7 / 139
壱の抄 夢路
其の肆
しおりを挟む
※
真っ黒い獣の影。
琥珀色の瞳。
吸い込まれるように瞳を見つめる。
逸らそうと思えばできた。が、ぼくは好奇心に負けたのだ。
獣がこちらに走ってくる。
意識が途切れる最後、ぼくが見たのは、黒い犬の顔だった。
──。
────。
「こわかったねェ、はっちゃん」
環奈の声がする。
朝か?
ゆっくりと瞼を持ち上げると、視界は一面の桜色に染まった。
いや、正しくは桜の花弁である。
遠くに続く桜並木の下、敷き詰められた花弁や舞い落ちる花弁が鮮やかに世界を照らす。
あたりにこもる桜の香りが鼻をついた。
「あれ──」
八郎は、一本の桜樹に寄りかかって眠っていたようだ。
「かんちゃん……」
「ウン。ダイジョブ?」
気がつけば、すぐ隣にいた。
ただ呟いただけだったが彼女は心配そうにこちらを覗き込んでいる。
「この樹は──刑部桜」
「ウン。うちの桜ヨ」
環奈はにっこり笑って桜を見上げた。
刑部桜とは、八郎の家の庭に聳える桜樹のことだ。毎年、あまりにも立派に咲き誇るので、いつしか近所から『刑部桜』と異名をつけられた。
「でも、ここどこやろ──うちの庭やあらへん」
「ウン。ここ、はっちゃんの夢なのね」
「……なんて?」
「ゆめ。ユメ。どりーむよ」
「…………」
夢だそうだ。
花弁を撒き散らすようにたくさんの動物が走り回っている。そのうちの一匹は文次郎である。
環奈は「はっちゃん」と八郎の腕を引っ張った。
「おいで」
「うん?」
「約束したデショ、あっち。待ってるの」
「待ってる──?」
桜並木から離れ、一寸先の暗闇に向かって歩き出す。
遠くから、雅な音色が響く。
先日、漁夫の夢を見たときと感覚が似ている気がする。
ひとつだけ異なるのは、自分の感情をコントロール出来ている──ということだろうか。
「かんちゃん、こんな暗いのに道分かるんか」
「道?」
暗すぎて、足下の道すら分からない。
環奈はケタケタとわらった。
「道なんて、あってないようなもんヨ」
「ここなんなん?」
「ユメジ」
「ゆめ──」
「夢の路って書いて、夢路ヨ」
しばらく歩くと、次第に明かりが見えてきた。
行灯である。
チラチラと明滅する炎の灯りが、まるで道しるべのように両側でゆらめいている。
「むっちゃん」
環奈が暗闇に問いかけた。
灯りの道の先、闇のなかにぼんやりと白いものが浮かび上がる。
(…………)
平安貴族だった。
いや、よく見れば顔はあの漁夫である。
「あっ」
高村六道──。
「せ、先生」
「よう」
狩衣をまとい、尺を持ち、頭には烏帽子をかぶっている。資料集や有識故実図鑑で目にした格好の高村が、そこにはいた。
「────」
「ご苦労だったな環奈」
と言うなり狩衣の高村は踵を返して、行灯の道の奥へと歩いてゆく。
行こっ、と環奈が歩き始めるのを見て、八郎もあわててそのあとに続いた。
音色はひときわ大きくなっている。
「あれから十三年」
高村はつぶやいてため息をひとつ。
ここいらでよかろう、と足を止めた。
周りをみると、先ほどまで暗闇一色だった場が華やかに彩られている。
赤布の広い敷物に、風流な番傘がひとつ。
誰かが座るであろう各所に敷かれた座布団を見るかぎり、どうやら対面して座るようになっている。いったいここでなにが始まるのか──。
八郎は狩衣姿の高村を見た。
「お前は覚えとるか」
「え?」
「十三年前、春日の麓にて禁足の地を踏み入ったお前たちの咎を」
十三年前。
八郎の脳裏に、黒い影がちらつく。
「十三年、前」
「いまさら言うても遅いわな」
と言った高村は、八郎の左手をとった。
手のひらを上に向けて月丘の傷痕を指でなぞる。
「あ──」
「あの時、ここから流れたお前の血が封を解いてしもうたばかりに」
「えっ?」
「獣が一匹、逃げ出してしもうたよ」
シャン。
と音色が響いた。
ビクッと肩を揺らした八郎は、冷や汗が背中に伝うのを感じた。高村の目が鋭くて直視できない。
「むっちゃん、はっちゃんいじめちゃダメ」
ずっと黙っていた環奈が、後ろから身を割りこんだ。ふん、と面白くなさそうに鼻をならして、高村は八郎から手を離す。
「いじめとらんわ」
「────な、なんや」
解放された八郎が、あわてて環奈の後ろに身を隠した。そして彼女の背中越しから怖々と顔を出すと「なんやねん」とつぶやく。
「あんた何者やねん。ホンマの先生ちゃうんか」
声は震えていた。
気がつけば、雅な音色も絶えている。
高村は瞳を閉じ、
「“──まことに奇怪と人は言ふ”」
と口ずさんだ。
「“それが居りしはそのまたむかし、仁明天皇の御代のころ。詩歌や書、弓馬に優る口の達者な大男、野宰相とも異名さる変人奇怪なそれの名は、小野篁と相成るべし”」
「…………」
「“奇怪なりしかその男、夜毎井戸より冥土へと、第二の冥官などとして、閻魔のもとに仕えけり──”」
高村はそして八郎に視線を向けた。
「つまりは、文武に優れ、冥土で閻魔王の補佐をするという才色兼備な大男が、小野篁という名であり」
「────」
「その小野篁が、この私というわけだ」
──小野篁。
平安初期に実在した官僚で、背丈は六尺二寸、文武両道にして政務能力も優れた男でありながら、その反骨精神から『野狂』とも称された平安貴公子である。その性格ゆえ、嵯峨天皇より流罪を受けた彼の心境を著した歌が、百人一首に組まれている。──
そんな情報を八郎が知ったのは、当然夢から醒めてからのことである。
いまこのときの八郎は、彼が何を言っているのか半分も理解をしていなかった。
「はン……?」
「むっちゃん、そんなむつかしいこと言っても、はっちゃんにはあんまし伝わらないヨ」
「むつかしかなかろうよ。高村は小野篁だと言うただけで」
「装飾語が長すぎるのね」
「…………」
「はっちゃん、かんなが教えたげる」
環奈はにっこり笑って、八郎の手をぎゅっと握った。
「かんなたちが七五三した日のコト、覚えてる?」
「……あ、あんまり」
「あの日ね、かんなたち御蓋のお山に入っちゃったの。はっちゃんが転んでココ、ケガして──」
と、八郎の月丘に残る傷痕を撫でる。
「あそこにはね、箱が埋まってたんだって。地面のすごくすごーく深いとこ。むかーしむかしの人が、ぜったいにだれも開けられないようにって、隠してたんだけどね……」
開いちゃったんだって。
と言った彼女の顔はひどく穏やかだった。
「な、なんで?」
「それは」
「封印の鍵は血だった。それも、特定の」
環奈をさえぎって、タカムラが言った。
その瞳は氷のように冷えている。
「…………」
「おのれの血だったんだ、八郎」
「──な、なん」
「血が地に落ちて」
なんで、という八郎の言葉を遮るようにタカムラは続けた。
「地中の箱は封が解かれた。そして中に入っとったものは外に飛び出したのだ」
中に入っていたもの──。
八郎はハッと口をつぐむ。
──琥珀色の瞳。
射すくめられた記憶が、脳裏をよぎる。
たち昇るつむじ風から聞こえた獣の声も、ごうごうと鳴った風の音も、すべてが八郎の脳裏を駆けていく。
だからといって──。
八郎は眉を下げて環奈を見た。
「な、なんでおれの血やってん。おれなんも関係ないやん!」
「なれど解かれてしまった。おのれの血で」
しかし答えたのは環奈ではなく、タカムラだった。すこしばかり不機嫌そうな声色である。
「何を封じていたのかは、おのれらも見ただろう。あの黒い獣よ。私はアレをふたたび封ずるため、ここにきた」
「…………」
八郎は絶句した。
いきなりそんなことを言われても。八郎にはこの現状を理解することすら精一杯だというのに。
八郎の戸惑いを感じたか、環奈はけろりとした声で「それでね」と言った。
「その黒いワンちゃんはね、かんなの夢のなかでかくれんぼしてるんだって。だからむっちゃんは、昔からたまーにかんなの夢に遊びに来て、ワンちゃんのこと探してるのネ」
「は──?」
「お前が知りたがっておったろう。環奈とはいつから知り合うたのかと」
それほど昔ということだ、とタカムラは苦笑する。
「しかしどうにも──環奈の夢にはおらんような気がしてならんでな。もしや八郎の夢に隠れたかと思うているところだ」
「お、おれの夢……?」
「まあそれは追々で構わん──なによりも急務は別にある。ついてはお前に頼みたいのだよ」
そして貴族の男は、にっこりと笑った。
真っ黒い獣の影。
琥珀色の瞳。
吸い込まれるように瞳を見つめる。
逸らそうと思えばできた。が、ぼくは好奇心に負けたのだ。
獣がこちらに走ってくる。
意識が途切れる最後、ぼくが見たのは、黒い犬の顔だった。
──。
────。
「こわかったねェ、はっちゃん」
環奈の声がする。
朝か?
ゆっくりと瞼を持ち上げると、視界は一面の桜色に染まった。
いや、正しくは桜の花弁である。
遠くに続く桜並木の下、敷き詰められた花弁や舞い落ちる花弁が鮮やかに世界を照らす。
あたりにこもる桜の香りが鼻をついた。
「あれ──」
八郎は、一本の桜樹に寄りかかって眠っていたようだ。
「かんちゃん……」
「ウン。ダイジョブ?」
気がつけば、すぐ隣にいた。
ただ呟いただけだったが彼女は心配そうにこちらを覗き込んでいる。
「この樹は──刑部桜」
「ウン。うちの桜ヨ」
環奈はにっこり笑って桜を見上げた。
刑部桜とは、八郎の家の庭に聳える桜樹のことだ。毎年、あまりにも立派に咲き誇るので、いつしか近所から『刑部桜』と異名をつけられた。
「でも、ここどこやろ──うちの庭やあらへん」
「ウン。ここ、はっちゃんの夢なのね」
「……なんて?」
「ゆめ。ユメ。どりーむよ」
「…………」
夢だそうだ。
花弁を撒き散らすようにたくさんの動物が走り回っている。そのうちの一匹は文次郎である。
環奈は「はっちゃん」と八郎の腕を引っ張った。
「おいで」
「うん?」
「約束したデショ、あっち。待ってるの」
「待ってる──?」
桜並木から離れ、一寸先の暗闇に向かって歩き出す。
遠くから、雅な音色が響く。
先日、漁夫の夢を見たときと感覚が似ている気がする。
ひとつだけ異なるのは、自分の感情をコントロール出来ている──ということだろうか。
「かんちゃん、こんな暗いのに道分かるんか」
「道?」
暗すぎて、足下の道すら分からない。
環奈はケタケタとわらった。
「道なんて、あってないようなもんヨ」
「ここなんなん?」
「ユメジ」
「ゆめ──」
「夢の路って書いて、夢路ヨ」
しばらく歩くと、次第に明かりが見えてきた。
行灯である。
チラチラと明滅する炎の灯りが、まるで道しるべのように両側でゆらめいている。
「むっちゃん」
環奈が暗闇に問いかけた。
灯りの道の先、闇のなかにぼんやりと白いものが浮かび上がる。
(…………)
平安貴族だった。
いや、よく見れば顔はあの漁夫である。
「あっ」
高村六道──。
「せ、先生」
「よう」
狩衣をまとい、尺を持ち、頭には烏帽子をかぶっている。資料集や有識故実図鑑で目にした格好の高村が、そこにはいた。
「────」
「ご苦労だったな環奈」
と言うなり狩衣の高村は踵を返して、行灯の道の奥へと歩いてゆく。
行こっ、と環奈が歩き始めるのを見て、八郎もあわててそのあとに続いた。
音色はひときわ大きくなっている。
「あれから十三年」
高村はつぶやいてため息をひとつ。
ここいらでよかろう、と足を止めた。
周りをみると、先ほどまで暗闇一色だった場が華やかに彩られている。
赤布の広い敷物に、風流な番傘がひとつ。
誰かが座るであろう各所に敷かれた座布団を見るかぎり、どうやら対面して座るようになっている。いったいここでなにが始まるのか──。
八郎は狩衣姿の高村を見た。
「お前は覚えとるか」
「え?」
「十三年前、春日の麓にて禁足の地を踏み入ったお前たちの咎を」
十三年前。
八郎の脳裏に、黒い影がちらつく。
「十三年、前」
「いまさら言うても遅いわな」
と言った高村は、八郎の左手をとった。
手のひらを上に向けて月丘の傷痕を指でなぞる。
「あ──」
「あの時、ここから流れたお前の血が封を解いてしもうたばかりに」
「えっ?」
「獣が一匹、逃げ出してしもうたよ」
シャン。
と音色が響いた。
ビクッと肩を揺らした八郎は、冷や汗が背中に伝うのを感じた。高村の目が鋭くて直視できない。
「むっちゃん、はっちゃんいじめちゃダメ」
ずっと黙っていた環奈が、後ろから身を割りこんだ。ふん、と面白くなさそうに鼻をならして、高村は八郎から手を離す。
「いじめとらんわ」
「────な、なんや」
解放された八郎が、あわてて環奈の後ろに身を隠した。そして彼女の背中越しから怖々と顔を出すと「なんやねん」とつぶやく。
「あんた何者やねん。ホンマの先生ちゃうんか」
声は震えていた。
気がつけば、雅な音色も絶えている。
高村は瞳を閉じ、
「“──まことに奇怪と人は言ふ”」
と口ずさんだ。
「“それが居りしはそのまたむかし、仁明天皇の御代のころ。詩歌や書、弓馬に優る口の達者な大男、野宰相とも異名さる変人奇怪なそれの名は、小野篁と相成るべし”」
「…………」
「“奇怪なりしかその男、夜毎井戸より冥土へと、第二の冥官などとして、閻魔のもとに仕えけり──”」
高村はそして八郎に視線を向けた。
「つまりは、文武に優れ、冥土で閻魔王の補佐をするという才色兼備な大男が、小野篁という名であり」
「────」
「その小野篁が、この私というわけだ」
──小野篁。
平安初期に実在した官僚で、背丈は六尺二寸、文武両道にして政務能力も優れた男でありながら、その反骨精神から『野狂』とも称された平安貴公子である。その性格ゆえ、嵯峨天皇より流罪を受けた彼の心境を著した歌が、百人一首に組まれている。──
そんな情報を八郎が知ったのは、当然夢から醒めてからのことである。
いまこのときの八郎は、彼が何を言っているのか半分も理解をしていなかった。
「はン……?」
「むっちゃん、そんなむつかしいこと言っても、はっちゃんにはあんまし伝わらないヨ」
「むつかしかなかろうよ。高村は小野篁だと言うただけで」
「装飾語が長すぎるのね」
「…………」
「はっちゃん、かんなが教えたげる」
環奈はにっこり笑って、八郎の手をぎゅっと握った。
「かんなたちが七五三した日のコト、覚えてる?」
「……あ、あんまり」
「あの日ね、かんなたち御蓋のお山に入っちゃったの。はっちゃんが転んでココ、ケガして──」
と、八郎の月丘に残る傷痕を撫でる。
「あそこにはね、箱が埋まってたんだって。地面のすごくすごーく深いとこ。むかーしむかしの人が、ぜったいにだれも開けられないようにって、隠してたんだけどね……」
開いちゃったんだって。
と言った彼女の顔はひどく穏やかだった。
「な、なんで?」
「それは」
「封印の鍵は血だった。それも、特定の」
環奈をさえぎって、タカムラが言った。
その瞳は氷のように冷えている。
「…………」
「おのれの血だったんだ、八郎」
「──な、なん」
「血が地に落ちて」
なんで、という八郎の言葉を遮るようにタカムラは続けた。
「地中の箱は封が解かれた。そして中に入っとったものは外に飛び出したのだ」
中に入っていたもの──。
八郎はハッと口をつぐむ。
──琥珀色の瞳。
射すくめられた記憶が、脳裏をよぎる。
たち昇るつむじ風から聞こえた獣の声も、ごうごうと鳴った風の音も、すべてが八郎の脳裏を駆けていく。
だからといって──。
八郎は眉を下げて環奈を見た。
「な、なんでおれの血やってん。おれなんも関係ないやん!」
「なれど解かれてしまった。おのれの血で」
しかし答えたのは環奈ではなく、タカムラだった。すこしばかり不機嫌そうな声色である。
「何を封じていたのかは、おのれらも見ただろう。あの黒い獣よ。私はアレをふたたび封ずるため、ここにきた」
「…………」
八郎は絶句した。
いきなりそんなことを言われても。八郎にはこの現状を理解することすら精一杯だというのに。
八郎の戸惑いを感じたか、環奈はけろりとした声で「それでね」と言った。
「その黒いワンちゃんはね、かんなの夢のなかでかくれんぼしてるんだって。だからむっちゃんは、昔からたまーにかんなの夢に遊びに来て、ワンちゃんのこと探してるのネ」
「は──?」
「お前が知りたがっておったろう。環奈とはいつから知り合うたのかと」
それほど昔ということだ、とタカムラは苦笑する。
「しかしどうにも──環奈の夢にはおらんような気がしてならんでな。もしや八郎の夢に隠れたかと思うているところだ」
「お、おれの夢……?」
「まあそれは追々で構わん──なによりも急務は別にある。ついてはお前に頼みたいのだよ」
そして貴族の男は、にっこりと笑った。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】結界守護者の憂鬱なあやかし幻境譚 ~平凡な男子高校生、今日から結界を繕います~
御崎菟翔
キャラ文芸
【平凡な高校生 × 妖従者たちが紡ぐ、絆と成長の主従現代和風ファンタジー!】
「選ぶのはお前だ」
――そう言われても、もう引き返せない。
ごく普通の高校生・奏太(そうた)は、夏休みのある日、本家から奇妙な呼び出しを受ける。
そこで待っていたのは、人の言葉を話す蝶・汐(うしお)と、大鷲・亘(わたり)。
彼らに告げられたのは、人界と異界を隔てる結界を修復する「守り手」という、一族に伝わる秘密の役目だった。
「嫌なら断ってもいい」と言われたものの、放置すれば友人が、家族が、町が危険に晒される。
なし崩し的に役目を引き受けた奏太は、夜な夜な大鷲の背に乗り、廃校や心霊スポットへ「出勤」することに!
小生意気な妖たちに絡まれ、毒を吐く蛙と戦い、ついには異世界「妖界」での政変にまで巻き込まれていく奏太。
その過程で彼は、一族が隠し続けてきた「残酷な真実」と、従姉・結(ゆい)の悲しい運命を知ることになる――
これは、後に「秩序の神」と呼ばれる青年が、まだ「ただの人間」だった頃の、始まりの物語。
★新作『蜻蛉商会のヒトガミ様』
この物語から300年後……神様になった奏太の物語も公開中!
https://www.alphapolis.co.jp/novel/174241108/158016858
幽縁ノ季楼守
儚方ノ堂
キャラ文芸
「季楼庵当主の代理を務めてもらう」
幼少期、神隠しにあった過去を待つ青年ユメビシ。
迷い込んだ先で、事件に巻き込まれ両手を失い、生死を彷徨うことに。
ただ「死にたくない」と望んだ願いは、ある故人の手を移植することで実現した。
これを境に不死の体質へと変貌したユメビシは、約70年の時を経て、因縁の土地『瞑之島(みんのとう)』へ帰還する。
しかし、どうして今自分がここにいるのか、その理由となる記憶がすっぽり抜け落ちた状態で……。
奇妙な忘却に焦りを抱えながら、手がかりを求め探索するさなか、島の中枢を担う組織『季楼庵(きろうあん)』の面々と関わりを持ち、次々と巻き起こる騒動に身を投じていくのだった。
現代において、人と人ならざる者が共存する瞑之島を舞台に、半ば強制的に当主代理に据えられたユメビシの非日常。
異色の現代ファンタジー✖️和風奇譚✖️ミステリー
様々な思惑が交錯する中、彼の帰還を以て、物語は一つの結末へ動き出す。
その約束は、何十年何百年経ち、たとえ本人達が覚えていなくとも。
幽かな縁で繋がり続け、決して解けない糸となる。
それを人は、因縁――またの名を『呪い』と呼ぶのだった。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
祓い姫 ~祓い姫とさやけし君~
白亜凛
キャラ文芸
ときは平安。
ひっそりと佇む邸の奥深く、
祓い姫と呼ばれる不思議な力を持つ姫がいた。
ある雨の夜。
邸にひとりの公達が訪れた。
「折り入って頼みがある。このまま付いて来てほしい」
宮中では、ある事件が起きていた。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
白苑後宮の薬膳女官
絹乃
キャラ文芸
白苑(はくえん)後宮には、先代の薬膳女官が侍女に毒を盛ったという疑惑が今も残っていた。先代は瑞雪(ルイシュエ)の叔母である。叔母の濡れ衣を晴らすため、瑞雪は偽名を使い新たな薬膳女官として働いていた。
ある日、幼帝は瑞雪に勅命を下した。「病弱な皇后候補の少女を薬膳で救え」と。瑞雪の相棒となるのは、幼帝の護衛である寡黙な武官、星宇(シンユィ)。だが、元気を取り戻しはじめた少女が毒に倒れる。再び薬膳女官への疑いが向けられる中、瑞雪は星宇の揺るぎない信頼を支えに、後宮に渦巻く陰謀へ踏み込んでいく。
薬膳と毒が導く真相、叔母にかけられた冤罪の影。
静かに心を近づける薬膳女官と武官が紡ぐ、後宮ミステリー。
火輪の花嫁 ~男装姫は孤高の王の夢をみる~
秦朱音|はたあかね
キャラ文芸
王を中心に五家が支配する、綺羅ノ国。
五家に覡(かんなぎ)として仕える十六夜家の娘、久遠(くおん)は、幼い頃から男として育てられてきた。
都では陽を司る日紫喜家の王が崩御し、素行の悪さで有名な新王・燦(さん)が即位する。燦の后選びに戦々恐々とする五家だったが、燦は十六夜家の才である「夢見」を聞いて后を選ぶと言い始めた。そして、その夢見を行う覡に、燦は男装した久遠を指名する。
見習いの僕がこの国の后を選ぶなんて、荷が重すぎる――!
久遠の苦悩を知ってか知らずか、燦は強引に久遠を寝室に呼んで夢見を命じる。しかし、初めて出会ったはずの久遠と燦の夢には、とある共通点があって――?
謎に包まれた過去を持ち身分を隠す男装姫と、孤独な王の恋と因縁を描く、和風王宮ファンタジー。
※カクヨムにも先行で投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる