無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第2章 学校編

第32話 熟練度

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俺は水晶に手をかざす。
水晶はメリアの時よりも強い光を放ち俺の職と熟練度を表す。

『無職 無能級』 熟練度105

「な、な、な、な、なんだこの数値!!」

やってしまった…
これは明らかに異常すぎる…

「え、えーと、故障…ですかね?
替えを持ってくるのでちょっと待っててください!」

先生が慌てて教室を出ていく。

「おい、無職だってよ」

「次席が無能級かよ」

「それに熟練度の数値もおかしいし」

「うそ、不正?」

「ほんとありえない」

「さいてー」

え、俺不正疑われてる?
あちゃー、こりゃクラスの好感度最悪だな…

「ルイスすごいわね!」

俺を蔑む声の中から疑いなど感じさせない明るい声が響く。

「うんうん、さすがルイスだよ!」

「不正する訳ない…」

メリアに続きアートやシシーまで俺の味方をする。

「すみませんー!替えを持ってきたのでもう一度測り直しますー」

先生が替えの水晶を持って教室に戻ってくる。

「これで不正が暴かれるわね」

「へっ、ざまぁみろ」

「では、気を取り直して水晶に手をかざしてくださいー」

「はい」

俺は水晶に手をかざす。

水晶は強い光を放ち俺の職と熟練度を表す。

『無職 無能級』 熟練度105

「嘘だろ…」

「本当だって言うの…!?」

「ほら見た事か!
ルイスが不正なんてする訳ないじゃないの!」

「どうやら故障はしてないみたいですが、
この職でこの数値…信じられるんですかねー」

「恐らく本当ですよ」

「ちっ、所詮は無能級だ」

「熟練度が高くても無能級じゃあね…」

「かわいそう…くくくっ」

まぁ、そういう反応になるよな…

そういう奴らは無視するのが1番!
後に俺の実力に気づいて謝ってくるだろうしね。

しかし、思ったより熟練度が高かったな。

アシュー師匠と修行して鍛えまくったとはいえ、せいぜい10とかいっても30程だと思っていた。

それが実際には105だと!?

俺は自分が思っている以上に成長しているのかもしれないな。

「で、では、次に行きますー!
ヨカフ・トンシーくんー」

次はヨカフの番か。 

ヨカフは入学試験の時に妙な技を使っていた。
確か【ストップ】と叫んだら、相手や物が一瞬止まっていた。

どんな職なんだろうか…

ヨカフが水晶に手をかざす。

水晶が放った光は俺やメリアの時よりは弱い光だったが、それでも十分強い光だった。

暫くして光が止み、水晶にヨカフの職と熟練度が浮かび上がる。

止める者ストッパー 屈強級』 熟練度3

屈強級!?
まさかヨカフが屈強級の職だったなんて…!?

「2年で3つも熟練度を上げるなんて凄いですねー!」

「当然だ!」

ヨカフが胸を張ってドヤる。

「それでは次は___」

それからクラス全員分の職と熟練度を測った。

アートは『風魔術師 屈強級』 熟練度5

シシーは『炎魔術師 屈強級』 熟練度4

さすが2人だな。



それから学校で使う教科書や制服などが支給された。

さすがは難関校だけあって教科書は分厚かった。

制服は白多めで黒のラインが入っており、かなりかっこいい感じだった。

「授業終わったし帰ろうか!」

「ルイスってどこに住んでるの?」

「騎士団から近くの所」

「私の家も近いよ!
今日一緒に帰りましょ!」

メリアって元気ですごい積極的だよな。
前世陰キャだった俺からしたら考えられないだろうな。

しかし今の俺はルイストリアだ。
神様が与えてくれた運命!男として頑張るぞー!
って、神は俺なんだけどね!

「僕は冒険者ギルドの近くだよ」

「私も…」

アートとシシーも家が近いみたいだ。

アートはシシーのことが好きだろうから良かったねアート!

「じゃあ帰ろうか!」

「うん!じゃあシシーとアートはまた明日ね!」

「また明日!」

「ばいばい…」

俺はメリアと共にアートとシシーに別れを告げる。

「あれ?」

「どうしたの?」

俺たちは今下駄箱にいる。
このまま靴を履き替えてメリアと一緒に帰るはずだったのに…

「俺の靴がない…」

そう、何故か俺の靴が無いのだ。

場所は間違えてないし、今日確実にここに入れたはず。

つまり…
今日の職と熟練度の件で俺に不満を持った者が俺の靴を隠したと…

不満を持たれるだけなら放っておこうと思ったが、虐めに発展するのなら話は変わってくる。

「誰がこんなことしたの!?
見つけたら絶対に許さないんだから…!!」

あれー?
なんかメリアの方が怒ってない?

「とりあえず靴探してみるから、メリアは先に帰ってていいよ…」

くそー!
せっかく一緒に帰れるチャンスだったのに…!

誰だこんなことしたやつは!
絶対に許す訳にはいかない…!

「私も一緒に探すよ!
2人で探した方が早く見つかるしね!」

「メリア…」

この子はなんて優しいのだろうか…!

「私は教室探してみるね!」

メリアは元気に教室に戻って行った。

「俺はゴミ箱でも探しますかね…」



◆◆◆



ルイス達が帰る少し前…

「ヨカフさん、ルイストリアの靴をゴミ箱に捨ててきたでやんす」

「グリッツよご苦労だった」

下駄箱には偉そうに立つヨカフとクリスケ達の姿があった。

「くっくっくっ、僕のメリアちゃんを狙うからこーなるんだ!ざまぁみろ!」

「「ざまぁでやんす!」」

「これからの学校生活が楽しみだなぁ~!くっくっくっ…」


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