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番外編① 国王陛下という方は
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「おはようマルセル」
「おはようございます、陛下」
短いたったそれだけの会話。まだ夜明けには少し早い時間帯。だがリアム・クラウン国王陛下の朝は早い。仕えて三年になるマルセルは国王が寝ている所を見た事がなく、訪れた時にはいつもこうしてソファで本を読んでいた。隣りには相棒の杖が片時も離れずに置いてある。一時は歩く事が困難だったが、足の機能を回復する訓練を怠らず、今では部屋の中程度なら杖で移動出来るようになっていた。それがどれくらい凄い事なのかは考えるまでもない。多忙な公務の合間を縫って諦めずに続けた結果といえた。
マルセルは入り口にある車椅子に手を掛けると、抱えていた鞄から布を取り出し絨毯の上に敷き、その上に数本の工具を置いた。そして車輪の動きや制動装置の効きを手慣れた様子で確認していく。そして薄い布で丁寧に全体を拭き、今日は使わなかった工具を丁寧に仕舞い込んだ。
「今日も問題ありませんのでご安心してお使い下さい」
「ありがとう」
柔らかく微笑んだ顔に思わず赤面してしまう。銀縁眼鏡を掛け、金色のやや長い髪を耳に掛けてゆっくりと本を捲っている姿は男から見てもどこか色っぽく、しかし顔色はあまり良くないようにも見えた。
「恐れながら昨晩はお休みになられましたか?」
マルセルが声を掛けると、ソファに座っていた国王はふと視線だけを上げて真顔で見返してきた。
「もしや酷い顔をしているか?」
国王は少し気不味そうに頰を擦った。
「そ、そういう訳ではありません! ですが今日は水浴びの儀式の日ですから、ご体調が悪いようでしたらお体に障りがあるかと思い確認させて頂きました」
「そうか、そうだったな。だが私が水に浸かる訳ではないから大丈夫だ」
この国では誕生から一年が過ぎたら神殿の泉に足先を入れ、精霊ウンディーネに子の健やかな成長を祈願する。特に今年は神官長と元聖女ブリジットの長女も一歳とあって神殿を訪れる者の数はかなり多いと予想出来た。とはいえ、この手の話題はどうしても国王の表情を伺ってしまう。しかしまた何食わぬ顔で本の頁を捲り始めていた。
(でも実は元聖女様が陛下の元婚約者って事位しか知らないんだよな)
マルセルが国王の側近に選ばれたのは偶然だった。
アイゼン男爵家の三男として産まれたマルセルは、機械いじりや工作が好きな手先が器用なだけの青年だった。領地は鍛冶屋が多く栄えている方ではあったが、作られているのは武器や農具などが大半を占め、マルセルが興味のある精巧な機械仕掛けの趣向品を作ろうとする者はいなかった。だからだろうか、兄弟の中で何の役にも立たないひ弱な弟だと言われ続け、マルセルはすっかり内気な性格に育ってしまっていた。とは言っても蔑ろにされていた訳ではない。両親はいくらマルセルが部屋に閉じ籠もって何やら造っていても咎めなかったし、兄達はそんな弟が心配だからとしょっちゅう外に連れ出そうとしてきた。兄達は根っから明るく豪快で豪胆な性格で、誰もが憧れるような男達だった。そんな家族の中でマルセルは勝手に居心地の悪さを感じていた。だからこそ、三年前にまさか王城から声が掛かるとは夢にも思わず、マルセルは何をするかもよく聞かないまま領地を飛び出していた。
「宜しければそちらの杖も点検致しましょうか?」
「そうだな、マルセルに見てもらえれば安心だ」
するとマルセルは、はにかむのを何とか堪えながら国王のすぐそばに立て掛けられている杖を受け取った。持ち手は国王の掌に合わせて馴染むように緩やかな曲線を描いており、杖先には滑り止めが付いている。まずはその滑り止めが擦り減っていないかを確認すると、続いて見えない部分にヒビが入っていないかを丁寧に確認していく。
国王が日々使う車椅子を試行錯誤で完成させた事は記憶に新しく、最初は不具合を起こす事も多かった為、心配でずっとそばにいた結果、ならばと側近という役割を与えられたのだった。といっても身の回りの世話は侍女達が行い、公務の手伝いは文官が行う。護衛には騎士がついているし、マルセルはといえばただ側におり、たまに頼まれる伝言や使いたい物を取りに行くという雑務係だった。それでも趣味に使う時間はもらえるし、何より必要とされている事が嬉しかった。
「陛下、そろそろダニエル殿下がお越しになるお時間です。そういえばこの所ダニエル殿下は車椅子を押したそうにしているんですよ」
「そうか? 気が付かなかったな」
マルセルは国王が車椅子に乗るのを手伝い廊下に出ると、丁度扉の外に第一王子のダニエルが到着した所だった。十二歳になるダニエルはすっかり背が伸びていたが、まだ華奢な印象が残る少年だった。マルセルも決して恵まれた体格ではなかったが、ダニエルはそんなマルセルの幼少期よりも細いように思えた。
「おはようございます、ダニエル殿下」
「おはようマルセル」
顔を上げたマルセルと一瞬目が合い、黒い瞳と瞳がかち合った。最初にその瞳を見た時は怯んでしまったのを覚えている。どうしても黒は邪気を連想させる。しかも国王とは違う瞳の色。王妃のリリアンヌには会った事がない為、マルセルは王妃の瞳の色だと思う事にしていた。
「今日陛下は儀式に参列されますのでお散歩はお早めに切り上げなくてはなりません」
「儀式は僕も出るの?」
「ダニエル」
低い声で呼ばれると、ダニエルはびくりとして姿勢を正した。
「わ、私も儀式に参加するんですか?」
「お前はまだ参加しない。王太子になったら参加する事になる」
「今日は赤ちゃんの足を泉に付けるんですよ。精霊様がお守り下さるよう挨拶をしに行くんです。きっとダニエル殿下もされた儀式ですよ」
するとダニエルは黒い瞳を見開いた。
「父上、私も泉に足を浸けたのですか?」
「……さあどうだったかな。きっと浸けたのだろう」
マルセルは少し気落ちしたようなダニエルの肩に触れた。
「宜しければ今日はご一緒に車椅子を押してみませんか?」
「え、でも……」
「陛下、宜しいですか?」
「大丈夫だと思ったから誘ったのだろう?」
マルセルは戸惑うダニエルのまだ小さな手を取ると、そっと制動装置の所に持って行った。
「こちらを握ると車輪を止められます。後は押すだけですが、結構力がいるので今日は一緒に押してみましょうか」
嬉しそうに頷くダニエルの両手を借りると、一緒に車椅子を押した。ゆっくりと動き出す車輪を見て嬉しそうにダニエルが見上げてくる。
(何が触れると呪われるだよ。まだほんの子供じゃないか)
黒い瞳のせいでダニエルに付き纏う黒い噂は後を立たない。気にしないようにしているだろうが、傷付かない訳がない。マルセルは押手に並ぶ小さな手に触れるようにして力を込めた。
「マチアス叔父様みたい」
一瞬聞こえた名にぎくりとする。前にいるダニエルがどんな顔をしてその名を呼んだのかは分からない。それでもそのままにしておくのは良くない事のように思えた。
「ダニエル殿下は何かご興味がある事はおありですか?」
「興味? 別に」
「それではもし宜しければ私と共に新しい車椅子の開発をしてみませんか? こうして押した事のある殿下だからこそ何か良い案が浮かぶかもしれませんよ」
「でも僕には……わ、私には何の取り柄もないから」
「私もです。何の取り柄もない私に陛下が機会を下さったお陰で、今こうしてここにいられるんです」
すると国王は自ら車輪を止めた。
「技術者を探したのは確かに私だが、お前をと推したのはアイゼン男爵だぞ」
「……父、ですか?」
「お前の物造りの腕がいいのは認めるが、さすがに何の事業や実績もないお前を私が知る訳がないだろう。誰か精巧な物造りに長けているものはいないかと遣いを出したらお前の名が返ってきたんだ。あの時、王都の機械を扱う技術士だけでは、今頃私は城内を人が引く車輪の付いたそこそこ大きな乗り物で移動する羽目になっていただろうな。だからお前には感謝している」
マルセルは言葉が出ないまま立ち尽くしていた。
「良い父親だ。私も見習おうと思う。ダニエル、何事も始める前から否定するな。興味があるかどうかはやってみて初めて分かるものだ。合わないと思ったら次を探せばいい。お前はまだ若いのだから」
豊かな表情とか言い難いが穏やかな雰囲気で国王はそう告げた。
「はい、父上」
これまた豊かではないが嬉しそうな表情でそう返事をダニエルは、押手を掴む手に力を込めた。それは隣りに置いていたからこそ分かる決意のように感じた。
(三年振りに里帰りでもしてみるか)
朝日が昇った空を見ながらまだ静かな廊下を三人で進み始めた。
「おはようございます、陛下」
短いたったそれだけの会話。まだ夜明けには少し早い時間帯。だがリアム・クラウン国王陛下の朝は早い。仕えて三年になるマルセルは国王が寝ている所を見た事がなく、訪れた時にはいつもこうしてソファで本を読んでいた。隣りには相棒の杖が片時も離れずに置いてある。一時は歩く事が困難だったが、足の機能を回復する訓練を怠らず、今では部屋の中程度なら杖で移動出来るようになっていた。それがどれくらい凄い事なのかは考えるまでもない。多忙な公務の合間を縫って諦めずに続けた結果といえた。
マルセルは入り口にある車椅子に手を掛けると、抱えていた鞄から布を取り出し絨毯の上に敷き、その上に数本の工具を置いた。そして車輪の動きや制動装置の効きを手慣れた様子で確認していく。そして薄い布で丁寧に全体を拭き、今日は使わなかった工具を丁寧に仕舞い込んだ。
「今日も問題ありませんのでご安心してお使い下さい」
「ありがとう」
柔らかく微笑んだ顔に思わず赤面してしまう。銀縁眼鏡を掛け、金色のやや長い髪を耳に掛けてゆっくりと本を捲っている姿は男から見てもどこか色っぽく、しかし顔色はあまり良くないようにも見えた。
「恐れながら昨晩はお休みになられましたか?」
マルセルが声を掛けると、ソファに座っていた国王はふと視線だけを上げて真顔で見返してきた。
「もしや酷い顔をしているか?」
国王は少し気不味そうに頰を擦った。
「そ、そういう訳ではありません! ですが今日は水浴びの儀式の日ですから、ご体調が悪いようでしたらお体に障りがあるかと思い確認させて頂きました」
「そうか、そうだったな。だが私が水に浸かる訳ではないから大丈夫だ」
この国では誕生から一年が過ぎたら神殿の泉に足先を入れ、精霊ウンディーネに子の健やかな成長を祈願する。特に今年は神官長と元聖女ブリジットの長女も一歳とあって神殿を訪れる者の数はかなり多いと予想出来た。とはいえ、この手の話題はどうしても国王の表情を伺ってしまう。しかしまた何食わぬ顔で本の頁を捲り始めていた。
(でも実は元聖女様が陛下の元婚約者って事位しか知らないんだよな)
マルセルが国王の側近に選ばれたのは偶然だった。
アイゼン男爵家の三男として産まれたマルセルは、機械いじりや工作が好きな手先が器用なだけの青年だった。領地は鍛冶屋が多く栄えている方ではあったが、作られているのは武器や農具などが大半を占め、マルセルが興味のある精巧な機械仕掛けの趣向品を作ろうとする者はいなかった。だからだろうか、兄弟の中で何の役にも立たないひ弱な弟だと言われ続け、マルセルはすっかり内気な性格に育ってしまっていた。とは言っても蔑ろにされていた訳ではない。両親はいくらマルセルが部屋に閉じ籠もって何やら造っていても咎めなかったし、兄達はそんな弟が心配だからとしょっちゅう外に連れ出そうとしてきた。兄達は根っから明るく豪快で豪胆な性格で、誰もが憧れるような男達だった。そんな家族の中でマルセルは勝手に居心地の悪さを感じていた。だからこそ、三年前にまさか王城から声が掛かるとは夢にも思わず、マルセルは何をするかもよく聞かないまま領地を飛び出していた。
「宜しければそちらの杖も点検致しましょうか?」
「そうだな、マルセルに見てもらえれば安心だ」
するとマルセルは、はにかむのを何とか堪えながら国王のすぐそばに立て掛けられている杖を受け取った。持ち手は国王の掌に合わせて馴染むように緩やかな曲線を描いており、杖先には滑り止めが付いている。まずはその滑り止めが擦り減っていないかを確認すると、続いて見えない部分にヒビが入っていないかを丁寧に確認していく。
国王が日々使う車椅子を試行錯誤で完成させた事は記憶に新しく、最初は不具合を起こす事も多かった為、心配でずっとそばにいた結果、ならばと側近という役割を与えられたのだった。といっても身の回りの世話は侍女達が行い、公務の手伝いは文官が行う。護衛には騎士がついているし、マルセルはといえばただ側におり、たまに頼まれる伝言や使いたい物を取りに行くという雑務係だった。それでも趣味に使う時間はもらえるし、何より必要とされている事が嬉しかった。
「陛下、そろそろダニエル殿下がお越しになるお時間です。そういえばこの所ダニエル殿下は車椅子を押したそうにしているんですよ」
「そうか? 気が付かなかったな」
マルセルは国王が車椅子に乗るのを手伝い廊下に出ると、丁度扉の外に第一王子のダニエルが到着した所だった。十二歳になるダニエルはすっかり背が伸びていたが、まだ華奢な印象が残る少年だった。マルセルも決して恵まれた体格ではなかったが、ダニエルはそんなマルセルの幼少期よりも細いように思えた。
「おはようございます、ダニエル殿下」
「おはようマルセル」
顔を上げたマルセルと一瞬目が合い、黒い瞳と瞳がかち合った。最初にその瞳を見た時は怯んでしまったのを覚えている。どうしても黒は邪気を連想させる。しかも国王とは違う瞳の色。王妃のリリアンヌには会った事がない為、マルセルは王妃の瞳の色だと思う事にしていた。
「今日陛下は儀式に参列されますのでお散歩はお早めに切り上げなくてはなりません」
「儀式は僕も出るの?」
「ダニエル」
低い声で呼ばれると、ダニエルはびくりとして姿勢を正した。
「わ、私も儀式に参加するんですか?」
「お前はまだ参加しない。王太子になったら参加する事になる」
「今日は赤ちゃんの足を泉に付けるんですよ。精霊様がお守り下さるよう挨拶をしに行くんです。きっとダニエル殿下もされた儀式ですよ」
するとダニエルは黒い瞳を見開いた。
「父上、私も泉に足を浸けたのですか?」
「……さあどうだったかな。きっと浸けたのだろう」
マルセルは少し気落ちしたようなダニエルの肩に触れた。
「宜しければ今日はご一緒に車椅子を押してみませんか?」
「え、でも……」
「陛下、宜しいですか?」
「大丈夫だと思ったから誘ったのだろう?」
マルセルは戸惑うダニエルのまだ小さな手を取ると、そっと制動装置の所に持って行った。
「こちらを握ると車輪を止められます。後は押すだけですが、結構力がいるので今日は一緒に押してみましょうか」
嬉しそうに頷くダニエルの両手を借りると、一緒に車椅子を押した。ゆっくりと動き出す車輪を見て嬉しそうにダニエルが見上げてくる。
(何が触れると呪われるだよ。まだほんの子供じゃないか)
黒い瞳のせいでダニエルに付き纏う黒い噂は後を立たない。気にしないようにしているだろうが、傷付かない訳がない。マルセルは押手に並ぶ小さな手に触れるようにして力を込めた。
「マチアス叔父様みたい」
一瞬聞こえた名にぎくりとする。前にいるダニエルがどんな顔をしてその名を呼んだのかは分からない。それでもそのままにしておくのは良くない事のように思えた。
「ダニエル殿下は何かご興味がある事はおありですか?」
「興味? 別に」
「それではもし宜しければ私と共に新しい車椅子の開発をしてみませんか? こうして押した事のある殿下だからこそ何か良い案が浮かぶかもしれませんよ」
「でも僕には……わ、私には何の取り柄もないから」
「私もです。何の取り柄もない私に陛下が機会を下さったお陰で、今こうしてここにいられるんです」
すると国王は自ら車輪を止めた。
「技術者を探したのは確かに私だが、お前をと推したのはアイゼン男爵だぞ」
「……父、ですか?」
「お前の物造りの腕がいいのは認めるが、さすがに何の事業や実績もないお前を私が知る訳がないだろう。誰か精巧な物造りに長けているものはいないかと遣いを出したらお前の名が返ってきたんだ。あの時、王都の機械を扱う技術士だけでは、今頃私は城内を人が引く車輪の付いたそこそこ大きな乗り物で移動する羽目になっていただろうな。だからお前には感謝している」
マルセルは言葉が出ないまま立ち尽くしていた。
「良い父親だ。私も見習おうと思う。ダニエル、何事も始める前から否定するな。興味があるかどうかはやってみて初めて分かるものだ。合わないと思ったら次を探せばいい。お前はまだ若いのだから」
豊かな表情とか言い難いが穏やかな雰囲気で国王はそう告げた。
「はい、父上」
これまた豊かではないが嬉しそうな表情でそう返事をダニエルは、押手を掴む手に力を込めた。それは隣りに置いていたからこそ分かる決意のように感じた。
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