どうして小説が書けないのか? どうすれば小説を書けるのか?

高瀬ユキカズ

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48日目 小説の強み その2

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漫画やアニメにはない、小説としての強み。
それは小説を書いてみてわかることがありました。

小説を書き始めた当初、キャラを登場させ、セリフでしゃべらせ、行動させ、時には説明を挟んで時間を早回しします。

小説を書く時、プロットや台本を書くと思います。脚本でもかまいません。

初心者の頃には誰でもやってしまうと思いますが、小説が台本のようになってしまうことです。

基本的に小説は説明とシーンとで構成されます。説明部分は時間が早回しされ、シーンでは現実と同期するように時間が流れます。

読者はあまり説明を読みたくないものですから、説明は最小限にします。

なので、シーンがメインになると考えてもいいのですが、このシーン。初心者の頃は台本のようになってしまいます。

プロットを書いて、そのままキャラを動かすと、作者の計画通りに動くことになるので、物語はまるで作られたハリボテのようになります。

台本のようになってしまう原因がここにあります。

よく、登場人物が勝手に動き出すとか、プロットと違う方向に転がっていって面白くなっていった、と言われることもありますが、プロット通りであっても作者の計画通りに転がしていたとしても、面白いものは面白いです。

どちらが正しいということではなくて、初心者が書くとどうやっても、なにをしようとも、台本的になってしまいます。

じゃあ何が違うのかと言うと、登場人物が勝手に動き出そうが、作者によってコントロールされていようが、面白いものは面白いのであって、つまらないものはつまらない。

一番大きな理由は実在感です。初心者が書くと作り物のハリボテのようだと書きましたが、上手い人が書く小説はケレン味が効いています。

ケレン味とは何かと言うと、はったりの意味だと言われることもありますが、偽物であるはずの作り物の世界を実在感を持たせて本物であるかのように見せてしまうことです。

それはただ見せるだけではなくて、本物であるかのように錯覚させるレベルにまで引き上げたもの、それがケレン味が効いた物語となります。

つまりは没入できる世界をそこに作ることであり、これらは演劇の舞台、映画、漫画やアニメなどでも同様につくることができます。

誰でも、夢中になって映画に没頭してしまったことはあるのではないでしょうか?

一歩離れた立場から見ると、どう考えても人間が考えた作りものであって、壮大な茶番劇です。こうした見方をしてしまうと、どんな物語も冷めてしまうのでやめたほうがいいですが、すべては壮大な茶番劇なのです。この茶番劇を本物のレベルにまで昇華すること、それがケレン味であり面白さの正体でもあります。

面白さの理由はほかにもありますので、あくまでも面白さのひとつとして考えてください。

まさにこれに成功しているのが異世界小説ではないでしょうか?

どう考えても、ゲーム的でばかばかしいくらいにありえない世界設定。
それなのに夢中になって読んでしまう。

もともとは偽物で作り物の世界でした。初心者が書くと、まずそうなります。それを実在感をもたせ、没入させるだけのハッタリを効かせる。
偽物の世界であればあるほど、ありえない世界であるほど、読者は騙されてくれます。

詐欺は犯罪で捕まってしまいますが、小説では読者を騙せば騙すほど、喜んでもらえます。

まさに騙し放題、もっと騙してくれ、もっと騙して。読者は求めます。
面白いものを読みたいと思っています。
もっと面白いものを読ませてくれ、と思っています。
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