ちょっとかわった恋模様。

遊虎りん

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男子と合流。

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「俺はボケて周囲に早く死ね!って言われても長く生きてやる。みーは、何だかんだで俺の世話やいてくれるだろ」

ジャージ姿の背が高い坊主頭のがっしりとした体格の高校生の男の子が未菜の隣に座るとわしわしと頭を撫でる。
やめろよ、と眉を寄せ未菜が迷惑そうな顔をしながらも壁際に退いて席を作った。
未菜の幼馴染みである日焼けした肌の高校野球、謙治である。謙治は未菜が好きで幼い頃に告白済みだが、未菜に男に興味ない、おれは女の子が好きだと言われフラれているが諦めてはいない。虎視眈々と未菜を狙っている。

「何そのまっずそーなジュース。食べ物で遊んではいけません…お嬢様、め!」

「ちゃんと飲むもーん。うるさい、妖怪小言じじい。もう、私はお嬢様ではありません。一般家庭のごく普通の女子高生だから」

皺ひとつないアイロンがかかったシャツに黒いデニムのパンツ、眼鏡で怜悧な整った顔立ちをしている。眼鏡男子好きな女子から告白されモテるが、口を開くと都美子に対して小言を言って都美子にはうざがられている、純弥。

都美子は財閥の娘だったが倒産し、10歳まで超一流家庭で育ったが今は普通の家庭の子である。
純弥は都美子の教育係だった。現在は無言で椅子に座りメニューを開いている悠真の教育係をしているが、都美子より愛しい存在が作れず都美子お嬢様ラブは今も健在である。

「紗由理様、お嬢様は今日、学校ではいい子にしてましたか?」

ちなみに紗由理は今もお嬢様である。純弥は紗由理の顔を見るたびに都美子の学校での様子を聞きたがった。

「普通、別段いい子って訳じゃなかったけど悪い子ではなかったですよ」

いつまでも他人行儀なあっさり塩味な受け答え。
塩味な対応には挫けずにお嬢様の情報を得ようと根掘り葉掘り純弥は紗由理に聞いている。
暫くメニューを見ていた悠真がぽつり、と呟いた。

「いっぱいあって悩むな。都美子は何を食べたんだ?」

「オムライスだよ。唐揚げつけるとボリュームもあるし、悠真君も好きな味だと思うよ。結構おすすめ」

「じゃあ、俺もそれにする!」

中学生で育ち盛りの悠真に尋ねられるとお姉さんのような気分になる。都美子は心の中で、でも、ショタコンではない!と呪文を唱えている。
ちなみに都美子は悠真の元許嫁であり、幼い頃からよく遊んでいた。お互い一人っ子で本物の姉弟のようだと都美子は思っている。

高校生、四人、中学生、一人、大人一人。
何だか変なメンバーだがいつものメンバーが揃った。

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