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第二部 Crystal Shards
6 Cut It Loose
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6 Cut It Loose
私はドラゴンに向かって一歩踏み出したが、ザコビは腕を掴んで引き止める。
「生き残ったんだから、わざわざドラゴンの餌になりにいくことはないだろ」
「私の友人なの」
「ドラゴンが友人なのか?」
ザコビが驚きを声にした。
「ドラゴンを探していたのか?」
「半竜よ」
「頭は大丈夫か?」
「友人を解放するまで私はどこにも行かないわ」
「半竜の方が純粋なドラゴンよりも危険なんだぞ。その上黒竜だ」
「オーラムは私たちを傷つけない」
少年は私の言葉を信じてくれていない。
「半竜はドラゴンの姿をとっているときは自分の人間の部分を覚えてないんだ」
「彼は覚えているわ」
ザコビは納得していない。
「もし、そうじゃなかったらどうするんだ。気づいたら竜の腹の中だったら?」
「そのときはそのときよ」
私の無計画さが信頼を欠かしている。だけど、ここまで来るのにも計画はあってなかったようなもの。それでもやってこれた。オーラムのすぐ傍に立っているんだから。
ザコビは何か考えているようだった。
「俺はここから動かない。もし、あんたが食べられるようなことがあったら奴の目に矢を放ってやる」
「ひどいことはしないで」
彼はため息をついた。
「じゃあ、足だ。そのときは逃げるんだ」
「大丈夫よ」
私は荷物を下ろして草原を歩きはじめた。半竜に関しての情報を整理する。変化の魔法はどの魔法よりも危険なものだ。半竜はその魔法を普通に使うことができる。じゃあ、それが真実なら何故オーラムはドラゴンの姿のままなのかしら?
オーラムの数メートル手前で歩みを止めた。ここなら尾を振り回されても届かないはず。でも炎を吐かれたらそれまでだけど。寝そべっているオーラムに合わせるようにしゃがんだ。
「オーラム?」
彼は私を見つめているが、その顔には表情がない。
「約束通りきたわ」
反応は何もない。
「ねぇ、私のことを覚えている?ローズよ。ソーンとも呼ばれてた。あなたは謎かけばかりしてくれてたわね、覚えてる?」
ドラゴンは瞬きをした。彼の首には金属の首輪がはまっており、頑丈そうな鎖が地面に打ち込んである。もし貴族たちがドラゴンを束縛するのに使っているのなら、術がかかっているに違いない。
「首輪を外したいの。だから殺さないでちょうだいね。お願い」
一歩踏み出すと、オーラムの鼻から一巻きの煙が吐き出された。警告だ。だけど、私はもう一歩踏み出した。すると彼は目を細めた。
「あなたを置いてどこにもいかないわ。もし追い払いたいなら私を気絶させるなりすれば、私の友人が喜んで私を引きずって帰ってくれるはずよ」
もう二歩前に進む。ここで尾を振られたら、地面に叩きつけられるのは必至ね。それでも彼に注意を払いながら前に進んだ。オーラムは退屈しているようだった。
手の届く位置まできた。手を伸ばせば漆黒のうろこに触ることができる。
「首輪を外させてくれる?」
オーラムの表情からは何も読み取れない。
また一歩近づき、首輪に触れようとした。首輪に触れた瞬間、オーラムが身を起こし空に向かって炎を吐き出した。私は首輪にしがみついた状態で宙に投げ出された。そして彼の背中に落ちるが、私を振り落とそうとしながら空に向かって咆哮を上げ続けていた。私は無駄だとは思いながらもブーツからナイフを取り出した。
「ザコビ!私の荷物の中にある黒いポーションをお願い!」
ザコビは大声で返事をしているようだったが、混沌とした中で聞こえるのはドラゴンの咆哮だけだった。
「オーラム、大人しくしてよ!」
私の指が首輪から外れかかってきていた。そんなときザコビが何か叫んでいるのを聞いたので彼の方をみた。
「ローズ! 受け取れ!」
そのポーションを投げないでと言おうとしたが、一足遅かった。黒い薬瓶は空高く舞い上がり、鎖に当たると砕け散った。液体が鎖にかかると溶かしながら全体に広がっていった。首輪に到達すると首輪が半分に切れ、私はまた宙に投げ出された。宙にいる間は無重力のようだったけれど、重力が増すと地面に向かって一直線だった。
三年前の森の事件と同じだった。高い木の上から落ちていく自分。今回はそれをドラゴンは助けてくれない。落ちていく近くに木があった。思わず傍にあった枝に手を伸ばした。うまいこと掴むのに成功したけれども、何か折れる音が響いた。痛みが腕を駆け巡る。それでも枝を離さない。下まであと数十メートルはあるし、落ちたら確実に終る。呼吸に意識を集中する。もう一方の手で枝を掴もうと伸ばす。もう少しのところで届かない。それでもまた伸ばし続けた。
「森の中でボガートや怪物鳥や流砂があっても生き残ってきたじゃない。ドラゴンの癇癪だって。こんなとこで死ねない!」
運命は残酷なユーモアをもっているらしい。死から一度逃げ切ったからと言って、逃がさないように戻ってくるらしい。指から力が失われ、私はまた落下しはじめた。私は目を閉じた。
「ごめんね」
私は囁いた。
私の背中が何かにぶつかり、その痛みにひるんだ。もし生き残ったなら青あざがでいているはずだ。私は目を開らく。もし生き残ったなら……死んだんじゃないの?私は振り向いてみた。景色が動いている、でも逆方向にだ。体中が悲鳴を上げていたが何とか起き上がってみた。黒いうろこが私の体の下にみえる。そして滑らかそうな羽も。
私は歓喜していた。今一度、私の輝くうろこの騎士が死の手から救ってくれたのだ。オーラムが草原に降り立つと、彼の背からすべり降りた。ザコビは大喜びの声をあげながら走り寄ってきていた。まぶしい光が私たちを取り囲んだ。光がおさまったとき、私の愛する半竜が後ろに立っていた。ザコビはぶつかるようにして私に飛びつききつく抱きしめてきた。
「今度こそダメだと思った」
「まだその時じゃなかったみたいね」
ザコビを私から離して、後ろを振り向いた。もうドラゴンの姿じゃない。オーラムは腕を胸の前で組むようにして私の目の前に立っている。黒い髪が風に流されるままに靡いている。リーのところに帰ったら切ってあげないと。彼はやせ細っていた。でも背は高いままだ。私をみる金色の目は面白そうに輝いている。
私は微笑んで彼に近づき、互いにみつめあう。
「バカな人ね」
そう言いながらオーラムの肩を叩く。涙が頬を伝い始めていた。
「遅い。待ちくたびれたぞ」
オーラムの声はかすれていた。
笑みを浮かべながら彼の腕の中に飛び込んだ。大事なものを抱えるようにきつく抱きしめられている。少し体をそらして顔を見上げた。オーラムは笑顔で身をかがめ、彼の口はそっと私のそれと合わさり、二人再会を確かめあった。
「もう二度とあんなことをしないで。次は私があなたの息の根を止めるわ」
そう言いながらオーラムから離れた。
「どういたしまして」
一つ息を吐く。この時間にずっといたい。でもそれじゃダメなんだ。
「これから全てが変わっていくわ」
「そうだな」
森の少年で私の仲間ザコビ、それと私の夢の中の彼オーラムをみた。
「貴族たちはこれから大変な目にあうわね」
オーラムが笑う。
「全くその通りだ」
私は大きく息を吸い込んで、今まで避けてきたことを宣言した。
「私の王位を取り戻すわ」
二部完
私はドラゴンに向かって一歩踏み出したが、ザコビは腕を掴んで引き止める。
「生き残ったんだから、わざわざドラゴンの餌になりにいくことはないだろ」
「私の友人なの」
「ドラゴンが友人なのか?」
ザコビが驚きを声にした。
「ドラゴンを探していたのか?」
「半竜よ」
「頭は大丈夫か?」
「友人を解放するまで私はどこにも行かないわ」
「半竜の方が純粋なドラゴンよりも危険なんだぞ。その上黒竜だ」
「オーラムは私たちを傷つけない」
少年は私の言葉を信じてくれていない。
「半竜はドラゴンの姿をとっているときは自分の人間の部分を覚えてないんだ」
「彼は覚えているわ」
ザコビは納得していない。
「もし、そうじゃなかったらどうするんだ。気づいたら竜の腹の中だったら?」
「そのときはそのときよ」
私の無計画さが信頼を欠かしている。だけど、ここまで来るのにも計画はあってなかったようなもの。それでもやってこれた。オーラムのすぐ傍に立っているんだから。
ザコビは何か考えているようだった。
「俺はここから動かない。もし、あんたが食べられるようなことがあったら奴の目に矢を放ってやる」
「ひどいことはしないで」
彼はため息をついた。
「じゃあ、足だ。そのときは逃げるんだ」
「大丈夫よ」
私は荷物を下ろして草原を歩きはじめた。半竜に関しての情報を整理する。変化の魔法はどの魔法よりも危険なものだ。半竜はその魔法を普通に使うことができる。じゃあ、それが真実なら何故オーラムはドラゴンの姿のままなのかしら?
オーラムの数メートル手前で歩みを止めた。ここなら尾を振り回されても届かないはず。でも炎を吐かれたらそれまでだけど。寝そべっているオーラムに合わせるようにしゃがんだ。
「オーラム?」
彼は私を見つめているが、その顔には表情がない。
「約束通りきたわ」
反応は何もない。
「ねぇ、私のことを覚えている?ローズよ。ソーンとも呼ばれてた。あなたは謎かけばかりしてくれてたわね、覚えてる?」
ドラゴンは瞬きをした。彼の首には金属の首輪がはまっており、頑丈そうな鎖が地面に打ち込んである。もし貴族たちがドラゴンを束縛するのに使っているのなら、術がかかっているに違いない。
「首輪を外したいの。だから殺さないでちょうだいね。お願い」
一歩踏み出すと、オーラムの鼻から一巻きの煙が吐き出された。警告だ。だけど、私はもう一歩踏み出した。すると彼は目を細めた。
「あなたを置いてどこにもいかないわ。もし追い払いたいなら私を気絶させるなりすれば、私の友人が喜んで私を引きずって帰ってくれるはずよ」
もう二歩前に進む。ここで尾を振られたら、地面に叩きつけられるのは必至ね。それでも彼に注意を払いながら前に進んだ。オーラムは退屈しているようだった。
手の届く位置まできた。手を伸ばせば漆黒のうろこに触ることができる。
「首輪を外させてくれる?」
オーラムの表情からは何も読み取れない。
また一歩近づき、首輪に触れようとした。首輪に触れた瞬間、オーラムが身を起こし空に向かって炎を吐き出した。私は首輪にしがみついた状態で宙に投げ出された。そして彼の背中に落ちるが、私を振り落とそうとしながら空に向かって咆哮を上げ続けていた。私は無駄だとは思いながらもブーツからナイフを取り出した。
「ザコビ!私の荷物の中にある黒いポーションをお願い!」
ザコビは大声で返事をしているようだったが、混沌とした中で聞こえるのはドラゴンの咆哮だけだった。
「オーラム、大人しくしてよ!」
私の指が首輪から外れかかってきていた。そんなときザコビが何か叫んでいるのを聞いたので彼の方をみた。
「ローズ! 受け取れ!」
そのポーションを投げないでと言おうとしたが、一足遅かった。黒い薬瓶は空高く舞い上がり、鎖に当たると砕け散った。液体が鎖にかかると溶かしながら全体に広がっていった。首輪に到達すると首輪が半分に切れ、私はまた宙に投げ出された。宙にいる間は無重力のようだったけれど、重力が増すと地面に向かって一直線だった。
三年前の森の事件と同じだった。高い木の上から落ちていく自分。今回はそれをドラゴンは助けてくれない。落ちていく近くに木があった。思わず傍にあった枝に手を伸ばした。うまいこと掴むのに成功したけれども、何か折れる音が響いた。痛みが腕を駆け巡る。それでも枝を離さない。下まであと数十メートルはあるし、落ちたら確実に終る。呼吸に意識を集中する。もう一方の手で枝を掴もうと伸ばす。もう少しのところで届かない。それでもまた伸ばし続けた。
「森の中でボガートや怪物鳥や流砂があっても生き残ってきたじゃない。ドラゴンの癇癪だって。こんなとこで死ねない!」
運命は残酷なユーモアをもっているらしい。死から一度逃げ切ったからと言って、逃がさないように戻ってくるらしい。指から力が失われ、私はまた落下しはじめた。私は目を閉じた。
「ごめんね」
私は囁いた。
私の背中が何かにぶつかり、その痛みにひるんだ。もし生き残ったなら青あざがでいているはずだ。私は目を開らく。もし生き残ったなら……死んだんじゃないの?私は振り向いてみた。景色が動いている、でも逆方向にだ。体中が悲鳴を上げていたが何とか起き上がってみた。黒いうろこが私の体の下にみえる。そして滑らかそうな羽も。
私は歓喜していた。今一度、私の輝くうろこの騎士が死の手から救ってくれたのだ。オーラムが草原に降り立つと、彼の背からすべり降りた。ザコビは大喜びの声をあげながら走り寄ってきていた。まぶしい光が私たちを取り囲んだ。光がおさまったとき、私の愛する半竜が後ろに立っていた。ザコビはぶつかるようにして私に飛びつききつく抱きしめてきた。
「今度こそダメだと思った」
「まだその時じゃなかったみたいね」
ザコビを私から離して、後ろを振り向いた。もうドラゴンの姿じゃない。オーラムは腕を胸の前で組むようにして私の目の前に立っている。黒い髪が風に流されるままに靡いている。リーのところに帰ったら切ってあげないと。彼はやせ細っていた。でも背は高いままだ。私をみる金色の目は面白そうに輝いている。
私は微笑んで彼に近づき、互いにみつめあう。
「バカな人ね」
そう言いながらオーラムの肩を叩く。涙が頬を伝い始めていた。
「遅い。待ちくたびれたぞ」
オーラムの声はかすれていた。
笑みを浮かべながら彼の腕の中に飛び込んだ。大事なものを抱えるようにきつく抱きしめられている。少し体をそらして顔を見上げた。オーラムは笑顔で身をかがめ、彼の口はそっと私のそれと合わさり、二人再会を確かめあった。
「もう二度とあんなことをしないで。次は私があなたの息の根を止めるわ」
そう言いながらオーラムから離れた。
「どういたしまして」
一つ息を吐く。この時間にずっといたい。でもそれじゃダメなんだ。
「これから全てが変わっていくわ」
「そうだな」
森の少年で私の仲間ザコビ、それと私の夢の中の彼オーラムをみた。
「貴族たちはこれから大変な目にあうわね」
オーラムが笑う。
「全くその通りだ」
私は大きく息を吸い込んで、今まで避けてきたことを宣言した。
「私の王位を取り戻すわ」
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