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第2章
初夜
しおりを挟む「お、おおおおおお………………」
「あ、ああああああ……………」
昼に明るい陽射しの元、幸せな結婚式を挙げた僕らは、今夜が初夜。
「て、てててててて……………」
「く、くくくくくく……………」
今夜の為に、サルシンが特別に用意してくれた豪快過ぎるスイートルームで、僕らはベッド上で向かい合ったまま、吃り合っていた。
「も、ももももももも…………」
「る、るるるるるるる…………」
どこかの小動物を呼んでる訳じゃない。
うまく、気持ちを伝えられないんだ。
緊張しすぎて。
「サッ、サルシシシシシっあがっ!」
舌を噛んだ。
勢い良く噛んだ。
めちゃくちゃ痛い。
涙目だ。
「だっ大丈夫かっ?!ムンスっ!!」
サルシンが心配して僕の顔をガッシリ掴んで口の中を覗き込む。
ガッツリ指で口を開けられて、顎が外れそうに痛い。
「あががががっ、ひひゃいっ!」
「なんてことだっ!!すぐに回復してやるからなっ!」
僕の口を思い切り開いたまま、口の中へ向かって、とんでもない量の回復魔法を放たれる。
「~~~っっっ!!!!」
あれ?向こうに見えるおじいさんは、もしかして僕の祖先?
隣の女の人は誰?懐かしいような……
実は、僕を産んで亡くなったお母さんってやつ?
亡くなってるのかどうかも知らないけど。
「……っ、ムンス!ムンスっ!!」
身体を暖かい光に包まれて僕は知らないおじいさんと女の人に手を振っていた。
「ーーーあっ、ああ、サルシン?どうしたの?」
「すまない!!つい回復し過ぎたらしい。どこか身体は辛くないか?」
僕は自分の身体を確認する。
痛いところなんて無い。
どころか、少し若返った気がする。
「ううん、無いよ。めちゃくちゃ元気!!回復させてくれてありがとう、サルシン」
「よかったぁ………ムンスを、今夜、失ったら俺も死のうと思ってた」
ぎゅう、と抱き締められる。
その腕が震えてる。
僕も、きゅ、とサルシンの腕を掴む。
「僕も、今夜、あなたを失ったら、死んじゃう」
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