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第二章 悪役令嬢は暗躍する
63.悪役令嬢はお母様からある物を受け取る
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女王キャロラインと秘密の話をした後、王城から戻って来たとたんにお母様から話があるとお茶に誘われ、お母様のお部屋にやって来ていた。
「キャロルとのお茶会はどうでしたか?」
たぶん、お母様は話の中身は事前に分かっていると思う。まぁ、私と女王キャロラインの直接的な会話は分からないだろうけど。
「ここでお話しても大丈夫でしょうか?」
「内容までは言わなくても、彼女との間では話は付いているわ。私としても貴女の望む通りにしたかったのだけど、防げなくてごめんなさいね」
「いえ、条件さえ揃えばどうにか出来ることは約束頂いたので……ただ、書面か何か証拠に残る物が欲しかったのです」
「当然よね……これを渡しておくわ」
そう言ってお母様は小さな小箱をコトリとテーブルに置いて、微笑んだ。意匠の凝らされた箱を私は手に取り、お母様を見ると小さく頷いたので箱を開ける。そこには白金色の首飾りが入っていた。非常にシンプルな物でペンダントトップには小さなリングにも似たモノが付いており、青い魔石が一つだけはめ込まれている。
「これは?」
「それは私が設計した新しい魔道具よ。手に取って魔力を流してみなさい、貴女にはそれが何かスグに分かると思うわ」
私はお母様に言われた通りに魔力を通す。魔石に魔力が通ると術式だけが浮かび、私は驚きを隠せずに思わずお母様の方を見てしまう。そこには悪戯な顔をしたお母様がいた。
「どう? 驚いた?」
「当たり前です! ほんの数日の間にここまで完成度の高い術式が出来ているなんて、驚き以外に言葉が出ませんよ」
「フフフッ、貴女にそこまで言って貰えると頑張った甲斐があったわ。ポーチの方で貴女がヒントをくれたおかげよ。今回用意した魔石で考えても、まだ容量的には大きくはないけれど理論上は最終的にキャロルの私室くらいの広さは確保できると思うわ」
お母様は自慢気にそう言った。まさか、こんなに早く空間収納が出来るとは思わなかった。実は【失われた遺産】には似たようなモノが存在はするのだけど、ここまで小さく出来るとは誰も思わないでしょ。
「因みに既に中には大事な物が入っているから、一度、取り出してみなさい」
「――はい」
私はお母様に言われた通り、中に入っている物を取り出す。なお、空間収納は魔術だけでは無く、魔法との組み合わせによって作られているので、イメージによって中に入っている物を取り出す仕組みになっているハズだ。
「まさか、事前に用意してらしたのですか?」
「驚いた? 実はその契約書に関しては貴女がキャロルと話す前から用意していたのよ。貴女にはこれから色々と負担を掛けてしまうかもしれないもの、私もキャロルも子供達を不幸にしてまで事を成そうなんて思わないわ」
お母様はそういうけど、もし……もしも、上手くいってクリフト殿下と婚約破棄する事になったとして、クリフト殿下は幸せになるのだろうか? そこが実のところ、一番不安なのよね。ヒロインちゃんが超絶クソな人間ならまだしも、いや、それでもクリフト殿下は色々不幸な気がするんだけど。
私が考えている事がお母様に読まれたのか、少しだけ悲し気な表情をする。
「私含め、キャロルは貴女や王女殿下を守る為であれば、多少の犠牲は気にしないわ。それがたとえ自分の子供であったとしてもね」
「でも、それでは……殿下が可哀想ではありませんか?」
「貴女がそう思うのであれば、そこも含めて上手く立ち回ってはどうかしら? でも、貴女にはクリフト殿下と結ばれる気は無いのでしょ?」
「それはそうですけど……」
正直、上手く立ち回れと言われても、何をどうすればいいのかさっぱりなのだけど。うーん、それも踏まえてキチンと一度自分自身で考えてみないとダメかもしれない。
「母としては、クリフト殿下とは性格的に合わないと思うわ。彼って普段は隠しているけれど、どちらかといえば可愛らしい感じの女性が好みでしょう? 貴女とは会わせないようにしていたからアレだけど、もし、婚約者として一緒に居たらお互いに疲れてしまうと思うわ」
お母様は困ったわね。と、いった風の表情をする。正直なところ、見た目で言えば私やアリエルは髪や瞳の色は違うが容姿や雰囲気はよく似ている。それは女王キャロラインとお母様もそうなのだから、似ていて当たり前なのだ。クリフト殿下がクールに見えるのも、当然、女王キャロラインの子供だからだ。
お母様がハッキリと合わないというのだから、殿下を連れ立ったお茶会などに参加した時に、殿下が可愛らしい感じの女の子を目で追っていたとか、そういうのを見てしまったのだろう。まだ、10にも満たない子では上手に隠したりはそうそう出来ないものだし。
私は思いっきりキツイ系美女へまっしぐらだけど、少女としては超絶美少女の部類に入ると思っているんだけど、これは自惚れなのかしらね?
「キャロルとのお茶会はどうでしたか?」
たぶん、お母様は話の中身は事前に分かっていると思う。まぁ、私と女王キャロラインの直接的な会話は分からないだろうけど。
「ここでお話しても大丈夫でしょうか?」
「内容までは言わなくても、彼女との間では話は付いているわ。私としても貴女の望む通りにしたかったのだけど、防げなくてごめんなさいね」
「いえ、条件さえ揃えばどうにか出来ることは約束頂いたので……ただ、書面か何か証拠に残る物が欲しかったのです」
「当然よね……これを渡しておくわ」
そう言ってお母様は小さな小箱をコトリとテーブルに置いて、微笑んだ。意匠の凝らされた箱を私は手に取り、お母様を見ると小さく頷いたので箱を開ける。そこには白金色の首飾りが入っていた。非常にシンプルな物でペンダントトップには小さなリングにも似たモノが付いており、青い魔石が一つだけはめ込まれている。
「これは?」
「それは私が設計した新しい魔道具よ。手に取って魔力を流してみなさい、貴女にはそれが何かスグに分かると思うわ」
私はお母様に言われた通りに魔力を通す。魔石に魔力が通ると術式だけが浮かび、私は驚きを隠せずに思わずお母様の方を見てしまう。そこには悪戯な顔をしたお母様がいた。
「どう? 驚いた?」
「当たり前です! ほんの数日の間にここまで完成度の高い術式が出来ているなんて、驚き以外に言葉が出ませんよ」
「フフフッ、貴女にそこまで言って貰えると頑張った甲斐があったわ。ポーチの方で貴女がヒントをくれたおかげよ。今回用意した魔石で考えても、まだ容量的には大きくはないけれど理論上は最終的にキャロルの私室くらいの広さは確保できると思うわ」
お母様は自慢気にそう言った。まさか、こんなに早く空間収納が出来るとは思わなかった。実は【失われた遺産】には似たようなモノが存在はするのだけど、ここまで小さく出来るとは誰も思わないでしょ。
「因みに既に中には大事な物が入っているから、一度、取り出してみなさい」
「――はい」
私はお母様に言われた通り、中に入っている物を取り出す。なお、空間収納は魔術だけでは無く、魔法との組み合わせによって作られているので、イメージによって中に入っている物を取り出す仕組みになっているハズだ。
「まさか、事前に用意してらしたのですか?」
「驚いた? 実はその契約書に関しては貴女がキャロルと話す前から用意していたのよ。貴女にはこれから色々と負担を掛けてしまうかもしれないもの、私もキャロルも子供達を不幸にしてまで事を成そうなんて思わないわ」
お母様はそういうけど、もし……もしも、上手くいってクリフト殿下と婚約破棄する事になったとして、クリフト殿下は幸せになるのだろうか? そこが実のところ、一番不安なのよね。ヒロインちゃんが超絶クソな人間ならまだしも、いや、それでもクリフト殿下は色々不幸な気がするんだけど。
私が考えている事がお母様に読まれたのか、少しだけ悲し気な表情をする。
「私含め、キャロルは貴女や王女殿下を守る為であれば、多少の犠牲は気にしないわ。それがたとえ自分の子供であったとしてもね」
「でも、それでは……殿下が可哀想ではありませんか?」
「貴女がそう思うのであれば、そこも含めて上手く立ち回ってはどうかしら? でも、貴女にはクリフト殿下と結ばれる気は無いのでしょ?」
「それはそうですけど……」
正直、上手く立ち回れと言われても、何をどうすればいいのかさっぱりなのだけど。うーん、それも踏まえてキチンと一度自分自身で考えてみないとダメかもしれない。
「母としては、クリフト殿下とは性格的に合わないと思うわ。彼って普段は隠しているけれど、どちらかといえば可愛らしい感じの女性が好みでしょう? 貴女とは会わせないようにしていたからアレだけど、もし、婚約者として一緒に居たらお互いに疲れてしまうと思うわ」
お母様は困ったわね。と、いった風の表情をする。正直なところ、見た目で言えば私やアリエルは髪や瞳の色は違うが容姿や雰囲気はよく似ている。それは女王キャロラインとお母様もそうなのだから、似ていて当たり前なのだ。クリフト殿下がクールに見えるのも、当然、女王キャロラインの子供だからだ。
お母様がハッキリと合わないというのだから、殿下を連れ立ったお茶会などに参加した時に、殿下が可愛らしい感じの女の子を目で追っていたとか、そういうのを見てしまったのだろう。まだ、10にも満たない子では上手に隠したりはそうそう出来ないものだし。
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