レイリア~桃色のタンポポを探して~

おおともらくと

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第一 レイリアって……どこ?

車窓からの景色

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 僕が乗車したのは、十両編成の真ん中くらいの車両。車内を見渡したが、僕がいるこの車両には、やはり誰も乗っていないようだった。根拠はないが、他の車両にも誰も乗っていない気がした。
 車内のレイアウトは、真ん中が通路になっていて、その両脇に二人がけの座席が進行方向を向いて並んでいる。
 列車が動き始めると、僕は窓際の席に座った。大きく息を吸い込み、二、三秒止めた後にゆっくり吐き出す。それを三回くらい繰り返し、たかぶる心を静めた。
 遂に、レイリアへの旅が始まった。
 手にはレイリア行き特別急行の乗車券が握られている。自然と、僕は指先に力を込めていた。

 列車は夜空の下を、淡々と走り続けた。
 気のせいかもしれないが、窓の外の景色が、たまに父さんや母さんに連れられて乗る私鉄電車から見る景色とは違うように感じた。ただ、僕は昼間にしか私鉄電車に乗ったことがないので、本当に景色が違うのか、正確なことは分からない。単に夜だから、景色が違って見えるだけかもしれなかった。
 僕は妹の優奈のことを考えながら、流れ行く景色をただぼうっと眺めていた。景色といっても夜中なので、見えるのは建物から漏れる明かりくらいだったが、逆にそれが僕の心を落ち着かせてくれた。
 やがて列車が進むと、明かりの数は徐々に少なくなっていった。そして遂に、明かりは一つもなくなり、列車は真っ暗闇に包まれた。
 まるで、長いトンネルに入り込んだかのよう。
 トンネル?
 そうだ、気のせいではない。
 いつの間にか、列車は確かにトンネルの中を走っていた。
 おかしい。僕の記憶では、いつも乗る私鉄電車の路線上には、こんなに長いトンネルはなかったはず。
 つまり、このレイリア行きの特別急行は、私鉄電車とは全く別の線路を走っていることになる。
 ゾクッ。
 体中の毛が逆立ち、鳥肌が立った。
 一体、この列車はどこを走っているのだろう。
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