86 / 150
三章 パーティ活動
086 プーシーユーの迷宮攻略
大勢のエルフに見送られたというか、怒れるユドークスから逃げるために迷宮に入ったプーシーユー。
ここは初めて来たので、シモンはショットガンを握って先頭を慎重に歩く。次は地図を持ったプック。最後尾に半自動式拳銃を握ったユーチェを置いて、バックアタックも警戒している。
いちおうシモンも地図は頭の中に入れているが、念の為プックに見てもらっているのだ。ただ、プックはナビゲートなんかしたことがないので不安そう。
ユーチェは粗忽者だから、バックアタックに気付かなかったり自分から罠に嵌まらないかと、シモンとプックは不安だ。
その不安は、地下1階をクリアーしたら払拭。モンスターの種類は入口の迷宮とさほど変わらないから、余裕で対応できているからだ。
地下2階も苦戦することはない。ショットガンを2、3回撃てばほとんど倒れて、ユーチェの出番も少ないから。プックもナビゲートに専念できるから慣れて来たみたいだ。
そうして地下3階も楽々進んでいたら、特に急いでいなかったのに、夜に着くだろうと思っていた安全地帯に着いてしまった。
「はやっ。腹のこの感じだと、まだ夕方にもなってないんちゃう?」
「だな。ま、無理して急ぐ必要もないんだから、ここで野営にしておこう」
「あんまり疲れてへんし、腕によりをかけて作らせてもらうどす~」
場所は予定通りなので、プーシユーはここで野営。プックは銃の整備をし、シモンはテントの設営。ユーチェは料理と各々に分かれて動く。
設営が終わるとシモンは使った弾倉の補充に回り、料理ができたら全員でいただきます。食事も銃の整備も終わったら、濡らした布で体を拭いて就寝だ。
「シモンさ~ん。覗かへんの~?」
「テント開けんなや!」
「早く寝ろ!」
その前にユーチェの色仕掛けがあったけど……
「ここからだ。冒険者ギルドの情報だと、モンスターのレベルが一気に上がるぞ」
翌日、地下4階に下りる前に、シモンは皆の気を引き締める。ユーチェはアサルトライフルに武器を変え、プックもサブマシンガンの出番だとニヤリと笑う。
シモンはアサルトライフルとショットガンを肩からぶら下げての二刀流。プラス、罠対策の半自動式拳銃を加えた三刀流で忙しそうだ。
「ん~……7号、効きが悪くなって来たな~」
地下4階は大型のモンスターが増え、さらに群れで出現するので、シモンはショットガンの5発を撃ち切ったらアサルトライフルを使って倒していた。
「まだこのままでええんちゃう? スキルレベルを優先しいや」
「そうどす。シモンさんが本気出したら、ウチらの出番ありゃしまへんで」
そのおかげでプックとユーチェも撃てる。シモンはヘッドショットで一発だから、よっぽど多い群れじゃない限り、通路から飛び出た瞬間に終わるもん。
シモン的には弾倉の補充が面倒だから本気を出したいけど、多数決で負けているから渋々従う。それからもパーティで協力してモンスターを倒していたら、苦手なゴーレムの群れが現れた。
「3匹か~……」
「こりゃシモンはんに任せるしかないわ」
「え? この武器があったら倒せるんちゃいますのん??」
「それが鉱物には効きが悪いねんな~」
「じゃあ、どうやって……」
「いってくる。バックアタックだけ気を付けておいてくれ」
プックの台詞にユーチェが首を傾げているのに、シモンは半自動式拳銃だけを持って走り回る。その10分後には、答え合わせだ。
「ゴーレムさん。かわいそう……」
「壊れたオモチャみたいやもんな~」
ゴーレムは全て、足関節に弾丸を詰められて無力化。腕をクルクル回しているだけの姿になったから、ユーチェもプックも哀れんでるよ。
「1匹倒れてるけど、倒してみるか?」
「もうええわ。トドメ刺す気も起きへんわ」
「かわいそうやからやめたげて~」
プックの鍛冶技術なら解体できるはずだけど、哀れ過ぎて拒否。ユーチェが訴えているのにシモンは試しにショットガンで5発撃っていたから、「鬼か!」と2人にツッコまれたのであったとさ。
ショットガンの実験はゴーレムに効いているかわからず仕舞。軽く傷が付いただけなので、ダメージは低いと予想して先に進む。
ここからもできるだけショットガンを使ってプックとユーチェの出番を作り、シモンが後処理をすればモンスターは近付くこともできずに撃沈。
今日も予定より早く進んで、地下4階の後半にある安全地帯にて野営だ。
「けっこう使ったな~……」
「しゃあないやろ。モンスター強いんやから」
「速いのもいたんどすよ? そりゃ外しますわ」
下に行くほど弾倉の補充が増えるのだから、シモンはなんだか納得いかない顔。プックとユーチェは、「お前の命中率がおかしい」って顔をしてるよ。
「明日は無理したら、ボス前の安全地帯に届きそうだけど、どうする? 2回に分けるか??」
シモンはその顔には負けず、地図を広げて作戦会議。2人も真面目に考えて答えを出す。
「早いにこしたことないやろ」
「そうでんな。そこまで疲れてへんし」
「地下5階はシモンはんに本気を出してもらえば、もっと疲れへんで」
「弾数も減らせるから、補充の疲れも減らせますどすね」
「じゃあ、明日は一気に抜けてしまおう」
全員一致で地下5階攻略の方法は決定。明日に備えて疲れを取るプーシーユーであった。
あなたにおすすめの小説
ポテチ ポリポリ ダイエット それでも痩せちゃった
ma-no
エッセイ・ノンフィクション
この話は、筆者が毎夜、寝る前にボテチを食べながらもダイエットを成功させた話である。
まだ目標体重には届いていませんが、予想より早く体重が減っていっているので調子に乗って、その方法を書き記しています。
お腹ぽっこり大賞……もとい!
「第2回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしています。
是非ともあなたの一票を、お願い致します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
忍チューバー 竹島奪還!!……する気はなかったんです~
ma-no
キャラ文芸
某有名動画サイトで100億ビューを達成した忍チューバーこと田中半荘が漂流生活の末、行き着いた島は日本の島ではあるが、韓国が実効支配している「竹島」。
日本人がそんな島に漂着したからには騒動勃発。両国の軍隊、政治家を……いや、世界中のファンを巻き込んだ騒動となるのだ。
どうする忍チューバ―? 生きて日本に帰れるのか!?
注 この物語は、コメディーでフィクションでファンタジーです。登場する人物、団体、名称、歴史等は架空であり、実在のものとは関係ありません。
ですので、歴史認識に関する質問、意見等には一切お答えしませんのであしからず。
❓第3回キャラ文芸大賞にエントリーしました❓
よろしければ一票を入れてください!
よろしくお願いします。
お兄ちゃんの前世は猫である。その秘密を知っている私は……
ma-no
キャラ文芸
お兄ちゃんの前世が猫のせいで、私の生まれた家はハチャメチャ。鳴くわ走り回るわ引っ掻くわ……
このままでは立派な人間になれないと妹の私が奮闘するんだけど、私は私で前世の知識があるから問題を起こしてしまうんだよね~。
この物語は、私が体験した日々を綴る物語だ。
☆アルファポリス、小説家になろう、カクヨムで連載中です。
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
1日おきに1話更新中です。
男:女=1:10000の世界に来た記憶が無いけど生きる俺
マオセン
ファンタジー
突然公園で目覚めた青年「優心」は身辺状況の記憶をすべて忘れていた。分かるのは自分の名前と剣道の経験、常識くらいだった。
その公園を通りすがった「七瀬 椿」に話しかけてからこの物語は幕を開ける。
彼は何も記憶が無い状態で男女比が圧倒的な世界を生き抜けることができるのか。
そして....彼の身体は大丈夫なのか!?
第2の人生は、『男』が希少種の世界で
赤金武蔵
ファンタジー
日本の高校生、久我一颯(くがいぶき)は、気が付くと見知らぬ土地で、女山賊たちから貞操を奪われる危機に直面していた。
あと一歩で襲われかけた、その時。白銀の鎧を纏った女騎士・ミューレンに救われる。
ミューレンの話から、この世界は地球ではなく、別の世界だということを知る。
しかも──『男』という存在が、超希少な世界だった。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』