無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

文字の大きさ
40 / 140
第2章 学校編

第40話 課外授業(3)

しおりを挟む



「僕たちのことは大丈夫だから早く他の皆を助けに行ってあげて!」

「皆が危ない…」

確かに、あと少しすれば自力で抜け出せそうだ。
それに魔物が出ても3人なら大丈夫だろう。

「わかった!みんなは避難した生徒達を守りながら先に街に帰ってて!後で絶対合流だ!」

俺はメリア達に別れを告げ、発煙筒が上がっている方へと走り出す。

何とか間に合ってくれ!!

っと、その前に…

「君も一緒に来てもらうよ、アオ」

「ひゃっ!」

俺は縄に縛られてるアオを担ぎ、再び煙が立っている方へ向かう。

「アオ、君は誰の指示でこんなことをしたんだ?」

俺はアオを担ぎ走りながら問う。

「………」

アオは俺の問いには答えず黙り込む。

「そうか、答えないつもりか…
じゃあこのまま森に捨てていこうかなー」

「答えます答えます!捨てるのだけは…!」

結構素直…というよりちょろいな。

「じゃあ誰が黒幕か教えて」

「えっと、僕に指示をしたのは…ヘルウィー・ドル・アスタリスト王子です」

「王子様!?」

まさか一国の王子が黒幕だったとは!?

前から評判が悪いと噂されていたけれど、まさかこんなことをしでかすなんて…

「その王子は今どこに?」

「森の奥で魔物を生み出していると思います…」

「生み出す?」

「はい、王子の職は『中級悪魔 屈強級』です」

悪魔だと…!?
10年に1度、素行の悪い人間の中から悪魔が生まれるという伝承がある。

まさかそれが王子だとは!?

「そいつを倒さないと解決はしない…か」

王子を倒すのも大事だが、まずはクラスの皆を安全な場所に避難させなければ!



俺は暫く走り複数あるうちの1つの煙の麓までやってきた。

「ぐぁっ!」

男子生徒がサイクロプスにはね飛ばされる。

「大丈夫!?」

女子生徒がはね飛ばされた男子生徒へと駆け寄る。

「お前も、早く、逃げろ…!」

「それだとあなたが!」

「好きなやつに死んで欲しくないんだ…早く…!」

「へ?」

「グゥォォォォ!」

サイクロプスが生徒に近寄る。

「私だってあなたに死んで欲しくないわよ!一緒に逃げるわよ!」

「え?」

女子生徒が男子生徒を抱き抱える。

「グゥォォォォ!」

サイクロプスの棍棒が生徒に振りかかる。

「もうダメだ…!」

「よいっと!大丈夫だった?」

俺は間一髪のところで助けに間に合った。

「サイクロプスを瞬殺…」

「私たち…助かった!」

「間に合ったようで良かったよ」

入りづらい雰囲気で少し見守ってたのは内緒ね?

「動ける?」

「なんとか…」

「ならこのまま森の外に向かって脱出するんだ」

「わかったわ!」

次の場所に急がないと!

それから俺は煙が立っている麓に向かっては魔物を倒し生徒達を助けて周った。

「次で最後だな」



◆◆◆



カキンッカキンッキンッキンッ

「 お前ら気を抜くんじゃねぇ!」

「「はいでやんす!!」」

最後の煙の麓には、ヨカフとクリスケの3人がいた。

地面には生徒2人と、ヨカフとクリスケが倒したミノタウロス2体が倒れていた。

そしてヨカフは3体目のミノタウロスと戦っている最中だ。

「「うわぁ!!」」

クリスケ2人がミノタウロスの強烈な一撃をもらう。

「くそっ!あとは俺だけか…」

「ウォォォォ!!」

ミノタウロスが咆哮を上げヨカフの元へ走り出す。

お前を倒して俺様は生き残るんだ!

ヨカフは剣を構える…しかし___

カランッ

ヨカフの手から剣がこぼれ落ちる。

「くそっ!動け!」

ヨカフの身体はミノタウロスとの戦闘によって限界を迎えてしまっていた。

「くっ…!」

俺様は…ここで死んでしまうのか…

ヨカフが死を覚悟し目を瞑る。

なかなか意識が途切れないぞ。
もしかして走馬灯ってやつか?

走馬灯がこんな真っ暗だなんて全く笑えるぜ。

「大丈夫か?」

目を瞑っているヨカフに1人の少年が声をかける。

ヨカフはその声に反応し目を開けた。

目を開けた先にいたのはルイストリア・フール。
俺様の大嫌いなやつだ。

「なぜ…」

「お前のことは嫌いだが、俺は嫌いな奴が死んでなんとも思わないような薄情なやつじゃない」

助かった、俺様はこの男にそう思ってしまった。

「よっとっ!」

ルイストリアは俺様が苦戦していたミノタウロスを一太刀で両断した。

何だこの力は…!?
格が違う…

「お前も早く皆の所へ避難するんだ」

俺様に命令だと?
ゴミ風情が!

心ではそう思っていたが、ボロボロの俺様は指示に従うしかなかった。

「くそっ!なんで、こんな奴に!ふざけるな!俺様はお前より___」

「あっ見つけたぞぉ~ぐへへ」

ヨカフが悔しがっているところに1人の男が割って入った。


しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~

志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」 この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。 父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。 ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。 今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。 その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。

インターネットで異世界無双!?

kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。  その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。  これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。

追放された荷物持ち、スキル【アイテムボックス・無限】で辺境スローライフを始めます

黒崎隼人
ファンタジー
勇者パーティーで「荷物持ち」として蔑まれ、全ての責任を押し付けられて追放された青年レオ。彼が持つスキル【アイテムボックス】は、誰もが「ゴミスキル」と笑うものだった。 しかし、そのスキルには「容量無限」「時間停止」「解析・分解」「合成・創造」というとんでもない力が秘められていたのだ。 全てを失い、流れ着いた辺境の村。そこで彼は、自分を犠牲にする生き方をやめ、自らの力で幸せなスローライフを掴み取ることを決意する。 超高品質なポーション、快適な家具、美味しい料理、果ては巨大な井戸や城壁まで!? 万能すぎる生産スキルで、心優しい仲間たちと共に寂れた村を豊かに発展させていく。 一方、彼を追放した勇者パーティーは、荷物持ちを失ったことで急速に崩壊していく。 「今からでもレオを連れ戻すべきだ!」 ――もう遅い。彼はもう、君たちのための便利な道具じゃない。 これは、不遇だった青年が最高の仲間たちと出会い、世界一の生産職として成り上がり、幸せなスローライフを手に入れる物語。そして、傲慢な勇者たちが自業自得の末路を辿る、痛快な「ざまぁ」ストーリー!

魔道具頼みの異世界でモブ転生したのだがチート魔法がハンパない!~できればスローライフを楽しみたいんだけど周りがほっといてくれません!~

トモモト ヨシユキ
ファンタジー
10才の誕生日に女神に与えられた本。 それは、最強の魔道具だった。 魔道具頼みの異世界で『魔法』を武器に成り上がっていく! すべては、憧れのスローライフのために! エブリスタにも掲載しています。

スキル【収納】が実は無限チートだった件 ~追放されたけど、俺だけのダンジョンで伝説のアイテムを作りまくります~

みぃた
ファンタジー
地味なスキル**【収納】**しか持たないと馬鹿にされ、勇者パーティーを追放された主人公。しかし、その【収納】スキルは、ただのアイテム保管庫ではなかった! 無限にアイテムを保管できるだけでなく、内部の時間操作、さらには指定した素材から自動でアイテムを生成する機能まで備わった、規格外の無限チートスキルだったのだ。 追放された主人公は、このチートスキルを駆使し、収納空間の中に自分だけの理想のダンジョンを創造。そこで伝説級のアイテムを量産し、いずれ世界を驚かせる存在となる。そして、かつて自分を蔑み、追放した者たちへの爽快なざまぁが始まる。

【死に役転生】悪役貴族の冤罪処刑エンドは嫌なので、ストーリーが始まる前に鍛えまくったら、やりすぎたようです。

いな@
ファンタジー
【第一章完結】映画の撮影中に死んだのか、開始五分で処刑されるキャラに転生してしまったけど死にたくなんてないし、原作主人公のメインヒロインになる幼馴染みも可愛いから渡したくないと冤罪を着せられる前に死亡フラグをへし折ることにします。 そこで転生特典スキルの『超越者』のお陰で色んなトラブルと悪名の原因となっていた問題を解決していくことになります。 【第二章】 原作の開始である学園への入学式当日、原作主人公との出会いから始まります。 原作とは違う流れに戸惑いながらも、大切な仲間たち(増えます)と共に沢山の困難に立ち向かい、解決していきます。

町工場の専務が異世界に転生しました。辺境伯の嫡男として生きて行きます!

トリガー
ファンタジー
町工場の専務が女神の力で異世界に転生します。剣や魔法を使い成長していく異世界ファンタジー

【完結】転生したら最強の魔法使いでした~元ブラック企業OLの異世界無双~

きゅちゃん
ファンタジー
過労死寸前のブラック企業OL・田中美咲(28歳)が、残業中に倒れて異世界に転生。転生先では「セリア・アルクライト」という名前で、なんと世界最強クラスの魔法使いとして生まれ変わる。 前世で我慢し続けた鬱憤を晴らすかのように、理不尽な権力者たちを魔法でバッサバッサと成敗し、困っている人々を助けていく。持ち前の社会人経験と常識、そして圧倒的な魔法力で、この世界の様々な問題を解決していく痛快ストーリー。

処理中です...