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第三章 悪役令嬢は学院生活を送る
225.悪役令嬢は武闘大会に参加する その3
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控室にいると、運営に色々と問題があるような気がしてならない。ここにいると外の情報が入って来にくくなる為に自分の番がくるまで、誰が勝ち上がったのか分からないのは困りものね。
と、そんな事を考えつつ、私は大会の改善案をメモし終えて、その後に学内の通信網の整備なんかも考えておく。まぁ、私が口を出す案件ではないけれど、各施設などで運用出来れば今後、様々な場所で有用になるでしょう。
そんな事やエルーサと談笑しながら時間を潰していると、やっと部屋の戸が叩かれ騎士が私の順番が近いことを告げて来て、私はスッと立ち上がる。
「エルーサはどうするのかしら?」
「ここでお待ちしております」
「そう、では、行ってくるわ」
と、エルーサに見送られて私は案内役の騎士と共に会場へ向かう。なかなか緊張してしまう雰囲気があるけれど、リンリィはよくやったわよね。私は出来るだけこういうのは避けたいと思ってしまうわ。
そうして、会場へ到着すると既に対戦相手であるガンツ・バリュームーン子爵令息だったかしら。が、闘争心を露わにして私を見下すような視線を向けた。なんとも、自信満々な雰囲気は面白くは無いわね。
『時代最強の噂もありますエステリア・ハーブスト公爵令嬢の登場です! かたや、昨年は諸事情で出場していなかったガンツ・バリュームーン子爵令息ですが、一昨年の武闘大会覇者でもあります! さぁ、楽しみな一戦、皆様、大注目必須です!!』
一昨年の優勝者なのね。それは知らなかったわ――と、いうより興味が無かっただけだど、と、思いつつもどれくらいの強さなのか、少し、楽しませて貰おうかしら。私はそう思いつつ小さく微笑んだ。
そして、運営側に預けてあった武器を受け取って軽く振るう。
「――そんな棒切れで戦うのか?」
と、侮蔑的な雰囲気を持った声で目の前の大男はそう言った。今回、お母様と相談の上で決めた武器は棒なのだけど、これは杖でもあり、剣でもあり、槍でもあって、様々な場面で対応可能な万能武器であり、皆に身体強化含めて魔力の使い方を見せる為の武器でもあるのよ。
「ええ、その通りよ。木偶の坊さん」
私の煽りに即座に反応するあたり、超脳筋タイプみたいね。でも、さっさと終わらせるのも、後から文句を言われそうだし、油断はしてはいけないかしら。
「なめやがって……」
と、大男はそう呟く。そして、すぐに試合開始の号令が掛けられた瞬間、バリュームーン子爵令息は身体強化で一気に前進しながら大剣を振り下ろす。
私はその攻撃をソッと打ち払いつつ、体を回転させながら横振りで相手に打撃を与え、彼は強引に防御をするけれど、その勢いを消す事は出来ずに舌打ちをしながら自分から飛んで距離を離しながら態勢を立て直そうとする――が、私はそれを許さない。
即座に距離を詰めて、突くがそれには反応しようとするところをかち上げて相手の顎を打つ。彼は一回転し、私はそこに棒を短く持って横払いを入れてさらに吹き飛ばす。
吹き飛ばされた大男は気を失ったのか、ピクリとも動かず――まぁ、さすがに死んではいないと思うけど。会場はとても静まり返っている。審判役の騎士もポカンとしているので笑みで圧を掛けると焦ったように私の勝利を宣言する。
『――凄い! 凄いぞ! エステリア様凄すぎるぅぅぅぅ!!! 大男としても有名な大剣使いガンツ・バリュームーン子爵令息を圧倒しての勝利ぃ!!!』
と、司会の子が声を上げると会場からは大歓声が起こる。が、私は直ぐに踵を返して武器を管理している者に棒を預けて、案内役の騎士と共に控室に戻る。
途中でウィンディとすれ違った時にウィンディは楽し気にツインテールを揺らしながら、元気に声を掛けて来る。
「あー! エステリア様、どうでした?」
「思った以上の木偶の坊だったわよ」
「そうなんですか? なんだか、拍子抜けですねー」
まぁ、普通の子達は10歳そこそこで、ここまで戦えるのがおかしいのだけどね。それを考えると転生者でもないルアーナの実力は本当に凄いものがあると言えるかしらね。
「エステリア様って、今日はもう試合無いんですよね?」
「ええ、そうみたいね。明日の準決勝まで試合が無いのに控室待機というのはちょっと暇すぎるわ」
「あはは、まぁ、頑張って得意の研究でもしておいたらどうですー? あ、そろそろいかなきゃ! じゃ、また~」
と、言いながら案内役の騎士に連れられて彼女はパタパタと去っていき、私は小さく溜息を吐いて控室に戻った。
と、そんな事を考えつつ、私は大会の改善案をメモし終えて、その後に学内の通信網の整備なんかも考えておく。まぁ、私が口を出す案件ではないけれど、各施設などで運用出来れば今後、様々な場所で有用になるでしょう。
そんな事やエルーサと談笑しながら時間を潰していると、やっと部屋の戸が叩かれ騎士が私の順番が近いことを告げて来て、私はスッと立ち上がる。
「エルーサはどうするのかしら?」
「ここでお待ちしております」
「そう、では、行ってくるわ」
と、エルーサに見送られて私は案内役の騎士と共に会場へ向かう。なかなか緊張してしまう雰囲気があるけれど、リンリィはよくやったわよね。私は出来るだけこういうのは避けたいと思ってしまうわ。
そうして、会場へ到着すると既に対戦相手であるガンツ・バリュームーン子爵令息だったかしら。が、闘争心を露わにして私を見下すような視線を向けた。なんとも、自信満々な雰囲気は面白くは無いわね。
『時代最強の噂もありますエステリア・ハーブスト公爵令嬢の登場です! かたや、昨年は諸事情で出場していなかったガンツ・バリュームーン子爵令息ですが、一昨年の武闘大会覇者でもあります! さぁ、楽しみな一戦、皆様、大注目必須です!!』
一昨年の優勝者なのね。それは知らなかったわ――と、いうより興味が無かっただけだど、と、思いつつもどれくらいの強さなのか、少し、楽しませて貰おうかしら。私はそう思いつつ小さく微笑んだ。
そして、運営側に預けてあった武器を受け取って軽く振るう。
「――そんな棒切れで戦うのか?」
と、侮蔑的な雰囲気を持った声で目の前の大男はそう言った。今回、お母様と相談の上で決めた武器は棒なのだけど、これは杖でもあり、剣でもあり、槍でもあって、様々な場面で対応可能な万能武器であり、皆に身体強化含めて魔力の使い方を見せる為の武器でもあるのよ。
「ええ、その通りよ。木偶の坊さん」
私の煽りに即座に反応するあたり、超脳筋タイプみたいね。でも、さっさと終わらせるのも、後から文句を言われそうだし、油断はしてはいけないかしら。
「なめやがって……」
と、大男はそう呟く。そして、すぐに試合開始の号令が掛けられた瞬間、バリュームーン子爵令息は身体強化で一気に前進しながら大剣を振り下ろす。
私はその攻撃をソッと打ち払いつつ、体を回転させながら横振りで相手に打撃を与え、彼は強引に防御をするけれど、その勢いを消す事は出来ずに舌打ちをしながら自分から飛んで距離を離しながら態勢を立て直そうとする――が、私はそれを許さない。
即座に距離を詰めて、突くがそれには反応しようとするところをかち上げて相手の顎を打つ。彼は一回転し、私はそこに棒を短く持って横払いを入れてさらに吹き飛ばす。
吹き飛ばされた大男は気を失ったのか、ピクリとも動かず――まぁ、さすがに死んではいないと思うけど。会場はとても静まり返っている。審判役の騎士もポカンとしているので笑みで圧を掛けると焦ったように私の勝利を宣言する。
『――凄い! 凄いぞ! エステリア様凄すぎるぅぅぅぅ!!! 大男としても有名な大剣使いガンツ・バリュームーン子爵令息を圧倒しての勝利ぃ!!!』
と、司会の子が声を上げると会場からは大歓声が起こる。が、私は直ぐに踵を返して武器を管理している者に棒を預けて、案内役の騎士と共に控室に戻る。
途中でウィンディとすれ違った時にウィンディは楽し気にツインテールを揺らしながら、元気に声を掛けて来る。
「あー! エステリア様、どうでした?」
「思った以上の木偶の坊だったわよ」
「そうなんですか? なんだか、拍子抜けですねー」
まぁ、普通の子達は10歳そこそこで、ここまで戦えるのがおかしいのだけどね。それを考えると転生者でもないルアーナの実力は本当に凄いものがあると言えるかしらね。
「エステリア様って、今日はもう試合無いんですよね?」
「ええ、そうみたいね。明日の準決勝まで試合が無いのに控室待機というのはちょっと暇すぎるわ」
「あはは、まぁ、頑張って得意の研究でもしておいたらどうですー? あ、そろそろいかなきゃ! じゃ、また~」
と、言いながら案内役の騎士に連れられて彼女はパタパタと去っていき、私は小さく溜息を吐いて控室に戻った。
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