無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第1章 転生編

第22話 合同討伐任務

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「伝令!伝令!
ただいまアスタリスト王国に、魔物の群れが接近中!緊急で騎士団と合同討伐任務を募集します!
直ちに準備をし、1時間後に正門前に集合!」

騎士はそれだけ伝え慌てて去っていった。

「ルイス、これやろうぜ!」

「騎士団と合同…」

もしかしたらケインさんとかいるかな…?
ケインさんにはランク査定の件で色々と話したいことがあるからね…

俺は心に苛立ちを浮かべる。

「やりましょう!」

冒険者としての初めての依頼が、騎士団との合同討伐任務…

やってやろうじゃないか!



◆◆◆



正門前に騎士団が集まっている。

「ハリー大隊長!冒険者に依頼を募集して参りました」

「ご苦労だった。
はぁ…」

ハリーが浮かない顔でため息をつく。

「どうしたんだハリー?乗り気じゃないのか?」

ハリーの後ろからケインが現れる。

「ケイン様…
少しだけ、乗り気では無いですね」

「大丈夫だ。冒険者は野蛮な奴もいるが戦力になってくれる。それに、お前も噂は聞いただろ?」

「例の新人Sランク冒険者のことですか?」

「そうだ。強いとは思っていたがまさかSランクになっちゃうとはな。
そいつも依頼を受けるらしいし、面白いやつだからそう心配するな!」

「まあ、私は冒険者と一緒に戦う部隊ではないので関係ないですがね。
これでも今回の作戦の大隊長を任されているので、失敗する訳には行きませんよ」

「ああ、期待している」

「では、そろそろ第1部隊は出発します」

今回、総勢100匹の魔物に対して、騎士団4部隊と冒険者の1部隊、計5部隊の約90人で挑む。

騎士団は1部隊15人で結成されており、冒険者は30人ほど集まった。

作戦としてはまず第1部隊が先行して進む。
そしてその後ろを第2から第4部隊が進み、冒険者部隊は騎士団が疲弊してきた際の切り札として使う。

そのためハリー率いる第1部隊は先に出発したのだ。

それに続き第2、第3、第4部隊が続いて出発する。

そして、この僕ケインは冒険者部隊を率いる隊長だ。

冒険者たちは騎士からしたら厄介だからね。
少しでも面識があるこの僕が適任だと思ったのさ。
そのためこの作戦の大隊長をハリーに託したのだ。



◆◆◆



「もうそろそろ集合時間ですね」

「ああ、どんな魔物が攻めてきているのか楽しみだぜ」

俺とヘルバーさんは正門へ到着した。

俺たちが到着した時には、既に何人かの冒険者が集まっていた。

「おい、Sランク冒険者が2人もいるぞ」

「俺ら出番ないんじゃねぇか?」

周りの冒険者たちが俺たちを見てコソコソ話し始める。

「皆の者よく集まってくれた!」

聞き覚えのある声が響く。

ケインさんだ!

「今回の作戦を説明する!
君たちは騎士団が疲弊した際、私の合図で突撃してもらう!それだけだ!
その後は自由に暴れてくれ!」

「「「うぉぉぉ!!」」」

ケインの声により冒険者の士気が上がる。

さすがケインさん。
冒険者の扱い方を分かってるね。

「では出発するぞ!」

「「「おぉぉ!!」」」

冒険者がケインさんに続き進み出す。

俺とヘルバーさんもそれに着いて行く。



◆◆◆


冒険者が進行を始めた頃、前線では…

「魔物の群れが見えました!
ゴブリンが20、コボルトが20、ウルフが20、オークが15、アシッドスパイダーが15、オーガが5、トロールが5です!」

「さすが『偵察士 有能級』だ。よくやった!
皆、突撃!」

「「「うぉぉぉ!!」」」

第1部隊の騎士たちが突撃する。
それに続き他の部隊も突撃する。

「隊長クラスはオーガやトロールを優先して狙え!」

ハリーや他の部隊の隊長は強い魔物から倒していく。

「順調に数が減ってきた!このまま押し切るぞ!」

徐々に数が減っていき、半分近くまで来た。

このままいけば順調に終わる。

「そろそろ冒険者たちと交代だ!」

ハリーがケインの方を向く。

「よし、行くぞお前ら!突撃!!」

「「「うおりゃゃゃゃ!!!」」」

冒険者が魔物に向かって突撃していく。

「撤退!」

ハリーの声とともに騎士団が撤退し、冒険者たちと入れ替わっていく。

ここまでは順調だ___

ドスンッドスンッドスンッ

「っ!?何か…来る…」

森の奥から何かの足音が響く。

「グゥオォォォ!」

雄叫びと共に姿を現したのは、ドラゴンの頭と翼を持ち、オーガの巨体、そしてレッドグリズリーの鉤爪を持ったキメラだった。

「あれは…キメラか!?
まさか今回の魔物の群れはあれから逃げるために…!?」

あの魔物は普通の騎士達じゃ相手にならない。
ここは大隊長である俺が少しでも食い止めねば!

ハリーはキメラに向かっていく。

ハリーは気づいた。

この戦いは今始まったばかりだということに…



◆◆◆



「「「うおりゃゃゃゃ!!!」」」

冒険者達が一斉に騎士達と入れ替わっていく。

「ゴブリンなんてちょろいもんだぜ!」

各々自分が倒せる魔物を見つけ次第狩っていく。

「オーガやトロールは俺たちがやるぜ!」

俺とヘルバーさんはオーガやトロールといった強い魔物の相手をする。

「モードチェンジ【ライトニングソード】!」

ヘルバーの剣が雷に包まれる。

昨日は炎、今日は雷か。
いったい何種類あるのだろうか。

「行くぞルイス!」

「はい!」

俺とヘルバーは次々と魔物を倒していく。

さすがヘルバーさんだ。
俺がトロール1体を倒している間にオーガを2体も倒している。

俺も貢献しなくちゃな!

「おりゃあぁぁ!」

俺はトロールを両断する。

「ふぅ、トロールはこれで終わりかな。
ヘルバーさんの方は___」

ドスンッドスンッドスンッ

森が揺れる。

「おいルイス、少しは手応えがありそうなのが来たぜ…」

森からキメラが現れる。

「そうですねヘルバーさん。
行きましょうか!」

「そう来なくっちゃな!」



===================

次回第1章 転生編最終回!

第23話 再会

どうぞお楽しみに!
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