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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
216.悪役令嬢は武闘大会を楽しむ その1
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とうとう武闘大会が始まったわけだけど、私はなんとも微妙な気持ちになっていた。
「さすがシード選手――と、言いたいところだったのに、浮かない表情ね」
「ですね。エステリア様は予選から出たかったのでしょうか?」
と、マリーとリンリィに言われて私は予選会場に用意されている観覧席で溜息を吐いた。
「学園長に言われたのよね。私が予選から出ると皆の士気を挫くからって」
「――まぁ、そう言われれば確かにと言えますね」
リンリィは真面目にそう答えた。うん、真面目なリンリィは真面目に答えてくれたわけだけど、ザックリと私の心に刺さるわ。でも、正直なところウィンディの方をシードにしておいた方がいいと思うのだけど、その辺りは学園長や運営側も知らないのでしょうね。一応、病弱設定になってるし。
「それにしても、参加人数って凄く多いのね」
「それは当然では無いですか? 特に下位貴族は騎士家が多いですし、子爵家や男爵家でも三男とかですと騎士を目指す人もそれなりにいると聞いていますし」
「あー、なるほどね。でも、魔力量とかの問題で上位の貴族の方が優位と思うと、なんだかモヤっとするわね」
と、マリーはそう言うのだった。ま、その考え方は大きくは間違っていないのだけどね。
「でもね、この大会のルールで言えば剣だけの技量での勝負が基礎となっているから、いくら魔力量があったとしても、油断すれば負けることもあるわ」
「それはリアであっても、ってこと?」
んー、それは経験値の差とかもあるだろうから、なんとも言えないけど――申し訳ないけど、負ける気は無いわね。
「流石に下位貴族の子達では残念ながら――だけど、ウィンディは強敵だと思うし、ルアーナは油断できない相手という感じかしらね」
「他の子達はまだまだって話? それは技術的なところか、魔力的なところ?」
と、マリーは何気ない雰囲気でそう訊いてくる。これに関しては正直に答えた方がいいわよね。と、私は考えながら答える。
「技術的な部分かしらね。魔力量に関しては当然だけど多い方が有利ではあるけれど、剣での戦いにおいて、必要な魔力というのは一試合に使う分は大して変わらないのよ。そうなってくると、どこにどういう使い方をするか? と、言うのが重要になってくるの」
「そうなの?」
と、マリーは不思議そうな表情をする。リンリィも分からないようで似たような表情を浮かべていた。まぁ、身体強化は多くの者がなんとなく使っているわけだけど、戦闘行為という点において身体強化というのは魔力量によって強化度が変わるのは当然ではあるのだけど、そもそも現在の肉体が許容できる範囲が存在していて、皆、似たような年齢で、まぁ対格差は学年によっても違うけれど、大人と子供くらいの違いがあるか? と、言われるとそこまででは無いのが普通だと思う。
肉体の許容量自体も増やす事が出来るけれど、結構鬼畜な鍛錬が必要になる。そういう意味ではウィンディやアリエルは化物と言える。まさか、あんな方法で鍛えるなんて――私も知ったのは最近の話だし、そもそも剣だけで戦うということも、今まで想定してきていなかったし、身体強化の許容量を上げ始めたのも、この武闘大会に出ると決めてからだし。
「まぁ、例外も色々とあるけど、魔力量があるように肉体も身体強化の許容量があるのよ。それを考えると多くの場合は身体強化で使える魔力量というのは――特に子供であれば大きな差は生まれにくいのよ」
と、私の言葉にマリーとリンリィは考えるような仕草をして「なるほど」と、ハモるのだった。
「考えたのですが、ウィンディやエステリア様、アリエル様は例外に入る。と、いう感じですか?」
「ルアーナも例外ね。あの子、剣の重さって話だったら、ウィンディやアリエルより上よ。まぁ、まだまだ――と、いうところもあるけれど、今後、もっと強くなるのは確実でしょうね」
そう言いながらも強くなるという意味で言えば、皆も強くなるでしょうね。特にアリエルは戦闘バカで天才肌ではあるけれど、意外と論理的な考え方も出来るし、最近は魔術関連もだいぶ分かってきて、色々考えるのが楽しいって言っていたくらいだから、変な魔法を作って来そうな気はするわね。
「なるほどねぇ。あ、そろそろ予選第一試合が始まるみたいよ」
と、マリーの言葉に私達は会場に視線を向ける。
「さすがシード選手――と、言いたいところだったのに、浮かない表情ね」
「ですね。エステリア様は予選から出たかったのでしょうか?」
と、マリーとリンリィに言われて私は予選会場に用意されている観覧席で溜息を吐いた。
「学園長に言われたのよね。私が予選から出ると皆の士気を挫くからって」
「――まぁ、そう言われれば確かにと言えますね」
リンリィは真面目にそう答えた。うん、真面目なリンリィは真面目に答えてくれたわけだけど、ザックリと私の心に刺さるわ。でも、正直なところウィンディの方をシードにしておいた方がいいと思うのだけど、その辺りは学園長や運営側も知らないのでしょうね。一応、病弱設定になってるし。
「それにしても、参加人数って凄く多いのね」
「それは当然では無いですか? 特に下位貴族は騎士家が多いですし、子爵家や男爵家でも三男とかですと騎士を目指す人もそれなりにいると聞いていますし」
「あー、なるほどね。でも、魔力量とかの問題で上位の貴族の方が優位と思うと、なんだかモヤっとするわね」
と、マリーはそう言うのだった。ま、その考え方は大きくは間違っていないのだけどね。
「でもね、この大会のルールで言えば剣だけの技量での勝負が基礎となっているから、いくら魔力量があったとしても、油断すれば負けることもあるわ」
「それはリアであっても、ってこと?」
んー、それは経験値の差とかもあるだろうから、なんとも言えないけど――申し訳ないけど、負ける気は無いわね。
「流石に下位貴族の子達では残念ながら――だけど、ウィンディは強敵だと思うし、ルアーナは油断できない相手という感じかしらね」
「他の子達はまだまだって話? それは技術的なところか、魔力的なところ?」
と、マリーは何気ない雰囲気でそう訊いてくる。これに関しては正直に答えた方がいいわよね。と、私は考えながら答える。
「技術的な部分かしらね。魔力量に関しては当然だけど多い方が有利ではあるけれど、剣での戦いにおいて、必要な魔力というのは一試合に使う分は大して変わらないのよ。そうなってくると、どこにどういう使い方をするか? と、言うのが重要になってくるの」
「そうなの?」
と、マリーは不思議そうな表情をする。リンリィも分からないようで似たような表情を浮かべていた。まぁ、身体強化は多くの者がなんとなく使っているわけだけど、戦闘行為という点において身体強化というのは魔力量によって強化度が変わるのは当然ではあるのだけど、そもそも現在の肉体が許容できる範囲が存在していて、皆、似たような年齢で、まぁ対格差は学年によっても違うけれど、大人と子供くらいの違いがあるか? と、言われるとそこまででは無いのが普通だと思う。
肉体の許容量自体も増やす事が出来るけれど、結構鬼畜な鍛錬が必要になる。そういう意味ではウィンディやアリエルは化物と言える。まさか、あんな方法で鍛えるなんて――私も知ったのは最近の話だし、そもそも剣だけで戦うということも、今まで想定してきていなかったし、身体強化の許容量を上げ始めたのも、この武闘大会に出ると決めてからだし。
「まぁ、例外も色々とあるけど、魔力量があるように肉体も身体強化の許容量があるのよ。それを考えると多くの場合は身体強化で使える魔力量というのは――特に子供であれば大きな差は生まれにくいのよ」
と、私の言葉にマリーとリンリィは考えるような仕草をして「なるほど」と、ハモるのだった。
「考えたのですが、ウィンディやエステリア様、アリエル様は例外に入る。と、いう感じですか?」
「ルアーナも例外ね。あの子、剣の重さって話だったら、ウィンディやアリエルより上よ。まぁ、まだまだ――と、いうところもあるけれど、今後、もっと強くなるのは確実でしょうね」
そう言いながらも強くなるという意味で言えば、皆も強くなるでしょうね。特にアリエルは戦闘バカで天才肌ではあるけれど、意外と論理的な考え方も出来るし、最近は魔術関連もだいぶ分かってきて、色々考えるのが楽しいって言っていたくらいだから、変な魔法を作って来そうな気はするわね。
「なるほどねぇ。あ、そろそろ予選第一試合が始まるみたいよ」
と、マリーの言葉に私達は会場に視線を向ける。
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