無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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第3章 世界編

第91話 武術大会(1)

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「ルイストリア様、ご無事で何よりでございます」

「ネルフェ…やっぱりまた存在感が強くなった?」

「ルイストリア様がお力を取り戻されたからです」

全部力を取り戻したらネルフェが現実世界に来たりして…?

「それよりも、今回手に入れた能力はどんな力なんだ?」

「今回手に入れられたお力は【複合魔術】です」

「【複合魔術】!?」

これまた強そうなのが来たな!

「【複合魔術】は2つの魔術を複合、つまり合体させられるのです」

「合体!?
それじゃあ今まで使っていた霧を作るやつとかも、複合すれば別の魔術として使えるってこと!?」

「その通りです。
【ファイアバレット】と【ウォーターバレット】の【複合魔術】、【ミスト】といった感じでございます」

これは強いってもんじゃないぞ!

【複合魔術】によって新しい効果の魔術を生み出せる…
上手く扱えれば、魔術の幅が無限大に広がる…!

「早く試したいようですね…?お戻りになられますか?」

「そうだね。今回は早めに戻ることにするよ。
それと、ダンジョンの特別報酬についてなにか知ってたりする?」

「特別報酬ですか…申し訳ありませんが、私は何も存じ上げません…」

「そっかー、わかった」

ネルフェも知らないとなると、やっぱり俺だけ貰えてないのかな…?

「では、またお力を取り戻すのをお待ちしております」

ネルフェのお辞儀と共に俺の意識は消えていった。



「……ん?」

俺は目を覚ました時、頭の下に違和感があるのに気がついた。

「あっ!起きた?」

「うん…おは…よう!?」

俺は自分の目線に驚いた。

なぜなら、メリアを下から見上げるような角度、頭の下の柔らかい感触…

俺もしかして膝枕されてる!?

「ごめん…!すぐ起き___」

俺は恥ずかしさから身体を起そうとした、が…

ゴツンッ

「うわっ!…いてて…」

勢い余ってメリアと頭がぶつかる。

「いたた…」

「ごめん!大丈夫?」

やばいやばいやばい!
今めっちゃ顔近かったよ!?

「大丈夫だけど、急に起き上がってどうしたのよ?」

「少し驚いちゃって…あはは…」

なんかメリアさん普通すぎやありませんかね!?
俺の心臓がうるさすぎるんですけど!?

「(今すごく顔が近かったわよね!?ルイスはなんとも思ってないみたいだけど…こんなにドキドキしているの私だけ!?)」

メリアは少し赤くなった顔を隠そうと後ろを向く。

「あっ、ルイス起きたんだ。新しい力は手に入れられた?」

「アート!」

救世主アート!
これで少しは気を紛らわせられるぞ!

「私も新しく手に入れた力が何か気になるわ!」

「もちろん手に入れたよ!その名も…」

「「その名も?」」

「…武術大会までのお楽しみ!」

「「ええーー!!」」

アートとメリアが分かりやすく落ち込む。

ここで言っても良かったんだけど、武術大会では一応相手だからね。

俺もメリアたちの新しい相棒の力を見ていないし、平等にいこうじゃないか!

「最後の調整も終わったし、今日は帰って明日のためにゆっくり休もう!」

「そうね!ついに明日ね!」

「やっとだね」

「負けない…」

ついに明日!
俺たちがここに来た1番の目的!
そう、武術大会だ!

「明日は負けないんだからね!」

「誰と当たるのか楽しみだね」

「誰が来たって勝つまでだ!」

まずは明日、優勝しなくてはならない。
本気を出せば、負けることはないと思うけどね!

「明日頑張るぞー!」

「「「おおーー!!」」」

この時の俺は知らなかった。
この武術大会が悲惨な結果を招くことを…



◆◆◆



「ボッパー、君がここに呼ばれた理由がわかりますか?」

「ついに明日作戦を結構するのですウキね…」

「その通りです。あなたの仕事は理解していますか?」

「もちろんですウキッ」

「期待していますよ」

シベルトはゆっくりとお茶を飲む。

「あの子供は私に任せてください。
必ずや、葬り去ってあげましょう…」



◆◆◆



そして迎えた、武術大会当日。

「いよいよ今日ね!」

「早速闘技場にいこうか!」

「「「おおーー!!」」」

俺たちは朝から元気に闘技場へ向かった。

出場者は朝から集合し、トーナメント表の確認、ルールや使用可能な武器などの細かいところの説明を聞いた。

「トーナメント表どんな感じになっているかな?」

「ルイスと初戦で当たるのは嫌よ?」

「なんでよ!」

「だってルイス強すぎるんだもん!」

「僕もルイスと当たるのは嫌かな…」

「みんなして…!」

「「あははは!!」」

朝から元気なのはいいが、気が抜けないようにしないとな。

「見えたわよ!」

メリアの指差す先にはトーナメント表が張り出されている。

「でも結局優勝するのはルイスなわけだし…」

「そんなことは無いかもしれないよ…?」

俺は見つけた。
ある人物の名前を…

「おっ!やっぱり居たじゃねぇか!」

「おいルイス、見ない間にすっかり大きくなりやがったか?」

後ろを振り返ると、そこには___

「ヘルバーさんに、アシュー師匠!?」

「久しぶりだな」


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