無職だけど最強でした〜無職と馬鹿にされたが修行して覚醒したから無双してくる〜

えんじょい

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最終章 デスティザーク編

第134話 歴史は繰り返す

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「【転移】!」

俺とティフィラスの身体が光に包まれる。

よし!転移成功だ!これで思う存分戦えるぞ!

「おい貴様ぁどこに連れてきやがったぁ?」

「見てわかるだろ。市民に被害が出たらまずいからな。門の前まで転移させてもらっ___」

「___ルイス…?」

俺がティフィラスの問いに答えていると、後ろから聞き覚えのある声がした。

「その声は!父さ………ん……っ!?!?」

振り返った先には、シベルトと思われる死体、傷だらけのハリー、そしてハリーの腕の中には胸に大きな穴が空いたアシューの姿があった。

「あ…アシュー…師匠…?」

なんで父さんとアシュー師匠が…隣の死体はシベルト…あの時倒したはずじゃ…どうして…

そうか…こいつらの仕業か…
全てこいつらが悪い…

「全て…全て…お前らデスティザークのせいだ…」

その瞬間、俺の中の糸が切れた気がした…



◆◆◆



「グゥォォォォォ!」

マロンが凄い勢いで突進しくる。

「すぅー…はぁー…」

メリアは落ち着いて深呼吸をする。

レイピアを使った、私だけの必殺技…

「左手を前で、狙いを定めるように…」

手のひらを上に向け、手首を水平に構える。

「弓を引くように、半身で肩を上げる…」

左手を構えたまま、右手で弓を引く姿勢を取る。

「腰を落として、レイピアは地面と水平に…」

踏み込める体勢を取り、剣先を左手の上に置く。

私の体力的にも、使えるのはあと1回ってところね。

「グゥォォ!」

マロンが強靭な腕を振り上げる。

「これで終わらせるわ!」

その瞬間、私は地面を強く踏み込んだ。

「【月影つきかげ】!」

「グォ!?」

レイピアが強く輝く。

「グォォォ!?」

「やぁぁぁぁ!」

光はマロンの視界を塞ぎ、私は無防備な胸に強力な突きを放った。

「グ…ォ…」

身体に大きな穴が開き、マロンは倒れた。

「はぁ、はぁ、倒したわ…」

月影つきかげ】…すごい威力だったわ…
レイピアを手にしたことで、使える技が増えたのね。
気の所為かもしれないけれど、レイピアから声が聞こえた気がしたし…

でも、今はそれより…

「ルイスのところに行かなくちゃ…!」
 
どこかでまだ戦っているはずだわ!

私はルイスを探しに外に出る。

その瞬間___

___ドカーンッ

門の方から巨大な爆発音が聞こえた。

「今のは!?」

きっとルイスが何かした音だわ!
門に行けばルイスが居る!

私は門に向かって走り出した。



◆◆◆



メリアがマロンを倒す少し前…

「全て…全て…お前らデスティザークのせいだ…」

俺は門の前へ転移したが、そこでハリーと身体に穴が空いているアシューを目撃した。

「父さん…アシュー師匠はもう…」

「ああ…少し前に息を引き取ったよ…俺を庇ったせいで…!師匠…!」

「隣のやつは父さんが?」

「そうだ…俺と師匠で仕留めた」

「そうか…」

「あぁん?シベルトじゃねぇかぁ?帰ってこないと思ったらぁ、こんなところで力尽きちまったのかよぉ?」

何故だろう…
アシュー師匠が死に、父さんがやっとの思いでシベルトを倒してくれたというのに…

何も感じない…

ただ1つ、心の中である感情が込み上げてくる。

それは、デスティザークに対する憎悪だ。

「【使徒召喚】」

俺は無意識に【使徒召喚】を唱える。

「なにをしたぁ?」

俺の前に魔法陣が描かれ、そこからネルフェが姿を現した。

「ルイストリア様、お呼びになるのをお待ちしておりました。
要件はなんで……ルイストリア…様!?」

俺の方を向いた瞬間、ネルフェの顔が青ざめる。

「ル、ルイス…トリア様…(なんなのですか…この底が見えない憎悪は!?)」

ネルフェは自前の心を読む力でルイスの憎悪を感じ取っていたのだ。

「ネルフェ、アシュー師匠と父さんを任せた」

「ルイストリア様!それだけは…なりません…!」

ネルフェが必死に俺を止める。

ネルフェには俺がなにをしようとしているのか感じ取られてしまったか…

「約束を守れなくて悪い」

「ルイストリア様!どうかお考え___」

「___考えは変わらない。それに今の俺じゃあいつに勝てない…」

戦っててわかった…あいつは強い…そして非道だ。

「ネルフェ、俺を元に戻してくれることを信じているぞ」

「ルイストリア様…!」

あいつはここで必ず仕留める。
たとえ、俺が暴走しようと…

「ティフィラス・ザーク…俺はお前を許さない…楽に死ねると思うな…」

俺はティフィラスを睨みつける。

メリア、アート、シシー、アオ、ネルフェ、父さん、アシュー師匠…すまない…

「【神の怒り】…」

俺は【神の怒り】を使用した。



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