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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
224.悪役令嬢は武闘大会に参加する その2
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ヒッテンハイム子爵令息のケーニッヒ君には悪いと思うけど、まぁ、ウィンディが勝つよね。と、思いつつ控室に向かう途中で、騎士が大急ぎで廊下を走って行き、私はそれでウィンディの勝利が決まったのね。と、何となく思うのであった。
「つ、次の試合に出る者は急いで会場へ向かってくれたまえ!」
と、大慌てな感じを見ていると、ここまで一瞬で終わるとは誰も思っていなかったようだ。剣だけなら、私だって勝てるかどうか――と、いう相手なのだから、って、皆は知らないわね。
「さすが、ウィンディ嬢。始めの一合で終わったようですね」
苦笑しつつ、近くにいたルアーナが私にソッとそう言った。
「ま、仕方ないわよ。単純な力と速度って点においては、たぶんだけど同じ年代だと誰も追いつけないくらいに早いからね。逆にルアーナにはチャンスが無いわけでは無いわよ」
「――そんな事を私に言ってもいいのですか?」
「いいに決まってるわよ。だって、あの娘は強い相手と戦いたいだけだもの」
と、私が笑顔で言うとルアーナは少し困ったような表情を浮かべる。まぁ、そう言われると色々と困るわよね。でも、ウィンディは色んな意味で突き抜けているから、仕方ないわ。
「ご教授頂いても宜しいでしょうか?」
「ええ、ウィンディは爆発力もあるけど、どちらかと言えば速度重視で手数が多いタイプなのはルアーナも知っているでしょ? でもね、打ち合える技術と、攻めるタイミング、後は度胸かしら」
他にはクセとかもあるんだけど、そこまで答えを教えてあげるとルアーナにとって良いとは思わないので、出来るだけ暈した言い方で言ったわけだけど、彼女は腕を組んで「なるほど……」と、感心の声を上げた。
「緩急の意識が大事ということですね――さすがエステリア様。ありがとうございます」
「そんな感謝されるほどの事ではないわ。ウィンディだって共に高め合える人材は大喜びするに違いないもの。貴女は強いわ、私だって油断出来ない相手だと思っているもの」
と、私はそれだけを告げて私に用意された控室へ向かうのであった。
控室の前には騎士が二人、目配せをすれば即座に扉を開け、私は部屋に入る。そして、そこにはいて当然という雰囲気でエルーサが待ち構えていた。
「――えっと、どうしてエルーサがいるのかしら?」
「お嬢様専属の私がいて当然ではありませんか?」
確かにといえば確かになんだけど、事前に聞いていた説明では私だけと聞いていたのだ。彼女がいる方がおかしいのだけど、部屋を守る騎士も彼女に説得されたのだろうか? うーん、公爵家の令嬢が一人になるってのも問題があるとは思うけど――などと色々と考えを巡らせたけれど、私は考えることを放棄して、エルーサにお茶を淹れて欲しいと言って、部屋にあるソファに腰を下ろした。
「お嬢様の初戦の相手はバリュームーン子爵のご令息でしたね。意図がまるみえな相手ですが、お嬢様が負けるような相手ではありませんね」
と、エルーサはお茶を淹れ乍ら、どこか楽し気にそう言った。ま、戦ってみないとなんとも言えない話ではあるけれど、見た目は大人顔負けの身長と筋肉の鎧を纏っていた怪力脳筋タイプだとは思う。察知した感じでも魔力量はソコソコで同年代と比べれば高い方だとは思うけど、どこまでやれるかは少し楽しみではあるわね。
「実際に戦ってみないと分からないわよ」
「そんな事を言いながらも負けることは無いという雰囲気が見えますよお嬢様」
「まぁ、それはそれ」
そんなやり取りをしながら私はお茶を口にして、爽やかな味に素直に美味しいと伝えつつも、エルーサはソッとお菓子の乗った皿を取り出し、私はそれを迷わず手に取って口に放り込む。
うん、我が家の料理長のお菓子は最高に美味しい。まぁ、素材も良いけれど、シンプルな焼き菓子なんかは特に腕前で味に大きな差が出来る。甘すぎず、フンワリで軽やか。かつ、バターの風味なんかも組み合わさって、本当に美味しい。
「本日は不審者の取り締まりに普段の倍という人数の騎士が動員されているそうですよ」
「あら、そうなの? 物騒な話でもあったのかしら?」
「どうやら、原因はお嬢様だと噂が立っていますよ」
と、言われて私はそんな原因になるようなことがあったか? と、思いつつも即座にアイツか。と、思う節に当たる。一応、彼本人は小学の生徒だから不審者には当たらないとは思うけれど、私にボコボコにされたショックでしばらく学園には来ていないと聞いているわけだけど、私を快く思っていない誰かが、何かをしてくる可能性があるということかしら。
「全く、馬鹿な者達もいるのね」
「全くですね」
そんな事を言いながらも心配だから強引に入り込んでいるエルーサもどうかとは思うけれど、それでも、我が家に攻撃をしようという愚かしい行為を考える者がいることに私は驚きを隠せない。ハッキリ言って色々と想像力が足りていないのだと思うしかないわね。
「つ、次の試合に出る者は急いで会場へ向かってくれたまえ!」
と、大慌てな感じを見ていると、ここまで一瞬で終わるとは誰も思っていなかったようだ。剣だけなら、私だって勝てるかどうか――と、いう相手なのだから、って、皆は知らないわね。
「さすが、ウィンディ嬢。始めの一合で終わったようですね」
苦笑しつつ、近くにいたルアーナが私にソッとそう言った。
「ま、仕方ないわよ。単純な力と速度って点においては、たぶんだけど同じ年代だと誰も追いつけないくらいに早いからね。逆にルアーナにはチャンスが無いわけでは無いわよ」
「――そんな事を私に言ってもいいのですか?」
「いいに決まってるわよ。だって、あの娘は強い相手と戦いたいだけだもの」
と、私が笑顔で言うとルアーナは少し困ったような表情を浮かべる。まぁ、そう言われると色々と困るわよね。でも、ウィンディは色んな意味で突き抜けているから、仕方ないわ。
「ご教授頂いても宜しいでしょうか?」
「ええ、ウィンディは爆発力もあるけど、どちらかと言えば速度重視で手数が多いタイプなのはルアーナも知っているでしょ? でもね、打ち合える技術と、攻めるタイミング、後は度胸かしら」
他にはクセとかもあるんだけど、そこまで答えを教えてあげるとルアーナにとって良いとは思わないので、出来るだけ暈した言い方で言ったわけだけど、彼女は腕を組んで「なるほど……」と、感心の声を上げた。
「緩急の意識が大事ということですね――さすがエステリア様。ありがとうございます」
「そんな感謝されるほどの事ではないわ。ウィンディだって共に高め合える人材は大喜びするに違いないもの。貴女は強いわ、私だって油断出来ない相手だと思っているもの」
と、私はそれだけを告げて私に用意された控室へ向かうのであった。
控室の前には騎士が二人、目配せをすれば即座に扉を開け、私は部屋に入る。そして、そこにはいて当然という雰囲気でエルーサが待ち構えていた。
「――えっと、どうしてエルーサがいるのかしら?」
「お嬢様専属の私がいて当然ではありませんか?」
確かにといえば確かになんだけど、事前に聞いていた説明では私だけと聞いていたのだ。彼女がいる方がおかしいのだけど、部屋を守る騎士も彼女に説得されたのだろうか? うーん、公爵家の令嬢が一人になるってのも問題があるとは思うけど――などと色々と考えを巡らせたけれど、私は考えることを放棄して、エルーサにお茶を淹れて欲しいと言って、部屋にあるソファに腰を下ろした。
「お嬢様の初戦の相手はバリュームーン子爵のご令息でしたね。意図がまるみえな相手ですが、お嬢様が負けるような相手ではありませんね」
と、エルーサはお茶を淹れ乍ら、どこか楽し気にそう言った。ま、戦ってみないとなんとも言えない話ではあるけれど、見た目は大人顔負けの身長と筋肉の鎧を纏っていた怪力脳筋タイプだとは思う。察知した感じでも魔力量はソコソコで同年代と比べれば高い方だとは思うけど、どこまでやれるかは少し楽しみではあるわね。
「実際に戦ってみないと分からないわよ」
「そんな事を言いながらも負けることは無いという雰囲気が見えますよお嬢様」
「まぁ、それはそれ」
そんなやり取りをしながら私はお茶を口にして、爽やかな味に素直に美味しいと伝えつつも、エルーサはソッとお菓子の乗った皿を取り出し、私はそれを迷わず手に取って口に放り込む。
うん、我が家の料理長のお菓子は最高に美味しい。まぁ、素材も良いけれど、シンプルな焼き菓子なんかは特に腕前で味に大きな差が出来る。甘すぎず、フンワリで軽やか。かつ、バターの風味なんかも組み合わさって、本当に美味しい。
「本日は不審者の取り締まりに普段の倍という人数の騎士が動員されているそうですよ」
「あら、そうなの? 物騒な話でもあったのかしら?」
「どうやら、原因はお嬢様だと噂が立っていますよ」
と、言われて私はそんな原因になるようなことがあったか? と、思いつつも即座にアイツか。と、思う節に当たる。一応、彼本人は小学の生徒だから不審者には当たらないとは思うけれど、私にボコボコにされたショックでしばらく学園には来ていないと聞いているわけだけど、私を快く思っていない誰かが、何かをしてくる可能性があるということかしら。
「全く、馬鹿な者達もいるのね」
「全くですね」
そんな事を言いながらも心配だから強引に入り込んでいるエルーサもどうかとは思うけれど、それでも、我が家に攻撃をしようという愚かしい行為を考える者がいることに私は驚きを隠せない。ハッキリ言って色々と想像力が足りていないのだと思うしかないわね。
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