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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
219.悪役令嬢は武闘大会を楽しむ その4
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皆と話をしている間に試合が開始の合図が出され、私達はしまったと思いながら会場に視線を向ける。
「勉強会や訓練会でも見たことがあるわね。彼女がティルヘイム騎士爵令嬢フィリアンヌなのかしら?」
「はい、彼女はスタンダードな戦闘スタイルで、よく言えば堅実。悪く言えば普通――と、いう感じですね」
と、ルアーナが言うように彼女はスタンダードなロングソードで構え、相手も同様な感じだ。身体強化の扱いもお互い同じくらいなのか、中々にお互いの剣が当たらないように見えた。けれど、少し面白いかもしれない事を私は考えていた。
そして、相手の攻撃を彼女は剣で押し飛ばすのを見て、私は考えていた事が確信に変わる。
「訓練会の時に見てあげれなかったけど、フィリアンヌって見た目に反してパワー系の戦闘スタイルみたいね」
「そうですか? うーん、パッと見は分からないですけど……」
ルアーナは不思議に思ったのかそう答えたけれど、身体強化も速度を活かすような使い方が苦手なだけなのかもしれないけれど、相手に攻撃が当たらないけれど、剣同士が当たった時は確実に彼女の方が力があるように見えたというのもある。
そして、そうしている間に彼女は渾身の一振りを繰り出す――が残念ながら当たらず、地面を削る。
「確かに凄い一撃でしたが、当たらなかったですね。まぁ、相手も驚いて引いていたおかげで反撃されなかっただけ――なので、負けていてもおかしく無かったですね」
「そうね、剣のリーチがもう少しあれば当たったと思うわ。たぶんだけど、彼女と今のロングソードくらいの長さの武器は合っていないのでしょうね」
「大剣とかならどうです? ブンブンッって振るだけでも結構いけそうな感じですけど?」
と、ウィンディが楽し気にそう言った。確かに大剣の方が合っている気はするけれど、世間的に多くある大剣だと大きすぎて、立ち回りが難しくなりそうな雰囲気があるわね。
「うーん、多くの大剣を使う者が使っている大剣では、今度は大きすぎて扱い難そうな雰囲気があるわ。私なら、そうね――大剣のように長いけど、長すぎず、ロングソードのように剣幅があまりないタイプの剣がいいわよね」
そう思いながら、閣下用に作ったサンプル画の中から似たような雰囲気の物を空間収納から、周囲には気付かれないようにスッと取り出してウィンディに手渡す。
「どう? 大きさ的にはロングソードより長めで、刀身の根元にも持ち手として使える刃のついていない部分のある剣よ」
「あー、ツヴァイハンダー!」
と、ウィンディは興奮気味に言ってから周囲の不思議そうな視線を浴びて首を傾げた。まぁ、そうなるわよね。残念ながらこの世界――と、いうか大帝国にはツヴァイハンダーみたいな武器は存在してなかったので、敢えてその名を出さなかったのよ。
「知っているのですか、ウィンディ様?」
「え、あー、う、うん。ちょっとね。あはは……」
うん、誤魔化せてない。
「大剣って、多くは長くて幅のある剣が多いじゃない。当然、攻防で使えるメリットも大きいのだけど、取り回しが悪いし、フィリアンヌやウィンディみたいな華奢な子には扱いづらいじゃない?」
「――確かに大剣を活かそうと思えば体格が良いというのは確かですね。我が家のように戦場よりも護衛を主においた剣術を用いる騎士には向かない武器とも言えます」
ルアーナのように王家や公爵家の側近であり、護衛騎士を多く輩出している家の者からすれば、大剣は場所を選ぶ武器になるので、有用では無いわね。建物内や狭い魔導洞窟なんかでは振り回せないし。
そんな事を話していると、フィリアンヌが相手の動きに合わせて下段から降り上げた剣が相手の剣をへし折って試合が決まる。
「綺麗に斬れましたね~」
「鍛えればもっと強くなると思いますね」
と、ルアーナとウィンディは楽し気にそう言った。ある程度は誰でも鍛えれば強くなれるとは私は思うけど――まぁ、その辺りはいいわ。
そうして、何戦か知らない者達の試合を見た後、ハーファリアが登場する。
「リアは気付いていないかもしれないけど、ウェーベラント騎士爵家はウチの騎士団所属よ。彼女のセンスには興味があったのかもしれないけど、その辺りはいまいち興味なさげだったから言わなかったけど」
「訓練会にも来ていたし、少し話もしたから人となりは知っているけど、そうだったのね。騎士服も様になっているし、マリーのところは給料も結構出しているのかしら?」
「さぁ、それは他と変わらないんじゃないかな? 因みに騎士服はウチの商会が作ってるから、なかなかにいいモノよ」
あ、自身の商会の宣伝目的もあったのか、相変わらずそういうところに目が無い友ね。因みに彼女は私の仕込みで、今回はちょっと変わった武器で参加して貰っている。
「そういえば、訓練会の時からロングソードとショートソードの二刀を使っていましたが、アレは意味があるのでしょうか?」
と、ルアーナが何やら考えながら訊いて来る。
「ルアーナも興味津々かしら? もし、私がルアーナにもあのスタイルで戦って欲しいと言えばやってくれる?」
「それは当然です――が、一応理由は聞きたいところです」
まぁ、そうよね。ただ、この場で言っていいか少し考え、周囲を観察しつつ私は小型で硬化が小範囲の結界の魔道具をソッと取り出して起動する。
周囲にいて聞こえてもいい者だけが範囲にいて助かる――と、いうよりも一応私に用意された観覧席が意外と広いっておかげでもあるけどね。
「勉強会や訓練会でも見たことがあるわね。彼女がティルヘイム騎士爵令嬢フィリアンヌなのかしら?」
「はい、彼女はスタンダードな戦闘スタイルで、よく言えば堅実。悪く言えば普通――と、いう感じですね」
と、ルアーナが言うように彼女はスタンダードなロングソードで構え、相手も同様な感じだ。身体強化の扱いもお互い同じくらいなのか、中々にお互いの剣が当たらないように見えた。けれど、少し面白いかもしれない事を私は考えていた。
そして、相手の攻撃を彼女は剣で押し飛ばすのを見て、私は考えていた事が確信に変わる。
「訓練会の時に見てあげれなかったけど、フィリアンヌって見た目に反してパワー系の戦闘スタイルみたいね」
「そうですか? うーん、パッと見は分からないですけど……」
ルアーナは不思議に思ったのかそう答えたけれど、身体強化も速度を活かすような使い方が苦手なだけなのかもしれないけれど、相手に攻撃が当たらないけれど、剣同士が当たった時は確実に彼女の方が力があるように見えたというのもある。
そして、そうしている間に彼女は渾身の一振りを繰り出す――が残念ながら当たらず、地面を削る。
「確かに凄い一撃でしたが、当たらなかったですね。まぁ、相手も驚いて引いていたおかげで反撃されなかっただけ――なので、負けていてもおかしく無かったですね」
「そうね、剣のリーチがもう少しあれば当たったと思うわ。たぶんだけど、彼女と今のロングソードくらいの長さの武器は合っていないのでしょうね」
「大剣とかならどうです? ブンブンッって振るだけでも結構いけそうな感じですけど?」
と、ウィンディが楽し気にそう言った。確かに大剣の方が合っている気はするけれど、世間的に多くある大剣だと大きすぎて、立ち回りが難しくなりそうな雰囲気があるわね。
「うーん、多くの大剣を使う者が使っている大剣では、今度は大きすぎて扱い難そうな雰囲気があるわ。私なら、そうね――大剣のように長いけど、長すぎず、ロングソードのように剣幅があまりないタイプの剣がいいわよね」
そう思いながら、閣下用に作ったサンプル画の中から似たような雰囲気の物を空間収納から、周囲には気付かれないようにスッと取り出してウィンディに手渡す。
「どう? 大きさ的にはロングソードより長めで、刀身の根元にも持ち手として使える刃のついていない部分のある剣よ」
「あー、ツヴァイハンダー!」
と、ウィンディは興奮気味に言ってから周囲の不思議そうな視線を浴びて首を傾げた。まぁ、そうなるわよね。残念ながらこの世界――と、いうか大帝国にはツヴァイハンダーみたいな武器は存在してなかったので、敢えてその名を出さなかったのよ。
「知っているのですか、ウィンディ様?」
「え、あー、う、うん。ちょっとね。あはは……」
うん、誤魔化せてない。
「大剣って、多くは長くて幅のある剣が多いじゃない。当然、攻防で使えるメリットも大きいのだけど、取り回しが悪いし、フィリアンヌやウィンディみたいな華奢な子には扱いづらいじゃない?」
「――確かに大剣を活かそうと思えば体格が良いというのは確かですね。我が家のように戦場よりも護衛を主においた剣術を用いる騎士には向かない武器とも言えます」
ルアーナのように王家や公爵家の側近であり、護衛騎士を多く輩出している家の者からすれば、大剣は場所を選ぶ武器になるので、有用では無いわね。建物内や狭い魔導洞窟なんかでは振り回せないし。
そんな事を話していると、フィリアンヌが相手の動きに合わせて下段から降り上げた剣が相手の剣をへし折って試合が決まる。
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と、ルアーナとウィンディは楽し気にそう言った。ある程度は誰でも鍛えれば強くなれるとは私は思うけど――まぁ、その辺りはいいわ。
そうして、何戦か知らない者達の試合を見た後、ハーファリアが登場する。
「リアは気付いていないかもしれないけど、ウェーベラント騎士爵家はウチの騎士団所属よ。彼女のセンスには興味があったのかもしれないけど、その辺りはいまいち興味なさげだったから言わなかったけど」
「訓練会にも来ていたし、少し話もしたから人となりは知っているけど、そうだったのね。騎士服も様になっているし、マリーのところは給料も結構出しているのかしら?」
「さぁ、それは他と変わらないんじゃないかな? 因みに騎士服はウチの商会が作ってるから、なかなかにいいモノよ」
あ、自身の商会の宣伝目的もあったのか、相変わらずそういうところに目が無い友ね。因みに彼女は私の仕込みで、今回はちょっと変わった武器で参加して貰っている。
「そういえば、訓練会の時からロングソードとショートソードの二刀を使っていましたが、アレは意味があるのでしょうか?」
と、ルアーナが何やら考えながら訊いて来る。
「ルアーナも興味津々かしら? もし、私がルアーナにもあのスタイルで戦って欲しいと言えばやってくれる?」
「それは当然です――が、一応理由は聞きたいところです」
まぁ、そうよね。ただ、この場で言っていいか少し考え、周囲を観察しつつ私は小型で硬化が小範囲の結界の魔道具をソッと取り出して起動する。
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