無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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最終章 デスティザーク編

第126話 謁見

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アート達と別れた後、俺とメリアは2人で街を歩いていた。

「ルイスはこの後どうするの?」

「マナヒュドラ戦でかなり力を消耗したからな。今日はゆっくり休むつもりだ」

「だったらさ!うちで休みなよ!」

「それはありがた___」

待てよ…?
メリアの家…女の子の部屋…!!

これは、女の子の家で女の子とお泊まりするという全男子が憧れるシチュエーションなのでは…!?

同じ部屋で寝て、メリアといい雰囲気になって……

「___是非!」

女子とお泊まりなんて初めてだな!
すごく楽しみだ!

そして俺は期待を胸に膨らませ、メリアの家へと向かったのだが…

「でっかっ!!」

「ここが私の家、ユメツリオ城よ!」

そうでした…この子、王女様でした…

「…?どうして悔しがってるのよ?」

「いや、なんでもない。
それにしても凄いお城だな」

「中に広い中庭もあってすごいのよ!」

メリアが元気な笑顔でこちらに振り向く。

こうして見ると、やっぱりお嬢様なんだな。

そんな子が俺なんかを好いてくれているなんて、前世じゃ信じられなかっただろう。

「さっ、中に入るわよ!」

メリアは堂々と門をくぐり抜けていく。

「メリアお嬢様お帰りなさいませ。
この方は…」

「ルイスは私の大切な人よ!」

「たっ、大切な…!?
それは御無礼致しました。どうぞお入りくださいませ!」

大切な人…か。
人に大切と言われるのは嬉しいもんだな。

「まずは、お父様とお母様にただいまを言いに行くわよ!」

「じゃあ俺はどこかで___」

「___ルイスも来るのよ!」

「ええ!?」

メリアのお父さんとお母さんってことは、ユメツリオ王国の王様と王妃様だよね!?

そんな偉い人と俺が会っちゃっていいの!?

「行くわよ!」

メリアが俺の手を引っ張り1つの部屋目掛けて進んでいく。

「あっ、ちょっと待って!」

どうしよう服もボロボロだし、こんなみすぼらしい格好じゃ…

「あっ、そうだ!」

「どうしたのよ?」

「せっかくメリアのお父さんとお母さんに会うんだから、ちゃんとした格好しないとだろ?
色々な服をしまっておいて良かった。【収納】【取り出し】!」

俺は同時に【収納】と【取り出し】を行い、ボロボロの服と綺麗なタキシードを交換した。

「わぁー!ルイスかっこいいわよ!」

「ありがとうメリア!それじゃあ行こうか」

俺はメリアの手を取り、メリアの両親が待つ王室へと向かった。

「陛下!姫様のお帰りでございます!」

「開けよ!」

装飾の凝られた扉の奥から力強い声が響く。

「「はっ!」」

兵隊2人によって扉が開かれる。

「あれが、メリアの父でありこの国の王…」

部屋の奥には、威厳ある男性が王座に腰掛け俺たちを待ち構えていた。

さすが王様…威厳がすごい。
この国を背負っているだけあるな。

ここはしっかりした挨拶でいい印象を掴むぞ!
第1印象で好き嫌いが決まると言っても過言ではないからな。
失敗は出来ない。

「お初にお目にかかります。私、メリア姫と旅を共にさせていただいたルイストリア・フールと申します。以後お見知り置きください」

…どうだ?
結構いい感じに決まったと思うが…

「ルイス、姫だなんて恥ずかしいじゃないの…」

メリアが恥ずかしそうにもじもじしている。

横目で見えるけど絶対照れてるよな!?
可愛いすぎかよ!

「顔を上げよ」

俺は言われた通りにゆっくりと顔を上げる。

「君がルイス君か…」

第1印象は…ん?君がルイス君?
まるで誰かから俺の事を聞かされていたかのような言い方___

「会いたかったぞルイス君!君のことは娘から沢山聞かせてもらった!」

「え?」

「いやー、定期的にメリアから手紙が送られてくるんだが、君のことばかり書かれていてね。
どんな人か気になっていたんだ!」

ん?メリア姫?俺の事そんなに伝えていたの?

俺はメリアの方を向くがメリアは目を逸らす。

一体どんなことが書かれていたのやら…変な事じゃなければいいが、すごい気になる…

「まぁ、そう堅くならずに気楽にいこうじゃないか」

王様は王座を離れ、俺の肩を叩く。

「自己紹介がまだだったな。
俺の名前はメギオール・フォン・ユメツリオだ。これからよろしく頼む」

「あ、私はルイストリア・フールと申します。
こちらこそよろしくお願いします」

「なぁルイスくん…」

メギオールは俺の肩に手を回し、メリアに聞こえないようひっそりと話す。

「はい、なんでしょうか…」

「ルイスくんとメリアは両思いなのなのかね…?」

「なっ…!そんなわけ___」

「___私の娘が気に入らないのかね…?」

「…!いえ、そんなことは…!」

「なら両思いなんだね…?」

「…はい…」

全くいい性格してるよこの人!
これじゃあ完全にこの人の思惑通りじゃないか!

「実は近くに別荘があるんだ。俺の大切な娘を頼むよ、ルイスくん」

「…?はい…」

別荘があるって言われてなんか頼まれたんだけど、それってそーゆーことだよね?
メギオールさん流石に俺に信頼置きすぎじゃないか?

一体今夜はどうやるのやら…


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