【悲報】レベル1の妹。兄の装備でダンジョン配信を始める。(84億円相当の激レア装備で最下層スタート、未確認ドラゴンに遭遇した模様)

高瀬ユキカズ

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ハロー、アメリカ

第174話 エリ先生の恋人

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「大和君に頼んでも、やっぱり難しいかなあ」

「春菜さんだけなら大丈夫かもしれません。レベルが71ありますので。南波さんと春日井君はちょっと……許可が下りないのではないかと思いますよ」

「俺はレベルが12しかないしなあ」

「私なんてハンターですらない一般人だし」

 と、春日井君のあとに湊ちゃんが続く。
 半分諦めている春日井君と湊ちゃんだが、私はみんなで行きたかった。

「まあ、でも、聞いてみたらいいんじゃないかなあ。私一人で行ってもつまんないし。もしかしたら、案外、簡単に許可が降りるかもしれないしさ。できれば、湊と春日井君とミリアの4人で行きたいな」

「ミリアも4人で行きたいのです。バナナをたくさん持っていくのです」

 私たちが軽い気持ちでダンジョン行きについて話をしていると、エリ先生は少し怖い顔をする。

「みなさん、ダンジョンは危険なところなんですよ。遊び感覚で行くところではありません。そんなことでは無理ですよ。許可なんてでません。そもそも日本の総理大臣ではなく、アメリカの大統領が許可を出すんです。あの人がそんな許可を出すはずが……」

「あの人……?」

 私が聞き返すと、エリ先生は口ごもった。

「あ、いや……。ええと……」

 湊ちゃんが何かを思い出したように、手を打った。

「そう言えば、今のアメリカの大統領って独身だし、恋人がいたよね」

 春日井君も同じように思い出したようだ。

「ああ、俺も聞いたことがある。恋人がいるとか噂があったな」

 私もネットで見たニュースを思い出していた。

「あったね、そんな話」

 湊ちゃんはスマホで詳しい情報を検索していた。

「女性ながら、アメリカ軍のエースパイロットだとか。それから大統領の恋人が殺されそうになる事件があったみたいだね。その後、突然、軍を辞めて来日。今は日本にいるみたい。学校の教師になったとか」

「なんか、どこかで聞いたことのあるような経歴だね」

「まんまエリ先生じゃん……」

 全員でエリ先生を見ると、俯いて黙っている。

「もしかしたら、案外、簡単に許可がでるんじゃない?」

「出そうだね」

「出るかも」

「出そうなのです」

 私たちの期待が高まる中、エリ先生は立ち上がってキッチンへと歩き出す。

「みなさん、ホットチョコレートのおかわりは……。それともお茶がいいですかね? コーヒーもありますけれど」

「露骨に怪しいね」

「怪しすぎるよね」

「完全に怪しいよな」

「怪しいのです」

 エリ先生は隠れるようにキッチンへ入り、そこから私たちに向かって話をする。

「春菜さんとミリアちゃんは大丈夫だと思うのです。しかし、南波さんと春日井君はそのままでは無理ですよ」

「でも、地下1階くらいなら大丈夫だと思うんです。ちょっとダンジョンを見るくらいで」

「春菜さんはダンジョンを甘く考えすぎています。最低でも装備を固める必要があります。その上で、私が引率するというのなら……。いや……でも……私じゃ攻撃力が……」

「ミリアにいい考えがあるのです」

 その場にいる全員がミリアに注目した。

「エリ先生の恋人も一緒に、6人で行くのです。パーティを組むのです。これがいい考えなのです」
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