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二章 逃亡生活
036 迷宮攻略開始
勇者パーティに追われることとなったシモンは、相棒のプックと共に迷宮に向かった。入口では、わざと書類にシモンの名前と目的を記入して証拠作り。
これで自殺しに向かったと思われるはずだ。でも、門番には死ぬほど止められた。心中すると思われたっぽい。それでも振り切って迷宮に入った2人は早足で進み、人気がなくなると作戦会議だ。
「いいか? プーシー4号……勇者パーティは連射できる銃はサブマシンガンとか言ってたか……」
「プーシー4号でええでっしゃろ!?」
シモン的には、勇者パーティが盛り上がって喋っていた時に出たサブマシンガンって名前のほうがカッコイイから使いたいのに、プックが許してくれそうにないな。
「4号は俺の許可無く使うな」
「なんででんのん?」
「まだ完全に直ってないからだ。迷宮ボスまでは極力温存しておきたい。俺も極力連射は使わない予定だ。いざって時に使えないんじゃ困るからな」
「そういうことでっか。でも、そうなるとあーしは何で戦うんや? 金槌かいな??」
「プックにはリボルバーを渡しておく」
「プーシー1号や!!」
やはりシモンは勇者パーティの名前を使いたい模様。プックは怒鳴りながら回転式拳銃を奪い取った。
「これやと当たらへんかもしれへんねんな~」
「念の為に持たせるだけだ。モンスターは全部俺が倒すから、出番もないと思っておけ」
「それやとあーしの立つ瀬がないわ~」
「いいんだよ。俺はスポンサー、プックは鍛冶屋。持ちつ持たれつだ」
「しゃあない。スポンサー様の言う通りしますわ」
「ま、もしも命の危険がある場合は、4号も迷わず使っていいからな? あ、あと、パーティ申請しなくちゃ」
話も付いてパーティ申請もしたら、シモン&プックは迷宮攻略を正式に開始する。
とりあえず地下1階は、まだ冒険者がけっこういるので、シモンは弓を肩に担いだまま半自動式拳銃を使ってモンスターをヘッドショット。全て一発で倒して進む。
地下2階も中程まで進むと、シモンは弓と矢は収納バッグに入れて、肩にアサルトライフルを担いだ。
「ここからが本番だ。絶対に俺の指示を守れ。いいな?」
「ずっと守ってますがな~」
「これまでよりも緊張を持ってだ。ここから罠があるんだ。モンスターが後ろから現れる場合もあるぞ。できたら、後ろには注意しておいてくれ」
「そういうことでっか……注意しますわ」
今までは迷宮でも安全な場所しか歩いていなかったと察したプックも、気を引き締めてシモンの後に続くのであった……
「ちょっとストップ」
しばらくするとシモンはプックを待機させて、キョロキョロと床や壁を見渡している。
「罠でっか?」
「ああ……アレか?」
シモンは床に向けて拳銃を撃つと、壁から弓矢が飛び出して逆側に突き刺さった。
「ようわかりまんな~」
「まぁ……経験でな」
「経験? スキルとかじゃないんでっか?」
「俺のスキル、教えてやっただろ」
「あっ!?」
シモンのスキルはみっつだけ。罠を発見したり解除したりなんてできないことは、プックもいま思い出した。
「蒼き群雄にいた時は、誰がやってたん?」
「俺が……」
「なんでや? 経験を頼るより、そういう人がいたほうがいいやろ??」
「だからクビになった……」
「うっ……ゴメンな。経験だけで罠を切り抜けられるシモンはんも凄いでっせ。元気出しいや~」
シモンが暗い顔をするのでプックは元気付けていたけど、余計なことも聞いてしまった。
「それ、ストーカーと言うんちゃうか……」
どうして新メンバーのことを知っているかを聞かれて、シモンはつけたことがあると言ってしまったのだ。
「いや、あの頃は俺のほうが優秀だと思っていたから……わかるだろ。この気持ち??」
「わからんでもないけど、ストーカーはやりすぎやで?」
喋っていてもシモンは辺りを警戒して進み、モンスターがいたら全て一発で倒す。
「へ~。新メンバーはアサシンやったんかいな」
「ああ。その時はわからなかったけど、冒険者新聞に載ってた。罠なんか俺より早く気付いてすぐに解除してやがんだ。その上、ナイフ二刀流で華麗に戦うんだぞ? なんで俺がアサシンじゃないのかと思ったわ!」
「プププ。嫉妬に駆られとるな~。でも、いまのシモンはんを見たら、蒼き群雄もシモンはんを手放したことは失敗したと思うんちゃう?」
「そうか~??」
プックが褒めてくれても、シモンは自信がない。
「絶対思うわ! 今までのモンスター、全部一発でっせ! さっきなんか、喋りながら5匹撃ち殺したやろ! これ、絶対1人の攻略速度ちゃうやろ!?」
「あぁ~……うん。めちゃくちゃ速いな……俺、どうなってんの??」
「あーしが聞いてるんや~~~!!」
シモン、銃を手に入れてから、異常な強さ。それに気付いていないので、プックはイライラして褒める。ただ、ずっと怒鳴られているから、一切褒められている気がしないシモンであったとさ。
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