~それはな……」と言いながら話してくれた内容がヒドかった。
「え~つまり、平民である俺達が変な知惠を付けると貴族に不満を持つ人が決起して革命を起こすかもしれないから、必要以上に学習させないってことなの?」
「まあ、言ってしまえばそんな感じだ」
「じゃあ、もしかしてこの学校ってマズかったの?」
ガンツさんの説明に対し、この学校自体が罰せられる可能性があるかもと、自分のせいでガンボさん達が懲罰の対象になるのかと今更ながら背筋に冷たい物が走る。そして、当のガンボさんはまるで何もなかったかのように涼しげな感じで語り出す。
「そうだな。ワシもここまで人が集まるとは思っていなかったから、最初は心配していなかったが、ここまで集まると……ちょっと警戒されるかもと思ってはいたがな」
「ガンボさん……そういうのは最初に言ってよ!」
「だから、ワシもここまで集まると思ってなかったと言っているだろ!」
そういう可能性があるのなら、最初に言って欲しかったとガンボさんに言えばガンボさん自身もここまで人が集まるとは思っていなかったらしい。だが、王太子とデューク様の会話の内容からはどうやら罰せられることはなさそうだとホッと胸を撫で下ろす。
「では、そろそろ始めますので壇上の方へお願いします」
「分かった」
リーサさんの父親であるカーティスさんがガンボさん達を壇上へと案内する。壇上に俺達が現れたことでザワついていた会場がシーンと静まりかえる。だが、領主であるデューク様を認めると、またザワつくがデューク様の前にいる王太子について、あれは誰なんだと更に騒ぎが大きくなる。まあ、デューク様を見たことがある人がいても王太子を見たことがある人はほぼ皆無だろう。分かることと言えば、デューク様よりも高位の貴族だということだけだと思う。そんなことを思いながら俺もガンツさんの後から、マサオと一緒に壇上へと上がる。
「うわ~なんか緊張するな」
『ふん! ケインでも緊張するんだな』
「そう言わないでよ。俺だって普段は数人を相手にしか話していないんだから。こんなに大人数なんて無理だよ」
『そういうもんか?』
「そういうものなの!」
マサオとそんな益体もないことを話していると壇上の中央に用意されたマイクの前にガンボさんが立つ。
マイクだけ用意されているのは、ガンボさんがドワーフ特有の背の低さからだろうなとか考えているとガンボさんはマイクの表面をトントンと軽く指で小突くと体育館に設置されたスピーカーから『トントン』と聞こえてくる。そして、ガンボさんの後ろには、壇上に立つガンボさんの姿がリアルタイムで投影されている。これがあれば遠くの人も見えるだろう。
「では、これより開校式、及び入学式を開始します」
カーティスさんが開始を宣言する声が体育館に響く。
その様子を壇上の陰から見ていたんだが、ガンボさんに「マジで?」と確認すると「マジだ」と返された。
「なんだか想像と違うんだけど」
「まあ、そう思うよな。ワシもまさか……と、思ったが学びたいと思う気持ちを邪険にする訳にもいかないしな。それに子供と違って毎日通う訳ではないしな」
「それにしても……子供より大人の方が多いってのはな」
「それだけどな、見ていて気付かないか?」
「何をだ? ん? ふむ、そういうことか」
「え? 何? ガンボさんとガンツさんだけで納得してないで俺にも教えてよ」
「ケイン、そう慌てるな。お前も座っている連中を見れば気付くだろうさ」
「ん? 見れば分かるって……あ~そういうこと」
「ああ、そういうことだ」
「おいおい、俺にも分かる様に説明してくれよ」
俺とガンツさん達の会話にデューク様も加わりどういうことかと説明する。
「あ~なるほど。ドワーフタウンの主な住人であるドワーフではなく人族が大半を占めると……そういうことか。では、この人族がどこから来たかと考えれば当然、領都だよな。まさか、自分の領地でこれほど学習意欲が強いとは思ってもみなかった」
「まあ、普通はそうだよね」
「皇太子殿下……」
確かに保護者である人達ではなく新入生である大人を見れば、ドワーフ種族ではなく人族や獣人が座っていた。
「領都では平民向けの学校もない。商売に携わる者以外では学ぶ機会も殆どないのも事実だからな。う~む、これは……」
「デュークよ。これを機に平民に対する考えを改めるべきかもしれないな」
「王太子殿下……いいのですか?」
「いいも何ももうここまでされているのだからな。まあ、今までも私塾がなかった訳でもない。だが、こうやって学びたいと思う気持ちを大事にすべきだとも思わないか」
「はい。確かにそうですね」
デューク様と王太子が話している内容が俺には何を心配しているのかが全く分からないのでガンツさんに小声で聞いてみると「あ~それはな……」と言いながら話してくれた内容がヒドかった。
「え~つまり、平民である俺達が変な知惠を付けると貴族に不満を持つ人が決起して革命を起こすかもしれないから、必要以上に学習させないってことなの?」
「まあ、言ってしまえばそんな感じだ」
「じゃあ、もしかしてこの学校ってマズかったの?」
ガンツさんの説明に対し、この学校自体が罰せられる可能性があるかもと、自分のせいでガンボさん達が懲罰の対象になるのかと今更ながら背筋に冷たい物が走る。そして、当のガンボさんはまるで何もなかったかのように涼しげな感じで語り出す。
「そうだな。ワシもここまで人が集まるとは思っていなかったから、最初は心配していなかったが、ここまで集まると……ちょっと警戒されるかもと思ってはいたがな」
「ガンボさん……そういうのは最初に言ってよ!」
「だから、ワシもここまで集まると思ってなかったと言っているだろ!」
そういう可能性があるのなら、最初に言って欲しかったとガンボさんに言えばガンボさん自身もここまで人が集まるとは思っていなかったらしい。だが、王太子とデューク様の会話の内容からはどうやら罰せられることはなさそうだとホッと胸を撫で下ろす。
「では、そろそろ始めますので壇上の方へお願いします」
「分かった」
リーサさんの父親であるカーティスさんがガンボさん達を壇上へと案内する。壇上に俺達が現れたことでザワついていた会場がシーンと静まりかえる。だが、領主であるデューク様を認めると、またザワつくがデューク様の前にいる王太子について、あれは誰なんだと更に騒ぎが大きくなる。まあ、デューク様を見たことがある人がいても王太子を見たことがある人はほぼ皆無だろう。分かることと言えば、デューク様よりも高位の貴族だということだけだと思う。そんなことを思いながら俺もガンツさんの後から、マサオと一緒に壇上へと上がる。
「うわ~なんか緊張するな」
『ふん! ケインでも緊張するんだな』
「そう言わないでよ。俺だって普段は数人を相手にしか話していないんだから。こんなに大人数なんて無理だよ」
『そういうもんか?』
「そういうものなの!」
マサオとそんな益体もないことを話していると壇上の中央に用意されたマイクの前にガンボさんが立つ。
マイクだけ用意されているのは、ガンボさんがドワーフ特有の背の低さからだろうなとか考えているとガンボさんはマイクの表面をトントンと軽く指で小突くと体育館に設置されたスピーカーから『トントン』と聞こえてくる。そして、ガンボさんの後ろには、壇上に立つガンボさんの姿がリアルタイムで投影されている。これがあれば遠くの人も見えるだろう。
「では、これより開校式、及び入学式を開始します」
カーティスさんが開始を宣言する声が体育館に響く。
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