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リブラとフレヤ
隠し通路を突破する
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「どこにあるんだ、その道は?」
俺の問いに、フレヤは一度だけ目を閉じた。
騒々しい状況――周囲の雑踏と怒号の中、彼女の表情から焦りが消えていく。
そして、何か確信を掴もうとするように唇を噛んだまま、静かに息を吐いた。
「城の北側――市場の裏通りを抜けた先。昔、父さんに連れていかれた場所があって。その奥に扉があった。普通の壁みたいに見えるけど、開ける仕掛けがあるはず」
「覚えてるのか?」
「断片的に。でも……行けば思い出せる気がする」
迷いのない声だった。
その言葉にうなずきを返して、フレヤの前に立つ。
「なら、行こう。案内してくれ」
炎と煙の渦の中を駆け抜ける。
崩れた石壁を飛び越え、瓦礫を踏みしめ、裏道へと潜りこんだ。
路地は細く、両脇の建物がほとんど傾いている。
風の流れが変わり、戦場の喧騒が遠ざかる。
入れ替わるように、何かが焼けるような匂いと血の気配が鼻を刺した。
途中、倒れた荷車の影に潜んでいた男がナイフを抜いて襲いかかってきた。
鎧も紋章もない、野盗崩れだ。
おそらく、戦の混乱に乗じて暴れ回っている連中だろう。
剣を抜くより早く、俺は手をかざして魔力を流した。
手の平から雷光が走り、衝撃の波が男を吹き飛ばす。
壁に叩きつけられた男が呻き声を上げて崩れ落ちた。
「今のは……」
「威力を抑えた魔法で気絶させただけだ」
俺はそう言い、周囲を見渡す。
気配がもう一つ。左手の物陰から別の影が躍り出た。
「フレヤ、下がれ!」
叫ぶより早く、鋭い金属音が響いた。
フレヤの槍が閃き、敵の腕を弾いた。
続けざまに柄で顎を突き上げ、男は白目を剥いて崩れた。
「ルカに教わったこと、身体は覚えてたみたい」
息を整える間もなく、俺たちは再び走り出す。
道はやがて狭まり、石畳が途切れ、土の路地へと変わった。
廃屋の並ぶ一角に差しかかると、フレヤが足を止めた。
「ここ……この通りだった」
彼女は周囲を見回し、崩れかけた壁に近づく。
煤にまみれた手で壁面をなぞり、目を細めた。
その指先が、ある一点で止まる。
「……あった。ここ」
石の継ぎ目を押すと、かすかな音を立てて壁がわずかに動いた。
重い石扉が軋みながら内側に開く。
冷たい空気が流れ出し、地下へと続く階段が姿を現した。
「本当に……」
信じがたい光景を目にして、思わず息を呑んだ。
扉の先は時が止まったようで、ひんやりとした空間だった。
「父さんはもしものために……」
フレヤの声には懐かしさを思う気配が感じられた。
幼い記憶の中で、父と手をつないで歩いた薄暗い通路。
その断片が今、こうして実を結んで蘇ったのだ。
「行こう、時間がない」
俺たちは扉を閉じ、慎重に階段を下りた。
広がる闇の中、松明もない。
ホーリーライトを灯して淡い光を放った。
壁は湿り、古びた石の匂いが充満している。
奥へ進むほどに、空気が冷たくなる。
しばらく進むと、通路が二手に分かれていた。
フレヤは迷うことなく右を選ぶ。
「覚えてるのか?」
「ううん。でも、風の流れがこっち。上に繋がってる」
フレヤの言葉は確信というよりも直感だった。
だが、彼女の勘を疑う理由はない。
俺は背後を警戒しつつ、彼女に続いて歩いた。
するとその時だった。
背後から金属音が響き、足音が近づいてくる。
こちらに向かう様子から、俺たちを追っているようだ。
「まさか、気づかれたのか」
狭い通路では、剣を振るうにしても限界がある。
伸ばしかけた手を引いて、魔力に意識を向ける。
いくらか間をおいて、松明を持たずに近づく人影が見えた。
暗闇を壁伝いに歩いてきたようだが、俺とフレヤの姿を確認して襲いかかろうとしている。
この状況で強い魔法を放てば自滅しかねない。
制御した氷魔法を放ち、得物を手にした敵の行動を封じた。
「ひぃっ、なんて魔法を使いやがる!?」
「おい逃げろ、相手が悪すぎる!」
ホーリーライトの光で野盗のような者たちであると確認できた。
攻撃を封じたことで恐れをなして逃げていく。
「マルク!」
「問題ない!」
俺は逃げた者たちを追跡して、全員が地下通路から出たことを確認した。
すぐにフレヤの元に引き返して、さらに先へと進んだ。
やがて、天井の向こうからかすかな光が見えた。
「出口だ……!」
木の蓋を押し上げると、光が差しこんだ。
そこは城内の広間へと繋がる地下口だった。
石床に足を踏み出した瞬間、金属の擦れる音が響く。
「――誰だ!」
鋭さを帯びた警戒の声。
数人の兵士がこちらを向いたが、フレヤの姿を見るなり息を呑んだ。
「フレヤ様……!」
兵の一人が叫び、奥へと駆けていく。
次の瞬間、重々しい足音が近づいた。
現れたのは数か所に小傷を負ったブラスコだった。
疲労がにじんでいるものの、その瞳には力が宿っている。
「……フレヤ?」
ブラスコの声が震えた。
娘の名を呼ぶというより、信じられないものを見たようだった。
フレヤは言葉を詰まらせ、それでも笑おうとした。
「ただいま、父さん」
次の瞬間、ブラスコは大股で近づき、彼女を抱きしめた。
その腕の力強さに、長く張り詰めていた気配が一気にほどけた。
「おお、フレヤちゃん、よく来てくれた……!」
出会った時のように軽い口調だが、その声には感極まったものがあった。
感謝と安堵、そして父としての誇りが詰まっている。
俺は少し離れた場所でその光景を見つめた。
広間の外では、まだ戦の音が響いている。
だが、この一瞬だけは静寂が訪れたように感じた。
ブラスコはやがてフレヤから離れて、俺の方を向いた。
「……マルク殿」
「フレヤの護衛として同行しました」
互いに短くうなずき合う。
多くを語る必要はなかった。
守るべき者、譲れぬもの。
そのためなら、いくらでも剣を振るえるという覚悟だ。
俺の問いに、フレヤは一度だけ目を閉じた。
騒々しい状況――周囲の雑踏と怒号の中、彼女の表情から焦りが消えていく。
そして、何か確信を掴もうとするように唇を噛んだまま、静かに息を吐いた。
「城の北側――市場の裏通りを抜けた先。昔、父さんに連れていかれた場所があって。その奥に扉があった。普通の壁みたいに見えるけど、開ける仕掛けがあるはず」
「覚えてるのか?」
「断片的に。でも……行けば思い出せる気がする」
迷いのない声だった。
その言葉にうなずきを返して、フレヤの前に立つ。
「なら、行こう。案内してくれ」
炎と煙の渦の中を駆け抜ける。
崩れた石壁を飛び越え、瓦礫を踏みしめ、裏道へと潜りこんだ。
路地は細く、両脇の建物がほとんど傾いている。
風の流れが変わり、戦場の喧騒が遠ざかる。
入れ替わるように、何かが焼けるような匂いと血の気配が鼻を刺した。
途中、倒れた荷車の影に潜んでいた男がナイフを抜いて襲いかかってきた。
鎧も紋章もない、野盗崩れだ。
おそらく、戦の混乱に乗じて暴れ回っている連中だろう。
剣を抜くより早く、俺は手をかざして魔力を流した。
手の平から雷光が走り、衝撃の波が男を吹き飛ばす。
壁に叩きつけられた男が呻き声を上げて崩れ落ちた。
「今のは……」
「威力を抑えた魔法で気絶させただけだ」
俺はそう言い、周囲を見渡す。
気配がもう一つ。左手の物陰から別の影が躍り出た。
「フレヤ、下がれ!」
叫ぶより早く、鋭い金属音が響いた。
フレヤの槍が閃き、敵の腕を弾いた。
続けざまに柄で顎を突き上げ、男は白目を剥いて崩れた。
「ルカに教わったこと、身体は覚えてたみたい」
息を整える間もなく、俺たちは再び走り出す。
道はやがて狭まり、石畳が途切れ、土の路地へと変わった。
廃屋の並ぶ一角に差しかかると、フレヤが足を止めた。
「ここ……この通りだった」
彼女は周囲を見回し、崩れかけた壁に近づく。
煤にまみれた手で壁面をなぞり、目を細めた。
その指先が、ある一点で止まる。
「……あった。ここ」
石の継ぎ目を押すと、かすかな音を立てて壁がわずかに動いた。
重い石扉が軋みながら内側に開く。
冷たい空気が流れ出し、地下へと続く階段が姿を現した。
「本当に……」
信じがたい光景を目にして、思わず息を呑んだ。
扉の先は時が止まったようで、ひんやりとした空間だった。
「父さんはもしものために……」
フレヤの声には懐かしさを思う気配が感じられた。
幼い記憶の中で、父と手をつないで歩いた薄暗い通路。
その断片が今、こうして実を結んで蘇ったのだ。
「行こう、時間がない」
俺たちは扉を閉じ、慎重に階段を下りた。
広がる闇の中、松明もない。
ホーリーライトを灯して淡い光を放った。
壁は湿り、古びた石の匂いが充満している。
奥へ進むほどに、空気が冷たくなる。
しばらく進むと、通路が二手に分かれていた。
フレヤは迷うことなく右を選ぶ。
「覚えてるのか?」
「ううん。でも、風の流れがこっち。上に繋がってる」
フレヤの言葉は確信というよりも直感だった。
だが、彼女の勘を疑う理由はない。
俺は背後を警戒しつつ、彼女に続いて歩いた。
するとその時だった。
背後から金属音が響き、足音が近づいてくる。
こちらに向かう様子から、俺たちを追っているようだ。
「まさか、気づかれたのか」
狭い通路では、剣を振るうにしても限界がある。
伸ばしかけた手を引いて、魔力に意識を向ける。
いくらか間をおいて、松明を持たずに近づく人影が見えた。
暗闇を壁伝いに歩いてきたようだが、俺とフレヤの姿を確認して襲いかかろうとしている。
この状況で強い魔法を放てば自滅しかねない。
制御した氷魔法を放ち、得物を手にした敵の行動を封じた。
「ひぃっ、なんて魔法を使いやがる!?」
「おい逃げろ、相手が悪すぎる!」
ホーリーライトの光で野盗のような者たちであると確認できた。
攻撃を封じたことで恐れをなして逃げていく。
「マルク!」
「問題ない!」
俺は逃げた者たちを追跡して、全員が地下通路から出たことを確認した。
すぐにフレヤの元に引き返して、さらに先へと進んだ。
やがて、天井の向こうからかすかな光が見えた。
「出口だ……!」
木の蓋を押し上げると、光が差しこんだ。
そこは城内の広間へと繋がる地下口だった。
石床に足を踏み出した瞬間、金属の擦れる音が響く。
「――誰だ!」
鋭さを帯びた警戒の声。
数人の兵士がこちらを向いたが、フレヤの姿を見るなり息を呑んだ。
「フレヤ様……!」
兵の一人が叫び、奥へと駆けていく。
次の瞬間、重々しい足音が近づいた。
現れたのは数か所に小傷を負ったブラスコだった。
疲労がにじんでいるものの、その瞳には力が宿っている。
「……フレヤ?」
ブラスコの声が震えた。
娘の名を呼ぶというより、信じられないものを見たようだった。
フレヤは言葉を詰まらせ、それでも笑おうとした。
「ただいま、父さん」
次の瞬間、ブラスコは大股で近づき、彼女を抱きしめた。
その腕の力強さに、長く張り詰めていた気配が一気にほどけた。
「おお、フレヤちゃん、よく来てくれた……!」
出会った時のように軽い口調だが、その声には感極まったものがあった。
感謝と安堵、そして父としての誇りが詰まっている。
俺は少し離れた場所でその光景を見つめた。
広間の外では、まだ戦の音が響いている。
だが、この一瞬だけは静寂が訪れたように感じた。
ブラスコはやがてフレヤから離れて、俺の方を向いた。
「……マルク殿」
「フレヤの護衛として同行しました」
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