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第一章 悪役令嬢は動き出す
33.悪役令嬢は悪役令嬢達と顔を合わせる
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本日、お母様の取り仕切りでお茶会を開くことになりました。
お母様は取り仕切りだけで、主催者はアリエル王女殿下で彼女の次期側近の顔合わせという触れ込みで結構な強引なスケジュールで『とにキラ』の悪役令嬢5名が集うことになった。
いやぁ、ホント強引だわ。お母様と話をした翌日に女王キャロラインに話を持って行って、即日アリエルにも同意してもらい、その日に日程を一週間後に決めアリエルに無理やり招待状を書かせて、同日に参加者全員の手元に招待状が届いた。
その日はマリーが我が家に遊びに来ていたけれど、突如やって来たお母様に私とマリーはその場で招待状の返事を書かされた。これは一種の講義課題みたいなモノだ……マリーは一発でお母様に合格を貰っていたけど、私は二度書き直しを命じられた。
参加各家は王家からの招待に一週間でドレスや手土産など様々な準備を済ませ当日を迎えるのであった。
今回は随分と特別なお茶会で各家の出迎えが女王キャロラインとお母様であるステファニーの最強双子がお出迎えで、通されたのはアリエルの住まう離宮にある庭園の一角に設けられた会場に通され、一緒にやって来た保護者達は最強双子に連れられて去って行く。
くっ、誰がこんな大事にしたんだ! って、私だ!!!
反省はするけど、後悔は――しないよ。たぶん。
「お母様と叔母様はどこかで私達の様子を伺っていると思うんだけど……」
傍にいたアリエルが小声で言ってくる。私は出来るだけ視線を動かさずに彼女の言葉に同意する。たぶんどころか、確実に見張られているハズだ。会話内容までは聞かれないハズだけど、所作やお茶会としての内容は確実に評価対象になってるんだろうなぁ。ちなみに私が王女の傍らにいるのは、今回の私が担っている役目は王族の傍に控える事が出来る役割を持つ立場の人間だ。なので、お茶会が始まって無礼講となるまで、基本的にはアリエルから直接言葉を掛けることはあまりなく、代わりに私が声を掛ける役なのだ。
アリエルとコソコソやり取りをしていると、離宮付きメイドが客人第一号を連れてやって来る。
「姫様、レシアス侯爵令嬢が参りました」
メイドの声に私はアリエルに視線を向け、彼女はそれに答えるように小さく頷く。私は少しだけ深く息を吸ってから声を出す。分かってはいるけど緊張はするものよ。
「こちらに通して下さいませ」
私の声にメイドは素早く反応し、少し下がり後ろに控えていた客人第一号を前に出るように促す。客人第一号こと、アンネマリー・レシアス侯爵令嬢ことマリーなのだが、彼女にもこれは保護者監視の元で行われるお茶会だという事を伝えている。
相変わらず綺麗な所作で彼女は王家に対しての最敬礼を取る。私はアリエルに視線を送り、視線での返答を待ちマリーに声を掛ける。
「面を上げて下さいませ」
「殿下の御前、失礼致します。私、レシアス侯爵が娘アンネマリーに御座います」
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまれよ」
「ありがとう存じます」
そうして、マリーはメイドに促され席に着く。
「姫様、アーマリア侯爵令嬢が参りました」
「こちらに通して下さいませ」
先ほどと同じ流れの繰り返しだけど、ここは緊張感を保って落ち着いて頑張らないといけない。ちなみに離宮付きメイド達も本日の監視員の皆様だ。後からどんなことをチクられるか分かったもんじゃないところが、本当に恐ろしいところ。
アーマリア侯爵令嬢であるリンリィ嬢はやや拙い感じだけれど、好感が持てる雰囲気で最敬礼を行う。
「面を上げて下さいませ」
因みに私が本来アリエルの代弁を行って話す時に丁寧な言葉を使っているのもお母様からの指示で、これには無理に臣下の礼をとらなくても大丈夫ですよ。と、いう意味らしい。
「殿下の御前、失礼致します。私、アーマリア侯爵が娘リンリィと申します、以後お見知りおきを」
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまれよ」
「恐悦至極に御座います」
アーマリア侯爵家は真面目な人物が多いと資料にあった通り、リンリィ嬢も真面目な雰囲気を感じさせる子だ。深い緑に近い色味の髪の毛にターコイズブルーの瞳、落ち着いた雰囲気は悪役令嬢の中でも大人しい印象の引っ込み思案系のキャラだった。ルートによってはヒロインと友人関係になる。因みにそのルートでも私の断罪はある。しかも、結構キツイ断罪だった気がする。あんまり記憶が無いところが問題だけど。
そして、最後の一人。ウィンディ・リンガロイ伯爵令嬢が通されてやって来る。
「お招き有難う存じます」
そう言って最敬礼を取るウィンディ嬢。残念、言葉を発するのは減点だよ。まぁ、後でご両親にお説教されちゃうだろうけど、気にせず頑張れ。
「面を上げて下さいませ」
「殿下の御前、しっ、失礼しましゅ。私、リンガロイ伯爵が娘、ウィンディに御座います」
噛んだね。と、言いたい気持ちを抑えてるんだろうな。アリエルから凄い視線を感じる。私も言いたいけど、今言ったら絶対ダメだから。
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまりぇよ」
「ッ――あ、ありがとう存じます」
噛んじゃったよ。アリエル。大事なところで噛むのは多分減点だよ。と、視線を送ると既に泣きそうになっているアリエルがいた。我慢、我慢! がんばれ、アリエル。
そうして、『とにキラ』悪役令嬢の五名が揃ったお茶会が始まるのだった。
お母様は取り仕切りだけで、主催者はアリエル王女殿下で彼女の次期側近の顔合わせという触れ込みで結構な強引なスケジュールで『とにキラ』の悪役令嬢5名が集うことになった。
いやぁ、ホント強引だわ。お母様と話をした翌日に女王キャロラインに話を持って行って、即日アリエルにも同意してもらい、その日に日程を一週間後に決めアリエルに無理やり招待状を書かせて、同日に参加者全員の手元に招待状が届いた。
その日はマリーが我が家に遊びに来ていたけれど、突如やって来たお母様に私とマリーはその場で招待状の返事を書かされた。これは一種の講義課題みたいなモノだ……マリーは一発でお母様に合格を貰っていたけど、私は二度書き直しを命じられた。
参加各家は王家からの招待に一週間でドレスや手土産など様々な準備を済ませ当日を迎えるのであった。
今回は随分と特別なお茶会で各家の出迎えが女王キャロラインとお母様であるステファニーの最強双子がお出迎えで、通されたのはアリエルの住まう離宮にある庭園の一角に設けられた会場に通され、一緒にやって来た保護者達は最強双子に連れられて去って行く。
くっ、誰がこんな大事にしたんだ! って、私だ!!!
反省はするけど、後悔は――しないよ。たぶん。
「お母様と叔母様はどこかで私達の様子を伺っていると思うんだけど……」
傍にいたアリエルが小声で言ってくる。私は出来るだけ視線を動かさずに彼女の言葉に同意する。たぶんどころか、確実に見張られているハズだ。会話内容までは聞かれないハズだけど、所作やお茶会としての内容は確実に評価対象になってるんだろうなぁ。ちなみに私が王女の傍らにいるのは、今回の私が担っている役目は王族の傍に控える事が出来る役割を持つ立場の人間だ。なので、お茶会が始まって無礼講となるまで、基本的にはアリエルから直接言葉を掛けることはあまりなく、代わりに私が声を掛ける役なのだ。
アリエルとコソコソやり取りをしていると、離宮付きメイドが客人第一号を連れてやって来る。
「姫様、レシアス侯爵令嬢が参りました」
メイドの声に私はアリエルに視線を向け、彼女はそれに答えるように小さく頷く。私は少しだけ深く息を吸ってから声を出す。分かってはいるけど緊張はするものよ。
「こちらに通して下さいませ」
私の声にメイドは素早く反応し、少し下がり後ろに控えていた客人第一号を前に出るように促す。客人第一号こと、アンネマリー・レシアス侯爵令嬢ことマリーなのだが、彼女にもこれは保護者監視の元で行われるお茶会だという事を伝えている。
相変わらず綺麗な所作で彼女は王家に対しての最敬礼を取る。私はアリエルに視線を送り、視線での返答を待ちマリーに声を掛ける。
「面を上げて下さいませ」
「殿下の御前、失礼致します。私、レシアス侯爵が娘アンネマリーに御座います」
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまれよ」
「ありがとう存じます」
そうして、マリーはメイドに促され席に着く。
「姫様、アーマリア侯爵令嬢が参りました」
「こちらに通して下さいませ」
先ほどと同じ流れの繰り返しだけど、ここは緊張感を保って落ち着いて頑張らないといけない。ちなみに離宮付きメイド達も本日の監視員の皆様だ。後からどんなことをチクられるか分かったもんじゃないところが、本当に恐ろしいところ。
アーマリア侯爵令嬢であるリンリィ嬢はやや拙い感じだけれど、好感が持てる雰囲気で最敬礼を行う。
「面を上げて下さいませ」
因みに私が本来アリエルの代弁を行って話す時に丁寧な言葉を使っているのもお母様からの指示で、これには無理に臣下の礼をとらなくても大丈夫ですよ。と、いう意味らしい。
「殿下の御前、失礼致します。私、アーマリア侯爵が娘リンリィと申します、以後お見知りおきを」
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまれよ」
「恐悦至極に御座います」
アーマリア侯爵家は真面目な人物が多いと資料にあった通り、リンリィ嬢も真面目な雰囲気を感じさせる子だ。深い緑に近い色味の髪の毛にターコイズブルーの瞳、落ち着いた雰囲気は悪役令嬢の中でも大人しい印象の引っ込み思案系のキャラだった。ルートによってはヒロインと友人関係になる。因みにそのルートでも私の断罪はある。しかも、結構キツイ断罪だった気がする。あんまり記憶が無いところが問題だけど。
そして、最後の一人。ウィンディ・リンガロイ伯爵令嬢が通されてやって来る。
「お招き有難う存じます」
そう言って最敬礼を取るウィンディ嬢。残念、言葉を発するのは減点だよ。まぁ、後でご両親にお説教されちゃうだろうけど、気にせず頑張れ。
「面を上げて下さいませ」
「殿下の御前、しっ、失礼しましゅ。私、リンガロイ伯爵が娘、ウィンディに御座います」
噛んだね。と、言いたい気持ちを抑えてるんだろうな。アリエルから凄い視線を感じる。私も言いたいけど、今言ったら絶対ダメだから。
「今日は良く参られた。堅苦しく無きよう、ゆるりと楽しまりぇよ」
「ッ――あ、ありがとう存じます」
噛んじゃったよ。アリエル。大事なところで噛むのは多分減点だよ。と、視線を送ると既に泣きそうになっているアリエルがいた。我慢、我慢! がんばれ、アリエル。
そうして、『とにキラ』悪役令嬢の五名が揃ったお茶会が始まるのだった。
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