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第19話 体育の授業
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「きゃあ。」
剣を下から弾き飛ばされ、その勢いでリア自身も後方へ飛ばされた。
ついでにメガネも吹っ飛んだ。
「大丈夫か?」
イーリスは剣を放り投げ、リアにかけ寄ってきた。
「すまない。予想外に君が強くて、つい本気になってしまった。立てるか?」
手を差し出され、リアはその手を取って立ち上がろうとしたが、お尻と足を強打したため、いまだに痺れているようだった。
その様子を見て、イーリスは膝をついた。
「すまない。」
そう言うと、リアをお姫様抱っこで抱え上げた。
きゃあー♡
女生徒たちから歓声があがった。
「先生、リアを保健室につれて行きます。」
「そうね。お願いするわ。」
女生徒の黄色い声に見送られながら、リアは再びお姫様抱っこで保健室に連行されたのだった。
保健室に着くと、イーリスが声をあげた。
「すみません。1年生のイーリス・ワッツです。体育の授業で負傷者が出まして。」
「はーい。」
甲高い声と共に内から扉が開かれ、クロミー先生が現れた。
そしてイーリスに抱っこされたリアを見て目を丸くした。
「まあ、今日は違う王子様なのね。」
「違う王子様・・・?」
イーリスが訝し気につぶやいた。
「今日はどうしたの?」
クロミー先生に尋ねられ、イーリスはハッと我に返り、授業でのことを説明した。
「足の指先は動かせる?」
先生に聞かれ、リアは指先に力をこめた。
「はい。さっきは痺れていたんですが、ここに来る間に感覚が戻ってきたみたいです。たぶん、もう大丈夫です。」
リアは大丈夫アピールをしたが、イーリスがそれに異を唱えた。
「いや、女の子なんだし、ちゃんと診てもらった方がいい。」
そう言うと、リアをベッドに降ろした。
大切そうに降ろされるその姿を見て、クロミー先生は感心したようにつぶやいた。
「私も長いこと教師をしているけど、2週連続でお姫様抱っこで保健室に来たのはあなたが初めてね。」
それはそうでしょう。
でも、2回とも不可抗力だったんです!
リアは真っ赤になりながら、心の中でつぶやいた。
一通り診察を受けた後、打撲したところに湿布を張ってもらい保健室をあとにした。
帰り道はイーリスと2人で歩いて戻ったが、剣を交えたせいか二人の距離が近くなっていた。
「へえ、休日はお兄さんたちと家で訓練してるんだ。いいね。私、学院に来てから運動不足気味なの。こっちじゃ普通なのかもしれないけど、田舎を駆けまわっていたから物足りなくて・・・」
「それなら一度うちに遊びにくるかい?週末は家を出た兄たちも戻ってくるし、相手をしてもらえるかもしれない。」
リアはギョっとした。
「家を出たお兄さんたちって本物の騎士でしょう?まさか、そんな人たちに相手してもらう程の技量はないわ。」
「技術や力はそうなんだけど・・・。何というか、リアと対戦してみて、すごくやりにくかったんだ。」
「えっと?」
それはどういう?
微妙な表情になったリアに、イーリスが慌てて否定してきた。
「いや、褒めてるんだ。私の練習相手は、ずっと父や兄たちだったろう。女性騎士に相手をしてもらうこともあるけど、みんなとにかく大きいんだ。こんなに小さい相手とやるのは初めてで。」
「なるほど。」
いい経験になったと言いたいのね。
今まで小さくて褒められることは、あまり無かったのでリアは笑顔になった。
「お役に立てて良かったわ。」
「うん。よく考えたら、近衛騎士になり女性王族の護衛をすることになれば、侍女や女官に扮した刺客と戦うこともあるかもしれない。体格の違う相手にも慣れておく必要があると思ってね。」
んっ?
それは、私に刺客役をやって欲しいということ?
「また、私と対戦してほしい。」
やっぱりそうなるよね。
リアは苦笑しながら頷いた。
「いいよ。でも、手加減はしてよ。」
「もちろんだ。」
新しい友達が出来て、うきうきした気分で授業に戻ったのだった。
剣を下から弾き飛ばされ、その勢いでリア自身も後方へ飛ばされた。
ついでにメガネも吹っ飛んだ。
「大丈夫か?」
イーリスは剣を放り投げ、リアにかけ寄ってきた。
「すまない。予想外に君が強くて、つい本気になってしまった。立てるか?」
手を差し出され、リアはその手を取って立ち上がろうとしたが、お尻と足を強打したため、いまだに痺れているようだった。
その様子を見て、イーリスは膝をついた。
「すまない。」
そう言うと、リアをお姫様抱っこで抱え上げた。
きゃあー♡
女生徒たちから歓声があがった。
「先生、リアを保健室につれて行きます。」
「そうね。お願いするわ。」
女生徒の黄色い声に見送られながら、リアは再びお姫様抱っこで保健室に連行されたのだった。
保健室に着くと、イーリスが声をあげた。
「すみません。1年生のイーリス・ワッツです。体育の授業で負傷者が出まして。」
「はーい。」
甲高い声と共に内から扉が開かれ、クロミー先生が現れた。
そしてイーリスに抱っこされたリアを見て目を丸くした。
「まあ、今日は違う王子様なのね。」
「違う王子様・・・?」
イーリスが訝し気につぶやいた。
「今日はどうしたの?」
クロミー先生に尋ねられ、イーリスはハッと我に返り、授業でのことを説明した。
「足の指先は動かせる?」
先生に聞かれ、リアは指先に力をこめた。
「はい。さっきは痺れていたんですが、ここに来る間に感覚が戻ってきたみたいです。たぶん、もう大丈夫です。」
リアは大丈夫アピールをしたが、イーリスがそれに異を唱えた。
「いや、女の子なんだし、ちゃんと診てもらった方がいい。」
そう言うと、リアをベッドに降ろした。
大切そうに降ろされるその姿を見て、クロミー先生は感心したようにつぶやいた。
「私も長いこと教師をしているけど、2週連続でお姫様抱っこで保健室に来たのはあなたが初めてね。」
それはそうでしょう。
でも、2回とも不可抗力だったんです!
リアは真っ赤になりながら、心の中でつぶやいた。
一通り診察を受けた後、打撲したところに湿布を張ってもらい保健室をあとにした。
帰り道はイーリスと2人で歩いて戻ったが、剣を交えたせいか二人の距離が近くなっていた。
「へえ、休日はお兄さんたちと家で訓練してるんだ。いいね。私、学院に来てから運動不足気味なの。こっちじゃ普通なのかもしれないけど、田舎を駆けまわっていたから物足りなくて・・・」
「それなら一度うちに遊びにくるかい?週末は家を出た兄たちも戻ってくるし、相手をしてもらえるかもしれない。」
リアはギョっとした。
「家を出たお兄さんたちって本物の騎士でしょう?まさか、そんな人たちに相手してもらう程の技量はないわ。」
「技術や力はそうなんだけど・・・。何というか、リアと対戦してみて、すごくやりにくかったんだ。」
「えっと?」
それはどういう?
微妙な表情になったリアに、イーリスが慌てて否定してきた。
「いや、褒めてるんだ。私の練習相手は、ずっと父や兄たちだったろう。女性騎士に相手をしてもらうこともあるけど、みんなとにかく大きいんだ。こんなに小さい相手とやるのは初めてで。」
「なるほど。」
いい経験になったと言いたいのね。
今まで小さくて褒められることは、あまり無かったのでリアは笑顔になった。
「お役に立てて良かったわ。」
「うん。よく考えたら、近衛騎士になり女性王族の護衛をすることになれば、侍女や女官に扮した刺客と戦うこともあるかもしれない。体格の違う相手にも慣れておく必要があると思ってね。」
んっ?
それは、私に刺客役をやって欲しいということ?
「また、私と対戦してほしい。」
やっぱりそうなるよね。
リアは苦笑しながら頷いた。
「いいよ。でも、手加減はしてよ。」
「もちろんだ。」
新しい友達が出来て、うきうきした気分で授業に戻ったのだった。
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