銃の知識ゼロの世界で弾丸補充スキルを授かった冒険者、Bランクパーティにクビにされる~銃を手に入れてから狙撃無双で英雄と呼ばれる件~

ma-no

文字の大きさ
66 / 150
二章 逃亡生活

066 歓迎の宴


「いてっ!」
「昨夜はお楽しみでしたね~?」

 コルネーリア女王と話し込んだ翌日、シモンはプックに頭を殴られて飛び起きた。プックは夜遅くまで待っていたのに、シモンが幸せそうな顔で寝ていたのが腹立たしかったらしい。

「……お楽しみって?」
「女王様の寝室で何をしてたんや~? エルフたちもゴニョゴニョやってたで~??」
「はあ? なに勘違いしてやがんだ。てか、俺、女王様に手を出したとか言われてるの?」
「せや。事実なんか??」
「ないないないない!」
「その焦りようが怪しい……」

 シモンは単純に、コルネーリア女王と事をしていたらエルフたちから恨まれそうだと思っただけ。何もなかったと訴えたけど、プックは信じられないみたいだ。

「じゃあ、何をやってたんや?」
「勇者パーティの話をしてたんだよ。この階層で大暴れらしいぞ。城も壊したって」
「ホンマかいな……アイツら、何やってんねん……」

 勇者パーティの話をしたら、プックも怒りが吹き飛んで顔を青くした。

「というわけでプック。明日には疎開者がここを離れるから、念のため一緒に向かってくれ」
「はい? あーしだけ??」
「ああ。俺はちょっとやることあるからここに残る。もしも俺に何かあったら、女王様の私兵が五層に送り届けてくれるから心配するな」

 しかし、再びプックは怒り爆発だ。

「はあ!? またあーしを置いて行こうとしとんのか!?」
「いや、今回はいてもやることないし……」
「そんなこと言ってるんちゃう! あーしとシモンはんは仲間やろ! 五層を立つ時にはもう死ぬ覚悟はできとる! 何いまさらカッコつけとんのや!!」
「別にカッコつけてないけど……死ぬつもりもないし……」

 プックに胸倉を掴まれて怒鳴られたシモンはシドロモドロ。それがさらに怒りを誘って、プックが落ち着いたのは10分後だ。

「な~んや。充分勝ち目あるやないか」
「だから死ぬつもりないって言っただろ」
「それなら先にそう言いなはれや」
「する前に胸倉掴んだのはどこのどいつだ?」
「まぁその件はええやん。あーしも残るな」
「まず、謝れ」

 プックもやっと謝罪したので、村に残ることは決定。勇者パーティが来ると聞いたのに、いつも通り鍛冶仕事に勤しむのであった。


 翌日からは予定通り、疎開していたエルフは別の疎開地に旅立つ。勇者パーティは王都から真っ直ぐ来ると予想しているから、見付からない方角に向かうみたいだ。
 元々大所帯になってしまっていたから、さすがにこの人数を受け入れる場所はないので、約半数の大人の女性と男性だけが残ることになっている。シモンは「エルフの大人って何歳からなんだろ?」とか考えてました。

 シモンは再疎開が始まってからは、ユーチェと一緒に村の近辺を案内してもらっている。ユーチェはこんな危機的状況なのに、デート気分でいるからシモンは邪険にしてるけど。

 再疎開から3日が経つと、村では歓迎の準備。勇者パーティはすでに怒り心頭なので、少しでも怒りを収めようという作戦のようだ。
 勇者パーティの相手をするのは、100人もの独身女性。コルネーリア女王みずから頭を下げてお願いしたから、エルフ族を守るためならばと引き受けてくれたのだ。シモンは年齢を聞いて驚いていました。

 疎開者が旅立ち、全ての準備が整ってから王都に作戦の開始を告げると、どうやったのかわからないが、勇者パーティは翌日のお昼頃に到着した。

「ハッ……言い心掛けじゃねぇか」

 大勢の見目麗しいエルフに出迎えられた勇者パーティは、怪しむよりも浮かれ気味。歓迎の会場に移動する時には、エルフから勇者パーティの両脇について接待しているから、セクハラし放題ってのも好評価みたいだ。
 会場は村にある建物で一番立派な建物。勇者パーティが登場すると黄色い声援で出迎え、席に案内する。

 それと同時に演奏が始まり、エルフたちが壇上で踊り出した。

「わははは。余は満足じゃ。他の種族もこれぐらいやってくれたら、殺されることもなかったのにな~」
「「「「ギャハハハハ」」」」

 勇者パーティは大満足。ただし漏れた言葉が物騒だったで、周りのエルフに緊張が走る。しかし、そんな顔をすると勇者パーティは暴れるかもしれないので、必死に感情を押し殺して接待する。

「おっと。そうだ。ここに女王がいるんだろ? どこにいるんだ??」

 飲めや歌えの歓待を受けていた勇者ユウキは、宴の開始から2時間後ぐらいに女王の存在を思い出した。

「女王様は別の場所で待機中どす」
「ああ? 国のトップが挨拶もなしとは、俺たちもナメられたもんだな~」
「めっそうも御座らしまへん。私共は前菜。女王様の美貌はそれはそれはこの世の物とは思えへんほどの美しさやさかい、それを見てまうと前菜は一気に味が無くなってまうさかいの配慮どす。今日は私共がお相手すること堪忍しとぉくれやす」
「そんなに美人なのか……確かに先に見るのはもったいないかもな。明日と言わず、こいつら全員グチャグチャにしてからでもいっか。お前らはどう思う?」

 ユウキが確認すると、仲間は全員オッケー。美人のエルフがこんなにいるから、いまはこの時間を楽しみたいと反対意見は出なかった。


 歓迎の宴は3時間を経過。勇者パーティはエルフに酒を飲まされまくってベロベロだ。

「さぁ~て。そろそろお楽しみの時間と行きますか~。ゲヘヘ……」

 ただし、これだけは忘れてない模様。勇者パーティーはゲスイ顔で体を揺らし、好みの女性を探していた。

「あ~……ちょっと飲み過ぎたか。眠い……」
「俺も……」

 しかし、勇者パーティはバタバタと倒れておやすみ。深い眠りに落ちた。

「もう大丈夫そうやね。今日はここまで。お疲れやす」
「「「「「お疲やす~」」」」」

 その勇者パーティーを何度か揺らして確認したエルフたちは、片付けをして撤収するのであった……
感想 0

あなたにおすすめの小説

ポテチ ポリポリ ダイエット それでも痩せちゃった

ma-no
エッセイ・ノンフィクション
 この話は、筆者が毎夜、寝る前にボテチを食べながらもダイエットを成功させた話である。  まだ目標体重には届いていませんが、予想より早く体重が減っていっているので調子に乗って、その方法を書き記しています。  お腹ぽっこり大賞……もとい! 「第2回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしています。  是非ともあなたの一票を、お願い致します。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった

仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。 そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?

忍チューバー 竹島奪還!!……する気はなかったんです~

ma-no
キャラ文芸
 某有名動画サイトで100億ビューを達成した忍チューバーこと田中半荘が漂流生活の末、行き着いた島は日本の島ではあるが、韓国が実効支配している「竹島」。  日本人がそんな島に漂着したからには騒動勃発。両国の軍隊、政治家を……いや、世界中のファンを巻き込んだ騒動となるのだ。  どうする忍チューバ―? 生きて日本に帰れるのか!? 注 この物語は、コメディーでフィクションでファンタジーです。登場する人物、団体、名称、歴史等は架空であり、実在のものとは関係ありません。  ですので、歴史認識に関する質問、意見等には一切お答えしませんのであしからず。 ❓第3回キャラ文芸大賞にエントリーしました❓ よろしければ一票を入れてください! よろしくお願いします。

お兄ちゃんの前世は猫である。その秘密を知っている私は……

ma-no
キャラ文芸
 お兄ちゃんの前世が猫のせいで、私の生まれた家はハチャメチャ。鳴くわ走り回るわ引っ掻くわ……  このままでは立派な人間になれないと妹の私が奮闘するんだけど、私は私で前世の知識があるから問題を起こしてしまうんだよね~。  この物語は、私が体験した日々を綴る物語だ。 ☆アルファポリス、小説家になろう、カクヨムで連載中です。  この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。  1日おきに1話更新中です。

男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺

マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。 その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。 彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。 そして....彼の身体は大丈夫なのか!?

第2の人生は、『男』が希少種の世界で

赤金武蔵
ファンタジー
 日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。  あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。  ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。  しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』