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ナティアから意識をそらしたティオンは、片付けをしているアリアナの無防備な背中を見つけ、その背に向かって行くと、ギューッと抱きしめた。
「ねえねえ、アリアナちゃん。今日さ、俺達と一緒に寝ない? 仲良く川の字で寝ようよ」
「俺達が温めてあげる」
ティオンの行動を見て、ティタもアリアナから食器を受け取ってテーブルに置くと、前から抱き着いた。
「ひゃあぁ!? えっ、ちょっと二人とも何するんですか!」
「今日は夜中冷えるみたいだからさ。アリアナちゃん一人じゃ寒いと思って。ね、一緒に寝よ?」
アリアナの首筋に顎を置いて人懐っこい笑顔で言うものの、その中に若干の欲をにじませるティオンに、アリアナはその下心を敏感に感じ取ってやんわりとティオンの腕を解くと振り返った。
「いえ、お気持ちだけもらっておきますね。ロゼさんから買ってもらった寝具、とても温かいんです」
「さすがロゼさん。アリアナに対して過保護。でも俺達の寝具は残念ながらこの時期になると冷たくて寒い。俺達を助けると思って一緒に寝てくれないか?」
緩めた腕に再び力を入れて、今度はティタが後ろからアリアナを抱き締めた。
「というか、俺達もう我慢できないから今日はアリアナと一緒に寝るってもう決めてるんだよね。ロゼちゃんと寝るのはめっちゃ気持ちいいから好きだけど、アリアナちゃんと寝たらどれほど気持ちいいのか、試してみたいんだ。…大丈夫、優しくしてあげるから」
「こら、ティオン。下心丸見え。怖がらせたらロゼさんに怒られるぞ」
すでに興奮しているティオンの額をティタがぺチンと叩いて牽制すると、ティオンは唇を尖らせながらも怖がらせないためにアリアナから離れた。
「おい、お前ら。お嬢に手荒な真似をしたら、怪我が治り次第ぶっとばずぞ」
「ケガ人に何を言われても怖くないね。あと、ケガ人に配慮した料理を作ってあげたんだから、もっと感謝してよ」
ナティアが二人に挟まれているアリアナを見てそう言うも、ティオンにもっともなことを言い返されてそのまま沈黙してしまった。
「それで、アリアナは一緒に寝てくれる?」
「……嫌だ、と言ったらどうしますか?」
「えー! 嫌なの!? ネオとデュオとはエッチしてたし、ソヴァンも部屋に招くのに、僕達とはエッチしたくないの!?」
おずおずと自分の気持ちを言った直後、ティオンが信じられないと言わんばかりに叫び、それを聞いたナティアもびっくりしていた為、アリアナは慌ててティオンの口を塞いだ。
「きゃあぁぁぁ! 大きな声でそんな事を叫ばないでください! あれはしたくてしたわけじゃないですし、ソヴァンさんは添い寝をしてくれていただけです!」
「ま、したくてしたのか、無理やりされたのかなんてどうでもいいけど、嫌って言われるのは俺も楽しみにしていたからショックだな」
ティタは本気で傷ついたと言うように悲しそうな顔でアリアナに言うと、さすがのアリアナもなんだか悪いことをしているような気持になるが、今回はお仕置きではないため無理に付き合う必要はないと気持ちを持ち直した。
「ごめんなさい。でも、私は静かに寝ていたいんです」
「……じゃあ、俺達も添い寝させて? アリアナの嫌がることはしないから」
「んー、まあ嫌われたら元も子もないからね。今はまだ添い寝だけで我慢してあげる。だから、俺達と一緒に寝よ?」
しつこく食い下がってくる双子に、アリアナは眉尻を下げたが、きっとこの双子は諦めないだろうと諦めて困ったように笑いながらうなずいた。
「分かりました。添い寝だけですよ」
「ありがとう、アリアナ」
「やった~! 嬉しいよ、アリアナちゃん」
アリアナが了承した瞬間、ティタはホッとしたように笑い、ティオンは見ているこちらも嬉しくなるような笑顔で喜んだ。そしてその喜びのままアリアナを抱き上げると、走って自分たちの部屋へ駆けて行った。
「ねえねえ、アリアナちゃん。今日さ、俺達と一緒に寝ない? 仲良く川の字で寝ようよ」
「俺達が温めてあげる」
ティオンの行動を見て、ティタもアリアナから食器を受け取ってテーブルに置くと、前から抱き着いた。
「ひゃあぁ!? えっ、ちょっと二人とも何するんですか!」
「今日は夜中冷えるみたいだからさ。アリアナちゃん一人じゃ寒いと思って。ね、一緒に寝よ?」
アリアナの首筋に顎を置いて人懐っこい笑顔で言うものの、その中に若干の欲をにじませるティオンに、アリアナはその下心を敏感に感じ取ってやんわりとティオンの腕を解くと振り返った。
「いえ、お気持ちだけもらっておきますね。ロゼさんから買ってもらった寝具、とても温かいんです」
「さすがロゼさん。アリアナに対して過保護。でも俺達の寝具は残念ながらこの時期になると冷たくて寒い。俺達を助けると思って一緒に寝てくれないか?」
緩めた腕に再び力を入れて、今度はティタが後ろからアリアナを抱き締めた。
「というか、俺達もう我慢できないから今日はアリアナと一緒に寝るってもう決めてるんだよね。ロゼちゃんと寝るのはめっちゃ気持ちいいから好きだけど、アリアナちゃんと寝たらどれほど気持ちいいのか、試してみたいんだ。…大丈夫、優しくしてあげるから」
「こら、ティオン。下心丸見え。怖がらせたらロゼさんに怒られるぞ」
すでに興奮しているティオンの額をティタがぺチンと叩いて牽制すると、ティオンは唇を尖らせながらも怖がらせないためにアリアナから離れた。
「おい、お前ら。お嬢に手荒な真似をしたら、怪我が治り次第ぶっとばずぞ」
「ケガ人に何を言われても怖くないね。あと、ケガ人に配慮した料理を作ってあげたんだから、もっと感謝してよ」
ナティアが二人に挟まれているアリアナを見てそう言うも、ティオンにもっともなことを言い返されてそのまま沈黙してしまった。
「それで、アリアナは一緒に寝てくれる?」
「……嫌だ、と言ったらどうしますか?」
「えー! 嫌なの!? ネオとデュオとはエッチしてたし、ソヴァンも部屋に招くのに、僕達とはエッチしたくないの!?」
おずおずと自分の気持ちを言った直後、ティオンが信じられないと言わんばかりに叫び、それを聞いたナティアもびっくりしていた為、アリアナは慌ててティオンの口を塞いだ。
「きゃあぁぁぁ! 大きな声でそんな事を叫ばないでください! あれはしたくてしたわけじゃないですし、ソヴァンさんは添い寝をしてくれていただけです!」
「ま、したくてしたのか、無理やりされたのかなんてどうでもいいけど、嫌って言われるのは俺も楽しみにしていたからショックだな」
ティタは本気で傷ついたと言うように悲しそうな顔でアリアナに言うと、さすがのアリアナもなんだか悪いことをしているような気持になるが、今回はお仕置きではないため無理に付き合う必要はないと気持ちを持ち直した。
「ごめんなさい。でも、私は静かに寝ていたいんです」
「……じゃあ、俺達も添い寝させて? アリアナの嫌がることはしないから」
「んー、まあ嫌われたら元も子もないからね。今はまだ添い寝だけで我慢してあげる。だから、俺達と一緒に寝よ?」
しつこく食い下がってくる双子に、アリアナは眉尻を下げたが、きっとこの双子は諦めないだろうと諦めて困ったように笑いながらうなずいた。
「分かりました。添い寝だけですよ」
「ありがとう、アリアナ」
「やった~! 嬉しいよ、アリアナちゃん」
アリアナが了承した瞬間、ティタはホッとしたように笑い、ティオンは見ているこちらも嬉しくなるような笑顔で喜んだ。そしてその喜びのままアリアナを抱き上げると、走って自分たちの部屋へ駆けて行った。
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