上 下
16 / 74

13 R-18

しおりを挟む
 長いキスが終わるとアリアナの頬は上気し、表情もとろけて欲情した顔に変わっていた。こんな表情にしたのが自分であると思うとソヴァンはさらに興奮し、すっかり元気になった下の熱がたぎっているのを感じた。
「…キスって、こんなに気持ちのいいものだったんですね。…こんな気持ち、初めてです」
 ふにゃっと笑ってソヴァンの肩に頭をこつんと乗せるアリアナに、ソヴァンは困ったように天を仰いだ。
「俺を…煽るな」
「え、煽る?」
 キョトンとするアリアナに、ソヴァンはぐるんと体を反転させてアリアナの上に覆いかぶさると、フー、フー、とギリギリの理性で耐えているような余裕のない表情でアリアナを見下ろした。その野獣のような気配にアリアナは身の危険を感じながらも、それ以上の期待感が湧き上がり、それは快楽と似たような感覚をアリアナに与えた。
「…逃げるなら、今のうちだ。ここから先は、俺もいつまで優しくできるか分からない。キス以上のことが怖いなら、今のうちに逃げろ」
 なけなしの理性で警告するソヴァンに、アリアナは泣きたくなるほどの優しさを感じ取り、逃げるつもりはないと自らの意思を伝えるために腕を伸ばしてソヴァンの首に絡めた。
「逃げません…。私に夜伽を、教えてください」
 耳元で恥ずかしそうに囁かれた言葉に、ソヴァンはギュゥッと強くアリアナを抱きしめて「可愛すぎる」とうなじにキスを落とした。そして甘噛みを交えながら首や背中、肩にキスを落としていく。
「ひゃっ…んっ、ふっ、くすぐったい…」
 そしてキスをしながらソヴァンは、体をよじらせるアリアナのドレスを脱がせるために背中のホックを一つずつ丁寧に外し始めており、アリアナがどんどんと苦しさが無くなっていく解放感に気付いた頃には半分以上ホックが外されていた。
「え、ソヴァンさん…!」
 驚いて体を浮かせるとボロンとドレスから豊満な胸がこぼれ、胸の先の小さな突起が構ってくれと言わんばかりに主張していた。
「あ、うそ、やだ」
 動揺して腕で胸を隠すアリアナだが、ソヴァンはその恥ずかしがる姿に興奮し、手早くホックをすべて外すとドレスを脱がせる。そしてショーツ一枚になったアリアナを抱き上げると再び向かい合うように座らせた。月明かりに白く輝くアリアナの肌にほぅため息を吐き、ソヴァンはうっとりと見とれた。
「…綺麗だ」
「そんな…まじまじ見ないでください。恥ずかしいです…」
 胸をしっかりと腕で押さえて恥ずかしがるアリアナに、ソヴァンは優しく微笑んで「胸も見せて」とねだりながら押さえている腕を優しく胸から剥がした。少し力が入っていたが、それでも無理やり剥がしたとは言い難い力しか入っておらず、これは恥ずかしいが故のささやかな抵抗なのだと理解した。
「可愛い。…触るぞ」
 断りを入れてからソヴァンは乳房を優しく包み込むように触り、その柔らかさを堪能するように手を動かす。
「ん、くっ…っ」
 時折感じる所に触れられ、思わず声が漏れるアリアナはその羞恥心から声が出ないように自分の手を噛んでこらえ、うつむいた。それに気づいたソヴァンは優しく口から手を外させて代わりに自分の指を突っ込んだ。
「声、出してくないなら俺の指を噛んでいい。自分を傷つけないでくれ」
 その言葉にアリアナはフルフルと首を横に振ってできないことを伝えると、ソヴァンは困ったように笑う。
「傷をつけると…俺がロゼに怒られる」
 その言葉の後、ソヴァンはアリアナの胸に再び触れて優しく胸を揉みしだいていく。房を脇から真ん中に押し寄せるように触ったり、重さを堪能するように下から持ち上げてみたり、顔を寄せて谷間を舐めたりと手と口を巧みに使ってアリアナの熱を高めた。
 熱が高まってくるとキュンッと下もうずいてきて、ショーツにうっすらとしみが出来てくるようになっていた。それを知ってか知らずか、ソヴァンは仕上げと言わんばかりに胸の先端の突起を口にくわえて舌先でいじり始めた。
「ふぁっ…⁉ あっ、らめ…!」
 今まで声をこらえるために強くソヴァンの指を噛んでいたが、それでもびりっとする快楽に思わず欲情する声が出てしまい、その自分の声とは思えない甘い声に羞恥心が煽られた。
「何がダメなんだ? 俺には気持ちよさそうに見える。それに…ここ、こんなに濡れてる」
 ちょんっとアリアナの秘部をショーツの上から優しく触れると、濡れていることに今気づいたのか、カーッと首や耳まで真っ赤にしてソヴァンから目を背けた。
「次は、俺のに触ってくれないか? 俺も気持ちよくなりたい…」
 大きな手でアリアナの頬を包み込んで自分と目を合わせさせると、反対の手でアリアナの手をつかみ、服の上から欲望にたぎっているモノを触らせた。

しおりを挟む

処理中です...