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第一章 悪役令嬢は動き出す
40.悪役令嬢は乱入者に驚く
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私はアリエルを庇って動こうと思ったけれど、彼女の方が先に先頭に立って進もうとする。
「アリエル!」
呼び止めようとするけれど、アリエルは私の方を見てニッコリと微笑む。
「残念、主催者は私よエステリア。それに離宮に不審者が来ることは無いわ。もし、エステリアが先頭に立ったとしても乱入者には対応出来ないし、私は出来るだけ近づかせたくない。だから、どうしてもマズい時は止めて」
と、天使のような姿で彼女はそう言って騒ぎになっている場所へ向かう。私達は視線を交わしてから、全員が頷くのを確認してアリエルの後をついていく。
「何事ですか!」
凛とした声に全員が動きを止める。侍女達は素早く道を開け臣下の礼を取る。まだ5歳なのにこのオーラは流石としか言えない。アリエルって色々とおバカなところはあるけど、こういう時の雰囲気ってまさに女王キャロラインとソックリなのよね。不思議だわぁ。
「アリエル、聞いておくれよ。ボクがせっかく君に集るハエ共の姿を見てやろうと思って来たのに侍女達が絶対に通さないと意地悪をするんだよ」
私は彼の黒い笑顔が苦手だ。その瞳には何も映していないような気がするから心がざわつくのよね。
「リストリアお兄様。今は女王陛下とハーブスト公爵夫人が主催している茶会の最中です。お兄様は主催者にも招待客にも入っておりません。入れなくて当然ではありませんか」
「そこにはお母上も叔母上もいないのは知っているぞ。先程、道すがらあったからねぇ。別に減るもんじゃないし、ボクも混ぜてくれてもいいんじゃないの?」
「残念ながら、本日は女性だけのお茶会ですので、参加者には男性は一切含まれておりませんのでお兄様が混ざることなどありえないと思いますよ」
アリエルはあからさまに不機嫌な顔をしている。少し魔力が漏れていることを考えるとかなり怒っているみたい……だけど、大丈夫かしら。それにしても、リストリア殿下って、ここまで嫌な感じのするキャラだったっけ? ゲームの頃と比べれば幼いのは当たり前だけど、何か違和感があるというか。私がそんな事を考えているとリストリア殿下が声を上げて笑い出す。
「くぅっはぁっはっはっはっはっ、女だけのお茶会ねぇ。どうせ姦しいだけで中身のないようなバカな話でもしてたんだろう? ボクには分かるよ、女なんてみんなそんなもんさ」
私は思わず周囲を見渡す、皆、妙に微妙な顔をしている。いや、私もしてるんだけど……第二王子ってこんな残念なキャラだっけ? ドSで腹黒なキャラなのは覚えてるけど、なんというかもう少し可愛げがあったような。
その瞬間、リストリア殿下と目が合う。そして、彼は嫌な感じでニヤリと私をバカにしたような笑みを浮かべた。
「お前がエステリアだな。可愛げのない雰囲気ですぐに分かった。最近はアリエルの腰巾着として頑張ってるみたいだねぇ。アリエルの腰巾着なんかしていたらバカがうつるよ。まぁ、可愛げのないヤツだからしかた――」
私は彼女の速度についていけなかった。ただ必死に叫びながらリストリアに魔法障壁を張った。それほどにアリエルの動きは群を抜いて早く、苛烈で綺麗だった。
「エステリアをバカにすんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私が超高速で三重に掛けた魔法障壁をいとも簡単にぶち破り、アリエルの魔法強化された拳が彼の顔面に突き刺さる。障壁が無ければ即死だったほどの威力だ。私はアリエルにしがみ付こうとするけど、彼女はそのまま彼に馬なりになり、何度も殴りつける。
私は彼に障壁を何度も掛けながら、アリエルにしがみつき泣き叫ぶ。
「アリエル! やめて! 落ち着いて!」
「コイツが! エステリアを! バカにするのはっ! 許さない!!!」
魔法障壁で防いでいてもアリエルの攻撃は完全に防げず、リストリアの顔面はヒドイ状態になっていき、しまいにはビクビクと痙攣しはじめる。
「……あ、ああ……」
アリエルが正気に戻った時には彼は既に虫の息だった。私は泣きながら、私はバカにされても大丈夫だからと叫びながら苦手な回復魔法でリストリアを回復させていく。
流石に魔力を使いすぎて意識が遠のいていくのを感じながらもアリエルを強く抱きしめて声を掛け続ける。
「……ごめんね……な、なんでだろ…………」
アリエルも泣きながらそう言って涙を流す。私は分からない恐怖を感じながらも魔力が足りなくて意識を手放してしまう。
「アリエル!」
呼び止めようとするけれど、アリエルは私の方を見てニッコリと微笑む。
「残念、主催者は私よエステリア。それに離宮に不審者が来ることは無いわ。もし、エステリアが先頭に立ったとしても乱入者には対応出来ないし、私は出来るだけ近づかせたくない。だから、どうしてもマズい時は止めて」
と、天使のような姿で彼女はそう言って騒ぎになっている場所へ向かう。私達は視線を交わしてから、全員が頷くのを確認してアリエルの後をついていく。
「何事ですか!」
凛とした声に全員が動きを止める。侍女達は素早く道を開け臣下の礼を取る。まだ5歳なのにこのオーラは流石としか言えない。アリエルって色々とおバカなところはあるけど、こういう時の雰囲気ってまさに女王キャロラインとソックリなのよね。不思議だわぁ。
「アリエル、聞いておくれよ。ボクがせっかく君に集るハエ共の姿を見てやろうと思って来たのに侍女達が絶対に通さないと意地悪をするんだよ」
私は彼の黒い笑顔が苦手だ。その瞳には何も映していないような気がするから心がざわつくのよね。
「リストリアお兄様。今は女王陛下とハーブスト公爵夫人が主催している茶会の最中です。お兄様は主催者にも招待客にも入っておりません。入れなくて当然ではありませんか」
「そこにはお母上も叔母上もいないのは知っているぞ。先程、道すがらあったからねぇ。別に減るもんじゃないし、ボクも混ぜてくれてもいいんじゃないの?」
「残念ながら、本日は女性だけのお茶会ですので、参加者には男性は一切含まれておりませんのでお兄様が混ざることなどありえないと思いますよ」
アリエルはあからさまに不機嫌な顔をしている。少し魔力が漏れていることを考えるとかなり怒っているみたい……だけど、大丈夫かしら。それにしても、リストリア殿下って、ここまで嫌な感じのするキャラだったっけ? ゲームの頃と比べれば幼いのは当たり前だけど、何か違和感があるというか。私がそんな事を考えているとリストリア殿下が声を上げて笑い出す。
「くぅっはぁっはっはっはっはっ、女だけのお茶会ねぇ。どうせ姦しいだけで中身のないようなバカな話でもしてたんだろう? ボクには分かるよ、女なんてみんなそんなもんさ」
私は思わず周囲を見渡す、皆、妙に微妙な顔をしている。いや、私もしてるんだけど……第二王子ってこんな残念なキャラだっけ? ドSで腹黒なキャラなのは覚えてるけど、なんというかもう少し可愛げがあったような。
その瞬間、リストリア殿下と目が合う。そして、彼は嫌な感じでニヤリと私をバカにしたような笑みを浮かべた。
「お前がエステリアだな。可愛げのない雰囲気ですぐに分かった。最近はアリエルの腰巾着として頑張ってるみたいだねぇ。アリエルの腰巾着なんかしていたらバカがうつるよ。まぁ、可愛げのないヤツだからしかた――」
私は彼女の速度についていけなかった。ただ必死に叫びながらリストリアに魔法障壁を張った。それほどにアリエルの動きは群を抜いて早く、苛烈で綺麗だった。
「エステリアをバカにすんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
私が超高速で三重に掛けた魔法障壁をいとも簡単にぶち破り、アリエルの魔法強化された拳が彼の顔面に突き刺さる。障壁が無ければ即死だったほどの威力だ。私はアリエルにしがみ付こうとするけど、彼女はそのまま彼に馬なりになり、何度も殴りつける。
私は彼に障壁を何度も掛けながら、アリエルにしがみつき泣き叫ぶ。
「アリエル! やめて! 落ち着いて!」
「コイツが! エステリアを! バカにするのはっ! 許さない!!!」
魔法障壁で防いでいてもアリエルの攻撃は完全に防げず、リストリアの顔面はヒドイ状態になっていき、しまいにはビクビクと痙攣しはじめる。
「……あ、ああ……」
アリエルが正気に戻った時には彼は既に虫の息だった。私は泣きながら、私はバカにされても大丈夫だからと叫びながら苦手な回復魔法でリストリアを回復させていく。
流石に魔力を使いすぎて意識が遠のいていくのを感じながらもアリエルを強く抱きしめて声を掛け続ける。
「……ごめんね……な、なんでだろ…………」
アリエルも泣きながらそう言って涙を流す。私は分からない恐怖を感じながらも魔力が足りなくて意識を手放してしまう。
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