4 / 71
本編
月のための箱庭
しおりを挟む
目が覚めると、そこはベッドに机、クローゼットがあるだけの簡素な部屋だった。
知らない部屋で寝ている事に驚き……見られる範囲の周囲を見渡すけれど誰もいない。
そして違和感に気付く。
この部屋には、窓が無いのだ。
……ここは、地下なんだろうか……。
「ここは……?」
身を起こすと下腹部に重だるい違和感を感じてマクシミリアンにされた事を思い出した。
恐る恐る自分の体を見ると薄手の白いワンピースを着せられており、汗と体液まみれだった体はなんだかさっぱりとしている。
しかし下着は着せて貰っていないらしく、下半身が空気を感じて心もとなかった。
馬車を飛び降りた際の擦り傷などは綺麗に手当てしてあった。
誰かに気絶している間に世話をされたのか……あんな、辱めにあった残滓が残る体を。
想像しただけで気が遠くなる。
あの後マクシミリアンが3回……いや、4回……?わたくしの中に精を放った頃に意識は手放してしまった。
気絶している間も、中に出されてしまったんだろうか……。
下腹部を思わず撫でるけれど、分かるはずもない。
……妊娠していたらどうしよう……。
そんな可能性を考えて涙目になってしまった。
愛の無い、子供を身ごもるなんて辛すぎる……。
マクシミリアンはわたくしをどうする気なんだろう。
『……貴女は、私のものになるんです』
マクシミリアンはそう言った。
ならばここは……彼が用意した部屋なんだろう。
この部屋で犯され続け、子を孕まされるんだろうか……でも何のために?
マクシミリアンには愛するヒロイン……シュミナ・パピヨンがいる。
彼らは確かに、仲良く寄り添い、愛し合っていた。
だからこそわたくしは……自分の『物』が取られてしまうと焦りを感じ……彼女を殺そうとしたのだ。
今考えると……なんて浅ましい感情だったのだろう。
(彼が居ない今なら……逃げられるかもしれない)
そう思い、ベッドから下りようと足を動かした時に、違和感がある事に気付いた。
チャリッと足首から音がする……そっと布団をめくってみると、そこには足枷と壁に繋がっている細い鎖があった。
「え……なに、これ」
鎖を引っ張ってみるけれど案外丈夫なようでピンと張るだけで壁から外れる気配も千切れる気配もない。
部屋に備え付けてある風呂場、トイレには届く長さになっているようで……マクシミリアンの意図が透けて見えて、蒼褪めた。
(これって……監禁……)
どうして……どうしてなの?
先程わたくしが『どうして』と問うた時、マクシミリアンは言っていた。
『それくらい……ご自分で考えられないのですか?』と。
いくら考えても彼の行動は恨みからだという結論になってしまうけれど……。
それにしては何か違和感があるのだ。
復讐したいだけならば、それこそゲーム中のように……暴力を振るって娼館に落とす、そっちの方がシンプルで道理にかなっている気がする……当然されたら困るのだけれど。
なのに彼は……。
憎い女に対して、恋人のように唇を重ね、時間をかけて丁寧に愛撫をし、何度も何度も膣内に精を放ち、子供が出来たら産んでもいいなんて訳が分からない事を言う。
あのマクシミリアンの行為は、どう考えても恋人のシュミナ・パピヨンとやるべき行為じゃないの?
それに加えこの監禁だ。
これがマクシミリアンの住居だとすると、同じ場所にシュミナもいるのかしら。
いや……そんな訳が無い。きっと別邸か何かね。
でも男爵家の三男でシュラット侯爵家に仕える身分(わたくしの罪を告発した今となっては仕えているかは怪しいのだけれど……)のマクシミリアンが別邸まで用意出来るのかしら……。
何にしても……わたくしが性の捌け口なのだとしても、シュミナへの裏切りじゃない。
「ビアンカ、目が覚めたのですね」
扉が開いて、マクシミリアンが入って来た。
彼はシンプルな白のシャツと黒のズボンを履いており、わたくしの側に仕えていた頃の見慣れた執事服ではない彼の姿にはどうしても違和感を感じてしまう。
……でも、もう貴方はわたくしの執事じゃないんだものね。
そしてわたくしも『ビアンカ・シュラット侯爵令嬢』ではなくただの『ビアンカ』だ。
「ここは……どこなの?」
答えてくれるだろうか……そう思いながらも訊ねてみた。
「貴女と私の、家ですよ」
マクシミリアンがさらりと言うので目が丸くなる。
わたしと……マクシミリアンの?シュミナじゃなくて?
「待って、マクシミリアン。貴方の恋人の……シュミナ・パピヨンは?」
わたくしがそう問うと、マクシミリアンは可笑しそうに声を立てて笑った。
そしてベッドに近付いて来ると、わたくしの横に腰を下ろした。
「マ……マクシミリアン?」
前世のゲーム中も、今世のわたくしの執事をしていた時も。
マクシミリアンがこんなに感情豊かに声を上げて笑うシーンなんて見た事が無い。
彼は無口で、冷静で、冷徹で、無表情で、本当に愛する者の前でしか表情を崩さない。
そんな人だった……はずなのだ。
「ああ、本当に鈍くて可愛いですね、ビアンカは」
彼は熱の篭った視線を投げながら、わたくしの頬を撫でた。
その手のひらの感触に、先ほどの事を思い出して思わず後ずさるけれどすぐ壁にぶつかってしまう。
鈍い?可愛い?マクシミリアンは、何が言いたいの?
「あの娘は、利用させて頂いただけですよ。身分を失いただの女になった貴女を……手に入れる為に」
……シュミナ・パピヨンを利用した?
わたくしを手に入れる為に?
彼女を使って……わたくしが罪を犯すように仕向けたという事……?
「分かりませんわ……」
訳が分からなくて、ゆるゆると被りを振るとマクシミリアンがまた楽しそうに笑う。
そしてしなやかな動きでわたくしの方に移動すると、壁に追い詰めるように片手を付いた。
……前世のわたくしであれば『推しの壁ドン!』なんて思うのだろうけれど、実際にこんな事をやられても恐怖しか湧かない。
彼は本当に嬉しそうに笑いながら、わたくしの髪を一房取ると口付けた。
「貴女は、気付いてなかったですからね。私が……どんな劣情を抱えて貴女のお側に居たか」
「劣……情……?」
マクシミリアンには縁遠い言葉だと、実際に散々犯された今でも思ってしまう。
彼はいつでも清廉な空気を身に纏い、どちらかというと下世話な事を嫌っていると……そう思っていたから。
「はい、お側に仕えながらずっと……。貴女の苛烈な心を折り、絶望させ、処女を奪い、ドロドロになるまで犯し、逃げられないくらいの快楽で満たして、私の子を孕ませたいと思っておりました。私を犬のように蔑む貴女に、私の存在だけを刻み付けたいと。私にだけ感情を向ける存在になって欲しいと……例えそれが憎しみだとしても」
彼のあまりの言葉に、呆然とするしかなかった。
信じられない……彼の心の中には、わたくしへの憎しみしかないと……思っていた。
だけどまさか、こんな事を考えていたなんて。
わたくしの隣に仕えながら……ずっとわたくしを犯したいと、思っていたの?
そんな事、ある訳がない。きっとこれは夢なんだ。
そんな現実逃避をしながらマクシミリアンから目を逸らそうと身じろぎをすると……彼が先程たっぷり出したものが蜜壺から零れて。
ああ、これが現実なのかと、引き戻された。
「ああ、やっと……やっと貴女は私のものだ」
まるで恋する乙女のように頬を染めてうっとりとし、美しい顔に柔らかな優しい笑みを浮かべ。
熱が篭った視線をわたくしの怯えた視線に絡めながら彼は囁く。
そして……わたくしの肩を押してベッドに押し倒した。
知らない部屋で寝ている事に驚き……見られる範囲の周囲を見渡すけれど誰もいない。
そして違和感に気付く。
この部屋には、窓が無いのだ。
……ここは、地下なんだろうか……。
「ここは……?」
身を起こすと下腹部に重だるい違和感を感じてマクシミリアンにされた事を思い出した。
恐る恐る自分の体を見ると薄手の白いワンピースを着せられており、汗と体液まみれだった体はなんだかさっぱりとしている。
しかし下着は着せて貰っていないらしく、下半身が空気を感じて心もとなかった。
馬車を飛び降りた際の擦り傷などは綺麗に手当てしてあった。
誰かに気絶している間に世話をされたのか……あんな、辱めにあった残滓が残る体を。
想像しただけで気が遠くなる。
あの後マクシミリアンが3回……いや、4回……?わたくしの中に精を放った頃に意識は手放してしまった。
気絶している間も、中に出されてしまったんだろうか……。
下腹部を思わず撫でるけれど、分かるはずもない。
……妊娠していたらどうしよう……。
そんな可能性を考えて涙目になってしまった。
愛の無い、子供を身ごもるなんて辛すぎる……。
マクシミリアンはわたくしをどうする気なんだろう。
『……貴女は、私のものになるんです』
マクシミリアンはそう言った。
ならばここは……彼が用意した部屋なんだろう。
この部屋で犯され続け、子を孕まされるんだろうか……でも何のために?
マクシミリアンには愛するヒロイン……シュミナ・パピヨンがいる。
彼らは確かに、仲良く寄り添い、愛し合っていた。
だからこそわたくしは……自分の『物』が取られてしまうと焦りを感じ……彼女を殺そうとしたのだ。
今考えると……なんて浅ましい感情だったのだろう。
(彼が居ない今なら……逃げられるかもしれない)
そう思い、ベッドから下りようと足を動かした時に、違和感がある事に気付いた。
チャリッと足首から音がする……そっと布団をめくってみると、そこには足枷と壁に繋がっている細い鎖があった。
「え……なに、これ」
鎖を引っ張ってみるけれど案外丈夫なようでピンと張るだけで壁から外れる気配も千切れる気配もない。
部屋に備え付けてある風呂場、トイレには届く長さになっているようで……マクシミリアンの意図が透けて見えて、蒼褪めた。
(これって……監禁……)
どうして……どうしてなの?
先程わたくしが『どうして』と問うた時、マクシミリアンは言っていた。
『それくらい……ご自分で考えられないのですか?』と。
いくら考えても彼の行動は恨みからだという結論になってしまうけれど……。
それにしては何か違和感があるのだ。
復讐したいだけならば、それこそゲーム中のように……暴力を振るって娼館に落とす、そっちの方がシンプルで道理にかなっている気がする……当然されたら困るのだけれど。
なのに彼は……。
憎い女に対して、恋人のように唇を重ね、時間をかけて丁寧に愛撫をし、何度も何度も膣内に精を放ち、子供が出来たら産んでもいいなんて訳が分からない事を言う。
あのマクシミリアンの行為は、どう考えても恋人のシュミナ・パピヨンとやるべき行為じゃないの?
それに加えこの監禁だ。
これがマクシミリアンの住居だとすると、同じ場所にシュミナもいるのかしら。
いや……そんな訳が無い。きっと別邸か何かね。
でも男爵家の三男でシュラット侯爵家に仕える身分(わたくしの罪を告発した今となっては仕えているかは怪しいのだけれど……)のマクシミリアンが別邸まで用意出来るのかしら……。
何にしても……わたくしが性の捌け口なのだとしても、シュミナへの裏切りじゃない。
「ビアンカ、目が覚めたのですね」
扉が開いて、マクシミリアンが入って来た。
彼はシンプルな白のシャツと黒のズボンを履いており、わたくしの側に仕えていた頃の見慣れた執事服ではない彼の姿にはどうしても違和感を感じてしまう。
……でも、もう貴方はわたくしの執事じゃないんだものね。
そしてわたくしも『ビアンカ・シュラット侯爵令嬢』ではなくただの『ビアンカ』だ。
「ここは……どこなの?」
答えてくれるだろうか……そう思いながらも訊ねてみた。
「貴女と私の、家ですよ」
マクシミリアンがさらりと言うので目が丸くなる。
わたしと……マクシミリアンの?シュミナじゃなくて?
「待って、マクシミリアン。貴方の恋人の……シュミナ・パピヨンは?」
わたくしがそう問うと、マクシミリアンは可笑しそうに声を立てて笑った。
そしてベッドに近付いて来ると、わたくしの横に腰を下ろした。
「マ……マクシミリアン?」
前世のゲーム中も、今世のわたくしの執事をしていた時も。
マクシミリアンがこんなに感情豊かに声を上げて笑うシーンなんて見た事が無い。
彼は無口で、冷静で、冷徹で、無表情で、本当に愛する者の前でしか表情を崩さない。
そんな人だった……はずなのだ。
「ああ、本当に鈍くて可愛いですね、ビアンカは」
彼は熱の篭った視線を投げながら、わたくしの頬を撫でた。
その手のひらの感触に、先ほどの事を思い出して思わず後ずさるけれどすぐ壁にぶつかってしまう。
鈍い?可愛い?マクシミリアンは、何が言いたいの?
「あの娘は、利用させて頂いただけですよ。身分を失いただの女になった貴女を……手に入れる為に」
……シュミナ・パピヨンを利用した?
わたくしを手に入れる為に?
彼女を使って……わたくしが罪を犯すように仕向けたという事……?
「分かりませんわ……」
訳が分からなくて、ゆるゆると被りを振るとマクシミリアンがまた楽しそうに笑う。
そしてしなやかな動きでわたくしの方に移動すると、壁に追い詰めるように片手を付いた。
……前世のわたくしであれば『推しの壁ドン!』なんて思うのだろうけれど、実際にこんな事をやられても恐怖しか湧かない。
彼は本当に嬉しそうに笑いながら、わたくしの髪を一房取ると口付けた。
「貴女は、気付いてなかったですからね。私が……どんな劣情を抱えて貴女のお側に居たか」
「劣……情……?」
マクシミリアンには縁遠い言葉だと、実際に散々犯された今でも思ってしまう。
彼はいつでも清廉な空気を身に纏い、どちらかというと下世話な事を嫌っていると……そう思っていたから。
「はい、お側に仕えながらずっと……。貴女の苛烈な心を折り、絶望させ、処女を奪い、ドロドロになるまで犯し、逃げられないくらいの快楽で満たして、私の子を孕ませたいと思っておりました。私を犬のように蔑む貴女に、私の存在だけを刻み付けたいと。私にだけ感情を向ける存在になって欲しいと……例えそれが憎しみだとしても」
彼のあまりの言葉に、呆然とするしかなかった。
信じられない……彼の心の中には、わたくしへの憎しみしかないと……思っていた。
だけどまさか、こんな事を考えていたなんて。
わたくしの隣に仕えながら……ずっとわたくしを犯したいと、思っていたの?
そんな事、ある訳がない。きっとこれは夢なんだ。
そんな現実逃避をしながらマクシミリアンから目を逸らそうと身じろぎをすると……彼が先程たっぷり出したものが蜜壺から零れて。
ああ、これが現実なのかと、引き戻された。
「ああ、やっと……やっと貴女は私のものだ」
まるで恋する乙女のように頬を染めてうっとりとし、美しい顔に柔らかな優しい笑みを浮かべ。
熱が篭った視線をわたくしの怯えた視線に絡めながら彼は囁く。
そして……わたくしの肩を押してベッドに押し倒した。
131
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜
紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。
連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる