【完結】かなしい蝶と煌炎の獅子 〜不幸体質少年が史上最高の王に守られる話〜

倉橋 玲

文字の大きさ
33 / 147
第2章 魔導帝国の陰謀

城下町デート2

しおりを挟む
「ところで、なんでテディベアなんですか……?」
 あの店を出た後、もう一件行きたいところがあると言って歩き出した王についていきながら、少年はずっと感じていた疑問をぶつけてみた。別に少年はぬいぐるみが好きな訳ではないし、そんな話をしたこともないのだ。
 ちなみに件のテディベアは、少年では運ぶのが大変だろうという理由で、王が脇に抱えている。勿論少年は、まさか国王陛下に荷物持ちをさせる訳にはいかないと断ろうとしたのだが、例によってうまいこと丸め込まれてしまった。
「うん? ああ、何故も何も、贈り物といえばテディベアだろう?」
「そ、そういうものでしょうか……?」
 グランデル王国ではテディベアを大切にする文化でもあるのだろうか。そんなことを思いつつ首を傾げていると、そんな少年に王は不思議そうな顔をした。
「何を言っているのだ。お前もあのときそう言っていたではないか」
「……はい?」
 そんなことを言った覚えは全くない。一体いつの話をしているのだろうか。
 少しだけ困惑したような顔をした少年に、王は何を思ったのか、申し訳なさそうに眉尻を下げた。
「いや、本当はもっと大きなものを贈るべきだと判ってはいるのだが、急ぎで用意するとなると、あのサイズが限界だったのだ。満足いく大きさではないだろうが、私に寄せたデザイン故、勘弁しては貰えないか?」
「は、はぁ……」
 勘弁するも何も、少年は別にテディベアが好きな訳ではないし、大きさに対するこだわりもない。だが、やたらとサイズにこだわりを見せる王に、少しだけ思い出すことがあった。
 あれは、王に眼帯を買って貰ったときのことだっただろうか。そのときに、テディベアの話をしたような気がしなくもない。少年は興味のない事柄に対してはとことん胡乱な上、当時の王の言葉など右から左だったので、詳細な内容までは覚えていないが、そういえばそのときも大きなテディベアがどうのこうの言っていたのではなかったか。そして、その言葉に適当に相槌を打ったような覚えがあるような、ないような。
 曖昧な記憶はやはり曖昧なままだったが、王の台詞から察するに、多分当時の自分は適当に肯定の意でも示してしまったのだろう。正直に言えば、贈り物といえばテディベアだという意見も、大きいほど良いという話も、全く理解も同意もできなかったのだが、少なくともこの王は、それが最良だとして自分にあのテディベアを贈ってくれたのだ。それを思うと、どうにも否定の言葉は紡ぎにくかった。
「……もしかして、やはりこれでは気に喰わないか……?」
 少年が困惑した表情のままだったからか、王の表情がみるみる内に不安そうなものへと変わっていく。
「い、いえ、そんな。あの、ええと、……とても、素敵な贈り物を、ありがとうございます」
「本当に大丈夫か? 迷惑ならば、遠慮なく突き返してくれて構わんのだぞ?」
「迷惑だなんて、そんな。あの……、大きなテディベア、は、とても素敵で、嬉しい、です」
 慌ててそう言って微笑めば、王の表情が、ぱあっと明るくなる。
「そうか! 嬉しいか! それは良かった」
 余程嬉しかったのか、王はテディベアを持っていない方の腕を少年の腰に回すと、そのまま器用に彼を抱き上げてしまった。驚いた少年が咄嗟に王の首にしがみつけば、王の笑みがより一層深くなる。
「ああ、お前は本当に愛らしいなぁ」
「え、ええ、あの、お、降ろして、ください、」
 怖いやら畏れ多いやらで身体を強張らせた少年に、王が首を傾げる。
「私に抱かれるのは嫌か?」
「い、いえ、あの、嫌、ではないんです、けど……」
 嫌ではないが、落ち着かないのだ。そう思った少年だったが、悲しいことに王にその気持ちは伝わらなかったらしく、王はにこにこと機嫌の良さそうな微笑みを浮かべ、少年を降ろすことなく歩き出してしまった。
 そして案の定、王があまりにも楽しそうな表情でいるものだから、これ以上降ろしてくれと言い出せなくなってしまった少年は、大人しく王に抱かれたまま街を行くことになってしまうのだった。
 そんな状態で、どれほど歩いただろうか。軽くパニックになってしまっている少年にはどれだけの時間が経ったか判らなかったが、とにかく王はある店の前で歩みを止めて、そこでようやく少年を降ろした。
「ここにも用事があるのだが、立ち寄っても構わないか?」
「え、あ、はい」
 そんなこと、所詮は庶民にすぎない少年にいちいち確認を取る必要はないだろうに。しかし王は律儀なのか、少年が頷くのを確認してから、例によって少年の手を取って店の中へと入って行った。大きな手に手を握られてしまった少年は、拒絶することもできずに店に連れて行かれる形となってしまう。
 そうして足を踏み入れたのは、どうやら服飾が専門の店のようだった。ぬいぐるみを買った店とは違い、こちらはもっとシンプルな造りの店だ。しかしながら、並んでいる衣服の縫製はやはり丁寧で、この店もまた高級店であることが窺えた。
 前の店同様、快く迎えてくれた店主と二言三言話したあと、その店主から綺麗に装飾された包みを受け取った王は、笑顔でそれを少年に差し出した。
「……ええと……」
 さすがの少年も、二度目ともなれば多少の頭は働く。この状況は、先程と全く同じだ。つまり、もしかするとこれも、
「……僕に?」
 半信半疑でそう問えば、王は笑みを深めて頷いた。
「今月の分の誕生日プレゼントだ。受け取って欲しい」
「…………はい?」
 言われた意味が全く判らず、思わず訊き返してしまった。
「……ええと……? 今月……? いや、というか、誕生日プレゼントは、そのテディベアをさっき頂いたのですが……」
「うん? ああ、あれは先月の分の誕生日プレゼントだろう? これは今月の分だから、別物だ」
「…………えっと……」
 困惑する頭で、それでも懸命に考えてから、少年なりの結論を出す。
「……グランデル王国では、毎月誕生日を祝うものなんですか?」
「いいや? そんな習慣は、この国どころかこの大陸では聞かないな。キョウヤの国ではそうだったのか?」
「え、いえ、違いますが」
 少年の返答に、王は心底不思議だというような表情を浮かべた。これではまるで少年の頭がおかしいかのようだが、おかしいのは絶対に国王の方である。
「ええと、毎月祝う慣習はないのに、なんで先月のプレゼントと今月のプレゼントなんですか?」
 その問いにも、やはり王は不思議そうな顔をした。
「何故も何も、冬生まれらしいということ以外、正確な誕生日は判らないと言ったのはお前ではないか」
 いやまあ、言った。確かに言ったのだが、だからなんだと言うのだろうか。
 どうにもこの王の言おうとしていることが理解できない。もしかして、自分の頭が悪すぎるせいなのか。そうかもしれない。
 そんな少年の困惑が伝わったのだろうか。何度か瞬きをした王は、少年の頭を撫でてからそのつむじをにキスをした。
「すまない、私の言い方が悪かったか。最初はな、誕生日が判らんのならば、冬の間毎日お前の誕生を祝えばどれかしらは当たっているだろうと、そういう発想でいたのだ。だが、この名案をレクシィに言ったところ、そんなことをしては、される側のキョウヤが恐縮しきってしまって可哀相だろうと怒られてな。何度かに及ぶ問答の末、毎月祝うに留めるということで手打ちにしたのだ」
(う、うわ……)
 つまり、ロンター宰相の働きがなければ、少年は冬の間は毎日毎日贈り物を贈られるはめになっていたということである。それは想像もしたくない。
(宰相様……本当にありがとうございます……)
 ここに居ないレクシリアに深い感謝の気持ちを抱きながら、少年は胸の内でほっと息をついた。本音を言えば毎月というのもやめて貰いたかったが、レクシリアとの問答を経た上でこれということは、もうこれ以上妥協はできないということなのだろう。
「受け取って貰えるか?」
 笑顔で差し出される包みに、少年は覚悟を決めた。
「……はい、ありがとうございます」
 別に、嫌な訳ではない。これは本当だ。ただ、誕生を呪われたことこそあれど、祝われたことなどなかったから、どう反応して良いのか判らないのだ。喜ぶべきなのかもしれないけれど、自分の誕生など祝福されるべきものではないから、それはそれで後ろめたい。だからといって王の気持ちを拒絶する訳にもいかず、結局少年は、随分と下手くそな笑顔のような何かを浮かべながら、謝礼の言葉を吐き出すことしかできなかった。
「お前に気に入って貰えたら良いのだが。テディベアと違って確実に喜ばれるかどうかも判らぬ上、こういうものは何が最良か判らぬから難しいな」
 王はやはりテディベアに絶対的な信頼を置いているらしいが、テディベアは確実に喜ばれる贈り物ではない、と少年は思った。
「開けてみてはくれんか? 気に喰わないなら別のものを用意する」
「え、あ、はい……」
 こんな店内の、しかも贈り主と店主が見ている前で、気に入らないなどといった発言などできる訳がないのだが、王はどうしても今すぐにこの包装の中身を見て貰いたいようである。
 仕方なく少年が包みを開ければ、そこには鈍い草色の生地が入っていた。そっと手に取ってみると、そこそこ厚手のそれは、思った以上に柔らかだった。
「良ければ広げて見てくれ」
 王に言われ、手触りの良い布を広げてみる。そして、広げたそれに、少年は少しだけ驚いたように目を開いた。
「……これ、」
 少年が王から贈られたのは、獅子をモチーフにした刺繍が施されたマフラーだったのだ。
「通常のものよりもかなり丈を長くするよう注文したのだが、それだけあれば使いやすいか?」
「え、っと……」
 一瞬言われた意味が判らなかった少年だが、すぐに、首元を隠すのに十分かという意味だと悟る。心の内を見透かすことが得意な王のことだ。きっと、少年が首元を露出することを特に嫌っていることくらいは気づいていたのだろう。確かにこのマフラーは、今まで見てきたマフラーと比べると遥かに丈が長い。ということは、普通に作られるような商品ではないということではないだろうか。
「……これ、もしかして、特注、とかですか……?」
 恐る恐るといった風に尋ねた少年に、王が笑顔で頷く。
「ちなみに、刺繍は私をイメージして職人がデザインしたものだ。デザインだけならばお前に任せても良かったのだが……。ああ、ほら、デザインはお前が得意とするところだろう? だが、それではサプライズにはならんからな」
 なんだか王が色々と言っているが、特注品だということに顔を青くしてしまった可哀相な少年の耳には入っていない。
「そ、そんな、僕にそんな、高いのは、あの、」
 ただでさえ、一点物のテディベアを貰ってしまった後なのだ。これ以上高価な物を貰ってしまうと、本当に罪悪感で身動きが取れなくなってしまいそうだった。
「気に入らんか?」
「いえ、気に入らないとか、そういう訳じゃなくて、あの……、」
「……そうか。お前が欲しくないのであれば、残念だがこの品は処分することにするか……」
「ええ!? しょ、処分しちゃうんですか……!?」
 こんな高価そうなものを処分してしまうなんて、それは駄目だ。何よりも、この品はとても美しい一品である。こんな美しい品を捨ててしまうなんて、それは許容し難かった。
「お前に贈るために用意させた品だからな。お前がいらないと言うのであれば、処分するしかあるまいよ」
 いやいや他にも用途があるだろう、と思った少年だったが、王がそう言うからにはきっと本気なのだ。お金持ちの考えることは理解できないが、このマフラーが処分されてしまうのはあまりにもあまりである。
 何度か口をぱくぱくとさせた後、少年は諦めたように肩を落としてから、マフラーをそっと胸に引き寄せた。
「…………あの、ありがたく、頂きます……」
「おお、そうか! 貰ってくれるか! いや、しかし貰って嬉しくないものを無理矢理渡そうとは思わないのだ。何か気に入らない点があるのならば、より改善した品を用意させよう。どうだ?」
「いえ、僕には十分すぎるほど素敵なものだと思います。本当に、嬉しいですから」
 このマフラーを処分された上で新しい品を用意されるなど、たまったものではない。そんなことをされてしまったら、少年は今度こそ罪の意識で吐いてしまいそうだ。
 実際、このマフラーは素敵だと思うし、正直テディベアよりも嬉しい。それに、こうなったらもう貰うしかないのだろうと、少年は改めて覚悟を決めた。
「ありがとうございます。あの、大切に、します」
 マフラーを握る手に少しだけ力を込めてそう言えば、王は本当に幸せそうに微笑んだ。
「ああ、お前に喜んで貰えて嬉しいよ」
 そう言った王が、今度は店主の方を向く。そして王は、店主に向かって軽く頭を下げた。
「職人が丹精込めて作ったものに対し処分などという言葉を使ったこと、深く謝罪する。すまなかった」
「いえいえ、どうか頭をお上げください陛下。陛下が恋人様の不安を取り除こうと、敢えてそのような言葉選びをしようとしたことくらい、心得ております。それに陛下のことです。処分と言っても、大方ロンター宰相閣下にお譲りする、ということだったのではないですか?」
「これは参ったな。そこまで悟られていたか」
 そう言って笑った王に、店主も穏やかな笑みを返す。
「え、あの、……それじゃあ、捨てちゃうわけじゃ、なかったんですか……?」
 驚きを隠せない少年に微笑みかけたのは、店主だった。
「はい。ロステアール王陛下がそのようなことをされる筈がございません。陛下は誰よりも民を想い、その日々を民のために使ってくださっている素晴らしいお方なのです。その陛下が、民である我々の作ったものをないがしろにすることなど、有り得ません」
「は、はあ……」
 やはり、この国王は少年が思っているよりもずっと国民たちに信頼されているようだ。少年が住んでいる金の国の王も、どちらかというと民からの信頼が厚い方だと思うが、それでもこの王のように手放しで賞賛されることはないし、幼い王を良くは思っていないのだろう話を聞く機会もある。だが、この王は違う。少なくとも、少年がこの国に来てから出会った人たちは、皆例外なく王を讃え、崇めているように見えた。例外がいるとしたら、グレイくらいではないだろうか。尤も、そのグレイもこの王を悪く思っているようではなかったが。
「いや、そう褒めないでくれ。恥ずかしいではないか」
 王はそう言って笑ったが、店主の方はまだ賞賛し足りないのか、尚も王を讃える言葉を紡ぎ続ける。そんな店主に丁寧に応えてから、王は品物に対する礼を述べて、再び少年を抱き上げた。そして、案の定驚いて変な声を上げた少年を気にすることもなく、にこにこと微笑んで店の外に出る。
「さて、これで用事も済んだことだし、今度こそ本格的にデートを楽しむとするか」
「え、ええ、と……」
 もう十分デートらしきことはした気がするのだが、まだ何処かへ行く気なのかこの王は。
「あの、でも、そろそろ戻らないと、お仕事が……」
 のんびり歩いていたせいか、城下に降りたときと比べると日が傾いている。出掛けのグレイの怒鳴り声から察するに、王にはまだまだ仕事が残っている筈だ。
「まあ、仕事があるにはあるのだが、それよりも私はお前とデートがしたいし、何より我が国の臣下は皆優秀だからなぁ。私のようなポンコツがおらずとも、十分執務は回るのだ」
 国王にあるまじき発言をしてのける王に、少年がどう応えるべきかと困ってしまったときだった。
「お言葉ですが陛下。国には国の面子というものがございます。心底からどうしようもないポンコツ王だとて、せめて玉座で飾り物になるくらいの役には立てましょう」
 突然背後から掛けられた刺々しい声に驚いた少年がそちらを見れば、美しい顔に引き攣った笑みを浮かべて立っていたのは、グランデル王国宰相のレクシリアであった。
「なんだレクシィ、随分と早い迎えではないか」
 明らかに不満そうな声でそう言った王に、レクシリアが更に笑みを引き攣らせる。
「国王陛下におかれましては恋人様と仲睦まじく市井を探索していらっしゃるご様子、何よりなことと存じます。しかしながら、恋人様とのお時間をお邪魔することになろうとも、先程なんの前触れもなくいらっしゃった国賓をこれ以上お待たせする訳にはいかないと考え、誠に勝手ながらお迎えに上がらせて頂いた次第にございます。無論、陛下のささやかな幸福のときをお邪魔するのは大変忍びないと判ってはおりますが、国賓をないがしろにする訳にもいきません。これでもでき得る限り陛下のご意向に添えますようにと、贈り物を渡し終えるまでお待ち申し上げた訳ですので、ここはどうか、私の気持ちを汲むと思ってご帰城頂けないでしょうか」
 そう言って深々と頭を下げたレクシリアに対し、王が、ふむと頷く。
「予定にないてめぇの客の来訪にこっちは困ってるんだ。国賓クラスの客を招いているなら事前に言え。その上その国賓を待たせてほいほい遊び歩いてんじゃねぇぞこのクソ王が。判ったら今すぐ帰れ。……直訳するならばこんなところか?」
「私が思っていた以上に深くご理解頂けましたようで、結構でございます」
 にこりと微笑んだレクシリアだったが、相変わらず頬の端が引き攣っているように見える。これはかなりご立腹のようだ。
 そんな彼を見てもなんとも思わないのか、王はにこやかな表情を保っているが、少年の方はそうはいかない。やはり怒らせてしまったと青褪めて、思わず手元にあったマフラーをぎゅっと握れば、それに気づいた王が頬にキスを落としてきた。
「怯えなくとも良い。レクシィが怒っているのはお前ではなく私だ。レクシィもそうピリピリするな。キョウヤが怯える」
 王の言葉にレクシリアの額に青筋が浮いたように見えたが、次の瞬間には跡形もなく消え、深呼吸の後、彼は常と変らぬ微笑みを浮かべることに成功した。優秀な臣下である。
「しかし、そうか。国賓となると確かに、急ぎ戻らねばなるまい。……すまないキョウヤ。名残惜しいが、デートはここまでのようだ。結局大したことはできなかったが、許して貰えるだろうか」
「あ、は、はい」
 許すも何も、国王と共にいる居心地の悪さから解放され、更に王が大人しく執務に戻ってくれると言うのなら、少年にとっても臣下にとっても万々歳である。現状においてこれ以上のことはないだろう。
 良いから早く帰って仕事をしてくれという気持ちを込めてぶんぶんと首を縦に振れば、王は少しほっとしたような表情を浮かべて、また少年の頬にキスをしてきた。
「っ、」
 だから、こういうことを人前でするのはやめて欲しいのに。
 そう思うのだが、やはり言い出すことができない。結局満足に文句を言うこともできないまま、王に抱かれた少年は、再び王宮へと連れて行かれるのであった。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない

タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。 対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? 騎士×妖精

龍の無垢、狼の執心~跡取り美少年は侠客の愛を知らない〜

中岡 始
BL
「辰巳会の次期跡取りは、俺の息子――辰巳悠真や」 大阪を拠点とする巨大極道組織・辰巳会。その跡取りとして名を告げられたのは、一見するとただの天然ボンボンにしか見えない、超絶美貌の若き御曹司だった。 しかも、現役大学生である。 「え、あの子で大丈夫なんか……?」 幹部たちの不安をよそに、悠真は「ふわふわ天然」な言動を繰り返しながらも、確実に辰巳会を掌握していく。 ――誰もが気づかないうちに。 専属護衛として選ばれたのは、寡黙な武闘派No.1・久我陣。 「命に代えても、お守りします」 そう誓った陣だったが、悠真の"ただの跡取り"とは思えない鋭さに次第に気づき始める。 そして辰巳会の跡目争いが激化する中、敵対組織・六波羅会が悠真の命を狙い、抗争の火種が燻り始める―― 「僕、舐められるの得意やねん」 敵の思惑をすべて見透かし、逆に追い詰める悠真の冷徹な手腕。 その圧倒的な"跡取り"としての覚醒を、誰よりも近くで見届けた陣は、次第に自分の心が揺れ動くのを感じていた。 それは忠誠か、それとも―― そして、悠真自身もまた「陣の存在が自分にとって何なのか」を考え始める。 「僕、陣さんおらんと困る。それって、好きってことちゃう?」 最強の天然跡取り × 一途な忠誠心を貫く武闘派護衛。 極道の世界で交差する、戦いと策謀、そして"特別"な感情。 これは、跡取りが"覚醒"し、そして"恋を知る"物語。

【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】

古森きり
BL
【書籍化決定しました!】 詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります! たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました! アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。 政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。 男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。 自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。 行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。 冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。 カクヨムに書き溜め。 小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。

処理中です...