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第四部 〜止まった時間と動き出す歯車〜
第百七十五話
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明日の朝出ていくので、最後にやるべきことを済ませに向かう。
数分後アルージェはロイの家に来ていた。
ロイ家の扉をノックする。
「アルージェです」
「はいはーい。ちょっと待ってね」
ソフィアの声がして扉が開く。
「よく来たね。今日はどうしたんだい?」
「こんにちは、ソフィアさん。ライって居ますか?」
「ライかい?ライなら家の裏で弓の練習してるよ」
「おっ!ちょうど良かった!行っても良いですか?」
「あぁ、構わないよ」
ソフィアから許可をもらったので、アルージェは家の裏に回る。
ロイは狩ってきたであろう動物の処理を、ライはソフィアのいう通り弓の練習をしていた。
「おぉ、ライ頑張ってるじゃん」
アルージェが声を掛けるとライが振り向く。
「兄ちゃん!どうしたの!?」
嬉しそうに弓を置いて、こちらに駆け寄ってくる。
「ふふふ、前に約束したでしょ?特製の弓を作ってあげるって」
「えっ!ってことは??」
ライは目を輝かせる。
「うん、出来たよ」
アイテムボックスからスラ弓とハンティングダガーを取り出す。
「おぉ!その弓は俺があげたやつじゃねぇか」
ライが騒いでいたので、ロイも仕事の手を止めて様子を見にくる。
「はい、前に先生には言いましたけど、魔法を使ってると弓を使う機会が減って宝の持ち腐れになっちゃうので付与魔法を施して改造しました」
「なら兄ちゃんが使ってた弓ってこと!?そんなのもらっていいのか?」
「もちろん!使い方みせるからちょっとこっち来て」
ライが先程まで的を狙っていた場所に移動する。
「まず何もしなければ、普通の弓だよ」
アルージェがスラ弓に矢を番え的に向かって放つ。
「おっ、使ってないって言ってた割に腕は落ちてないみたいだな」
的のど真ん中を射抜いた矢を見て、ロイが感心する。
「実戦では使ってないだけで、訓練は程々にしてますからね!そしたら次はこのハンティングナイフを」
アルージェはハンティングナイフに魔力を少しだけ込めて、的に向かって投擲する。
ハンティングナイフはまたもや的のど真ん中に刺さる。
「おぉ、うまいもんだな!」
ライはマジマジと話を聞いていて反応が薄い、ライよりもロイの方が楽しんでいるみたいだ。
「んで、スラ弓に魔力を流して起動させる」
スラ弓は魔力を流すことで、刻印が浮き出る。
「見てて」
アルージェは適当な方に向けて、矢を放つ。
だが、矢が軌道が不自然な挙動でハンティングダガーの方に修正される。
ライは無言で的に刺さった矢を見つめる。
「あれ?あんまりってかん・・・」
ライの反応が薄いので、滑ったかと思ったがアルージェの言葉を遮りライが叫ぶ。
「すげぇぇぇぇぇぇ!!どこに向かって打ってもあのナイフのとこに行くってこと?」
「うん、まぁ、そうい・・」
「すげぇぇぇぇぇぇ!!やり方俺にも教えてくれよ!」
「あはは、喜んでもらえて良かったよ。ライは魔力の操作方法わからないと思うからそこから教えるね。ちゃんと毎日やらないと咄嗟に使えないからやるんだよ?」
「当たり前じゃん!それより早く教えてくれよ!」
とりあえず魔力操作の方法とハンティングダガー、スラ弓に対して魔力を注ぐ方法を教える。
どちらも魔力の少ないライの為に少し注げば起動するようにチューニングしている。
その日の夕方にはなんとかスラ弓とハンティングナイフの機能を使えるようになっていた。
「いやー、なんとか使えるようになって良かった。これから練習してしっかり使いこなせっよー!」
「当たり前じゃん!兄ちゃんがくれたスラ弓ってやつ弓とは少し違うけど慣れたら使いやすいし!これからはナイフの投擲も練習するよ!兄ちゃん、ありがとう!」
「明日には村から出て行くけど、また絶対にもどってくるからその時には僕よりも使いこなしてよ!」
「うん!」
その後、ロイとソフィアにもまた村から出ていくと話す。
「そうか、また出て行くのか。アル坊の元気な姿見れて俺は嬉しかったぜ。また戻ってきて元気な姿見せてくれや!」
「そうよ。アル君も私達の息子みたいなもんなんだから。いつでも戻ってきてね」
「はい!」
アルージェは三人に別れを告げて家に戻る。
夜ご飯は今までに無いくらい豪華なご飯だった。
アイン達が最終日だということで、森に食材を取りに行っていたらしい。
そのおこぼれがこちらにも来たみたいだ。
そして、村から出立の日。
フリード・サーシャ・マールはもちろんのこと、ロイ・ソフィア・ライも見送りに来てくれていた。
少し離れたところにはグレンデの姿もあった。
驚いたのはミスティとアインが訓練していた村人や村長のリベルも来ていて、なんやかんやで村人達総出で見送ってくれるらしい。
「結局、みんな来てくれたんですね」
アルージェは嬉しそうに微笑む。
アルージェ達が皆んなと言葉を交わしている時、サイラスは厳重に布で包まれた棒を持って走ってくる。
「あの馬鹿」
リベルがサイラスを見て頭を抱える。
「アルージェ!最後にもう一回戦ってくれよ。本気でさ」
サイラスは棒を包んでいた布を解く。
中には訓練用の槍では無く、真剣の槍を持ってきていた。
数分後アルージェはロイの家に来ていた。
ロイ家の扉をノックする。
「アルージェです」
「はいはーい。ちょっと待ってね」
ソフィアの声がして扉が開く。
「よく来たね。今日はどうしたんだい?」
「こんにちは、ソフィアさん。ライって居ますか?」
「ライかい?ライなら家の裏で弓の練習してるよ」
「おっ!ちょうど良かった!行っても良いですか?」
「あぁ、構わないよ」
ソフィアから許可をもらったので、アルージェは家の裏に回る。
ロイは狩ってきたであろう動物の処理を、ライはソフィアのいう通り弓の練習をしていた。
「おぉ、ライ頑張ってるじゃん」
アルージェが声を掛けるとライが振り向く。
「兄ちゃん!どうしたの!?」
嬉しそうに弓を置いて、こちらに駆け寄ってくる。
「ふふふ、前に約束したでしょ?特製の弓を作ってあげるって」
「えっ!ってことは??」
ライは目を輝かせる。
「うん、出来たよ」
アイテムボックスからスラ弓とハンティングダガーを取り出す。
「おぉ!その弓は俺があげたやつじゃねぇか」
ライが騒いでいたので、ロイも仕事の手を止めて様子を見にくる。
「はい、前に先生には言いましたけど、魔法を使ってると弓を使う機会が減って宝の持ち腐れになっちゃうので付与魔法を施して改造しました」
「なら兄ちゃんが使ってた弓ってこと!?そんなのもらっていいのか?」
「もちろん!使い方みせるからちょっとこっち来て」
ライが先程まで的を狙っていた場所に移動する。
「まず何もしなければ、普通の弓だよ」
アルージェがスラ弓に矢を番え的に向かって放つ。
「おっ、使ってないって言ってた割に腕は落ちてないみたいだな」
的のど真ん中を射抜いた矢を見て、ロイが感心する。
「実戦では使ってないだけで、訓練は程々にしてますからね!そしたら次はこのハンティングナイフを」
アルージェはハンティングナイフに魔力を少しだけ込めて、的に向かって投擲する。
ハンティングナイフはまたもや的のど真ん中に刺さる。
「おぉ、うまいもんだな!」
ライはマジマジと話を聞いていて反応が薄い、ライよりもロイの方が楽しんでいるみたいだ。
「んで、スラ弓に魔力を流して起動させる」
スラ弓は魔力を流すことで、刻印が浮き出る。
「見てて」
アルージェは適当な方に向けて、矢を放つ。
だが、矢が軌道が不自然な挙動でハンティングダガーの方に修正される。
ライは無言で的に刺さった矢を見つめる。
「あれ?あんまりってかん・・・」
ライの反応が薄いので、滑ったかと思ったがアルージェの言葉を遮りライが叫ぶ。
「すげぇぇぇぇぇぇ!!どこに向かって打ってもあのナイフのとこに行くってこと?」
「うん、まぁ、そうい・・」
「すげぇぇぇぇぇぇ!!やり方俺にも教えてくれよ!」
「あはは、喜んでもらえて良かったよ。ライは魔力の操作方法わからないと思うからそこから教えるね。ちゃんと毎日やらないと咄嗟に使えないからやるんだよ?」
「当たり前じゃん!それより早く教えてくれよ!」
とりあえず魔力操作の方法とハンティングダガー、スラ弓に対して魔力を注ぐ方法を教える。
どちらも魔力の少ないライの為に少し注げば起動するようにチューニングしている。
その日の夕方にはなんとかスラ弓とハンティングナイフの機能を使えるようになっていた。
「いやー、なんとか使えるようになって良かった。これから練習してしっかり使いこなせっよー!」
「当たり前じゃん!兄ちゃんがくれたスラ弓ってやつ弓とは少し違うけど慣れたら使いやすいし!これからはナイフの投擲も練習するよ!兄ちゃん、ありがとう!」
「明日には村から出て行くけど、また絶対にもどってくるからその時には僕よりも使いこなしてよ!」
「うん!」
その後、ロイとソフィアにもまた村から出ていくと話す。
「そうか、また出て行くのか。アル坊の元気な姿見れて俺は嬉しかったぜ。また戻ってきて元気な姿見せてくれや!」
「そうよ。アル君も私達の息子みたいなもんなんだから。いつでも戻ってきてね」
「はい!」
アルージェは三人に別れを告げて家に戻る。
夜ご飯は今までに無いくらい豪華なご飯だった。
アイン達が最終日だということで、森に食材を取りに行っていたらしい。
そのおこぼれがこちらにも来たみたいだ。
そして、村から出立の日。
フリード・サーシャ・マールはもちろんのこと、ロイ・ソフィア・ライも見送りに来てくれていた。
少し離れたところにはグレンデの姿もあった。
驚いたのはミスティとアインが訓練していた村人や村長のリベルも来ていて、なんやかんやで村人達総出で見送ってくれるらしい。
「結局、みんな来てくれたんですね」
アルージェは嬉しそうに微笑む。
アルージェ達が皆んなと言葉を交わしている時、サイラスは厳重に布で包まれた棒を持って走ってくる。
「あの馬鹿」
リベルがサイラスを見て頭を抱える。
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