3人play。

遊虎りん

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34 ジュラン⑥

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「……いや!ジュランお兄様と遊ぶの」

首を横に振るとユイは父上の胸の中から身を捩って抜け出すと猫のような俊敏な動きで俺の胸元へと飛び乗って来た。

「それは残念ですね。…娘か、頑張ってみようかな。私もまだ若いし」

何やら父上がぽつり、と呟いた。
王の血を受け継ぐ生命が宿る確率はかなり低い。
雄としての機能が危ぶまれる高齢になってから子供が生まれた時代もある。王子や姫が一人生まれるのがやっとで兄弟や姉妹がいるのはごく稀。奇跡と言っても過言ではない。
精通、初潮を迎えると早く王の血を継ぐ子供を作るように周囲が急かしてくる。
いくら雌と交尾しても怒られないどころか、とっとやれといわれる…っていうわけだ。

この国が魔物に屈していないのは剣聖がいるお蔭であるから、血を絶やせない。

「……俺の愛しい眠り姫」

すーすー、と安らかな寝息が腕の中から聞こえてそちらへと視線を向ける。僅かに唇を開けてユイはあどけない顔で眠っていた。
俺はユイの唇にそっと触れるだけのキスをした。
寝ている間にユイの新しい記憶が作られる。偽りの記憶。本物の記憶は残酷だ。

俺は父上とわかれると自室へと戻った。
広いベットにユイを横たわらせる。寝巻きに着替えそして、隣へと身を滑らせた。ユイは子猫のように体温が高い。抱き締めると安心する。

俺はうとうとと、眠りに落ちた。

「……んっ、…ぁん」

甘い声に眠っている意識が擽られ目を開けた。ユイの胸元に金髪が埋まっている。どうやらランジュに乳首を吸われているらしい。
俺はユイのネグリジェの裾から手を差し込み薄い下着の上から割れ目を弄った。中は蜜で濡れていて直ぐにクリトリスの位置が分かる。

ユイは毎晩悪夢で魘される。眠りながら泣いていることが多い。記憶を壊して新しい記憶を作るが、その反動で壊した記憶が夢として見る。
苦痛に歪む涙で濡れたユイの寝顔はとても見てはいられない。だから、せめて身体を快楽で慰めたかった。

「ん、ぁ……はぁ」

膣内に指をぬふっと突き入れ熱く濡れた襞を指で刺激する。きゅん、とすぐに襞が俺の指に吸い付いて締め付けてくる。その心地好い感触だけでも射精しそうな程俺のぺニスが興奮する。
結局慰める、というプレイなのか、と俺は浅はかな自分を軽蔑する。ユイが愛しいのに、欲望が優先している。

「……っはあ、…目を覚ましているユイとしたい」

俺を感じて瞳を潤ませて喘いでいるユイを思いっきり犯したい。犯して、愛して、俺の子供を孕ませたい。

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