Girl in Love

もぉるる

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第一章

第6話

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『今日学校クソだるいんだけどww【Samond】』


今日はなんだか知らないが学校で(学年ごとの)球技大会がある。本当に面倒だ。なんせ私は球技は大の苦手。もう今すぐ帰りたい……。
「さおりちゃん!今日の球技大会、頑張ろうね!」
あー、めんどくさいやつが来た……。
「……そうだね」
「さおりちゃんって球技得意なの?」
「……全然」
「そうなんだー。じゃあ男子に守ってもらいな!うちらのクラスの男子たち超強いし!」
「……」
あ、そうですか。どうでもいい情報をありがとう。ま、私は目立たないし空気に混じってればいいよね……。


『なんかあるん?ww【Afred】』


「今日は球技大会です。皆で楽しめるようにしましょう」
……ついにこの時がきてしまった。球技大会が始まってしまう……。早く終わってほしいものだ。何が「楽しめるように」だよ。私にとっては苦痛でしかないのに。
「まずは2組と6組、3組と5組の対戦です」
ふーん。……ま、どーでもいいんだけど。私には関係ないし。周りの女子だの男子だのがめっちゃ喋っててうるさいなぁ。まあ、楽しそうで何より。……私も行きますか。しょうがなく。


『球技大会という名のクソな学年ドッチボール大会ww まじめんどいww【Samond】』


「2組の勝利!」
あ、そう。勝ったのか。……2組の人たちがうるさいなほんとに。私も2組なんだけど。
「次は2組と4組です」
4組?まあ、なんでもいいか。


『俺もそーゆーの嫌いやわww【Afred】』


……何これ。同点とかミラクルじゃん……。こんなミラクルいらないし……。
「もう決まんないから1対1でやるぞ!」
……どゆこと?
「それぞれ1人が内野、それ以外は外野!」
……そーゆーことか。じゃ、私は外野だな。
「生田行けよー」
「生田行けー!」
委員長……。クラスメイトと先生に言われてるし……。
「了解、行ってくる」
……かっけぇ。……じゃないじゃない!ボール飛ぶスピードめっちゃ速いし怖いんだよほんとに!もし私のところにボールが来たら……。いや、そんなこと考えてたらだめだっ……!
「始め!」
……うわ、ボール速い。
「おー!」
「ナイス!生田!」
……ボール取った。あんな速いのなんで取れんのさ。……超かっこいい。
「いけるぞ!生田ー!」
よし、いける、いける……。
「うおおおぉぉぉぉ!!!」
……当てた。すっ、すごすぎるってこれは……。
「やったね!さおりちゃん!」
いや、これは委員長のおかげな訳で私らは何もしてないんだけど……。まあ、適当に答えとけ。
「……うん」


『同じくww【Rowon】』


その後、5組と対戦した。結果、勝った。つまり、なんか知らないけど優勝。
「よっしゃ優勝だー!」
「いえーい!」
……ばかばかしい。……でもあれは見れてよかった……かな……。
「秦さん、今日放課後大丈夫?」
「へっ?あっ、うん」
「放課後屋上に来てほしい」
「……わかった」
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