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第二章 悪役令嬢は暗躍する
74.悪役令嬢は入学式に出席する
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渋滞を抜けて、学院内に馬車を止めてから、学院の広場で私を見つけて声を掛けてきたミーリア、ジェニーと合流し歩いている途中でウィンディとリンリィに出会う。
「ごきげんよう、エステリア様」
と、二人とも上手に挨拶出来ましたね。私も「ごきげんよう」と返す。因みに『聖ビクトリアス学院』では入学式と呼ばれるものが年2回存在する。一度目は中位以上の貴族とそれ以外の一般生徒で行う。これは彼らの入学が7歳と決められている為で、多くの中位以上の貴族は10歳になってから入学する為に、貴族の子息令嬢だけで行う入学式と別になったという話だ。
私的には一緒くたにしてしまえば早いのでは無いかと思うけれど、特に上位貴族のプライドとしてはそれはいかんとなったらしい。
そうして、私達一向は学院の広間にある掲示板へ向かい、クラス分けや名簿の確認を行ってから講堂へ向かう。
学院の広間から講堂へは一度学院の本校舎を抜けて、さらに広い中庭を通ってから奥にある林を抜けた先に講堂がある。私達はそこに向けて、歩を進める。
歩くこと、約5分ほどで講堂に到着する。中に入ってみると、そこには席が約100席程度用意されており、パッとみた感じでは観覧席の方が多く席を確保してあるようだ。既に保護者達とその関係者で観覧席は埋まっている。当然だけど、王家の方は代理人が数名来ている程度で、我が家は――あれ? お父様もお母様も居るみたい。本日は早くに仕事を切り上げて来てくれたようですね。
なお、学院の学院長はリブロス侯爵の遠縁にあたる先々代のベスティンハーフ伯爵に当たる人で、キャシエル・ラーセ・ベスティンハーフという人物だ。年齢は6、70だと思われるけど、背筋の通った長い白髪を編み込みと三つ編みにした、少し気難しそうな雰囲気のお婆様だ。
講堂に設けられた壇上にベスティンハーフ学長が立ち、入学の挨拶を始める。
貴族らしい挨拶から始まり、学院の意義を語り、そして、最後は個々がその血統に恥じないような生活を送ることを望むと締めくくられ彼女の挨拶が終わる。その間、妙な緊張感と言えば分かるだろうか? 講堂内は彼女の声が響き、それ以外の音は聞こえない程に静かだった。
そして、次に登壇したのはクリフト殿下だ。学年の代表に王家の人間がいる場合は必ず、彼らが挨拶をする流れだ。彼が登壇するという話は誰からも聞いていなかったけど、予想通りと言える。
「皆さん、私の名を知っているだろう。クリフト・ミストリアである」
響く声はまだ声変わりをしていない男の子特有の清んだ響きがある声だ。ただし、内容はそれはダメでしょ――と、ツッコミを入れたい。
「我が王家が創設した学院である、私が皆の模範であり、私を立て、良き王であらんと支える事を望む。それは生徒、教員、この学院に関わる全てに対してである。これからも皆の王家へ忠誠心を持って励むと良い」
まぁ、王族が遜るのはダメだけど、尊大な物言いは忠誠心へは繋がらないのでは無くって? と、いうかクリフト殿下大丈夫ですか? 周囲は彼の挨拶でいう事はチェックしていたのかしら――保護者席もざわついているし、色々と後で紛糾しそうなアレだわ。
クリフト殿下が壇上から去って行くと、講堂内がざわついていく。隣に座っていたマリーが扇で口元を隠しながら私に言ってくる。
「ね、ねぇ、アレ……クリフト殿下よね? 私の記憶違いじゃないよね? さすがにこの間のお茶会でもアレだったけど、あんな尊大なキャラだったかしら?」
彼女はゲームにおけるクリフト殿下のイメージとのギャップに戸惑っている。正直言って私も先日のお茶会から戸惑いっぱなしである。お母様の話では、あの後、殿下は女王キャロラインとランパード閣下にこっぴどく説教されたと聞いているけど、殿下ってば、説教を完全に右から左に受け流していたのかしら?
彼の言動や行動によって派閥争いが荒れるかもしれないという不安が私の中で広がっていくのであった。
「ごきげんよう、エステリア様」
と、二人とも上手に挨拶出来ましたね。私も「ごきげんよう」と返す。因みに『聖ビクトリアス学院』では入学式と呼ばれるものが年2回存在する。一度目は中位以上の貴族とそれ以外の一般生徒で行う。これは彼らの入学が7歳と決められている為で、多くの中位以上の貴族は10歳になってから入学する為に、貴族の子息令嬢だけで行う入学式と別になったという話だ。
私的には一緒くたにしてしまえば早いのでは無いかと思うけれど、特に上位貴族のプライドとしてはそれはいかんとなったらしい。
そうして、私達一向は学院の広間にある掲示板へ向かい、クラス分けや名簿の確認を行ってから講堂へ向かう。
学院の広間から講堂へは一度学院の本校舎を抜けて、さらに広い中庭を通ってから奥にある林を抜けた先に講堂がある。私達はそこに向けて、歩を進める。
歩くこと、約5分ほどで講堂に到着する。中に入ってみると、そこには席が約100席程度用意されており、パッとみた感じでは観覧席の方が多く席を確保してあるようだ。既に保護者達とその関係者で観覧席は埋まっている。当然だけど、王家の方は代理人が数名来ている程度で、我が家は――あれ? お父様もお母様も居るみたい。本日は早くに仕事を切り上げて来てくれたようですね。
なお、学院の学院長はリブロス侯爵の遠縁にあたる先々代のベスティンハーフ伯爵に当たる人で、キャシエル・ラーセ・ベスティンハーフという人物だ。年齢は6、70だと思われるけど、背筋の通った長い白髪を編み込みと三つ編みにした、少し気難しそうな雰囲気のお婆様だ。
講堂に設けられた壇上にベスティンハーフ学長が立ち、入学の挨拶を始める。
貴族らしい挨拶から始まり、学院の意義を語り、そして、最後は個々がその血統に恥じないような生活を送ることを望むと締めくくられ彼女の挨拶が終わる。その間、妙な緊張感と言えば分かるだろうか? 講堂内は彼女の声が響き、それ以外の音は聞こえない程に静かだった。
そして、次に登壇したのはクリフト殿下だ。学年の代表に王家の人間がいる場合は必ず、彼らが挨拶をする流れだ。彼が登壇するという話は誰からも聞いていなかったけど、予想通りと言える。
「皆さん、私の名を知っているだろう。クリフト・ミストリアである」
響く声はまだ声変わりをしていない男の子特有の清んだ響きがある声だ。ただし、内容はそれはダメでしょ――と、ツッコミを入れたい。
「我が王家が創設した学院である、私が皆の模範であり、私を立て、良き王であらんと支える事を望む。それは生徒、教員、この学院に関わる全てに対してである。これからも皆の王家へ忠誠心を持って励むと良い」
まぁ、王族が遜るのはダメだけど、尊大な物言いは忠誠心へは繋がらないのでは無くって? と、いうかクリフト殿下大丈夫ですか? 周囲は彼の挨拶でいう事はチェックしていたのかしら――保護者席もざわついているし、色々と後で紛糾しそうなアレだわ。
クリフト殿下が壇上から去って行くと、講堂内がざわついていく。隣に座っていたマリーが扇で口元を隠しながら私に言ってくる。
「ね、ねぇ、アレ……クリフト殿下よね? 私の記憶違いじゃないよね? さすがにこの間のお茶会でもアレだったけど、あんな尊大なキャラだったかしら?」
彼女はゲームにおけるクリフト殿下のイメージとのギャップに戸惑っている。正直言って私も先日のお茶会から戸惑いっぱなしである。お母様の話では、あの後、殿下は女王キャロラインとランパード閣下にこっぴどく説教されたと聞いているけど、殿下ってば、説教を完全に右から左に受け流していたのかしら?
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