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赤ちゃんって大変2
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目を覚ました時にはもう夜になっていた。隣には俺と同じ向きに寝かせられた律が、俺が目を覚ましたことに気づいてこちらを見る。
「う(目を覚ましたか、碧)」
「あ(あぁ、赤子ってこんなすぐ体力の底を尽くんだな…。なまじ成人した記憶があるからちょっと混乱するな…)」
俺がそう言うと律は得意げに笑いながらこう答える。
「ふ(俺はもうこの身体に順応したぞ。記憶がある赤子というのもいいものだ)」
なんだか楽しそうな魔王の姿に俺は脱力した。こんなことで格の違いみたいなものを感じたくなかった……!
「う(随分楽しそうだな…。俺はまだきちんとこの状況を飲み込めてないってのに…!)」
「あ(悩んでも仕方ないだろう。それより、俺もお前も、与えられた責務から解放されたんだから喜ぶべきじゃないか?)」
律はそう言うと少し遠い目をしながら続きを話す。
「(俺は、新しい人生を歩めることが嬉しい。前の世界では、魔王として存在することを義務付けられていたからな。この世界ではただの一人の人間として……人生を謳歌するのだ!)」
そう言った魔王の目は輝いていた。
その勢いに若干飲まれそうになりながら、俺は答えた。
「う…(なんか、イメージ変わったな…。魔王ってもっと冷酷なもんだと思ってた)」
「(立場が変われば見え方も変わるだろう。俺は前世を引きずらずに新しい『神崎律』の人生を歩む。お前も俺の双子の兄弟…俺の兄だ)」
そう…か。律がそれでいいなら、俺も前世の事はあまり考えないようにして、新しい人生を歩むのがいいのかもな…。
「(赤子は挑戦することがいっぱいだ。何よりできないことが多い。新たな人間LIFEを楽しむために、早く成長したい。碧、明日はまず寝返り特訓だ)」
いや、ストイックな赤ちゃんだな……!
俺はそう思いながらも「わかったよ」と律に返事をした。
「う(目を覚ましたか、碧)」
「あ(あぁ、赤子ってこんなすぐ体力の底を尽くんだな…。なまじ成人した記憶があるからちょっと混乱するな…)」
俺がそう言うと律は得意げに笑いながらこう答える。
「ふ(俺はもうこの身体に順応したぞ。記憶がある赤子というのもいいものだ)」
なんだか楽しそうな魔王の姿に俺は脱力した。こんなことで格の違いみたいなものを感じたくなかった……!
「う(随分楽しそうだな…。俺はまだきちんとこの状況を飲み込めてないってのに…!)」
「あ(悩んでも仕方ないだろう。それより、俺もお前も、与えられた責務から解放されたんだから喜ぶべきじゃないか?)」
律はそう言うと少し遠い目をしながら続きを話す。
「(俺は、新しい人生を歩めることが嬉しい。前の世界では、魔王として存在することを義務付けられていたからな。この世界ではただの一人の人間として……人生を謳歌するのだ!)」
そう言った魔王の目は輝いていた。
その勢いに若干飲まれそうになりながら、俺は答えた。
「う…(なんか、イメージ変わったな…。魔王ってもっと冷酷なもんだと思ってた)」
「(立場が変われば見え方も変わるだろう。俺は前世を引きずらずに新しい『神崎律』の人生を歩む。お前も俺の双子の兄弟…俺の兄だ)」
そう…か。律がそれでいいなら、俺も前世の事はあまり考えないようにして、新しい人生を歩むのがいいのかもな…。
「(赤子は挑戦することがいっぱいだ。何よりできないことが多い。新たな人間LIFEを楽しむために、早く成長したい。碧、明日はまず寝返り特訓だ)」
いや、ストイックな赤ちゃんだな……!
俺はそう思いながらも「わかったよ」と律に返事をした。
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